恒川光太郎のレビュー一覧

  • 夜市
    怖い夢から覚めた時のような読後感。夢から覚めるとその夢のことをどんどん忘れていくけど、夢の中で同じ場所を訪れると、「あ、ここは前にも来たところだ」とわかるあの感じ。それが夜市を訪れる感じかなと想像しながら読みました。
  • 箱庭の巡礼者たち
    どの話も面白い。
    発想が奇想天外で、ワクワクする。
    タイトルの箱庭の巡礼者たちに始まり、
    箱に入り込んだ人達の冒険物語にゾクゾクする。
    銀時計の話しや接着剤の話も、ちょっと怖い未来の話しも面白い。
    毎度ながら恒川さんの発想にとても感心させられる。
  • 滅びの園
    感想の前にひと言。

    「不意に手にとり購入したけど、読んでたらすでに読んでたことに気がつく。」

    うっかりというか、間抜けでした…。

    まあこんな間抜けなわたしですが、こういう本とのずれた出会いも、読後の心境が過去と違うという発見(過去より成長してたらいいなぁ)があったのでこれもアリだったと思いたい...続きを読む
  • 金色機械
    長年積読になっていた一冊をやっと…。これまでに読んだ恒川作品とはちょっと異なる読み味で、夜市×スター・ウォーズ?みたいな世界観。スケール大きく、ミステリー要素もあり、エンタメ性の高い時代ファンタジー。章毎に年代と視点が切り替わり、それぞれが次第に繋がっていく展開にハマった。物語の核をなす「テキモミカ...続きを読む
  • 夜市
    ずっと気になっていた作品でした

    情景が浮かんでくる幻想的な文章、そして不思議で切なく少し不気味な世界観、とても好きです!
    ファンタジーが強いのでホラーが苦手な人にもおすすめしたい作品です。
    美しい世界観をありがとうございました
    素敵な読書体験でした!
  • 夜市
    ホラー小説に分類されてたから怖い話かと思ってたけど、物の怪とかオカルトチックなだけで怖い要素は無かった。むしろ、兄弟愛とか巡り合わせとか温かみのある内容。

    同じ世界観の話2篇だったけど、どちらも違った良さがあった。
  • 雷の季節の終わりに
    和風ダークファンタジーな世界観、中盤以降どんどん引き込まれいく。世界観にどっぷりハマり、一気読み。面白かった。
  • 月夜の島渡り
    幻想的で仄暗い恒川さんの世界。
    沖縄が舞台の短編集。
    独特な文化が育まれてきた地と不可思議な物語が好相性。
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集
    小林泰三さんと宮部みゆきさんは、このアンソロジーでなく読んでいたのですが、改めて、う! (ーー;)

    岩井志麻子さんは日本らしい、湿気たっぷりのホラーで、やはりうまいですよね。

    去年から読みはじめて、ようやく完読。
    ことしは去年よりも読みたい本がたくさんあるので、出だしは順調でうれしいかも。
  • 箱庭の巡礼者たち
    この作者の本は2冊目。
    なんでもありの不思議な話し、ゆるく繋がる短編集。
    続けて読むと食傷気味になるけど、たまに読むと新鮮で良いかも。
  • 化物園
    化け物というより人間のおぞましさが際立つ短編から始まり、異国、異世界ファンタジーまで、すごく遠いところまで連れて行かれた読後感。
    『窮鼠の旅』『十字路の蛇』はすごく怖く、嫌な気持ちがいつまでも残る。裏恒川さんという感じ。これはこれでホラーとして好き。
    『音楽の子供たち』は表恒川さん。切なくて残酷だけ...続きを読む
  • スタープレイヤー
    恒川光太郎はホラーミステリーの印象だったけど、今回読んでみた異色(?)のファンタジー小説
    構成が練られていて章ごとの緩急があり、とても読み応えがありました

    異なる世界で10の願いを与えられた人
    利己的な生活から様々な人に出会い次第に利他的な自由を手に入れていく
    最後には多くを語らず締めるのがまた何...続きを読む
  • 秋の牢獄
    『竜が最後〜』に続き、恒川作品四作目。表題作。同じ日が何度も繰り返すというホラー作品。私だったら……まず職場のムカつく奴を○すわ。あとは——これ以上は書けませんわ。外道過ぎて…。アナタならどう過ごしますか。とても人間性が見える作品で良かったです笑
  • 夜市
    ホラーは読めないけれど
    これはファンタジー寄りでそこまで怖くなく読めた。

    ゾクゾクする怖さというより
    じっとりとした怖さ。
  • 雷の季節の終わりに
    前作『夜市』の流れを汲むホラーとファンタジーの融合に加えて、冒険小説の要素も取り入れられ、そこに新たな可能性が見受けられます。

    風霊鳥、闇番、鬼衆などのネーミングセンスも秀逸で、冬と春の間にある短い季節「雷季」の設定も含めて、想像力を掻き立てられる独自の世界観には心惹かれるものがありました。

    ...続きを読む
  • 月夜の島渡り
    私はフーイーが一番好き
    他は人間が怖い話ばかりで後味悪くて胸焼け気味だったんだけどフーイーで清々しく読み終えられた この話なかったらムリだったかも
    パーラーの話と洞窟の奥にいる怪物の話がかなり怖かった イモガイの毒を売る男とかも

    私はフーイーの、牙がある首刈りの人も悪い人だけど本土から来た警察官を...続きを読む
  • スタープレイヤー
    異世界転生モノのようでいて微妙に違う異色のファンタジー。ひとつの願いにめちゃくちゃ細かく条件設定が出来るってのはなかなか斬新。主人公達はやらないけど、俺ならスーパーパワーを身につけるかなあと思ってたらラストにそんなやつ出てきた。誰の仕業とかなんのためにとか全くまともに説明されないのも潔い。コピーだっ...続きを読む
  • 秋の牢獄
    あっ!もう11月8日やわ!
    良かった〜
    もう一回というか、何度も同じ日の繰り返しって精神的にキツい。
    何しても、元に戻るってのは、魅力的やけど、無限ループなんか嫌や。
    3つの短編集やけど、どれも牢獄というか囚われてる。

     11月7日という時、

     家という空間、

     幻術という力。

    いずれの作品...続きを読む
  • 箱庭の巡礼者たち
    とーっても不思議な話が詰まった作品。THE 恒川光太郎って感じ。ファンタジーだと思うんだけど、今の世界を風刺してるのが面白い。短編集だと思ってたけど、どこかでちょっとずつ繋がってる。

    『箱のなかの王国』 はじめは現実逃避したい人が箱のなかの王国が見れるのかな?と思った。箱の中に旅立った絵影久美の勇...続きを読む
  • 箱庭の巡礼者たち
    毎回感じることだけど、恒川さんは本当に凄い作家さん。毎回違う作品を生み出す。
    「また同じか…」がない。
    そして、新作を出す度に「これが最高傑作だ」と思う。最高傑作が毎回上書きされていくってなかなかない。

    恒川作品は現実ではない世界の物語が主。アニメで言う異世界ものに近い。今回はマルチバース(多元世...続きを読む