恒川光太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
3冊目の恒川光太郎作品に選んだ一冊。
今回もとっても素敵だった…!
まるで古くから語り継がれてきたおとぎ話を、大切にひっそりと読み聞かせてもらっているみたい。
とある南の島に来た東洋人の少年タカシと、彼を見守る不思議な女性のユナ。彼らを軸にして時代も空間もあっという間に飛び越えては縦横無尽につないでいってしまう、作者の筆はもうお見事。
その筆致の軽やかさに心底うっとりとしてきた頃に、まるで夢が引いていくかのようにあっけなく、けれども美しく物語たちは幕を下ろしていく…
まさに夢見心地な1冊だった。ファンタジー好きにはもちろん、いろんな小ネタが仕込まれてる連作とか、時代を超えて全部が緩やかに繫が -
Posted by ブクログ
収録されてる2作はどちらも好きだけど、
風の古道がとても好き。
物語全体の雰囲気はもちろん、
たまに見える美しい情景に憂いがある素晴らしい作品
不思議と懐かしさを感じる。
多くの人間にあった「あの永遠の夏」の匂いがする。
この世で一番好きな作品。
2025/11/1
久しぶりに読み返した。
夜市では、特に語られることなく、
すぐさま物語に没入するような展開のスピード感が素晴らしい。
オチは読めず、久しぶりに読んだこともあり忘れていた。
新鮮に楽しめた。
風の古道では、まさかの以前住んでた街の話だった。
本作を読んだのは高校生の時だったが、
武蔵野市や、多摩湖自転車道は以前住んでいた場所 -
Posted by ブクログ
これは見事、名作。世界観としては恒川光太郎作品においてさほど新しいとは感じなかったが、構成が素晴らしい。
物語全体は、歴史物とまではいかないが、長い年月を含んだ壮大なストーリーである。これを複数の人物の視点から(時系列でなく)描き、そのどれもを主役級に厚く描写している。どのストーリーも面白いが、こちらの移入度が高まったところで、複数のストーリーが繋がりを見せるので、また一段と興奮が増す。
時代設定やホラーファンタジー的な要素も相まって、京極夏彦作品と共通するものも感じた。時代小説は苦手で読まないが、そういった人でも問題なく楽しめるのでは。