恒川光太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本作は非常に贅沢な恒川光太郎の連作短編になっております!
六つの短編と間をつぐむ物語の断片5話からなる本作ですが、いくつかの話は長編にできるような造り込みとなっています!
1話目の【箱の中の王国】は次の話で続きは?と期待してしまうほどの面白さ!!
物語としては繋がって行くものの恒川光太郎のファンとしてはスピンオフで物語を掘り下げて欲しいです!!!!
箱の中の王国:主人公はゴミ捨て場で拾った箱の中に世界が広がっでいるのを発見した!
鈴と銀太の冒険:大正時代を生きていた姉弟の時間を巡る冒険譚!!
短時間接着剤:闇バイトの話!?でもドラえもんの道具のようなものが・・・
洞察者:能力者?の少 -
Posted by ブクログ
いや〜面白い!めくるめく古代生贄文明の世界。権力者たちの思惑が交錯する王国、宗教儀式、思想論争、力と力がぶつかり合う決闘、策略の限りを尽くした戦争、、ヒリヒリする諸々の要素が詰まった600ページ超えの濃密な物語の中で人と人の出会いと繋がりがドラマチックにうねるように紡がれて回収されていくワクワク感。想像力、展開力がすごいし、魅力的な人物たちがどう生命を燃やすのかが気になってページをめくる手を止められない。生贄や闘いで流される夥しい血の匂いや滅びた王国をあっという間に呑みこむ獰猛な密林の緑の匂いが漂ってきそうな描写。新しい思想の始まりと啓蒙、既存勢力と新興勢力の対立、国同士の争いや一国の興亡、そ
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Posted by ブクログ
面白かったです。ぐうの音も出ないってこういうことなんだなと思いました。これを低評価する人はいないんじゃないでしょうか。だって、誰にも論破できない。
これがデビュー作ですか。信じられないな。頭がおかしいです。失礼、異常者ですか。違う違う、天才といったらいいですか。そんな言葉でおさめていいのか分からないほど、内部の構造が理解不能です。もちろん、良い意味です。
圧倒されちゃいますね。へぇ、同じ時代に生きてるわけですか。なるほど、冗談ですよね?
わたしは難しいことは分からないですけど、これは正しく純文学であると、そこだけは分かります。今すぐ教科書に載せてください。載ってる?まだ?早く、急いで。こんな美 -
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鈍器本なのでドキドキしながら読み始めたけど、面白すぎて3日で一気読みしてしまった。
これまで読んだ中で一番骨太な大作ファンタジーだった。
まるで壮大なファンタジーゲームをクリアしたような没入感。
様々な視点から一つの時代が描かれる群像劇で、どの人物も故郷や仲間を想いながら必死に生きている。
過酷な世界で死が常に隣り合わせなのに、それぞれが自分の物語をしっかりと紡いで歩む姿が、儚くてとても美しい。
今のようにシステム化され、人々が社会の歯車になってしまう前の世界。
命の価値がとても低い時代なのに、濃く太く生きる彼らの人生が、なんとも尊く感じられた。
本当に素晴らしい作品だった。 -
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ネタバレマヤ文明が舞台の物語。マヤ文明のことをほとんど知らないこともあり、ファンタジー小説を読んでいる感覚だった。600ページ超える長編だが、どんどん読めてしまい、長さをあまり感じなかった。
スレイ、ディノ、ヘルマス、レリイ、ファラ、シベリア、カザム・サク、フォスト・ザマ、ドルコなど、魅力的な登場人物がいっぱい。これは群像劇だ。
その中でもレリイとフォスト・ザマの生き方が対象的に感じ、面白かった。理想をどこまでも追い求めていくレリイに対し、フォストは現実的な最適解を追求。後半、レリイは現実に絶望してしまうが、フォストは最後まで逃げず戦った。組織の中で日々格闘するサラリーマンのよう。フォストはどちらか -
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それ単体で独立しているようでもあり、それぞれが多かれ少なかれ繋がっているようでもある。
この世に生きる全ての人も、人々が紡ぎ出す全ての物語も、そうなのだと思う。
斉藤壮馬さんが解説を書いていなければ、私はこの作品を手に取ることはなかったと思う。
縁、巡り合わせ、偶然、必然。
どんな風にも言えるけれど、私は今、この作品を読むことができてよかったと思っている。
ひとつひとつが短編小説として読み応えがあるしそれぞれ受ける印象も違う物語なのに、全てをひとまとまりの小説だと捉えるとものすごく壮大で、受け止めきれない。
この一冊の本の中に宇宙を感じた。
そしてこんな宇宙を描き出せる人がいるのだなと畏怖を -
Posted by ブクログ
ネタバレ好き!
個人的に誠一は、『みんなを苦しめてすまない。自分が悪かった』と億が1に思うことがあったとしても、あの看護師に殺されていた気がする。
大前提として『《未知なるもの》に攫われた被害者』であると同時に『多数のために幸せを奪われて不幸な現実に突き戻された敵国の民』という立場なのを理解しておかなくちゃいけない。
「ここは夢です。幻の世界です。家族もみんないなくなるし、貴方も死ぬ可能性が九割ですが、世界を救って死ねるなら本望ですよね?良い生き方ですよね」
なんて言われて納得するかぼけ!!
自暴自棄入ってるとはいえ交渉下手くそか!!
その人は年月をかけて幻想を現実だと認識してるんだよ!?
でも、 -
Posted by ブクログ
明治維新期の混沌、激動の様子がよく描かれていた。最初の東北戦争がとても強烈で、一気に引き込まれた。戦い前の少年兵達の空虚な高揚感や、実際に戦闘が始まってからの呆気ないほどの敗走、敗戦後の無惨な状況など、淡々とした語り口ながら、とてもリアルだった。少年兵が指の力が足りずに鯉口すら切れない様子とか、細かいところではあるが、確かにそうなるよな、と思った。そうした描写が的確であるがゆえに、「キ」や「狒々」についても、本当に存在しても不思議ではないような実感が感じられた。「最後のキ」の話の因果の絡み方も、読んでいて落とし所のないような、そのまま割り切るしかないような、そうした感覚にさせられるのも、良かっ