恒川光太郎のレビュー一覧

  • ジャガー・ワールド

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    国が終わる瞬間、宗教が始まる瞬間に立ち会えた感覚。
    生贄を捧げるという祭儀自体をやめることが野蛮なことと言われる世界。
    視点が変わるごとにそれぞれの登場人物が好きになる。

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    2026年02月09日
  • 夜市

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    『夜市』の弟と『風の古道』のレン。
    自分の意思とは関係なく他者に運命を定められてしまったけれど、それを受け入れて、そこからは自分の意思で生きていく強さに惹かれた。
    この世には沢山の道があるように見えるけれど、自分の歩く道は今歩いているこの道しかなくて、無理に別の道に行こうとするとおかしな場所に迷い込んでしまうのだろうな。




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    2026年02月09日
  • 真夜中のたずねびと(新潮文庫)

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    大好きな恒川さん作品!!こ、こわーー!!!!こわい!!!!ちょっとメタバース的な?緩やかに繋がっている世界線の人たちの話で、それぞれ短編なんだけど、さまよえる絵描きが、森へっていう話がこわすぎた。『…かもしれませんね』みたいな余韻あると、読み手がどう捉えるかで幽霊系ともサスペンス系ともとれて恐怖のジャンルが変わるのがやばい(語彙力)し、どれだとしても結局怖い。夜に読むな、トイレ行けなくなる。それと、見たらいけないものがそこにありそうな予感とか緊張感を描くのがうますぎる。まじで。でもこういうこわさを表現する作家がわたしはほんとうに好きです!!!!

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    2026年02月06日
  • ジャガー・ワールド

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    ネタバレ

    読み終わったあと何故かスッキリした気持ちになった。

    人の心が動き、国が滅びリアルタイムでその場にいるような感覚になる本でした。

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    2026年02月03日
  • 幽民奇聞

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    この本は個人的に夜市に匹敵する程最高の1冊でした。文章、言葉選び、ストーリー、全てが良すぎた上に最後の最後でやってくれます。切なさと、どこか闇が残る素晴らしい作品。

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    2026年02月03日
  • 滅びの園

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    恒川先生初読み。

    異世界や異生物が登場するSF小説。時に前置きなく世界観が提示されるため、すぐ物語に引きこまれた。
    個人的に世界観の説明や理屈がないのは読みやすくて嬉しい点でしたが、気になる人もいるかな?

    物語の命題は自分の人生と自分以外の人生、どちらを優先すべきか、というなかなかシビアなもので、最後までどちらになるのか、ハラハラしながらの読書。面白い小説でした。

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    2026年02月02日
  • 幽民奇聞

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    『風の古道』や『金色機械』など、これまでの恒川先生の作品を思い出す話だった。でも、新しい。
    ユーモアと殺伐さと感動が入り混じっていて、一言では言い表せない読後感だった。

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    2026年02月01日
  • ジャガー・ワールド

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    ネタバレ

    マヤ文明やアステカ王国を下敷きにした、架空の古代文明の物語。
    家族を殺され、儀式の生贄にされそうななった少年、スレイが主人公。運良く助け出され、数奇な人生を歩んでいくことになる。

    600ページ以上あり、あまりの分厚さに怯んでしまう。が、面白くてサクサク読める。
    スレイは、状況に応じて柔軟に事に対処できる能力があり、飄々と、たくましく生きていく様がとても良い。

    他の登場人物も魅力的だ。エルテカ国の横暴な王、謎めいた神官、スレイの親の仇ですら、悪いだけではない、様々な側面を見せてくれる。皆が、それぞれの思想、正義で動いているから、勧善懲悪ではなく、混沌としていて面白い。

    話し言葉が今風なのも

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    2026年01月31日
  • 夜市

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    夜市は様々なものが売られている異世界の市場。
    買い物をしないと元の世界に帰れない。
    大学生のいずみは、高校時代の同級生裕司に誘われて、よくわからないまま夜市に出かける。
    そして、裕司が子供の時に、弟を人攫いの店に買い物代金の代わりに渡して、自分だけ異世界から戻ったことを知る。
    その日、裕司は弟を連れ戻しに来たのだった。
    兄弟は再会するのだが…。



    なんとも不思議な物語であっという間に引き込まれた。
    久しぶりに、もっと読みたいと思わせてくれる作家に出会った気がする。

    この本には、もう一つ物語が収録されている。
    楽しみ。

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    2026年01月29日
  • 化物園

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    恒川氏の小説のエッセンスが詰まっており、洗練された内容のイメージである。それぞれの短編は国、地域、時代が異なるが、最後まで読むと繋がっていることがわかる。本のタイトルは充分に検討された結果だと思うが、違ったタイトルの方が良かったように思う。

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    2026年01月28日
  • ジャガー・ワールド

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    すごく面白かった。

    マヤ文明の生贄信仰をモデルとした架空の文明の話。
    630ページもあるけど、改行がかなり多いから、ページ数のわりに読み進みが早い。

    三国志を彷彿とさせる。
    ストーリーもポンポン進んでいく。かといって内容が薄いかというとそんなこともない。
    と思いきや、終盤は手塚治虫のブッダのような読後感。

    スレイとディノ、すごくいい。
    最高神官カザム・サクと鰐将軍ドルコも。シベリアも。
    フォスト・ザマもとんでもない。

    分厚すぎる本は嫌厭しがちだけど、これは大当たりでした。

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    2026年01月26日
  • ジャガー・ワールド

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    ファンタジーなのにあまりにも現実だった。
    自分達が生きている世界そのもの。善と悪、敵と味方、あの人達は間違っていたんだろうか?と考えてしまう。戦争も信仰も生活の延長線上にある。読後も終わらない作品。

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    2026年01月26日
  • スタープレイヤー

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    異世界転生…というより異世界転送モノの小説ってあったんですね…異世界転生ものは都合が良すぎてあんまり読んでこなかったけど、これは現実的なこととの塩梅が丁度良くて面白かった。

    オープンワールドのチャット付きのゲームやってる気分にもなる。

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    2026年01月24日
  • ジャガー・ワールド

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    ネタバレ

    ジャガー・ワールド

    マヤ文明をモデルにした、その文明や国々の興亡を巡る大河小説です。総ページ632ですが、大きな物語の展開や登場人物たちの冒険でわくわくしながら一気に読み切りました。
    マヤ文明にはなかったキリスト教のような半生贄と友愛を説く宗教をからませることで、恒川氏の人類観や世界観も垣間見ることができます。そして、多くの登場人物がそれぞれの生を全うする様子から、生きるということはどういうことか?や文字は人々に便利さをもたらしたが、それは本当に人が生きる上でプラスになっているのか?などの問をつきつけてきます。
    竹蔵は、数奇な運命にもまれながら最高神官を経て王にまでなるフォスト・ザマと、軍神

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    2026年01月22日
  • 猫ミス!

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    猫をめぐるミステリー小説のアンソロジー。8名の作家の作品が収録されています。

    猫の描写を勉強したくて読みました。どのお話も満遍なく読みやすくて面白かったです!後味はそれほど悪くなかった気がします。

    特に芦沢央さんの「春の作り方」 が心に残りました。優しくて切ない余韻があり、伏線にも唸りました。題名も綺麗で好きです!

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    2026年01月21日
  • ジャガー・ワールド

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    ネタバレ

    恒川光太郎によるマヤ文明ワールド。
    ただただ面白い。同作者の「金色機械」のマヤ版みたいな印象を持ちましたが、あちらに比べていろいろ伏線というかお話が絡みあうみたいな感じもそれほどはしなかったしコメディっぽさも皆無ではあったけど、それでもなお面白い。マヤ文明に対する興味深さがあり、そして圧倒的な読み応え。星5以外つけようもない。
    もともと独特な異世界感が持ち味の作家さんだと思っていましたが、マヤという実際に存在した世界に対してもその持ち味は健在。このボリュームのある一冊にして「読み終わるのがもったいない」と思わせる傑作でした。
    個人的にはフォスト・ザマの最期が・・哀しくもしびれました・・・

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    2026年01月19日
  • 金色機械

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    これはただただ本当に面白かった。
    あさのあつこの深山物語、光と闇の旅人、ポールスチュワートの崖の国物語、この辺りが好きなら絶対におすすめ。ダイナミックで緻密で美しい物語、かつスピードを損なうほどには難解すぎず、気づいたら読み終わってしまった。
    紅葉の生き様のなんとかっこいいこと。

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    2026年01月16日
  • それはそれはよく燃えた

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    タイトル『それはそれはよく燃えた』の1文から始まるショートショート集。

    ネットの炎上、恋心、火事など、こんなものまで「燃える」のかと思える作家25人の25作を1冊の本で読めるのはとても贅沢。

    でも後味は25作25様で、ほっこり甘いものもあれば苦々しいもの、ざらっと心地悪いものなど本当にさまざま。

    クイズノックのファンなので河村拓哉さん目当てでこのシリーズを読み始めたが、矢樹純さん、三津田信三さんなど、このシリーズは毎回新しい作家さんと出会えて、読書の幅が広がって嬉しい

    私は総じてホラーが好きなので、今回の『それはそれはよく燃えた』はぞくっとする話が多くて、とても好み。不穏で悲しくて残酷

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    2026年01月02日
  • 滅びの園

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    久しぶりの恒川先生作品です。
    第一章では不思議な世界に迷い込む展開から「夜市」
    や「スタープレイヤー」を思い浮かべましたが、第二章以降は全く違った切り口で進み、特に第四章からの怒涛の展開に引き込まれました。ラストは…いろんな感情が一度に押し寄せてあふれてきました。
    個人的にはプーニー災害対策本部の略し方か妙につぼにはまりました。
    とてもおもしろかったです。

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    2026年01月01日
  • 異神千夜

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    不思議で少し怖い、少し怖くて不思議、そんな狭間の程よいところを突くのがとても上手い。こればかりはセンスのなせる技としか言いようがない。
    「風天孔参り」と「金色の獣、彼方に向かう」が実に素晴らしいと言いたいところだがこの短編集に収められた四本とも甲乙つけ難い。怪談ともホラーとも違う、恒川光太郎ワールドとしか言いようのない世界は最初の一行で目を惹かれて気づくと夢中になって読みふけっている。いつまでも淫していたい。

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    2025年12月21日