恒川光太郎のレビュー一覧

  • 竜が最後に帰る場所

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    「風を放つ」は少し違うだろうが自分にもあった不思議な出来事に、あの時こうしてればどうなったのだろう、みたいな思いを感じる話だった。こういう気持ち、なんて言うんだろう?ノスタルジー?

    「夜行の冬」は「夜市」を思い出させるような、この世界観に連れ込まれた感じ。めちゃくちゃ良い。冒頭が刑務所だったのかな、となると、主人公はもう帰れないんじゃないか。パラレルワールドちょっといいなと思ってただけに、ゾッとして胸がギュンってなる。現在進行形。

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    2026年04月15日
  • 箱庭の巡礼者たち

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    本作は非常に贅沢な恒川光太郎の連作短編になっております!

    六つの短編と間をつぐむ物語の断片5話からなる本作ですが、いくつかの話は長編にできるような造り込みとなっています!
    1話目の【箱の中の王国】は次の話で続きは?と期待してしまうほどの面白さ!!
    物語としては繋がって行くものの恒川光太郎のファンとしてはスピンオフで物語を掘り下げて欲しいです!!!!

    箱の中の王国:主人公はゴミ捨て場で拾った箱の中に世界が広がっでいるのを発見した!

    鈴と銀太の冒険:大正時代を生きていた姉弟の時間を巡る冒険譚!!

    短時間接着剤:闇バイトの話!?でもドラえもんの道具のようなものが・・・

    洞察者:能力者?の少

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    2026年04月14日
  • 幽民奇聞

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    「キ」とは一体何なのか。
    民俗学者の鶯谷玄也とともに、その謎を追っていく連作短篇集。
    昨年亡くなった画家・松野滝次郎が残した鬼婆の絵との出会い、そして物語は慶応四年二本松の藩校に通う13歳の少年タキと戊辰戦争の時代へさかのぼる…

    「キ」と関わった人物たちのエピソードは、過酷な現実から一歩異界に足を踏み入れたようすまで、体験が生々しく語られる。
    この、現実ではないはずの異界にリアリティがあり、読者も作品中で生きている感覚になるところに、毎度恒川先生の魅力を感じる。

    とても面白く、一気に読めました。

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    2026年04月13日
  • ジャガー・ワールド

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    ストーリーも一気に話が進んでいくが、人物描写が丁寧でそれぞれの思惑がわかり、話にのめり込めた。
    とても面白く読めた作品で、著者の他作品を読みたくなった。

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    2026年04月06日
  • ジャガー・ワールド

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    いや〜面白い!めくるめく古代生贄文明の世界。権力者たちの思惑が交錯する王国、宗教儀式、思想論争、力と力がぶつかり合う決闘、策略の限りを尽くした戦争、、ヒリヒリする諸々の要素が詰まった600ページ超えの濃密な物語の中で人と人の出会いと繋がりがドラマチックにうねるように紡がれて回収されていくワクワク感。想像力、展開力がすごいし、魅力的な人物たちがどう生命を燃やすのかが気になってページをめくる手を止められない。生贄や闘いで流される夥しい血の匂いや滅びた王国をあっという間に呑みこむ獰猛な密林の緑の匂いが漂ってきそうな描写。新しい思想の始まりと啓蒙、既存勢力と新興勢力の対立、国同士の争いや一国の興亡、そ

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    2026年04月07日
  • ジャガー・ワールド

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    鈍器本なのでドキドキしながら読み始めたけど、面白すぎて3日で一気読みしてしまった。
    これまで読んだ中で一番骨太な大作ファンタジーだった。
    まるで壮大なファンタジーゲームをクリアしたような没入感。
    様々な視点から一つの時代が描かれる群像劇で、どの人物も故郷や仲間を想いながら必死に生きている。
    過酷な世界で死が常に隣り合わせなのに、それぞれが自分の物語をしっかりと紡いで歩む姿が、儚くてとても美しい。
    今のようにシステム化され、人々が社会の歯車になってしまう前の世界。
    命の価値がとても低い時代なのに、濃く太く生きる彼らの人生が、なんとも尊く感じられた。
    本当に素晴らしい作品だった。

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    2026年04月04日
  • 幽民奇聞

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    「最後のキ」
    キ縁の因果、巡り巡ってたどり着いたところではゾクっとさせられた。全体的に少し薄暗く、哀しい箇所もあるのに温かい気持ちになる物語だった。

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    2026年03月30日
  • ジャガー・ワールド

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    ネタバレ

    マヤ文明が舞台の物語。マヤ文明のことをほとんど知らないこともあり、ファンタジー小説を読んでいる感覚だった。600ページ超える長編だが、どんどん読めてしまい、長さをあまり感じなかった。

    スレイ、ディノ、ヘルマス、レリイ、ファラ、シベリア、カザム・サク、フォスト・ザマ、ドルコなど、魅力的な登場人物がいっぱい。これは群像劇だ。
    その中でもレリイとフォスト・ザマの生き方が対象的に感じ、面白かった。理想をどこまでも追い求めていくレリイに対し、フォストは現実的な最適解を追求。後半、レリイは現実に絶望してしまうが、フォストは最後まで逃げず戦った。組織の中で日々格闘するサラリーマンのよう。フォストはどちらか

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    2026年03月29日
  • 箱庭の巡礼者たち

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    それ単体で独立しているようでもあり、それぞれが多かれ少なかれ繋がっているようでもある。
    この世に生きる全ての人も、人々が紡ぎ出す全ての物語も、そうなのだと思う。
    斉藤壮馬さんが解説を書いていなければ、私はこの作品を手に取ることはなかったと思う。
    縁、巡り合わせ、偶然、必然。
    どんな風にも言えるけれど、私は今、この作品を読むことができてよかったと思っている。

    ひとつひとつが短編小説として読み応えがあるしそれぞれ受ける印象も違う物語なのに、全てをひとまとまりの小説だと捉えるとものすごく壮大で、受け止めきれない。
    この一冊の本の中に宇宙を感じた。
    そしてこんな宇宙を描き出せる人がいるのだなと畏怖を

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    2026年03月26日
  • 箱庭の巡礼者たち

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    ネタバレ

    最近読んだ小説の中でトップになりそうな面白さだった。
    前半はわかりやすいファンタジー展開で楽しめた。スズとギンタの銀時計と、短時間接着剤が好きだった。
    後半は遠い未来の話になったりスケールが大きくなったりして少しついていけてなかった。
    あともう少し箱庭と現世との繋がりについて知りたかったなと思った。
    ただファンタジーの世界に浸りたくさん現実逃避ができたのでとても満足した。

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    2026年03月22日
  • 滅びの園

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    ネタバレ

    好き!
    個人的に誠一は、『みんなを苦しめてすまない。自分が悪かった』と億が1に思うことがあったとしても、あの看護師に殺されていた気がする。
    大前提として『《未知なるもの》に攫われた被害者』であると同時に『多数のために幸せを奪われて不幸な現実に突き戻された敵国の民』という立場なのを理解しておかなくちゃいけない。

    「ここは夢です。幻の世界です。家族もみんないなくなるし、貴方も死ぬ可能性が九割ですが、世界を救って死ねるなら本望ですよね?良い生き方ですよね」
    なんて言われて納得するかぼけ!!
    自暴自棄入ってるとはいえ交渉下手くそか!!
    その人は年月をかけて幻想を現実だと認識してるんだよ!?

    でも、

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    2026年03月22日
  • 幽民奇聞

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    明治維新期の混沌、激動の様子がよく描かれていた。最初の東北戦争がとても強烈で、一気に引き込まれた。戦い前の少年兵達の空虚な高揚感や、実際に戦闘が始まってからの呆気ないほどの敗走、敗戦後の無惨な状況など、淡々とした語り口ながら、とてもリアルだった。少年兵が指の力が足りずに鯉口すら切れない様子とか、細かいところではあるが、確かにそうなるよな、と思った。そうした描写が的確であるがゆえに、「キ」や「狒々」についても、本当に存在しても不思議ではないような実感が感じられた。「最後のキ」の話の因果の絡み方も、読んでいて落とし所のないような、そのまま割り切るしかないような、そうした感覚にさせられるのも、良かっ

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    2026年03月21日
  • 箱庭の巡礼者たち

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    面白かった。
    SF大河ドラマ?

    この作品と、最近読んだ「暁星」や「熟柿」が同じ5点満点かというと、全くの別ベクトルの満点といいたい。

    僕はそもそも冒険小説が好きだ。
    たとえば、シャングリ・ラや新世界より、アラビアの夜の種族など。
    (今思えば、これらの小説を冒険小説と自分でカテゴリしていたけど、今思えば違うかも)

    恒川さんの物語も、スタープレイヤー、ヘブンメイカーを読んでいたので、箱庭〜は手に取らずにはいられなかった。

    読んで正解。
    短編集になっているのも、読みやすくて◯。

    しばし、箱庭の世界を思い浮かべつつ、次何読もうかなあと。

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    2026年03月16日
  • 箱庭の巡礼者たち

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    ドキドキとわくわく。小学生時代の家出という大冒険が終わったときのような清々しい読後感。と思ったけど、多分私は作者の言いたいことを理解しきれていないだろうなとも思うので、壮大な物語という言葉に託してしまおうかと。まだ3月だというのに、今年のベスト5には入りそうな予感。

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    2026年03月08日
  • 箱庭の巡礼者たち

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     八歳の夏、ぼくの住む町に百年に一度と呼ばれるような大雨が降り、母が行方不明になった。大雨の翌日、ぼくはがらくたの集まりの中に、妙な「箱」を見つける。数日後、気配がしてその箱を開けると、中には箱庭ができていた。鳥が飛び、熊のような動物が歩き、人間たちがみな生きて動いていた。その翌日、母の遺体が見つかった。その箱庭の中に、母に似ている人物を見つけた。いったいこの箱はなんなのだろう……。

     ということで本作は、五つのジャンルをゆるやかに越境していく短編とその間に挟み込まれた断片によって、やがて大きな広がりを見せていく連作短編集になっています。個人的に好きなのが、「箱の中の王国」と「短時間接着剤」

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    2026年03月03日
  • 幽民奇聞

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    若き民俗学者・鶯谷玄也は、鬼とも妖怪ともいわれる超常の集団「キ」の痕跡を追ううち、不可思議な物語と数奇な因縁を知り…。「鬼婆図探訪」など全4編を収録する連作集。

    恒川光太郎作品のうち本作はダークな色合いの作品。「キ」をめぐる数奇な因縁は、ややこじつけの感もあったけれどなかなか興味深く、中盤以降は一気読みした。恒川ワールド全開。
    (A)

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    2026年03月03日
  • 滅びの園

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    ネタバレ

    恒川ワールド、とても楽しかったです。
    自分が鈴上誠一だった場合、愛する妻子がいる状況だったらそうせざる得ないよなと思いました。
    最後、絶望を味わる際に言われた、鈴上さんと野夏さんが違うのは、地球の地獄を見たかどうかと言われ少し納得はしました。
    プーニー現象と昨今のコロナ禍が被るところがあり、想像の世界でとても楽しく読むことが出来た小説でした。
    恒川ワールド最高です。

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    2026年03月02日
  • 箱庭の巡礼者たち

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    受け継がれていく生命の物語

    この物語には、転生という表現だけでは括れない、生命の連鎖が描かれている。あとがきを書いた方も言っていたが、始まりは、何気ない日常のシーンだが、全く想像できないラストが待っており、途中途中も、突飛な展開があり、前の話とテイストが違うため最初戸惑うが読み進めていくうちにすぐに納得させられてしまう。
    「箱」から始まる物語だが、この作品はおもちゃ箱のようで、わくわくする展開にずっと引き込まれっぱなしだった。

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    2026年02月28日
  • 雷の季節の終わりに

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    ホラーらしいがダークファンタジーの長編小説。
    長編なのかあらすじで風わいわいとともに旅に出るのはわりと読み進めてである。
    丁寧に伏線を回収していくので展開が気になる。
    それに、描写がごちゃごちゃ書いていないからなのか頭に文章が通る。
    ダークファンタジーにRPG構成…夜市や風の古道も準拠する。
    謎が残るのだが、はっきりとしない余韻が心地よい。

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    2026年02月26日
  • スタープレイヤー

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    ありえない設定なのに、現実味を帯びて、読み進めるたびにハラハラドキドキ。休日の1日で読み切ってしまいました。
    久しぶりに引き込まれる本でした。
    読みたかった本が読めて良かった。

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    2026年02月22日