恒川光太郎のレビュー一覧

  • ジャガー・ワールド

    Posted by ブクログ

    マヤ、アステカ文明と生贄信仰をモチーフにした作品でした。
    登場人物の生い立ちを後から描く為、自分が最初に抱いたイメージを何度も覆されました。
    切り取られた情報からは何も分からない。そばにいても、相手の真意を完全に汲み取る事は難しい。
    技術の進化が目まぐるしい中、人間は進化できているのでしょうか?そんな事を思わせる1冊でした。

    0
    2026年03月15日
  • ジャガー・ワールド

    Posted by ブクログ

    ​古代南米文明を舞台にした、圧巻の群像劇。
    歴史小説は難解なイメージがあるが、
    本作はボリューミーなページ数を全く感じさせないほど読みやすく、
    気づけばその世界に引き込まれていた。
    ​別々の生い立ちや思惑を持つ登場人物たちの物語が、
    ひとつの国家の中で複雑に絡み合い、
    やがて巨大なうねりとなって収束していく過程が実に秀逸。
    恒川光太郎先生ならではの幻想的な空気感を纏いつつ、
    壮大なスケールで描かれる文明の興亡を、
    最後まで置いてけぼりにされることなく堪能できる傑作だ。

    0
    2026年03月14日
  • 南の子供が夜いくところ

    Posted by ブクログ

    恒川光太郎氏の得意とするパターンで構成された短編集。ユナさんという呪術師を中心にしたストーリー。最後の「夜の果樹園」は夢に出てきそうな不思議な話。

    0
    2026年03月11日
  • 幽民奇聞

    Posted by ブクログ

    鬼か幽霊か…幕末から明治にかけ、歴史の舞台裏で封印されてきた「キ」の存在を描く伝奇小説 #幽民奇聞

    ■あらすじ
    時は明治も終わりの頃、民俗学を研究している若き学者の鶯谷玄也。彼は明治の中頃までは確かに存在した集団「キ」の存在を調査していた。それは鬼か幽霊か、そして彼はなぜ追い続けるのか… 歴史の闇に生きる「キ」の痕跡を追う連作集。

    ■きっと読みたくなるレビュー
    幕末から明治、人々が窮屈な生活を送っている時代の人々… 歴史の舞台裏で封印されてきた「キ」の存在を描く伝奇小説です。

    若き民俗学者の鶯谷玄也が「キ」について取材を進めていく中、その時代を生き抜いた人々の話を聞くうち「キ」の正体が徐

    0
    2026年03月08日
  • 幽民奇聞

    Posted by ブクログ

    民俗学者の鶯谷玄也は、「キ」と呼ばれる謎の存在について調査を進めるうち、とある画家の残した絵と出会う。そこから人づてに「キ」の謎を解明していく中で見えてきた驚きの事実とは。

    ホラーというよりは伝奇小説という感じ。「キ」そのものに怖さはさほどなく、むしろ自分たちの欲望のためなら手段を選ばぬ人間たちの方にこそ恐ろしさを感じた。

    エピローグはとても美しく、儚い情景がキを巡る長い旅の終焉を彩っていて素晴らしかった。

    0
    2026年03月03日
  • スタープレイヤー

    Posted by ブクログ

    ひとつの願い事にぎゅうぎゅうに詰め込んでてそれはアリなのー?って。裏技すぎるというか、禁じ手というか。
    生きてたらまずいタイプの人が野放しなのが、明るい未来の影となりそうで気になる終わりだった。

    0
    2026年02月22日
  • 滅びの園

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    あらすじを目にしてから読んだら、想像と違う始まり方で意表を突かれた。
    異界と地球、それぞれに生きる登場人物の視点の切り替わりが、ファンタジーとSFを行ったり来たりしているみたいで独特な雰囲気。

    プーニーが現れてから人々の営みが死と隣り合わせになり、様々なことが制限される状況は、3.11後やコロナ禍を思い起こさせる。
    プーニーの生体や異界の仕組みなどについては科学的な解説があまりなく、ふんわりしている。しかし、社会がどう変わったかという描写は細やかでリアリティがあるので、世界観に説得力が生まれているように感じた。

    鈴上さんに対する印象が、物語が進む中でどんどん変わっていくのは、バイアスに関す

    0
    2026年02月22日
  • 滅びの園

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイトルと装丁が魅力的で気になっていた作品。

    プーニーという地球外生命体?が突如現れる。平凡な主人公がプーニーに取り込まれ、理想郷のような夢の世界で核となり幸せに生きて行く。
    地球では、プーニーにより多くの犠牲が出ており、プーニーとの適合者が地球を守ろうと奮戦。

    主人公と地球人、お互いに今生きている場所を守りたい。それぞれの大切な場所、でも、どちらか一方を守るともう一方の世界は滅びてしまう。
    現実か幻かではなく、自分が大切に思う生活を守り抜きたい人々の群像劇でした。

    突飛な設定であるも、とてもわかりやすい文章のため、すぐにこの世界に入り込むことができた。
    恒川先生の物語は、どこか恐ろしく

    0
    2026年02月19日
  • 秋の牢獄

    Posted by ブクログ

    「秋の牢獄」が1番好み。

    北風伯爵、初めは恐怖の対象だったのに、永く同じ日に囚われているうちに救いのような存在に変わっていく。終盤は諦めと希望が混ざっていて、次の日に行けたのかどうなのか想像させる。
    途中グループ行動したりするが、最後は結局人間1人なんだよなあと、行動心理も見えたりして面白かった。

    0
    2026年02月18日
  • 無貌の神

    Posted by ブクログ

    「廃墟団地の風人」この先、サブロウが少しでも良い人生を歩めますように。
    「カイムルとラートリー」カイムルとラートリーの主従ではない友情に心が温まった。

    0
    2026年02月12日
  • ジャガー・ワールド

    Posted by ブクログ

    『「想像して欲しい。生贄のない世界を」
    「私たちで世界を変えよう。私たちはそのためにここにいるのだ」』
    反生贄思想の謎の少年レリィの言葉

    サリュザ島のスレイ
    神官フォスト・ザマ
    戦士シベリア とドルコ
    放浪の青年ディノ 
    それぞれの信念のもと、この世界を生きている
    誰が正しい、間違ってる そんな単純なものではない 

    〈人はなぜ戦うのか〉
    『人は集まるとやがて自然にそうなる』

    『この世界は、ジャガーの世界』
    『ここで生きるには、大切なものを守るには、人生の権利を獲得するには、己がジャガーになるか、さもなくばー』

    すごく太い本で、迷いましたが読んでよかったです

    0
    2026年02月11日
  • 秋の牢獄

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    生活の中の牢獄といってもいいような空間で、リアルな風景の中にホラーというか不思議な感覚を溶け込ませた、深みには欠けるがアイデアの優れた一冊だった。
    手にとって見ると、「牢獄」と言う題名が少し気になったが、読んでいると、捕らえられて出られない世界のことだった。

    ☆ 秋の牢獄
    雨の音を聞きながら、朝起きて普通の生活を送る、友人の釣りの話を聞き、帰って音楽を聴きながら豚肉とキャベツの醤油炒めを食べて。
    次の日に目を覚ますと変な既視感に襲われた。また雨が降っていて、友達は昨日と同じ釣りの話をする。日付けを聞くと昨日だと思ったのが今日だった。1日がダブっているのだ。
    もう一度繰り返すならもう少し違った

    0
    2026年02月11日
  • 滅びの園

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    どう感想を抱いているのか言語化するのが難しい。

    地球を覆うクラゲのような「未知なるもの」
    地球はプーニーという軟体有機物により滅びつつある。

    地球で生き抜こうとする地球側と、
    「未知なるもの」にて自分の理想郷に住む鈴木誠一。
    「未知なるもの」を倒す条件は、鈴木誠一が絶望すること。

    そのために妻子や友人を皆殺しにした地球と、
    明らさまに地球を見下す誠一と
    善悪の区別が曖昧で、自分だったらと考えさせる作品だった。

    0
    2026年02月02日
  • スタープレイヤー

    Posted by ブクログ

    異世界に行って10個の願いを叶えられるというお話。手放しで全て叶えられるわけではなく、いろいろと条件はあるというのが設定としてあり、確かになと思いながら読みました。
    もし私がスタープレイヤーになったら?なんて考えたり。ぜったいぜったいくだらないことしかしないんだろうな(笑)

    0
    2026年02月01日
  • 白昼夢の森の少女

    Posted by ブクログ

    夜市の恒川光太郎さんの作品
    夜市が好きならば間違いなく楽しめる
    独特な恐ろしくも美しい様々な世界観の中で
    少し不思議で少しゾッとするような物語が展開される
    色々な種類の話が長さもバラバラで詰まった短編集なので
    一つ一つ新鮮に楽しめました

    0
    2026年01月30日
  • 秋の牢獄

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    透き通るようなきれいな文学。不思議で幻想的ですが、悪く言うと盛り上がりもオチもありません。
    個人的にはあまり好きなタイプの小説ではないのですが……この作品はなんか好きです。

    0
    2026年01月26日
  • それはそれはよく燃えた

    Posted by ブクログ

    全ての作品が「それはそれはよく燃えた。」という1文から始まる。
    25名の作家からなるアンソロジー。

    その中でも
    市塔 承さん(2025年のメフィスト賞受賞、まだ作品は未発売)を知れただけでも、この本を買う価値があったと思う。

    0
    2026年01月26日
  • それはそれはよく燃えた

    Posted by ブクログ

    「それはそれはよく燃えた」の1文から始まる数多の短編。燃えたのは物質であり概念であり、「燃やす」という人間ならではの行いは唯一つには留まらないのだのと認識させられた。
    黄金の森の神様とレヴナントが印象深かった
    皆川博子の作品は大御所流石の表現力

    0
    2026年01月23日
  • 竜が最後に帰る場所

    Posted by ブクログ

    今回もとても楽しめた!

    お気に入りは「夜行の冬」と「鸚鵡幻想曲」ですね。
    2作品とも著者の得意とする"仄かな恐怖"がこれまでの短編の中でも強めの作品だと思います。

    逆にタイトルの出典にもなっている「ゴロンド」は割とあっさり終わったなという印象でした。

    0
    2026年01月14日
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今回読んだ短編集で初めて読んだのは「子どもを沈める」、「死神と旅する女」、「お祖父ちゃんの絵」、「七つのカップ」だった。どれもそれぞれ違う種類の怪談でバリエーション豊か。楽しめました。個人的に好きなのはシュマシラ、死神と旅する女、七つのカップです。最後の七つのカップはどこかほっこりして、でもどこか不思議に感じる話でした。良かったです。

    0
    2026年01月07日