恒川光太郎のレビュー一覧
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とーっても不思議な話が詰まった作品。THE 恒川光太郎って感じ。ファンタジーだと思うんだけど、今の世界を風刺してるのが面白い。短編集だと思ってたけど、どこかでちょっとずつ繋がってる。
『箱のなかの王国』 はじめは現実逃避したい人が箱のなかの王国が見れるのかな?と思った。箱の中に旅立った絵影久美の勇気と度胸、私も見習いたい。今世界で起こっている戦争。この戦争を国境の外から傍観してる各国の人々、が頭に浮かんだ。王国での出来事は、今現実に起こっている事だと感じた。
『スズとギンタの銀時計』 姉のスズと弟のギンタの絆がいいな。タイムスリップ(未来にしか行けない)が出来る銀時計を使って、どんな困難も -
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毎回感じることだけど、恒川さんは本当に凄い作家さん。毎回違う作品を生み出す。
「また同じか…」がない。
そして、新作を出す度に「これが最高傑作だ」と思う。最高傑作が毎回上書きされていくってなかなかない。
恒川作品は現実ではない世界の物語が主。アニメで言う異世界ものに近い。今回はマルチバース(多元世界)ファンタジー。
でも、アニメと違って非現実と現実のバランスが絶妙でファンタジー過ぎないのが良いところ。
今回の作品は異世界・多元世界に何千年もの時間軸が加わって、全てが繋がっているという設定で規模が大きい。
小説の入り口は現代の普通の世界なのに、どんどん話が大きくなっていく。
個人の話であるの -
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ネタバレ23/9/27〜10/9
『箱のなかの王国』
安房直子さんの『ハンカチの上の花畑』みたい
おじいさんどうなったんだろう
『スズとギンタの銀時計』
スズ逞しいな
『短時間接着剤』
面白い使い道
『洞察者』
カレー屋さんの彼にポテチ誘うところが面白かった
『ナチュラロイド』
シグマにぞっとした
『円環の夜叉』
え?ミライの子孫?
『物語の断片』
吸血鬼とミライの旅いいね
静物荒野がよかった
ファンレターと最果てから未知へがつながってたのかぁ
不思議なお話の連続だけど、結局長い長い世界のお話だったのかな
表紙がかわいくて好き
吸血鬼が手を引かれているのがかわいい -
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ネタバレ後半からぐんぐん面白くなって引き込まれていくストーリーが良かった。ファンタジーと現実が混じり合い、この先どうなっていくのだろうと思った断片が繋がっていくのが面白かった。
隠のなかは平和だというが、異端が強制的に排除されていくような場所が平和なわけがない。隠は、私の知っている世界とはまた別の閉鎖的な残酷さに満ちていて、そのなかで次第に逞しくなっていく主人公・賢也が心強かった。
一度はトバムネキに奪われた人生だが、人々の助けもあり最終的には自分の力で取り戻したことに救いを感じた。同じく、家を出る選択肢しかなかった茜に、立ち上がる強い気持ちがあることにも。
いつかは大人にならなきゃいけない、自ら選ん -
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読んだ最初の感想は、藤子F不二雄のSF(少し不思議)ワールドの読後感に似ている、だった。
ホラーだと思って読んだのだが、民話のようでもあり、SFのようでもあり、何というか少し不思議な世界だった。
文体も寓話的なので残酷なシーンも静かで清潔な印象を受ける。感情的にもなりすぎない淡々としていながら登場人物の孤独が伝わってくる。
村上春樹が藤子不二雄のノベライズをしたら、こんな感じかもしれない。
三話とも主人公に共通するのが、「持ってしまった者の孤独」。
・秋の牢獄
普通の女子大生が同じ一日をループする世界で、同じ境遇の仲間と出会い、別れる話。
・神家没落
空間を異動する屋敷の主にされてし -
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ネタバレ再読。今回もひんやり涼しく、楽しく読みました。
小さな島なのかと思っていましたがかなり広いトロンバス島。コミュニティが小さくないからおおらかなのか、ユナを始めとして不思議な存在がたくさんあるから、今更変わった事があっても…みたいになるのか。いいな、南の島。
トロンバス島が舞台じゃないお話もあってそちらは時代が違うけれど、その他は「こう繋がるんだ…」というゾクッと感があって良かったです。
「まどろみのティユルさん」が今回も好き。ソノバのご先祖、「穏」の出身なのか。あの町から離れたら、一処に留まれずこの世界を巡り廻る定めなのかもしれない…と思ってしまう。それはそれとして、ティユルさんはこれからも大 -
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☆4.0
ゆるくつながる七編が収録されている。
語り口は淡々としているが、そこには確かに叙情が滲む。
南国の架空の島、トロンバス島が主に舞台となっているが、いつの間にか現実との境界を越えてあちらへ行ってしまいそうになる気持ちを体験した。
「南の子供が夜いくところ」
一家心中による死を迎えようとしていた一家が、訪れたバスの露店で出会ったのは、120年生きている呪術師の女性ユナだった。
息子のタカシはユナに連れられていったトロンバス島で生活しながら、別々の島で働いているという両親を待っている…
自分の知らぬところで自分のことが決められ、目まぐるしく振り回されたタカシが、本当の意味でトロンバス -