恒川光太郎のレビュー一覧

  • 金色機械

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    他の恒川作品のような神話性はあまりなく、江戸時代を舞台にしたSF時代劇?月からやってきたと言う全身金色の機械が登場します。つるりとした頭に丸い大きな目、かすれた声...C3PO?

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    2021年11月18日
  • スタープレイヤー

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    えー、恒川さんこんな系も書くの!とおっかなびっくり読み始めたけれど。やっぱり素晴らしい作家さんだなぁと思った。
    このシリーズ、ずーっと続いてほしい。

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    2021年10月15日
  • 雷の季節の終わりに

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    ネタバレ

    再読でも面白かったです。
    長編では恒川さんのノスタルジックでダークで容赦ない世界にじっくり浸れます。
    『穏』も、この世の理とはかなり違う決まりで動いている世界。暮らしているのは人だろうけど、限りなく彼岸に近い世界だと思います。
    賢也パートと茜パートの時系列が違う事に気付くとゾッとしました。賢也の、雷の季節に消えた姉が茜だったとは…。
    その中でも外れまくっているのが絶対悪・トバムネキだけれど、彼も歪んだ理由はあって。それでも、無間地獄に堕ちるのは壮絶。
    早田さんは何者なんだろ。穏の血を引く者ではあるっぽいけど。
    賢也が最終的に穏に戻れないのは、やっぱり穏での階級で穂高の家より下だからなのかな。苦

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    2021年10月04日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    前回のベストセレクション「再生」よりもこっちのほうがずっと好み。
    であるが故に、過去に読んだ話が半分くらい…
    平山夢明氏と小林泰三氏が一冊に入ってるアンソロジーだから買って後悔はない。

    背表紙の著者名が小林泰三氏になってて、新しく本棚に氏の本が並んだのも嬉しい。

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    2021年10月03日
  • 金色機械

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    おもしろかった。
    SFと思ってたので最初は戸惑ったけと。
    金色とかピコッって、解説読んで納得。スター・ウォーズね。
    読んている最中ずっと金色様のイメージができないでいたんだけどスター・ウォーズね。最初からそのイメージで読みたかった。あ、声もそうか、カタコトじゃなくてあの感じか。

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    2021年09月18日
  • 竜が最後に帰る場所

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    5つの趣の違う短編集。夜市、無貌の神に続いて読んだので最初社会派な作風にびっくりしました。現実感のある話のほんの少しの違和感から始まり、最後には竜となり帰る。5つの短編を通してどんどん幻想世界へ入っていく流れが面白いです。中でも『夜行の冬』『鸚鵡幻想曲』が傑作。色々な恒川作品が読めて楽しかったです。

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    2021年08月30日
  • 雷の季節の終わりに

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    現世とは少し違う空間に隔離されている『穏』に住む少年賢也
    ある事で穏に居られなくなった賢也は自分に取り憑いた「風わいわい」の力を借りながら現世をめざす
    穏には穏のルールがあり世界観はとても面白かった

    ホラーというよりダークめのファンタジーかな

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    2021年08月17日
  • 雷の季節の終わりに

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    あの世の瀬戸際にあり、世界の地図には載ってない人里『穏』が舞台の物語。相変わらずの切なさとどこか懐かしい雰囲気が漂う独特の世界観。こんな世界が、もしかしたらあるかもしれないと思ってしまう。この話のテーマは「因果」だと思う。

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    2021年07月30日
  • スタープレイヤー

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    いままでに読んだことがないような世界観の物語でどのように話が進んで行くのか想像出来ず新鮮だった。王道ファンタジーって感じがして面白かった。その後どうなったか気になるので続編も読みたい。

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    2021年07月28日
  • 雷の季節の終わりに

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    読みやすかった。
    世界から切り離された集落【穏】
    不思議な力を宿すかぜわいわい。
    雷の季節に人が消える。

    持ち味の恒川ワールド全開だった。
    この不気味な雰囲気が夏に欲しくなる。

    不死のサイコパス怪人トバムネキ…
    物語のリアリティと非リアリティの境界を曖昧にされる感覚が楽しい。
    どこか村上春樹をも思わせる。
    面白かった。


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    2021年07月04日
  • 無貌の神

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    面白かったです。淡々と語られる昔話を聞いているように読みました。
    表題作の神の造作が好きです。神を含む輪廻に飲み込まれることで保っている時間も超越した世界…好きでした。クトゥルフに同じ名前の旧支配者がいると解説にありました。
    「青天狗の乱」「死神と旅する女」も好きでした。死神と〜は日本が第二次世界大戦に参加しなかったパラレルな世界。運命に注文された〈世界〉という絵を作る時影…死神、なのかな。絵筆はその時々で必要で。でもパラレルワールドは存在してるので、注文される世界もいくつもあるのかも。
    「カイムルとラートリー」もとても良かったです。喋る「崑崙虎」かいむる、かわいいし健気。ラートリーも賢くてよ

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    2021年05月28日
  • 金色機械

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    異次元に連れて行かれてしまう作家No1との誉れも高いですが、この本もまさに別の世界に連れ出されてしまう本であります。
    江戸時代なのに金色のロボットと思われる物体が重要人物(物質?)となっています。なかなか無い展開で戸惑いますが、滑らかに物語に入って行けます。
    謎の金色様を巡って展開する超展開の江戸時代ロマン。

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    2021年05月05日
  • 無貌の神

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    裏表紙にも書いてあるように「暗黒童話」という言葉があってる。
    「死神と旅する女」が一番好きでした。

    気づいたらその世界に入り込んだような感覚で読めるのは恒川さんだけだなぁと思った。

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    2021年02月04日
  • 無貌の神

    購入済み

    恒川光太郎の世界観

    夜市を読んでからずっと恒川光太郎という作家が気になっていました。この本も面白いけど、夜市が星5つだとすると、こちらは4つかな。でも、独特の世界観に魅了されます。

    #深い

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    2022年06月19日
  • 竜が最後に帰る場所

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    この人独特の世界観が好きな人にはたまらない。 ホラー感が微塵も感じず、ファンタジーと言うか幻想を上手く文章にした感じ。 この作家はいつも残酷なシチュエーションを誇大せず淡々と何時でも誰にでも起こりうと思わせる感じで描く所ががとても共感が持てる。 京極夏彦や村上春樹にも通じる心地いいマンネリ感。

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    2020年10月22日
  • 金色機械

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    ネタバレ

    雰囲気のある短編を多く創っている著者、がっつりした長編は初めて読んだが、とても読み応えがあった。
    敢えて取っ散らかる形で書かれていた時空が終盤に向けて収斂していく様は、美しくさえある。

    作品全体に関しては、通底する大きなテーマ、のようなものが感じられなかったのが少し残念。
    高い構成力を備え、リーダビリティーにも長けたこれだけの物語が、「面白い」だけで終わってしまうのは非常にもったいない。
    理屈を超越した衆生の救いの象徴であり、まるでオーパーツともいうべき金色様の出自や幽禅家のルーツ、そしてその系譜がおそらくは熊悟朗や遥香に連なっているという設定などの裏に、より具体的なSF的バックボーンでも立

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    2020年10月09日
  • 無貌の神

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    たんたんした短い文章で世界を作り出す恒川さん。表題作はこれぞ、という世界観。全体的にいい意味で裏切られた。

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    2020年10月09日
  • 金色の獣、彼方に向かう

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    「異神千夜」「風天孔参り」「森の神、夢に還る」「金色の獣、彼方に向かう」の4編。
    元寇を舞台にした「異神千夜」で巫術師の女が連れて来た神の使いの鼬。そしてサンカになったと思われる異国人たち。それが残り三編に繋がって行くようです。もっとも繋がりは弱く、それぞれ独立した短編です。

    結局、恒川さんの最大の魅力は異世界を作りだす能力ですね。
    美しく、切なく、もの哀しく、どこか胸がうずくような世界。
    それが、時にSFっぽい『金色機械』だったり、ノスタルジックな本作や『夜市』だったり、色々とあるのですが。
    物語を描くためにそれに合った舞台を準備するのが普通な気がしますが、恒川さんの作品は舞台=異世界を完

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    2020年09月22日
  • 金色機械

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    「きんいろきかい」と読む。
    この本を読むときは、じっくりと腰を落ち着けて、その世界にどっぷりとはまりながら読むのがよい。


    江戸時代。

    人が生まれ、死んでいく。
    人生の糸が複雑に絡み合い、結ばれ、断ち切られ、生と死を繰り返しながら歳月が流れ、やがてそれが新しい世を造る。

    生命というものを持たない金色様は、昔、月からやってきたそうだ。外見は(おそらく)C3POのようで、チャーミングなところもあり、でもとても身軽でとても強い。金色様はこの世の移り変わりを、様々な人に常に寄り添いながら見守ってきた。

    この物語は、手で触れただけでそのものの命を奪うことができるという不思議な力を持つ遙香という女

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    2020年08月13日
  • 雷の季節の終わりに

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    現世から隔離された隠れ里「穏」に暮らす少年が、とある秘密を知ったことで穏を追われ、少年に取り憑く「風わいわい」と共に旅に出る。
    やはり恒川さんが描く異界は憧れを抱くほどに美しく魅力的!
    とにかく一つ一つの設定やディティールの発想力に惚れ惚れする。
    この不思議でたおやかな世界観にいつまでも浸っていたくて読み終わりたくないとすら思った。
    その幻想世界の中に不意打ちのように現れる醜悪な人間の描写…この毒気もまたいいアクセントになっている。
    おや?と戸惑うくらい空気感が変わる章を重ね、やがて「そういうことだったのか」と一つに繋がる気持ちよさ。
    先が全く読めない展開に本当にドキドキしながら読んだ。
    それ

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    2020年08月01日