恒川光太郎のレビュー一覧

  • 幽民奇聞

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    このタイプの物語といえば恒川氏の大得意分野でしょう。謎の集団「キ」と「狒々」にまつわる短編でそれぞれつながっているというお馴染みの構成です。文章を追っていくことでこの世界に入り浸ることができますが、結局、謎は解けないままです。解けてしまっては面白さが半減しそうです。次作にも期待します。

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    2026年06月27日
  • 幽民奇聞

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    ネタバレ

    最近スタープレイヤーとか読んで、それはそれでよかったんだけど、やっぱこれだよな〜
    不思議で、どこか郷愁にかられるような。
    キという忍者みたいな謎の存在についてさまざまな角度から語られていく。
    人物が少しずつリンクしているのもよい
    はじまりから巡り巡って最後にまた鶯谷にかえっていく。奇縁だね
    しかしまさか、キの1人、カヨの子が鶯谷だったとはねえ。自分のルーツを探す旅だったのかな
    結局御屋形様とはなんだったのか?

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    2026年06月12日
  • ヘブンメイカー

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    スタープレイヤーⅡことヘブンメイカー。

    スタープレイヤーでもちょこっと言及されたある街にまつわるお話。前作は少しずつ世界が広がっていく感じだったけど、今作は世界の広さを感じさせる。多種多様な人や国との出会いがあり、感情の動きがあり、それらが織りなすこの世界の歴史が感じられて面白かった。
    願いの叶え方も工夫したものが多くみられて、そんなことも出来るのか!のオンパレード。改めてチート。

    終盤、前作とリンクするところに胸が熱くなりました。

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    2026年06月10日
  • スタープレイヤー

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    面白かった!

    願い叶える系の能力ではかなり条件が緩いというか、これが1つの願いで出来るのかという面白さもあり、段々世界と人脈が広がっていくRPG的な面白さもあり、ワクワクしながら読んでました。

    不幸な方向に行きがちなストーリーだし、途中そんな匂いもしていたけど、意外と主人公が人間的に成長した感もあって爽やかな読後感だった。

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    2026年06月08日
  • スタープレイヤー

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    旅をしている気分になれる話だった。
    筒井康隆さんの「旅のラゴス」を読んでいるような気分になり異世界を楽しむ話でとてもよい時間を過ごした気分になった。

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    2026年06月08日
  • 化物園

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    ネタバレ

    ケシヨウと呼ばれる、遥か昔から地球にいる怪異とも妖とも宇宙人ともつかない存在と、人間との関わりを描いた短編連作。
    ケシヨウは周囲から悪意あるものとして恐れられているが、どの作品でも結局、人間の中に潜む化物の方がはるかに恐ろしいということが浮かび上がってくる。時代は違えど、人間こそが本当の「化物」の心を持っている——というテーマが静かに、しかし強く胸に残る。
    どれも読みやすく、情景が目に浮かぶような美しい表現が素晴らしい。
    短編ながら余韻が深く、恒川さんらしい儚さと鋭さが詰まった一冊だった。
    本当に大好きな作家さん!

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    2026年06月03日
  • 雷の季節の終わりに

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    ネタバレ

    せっかくねーちゃんと再会できたのにねーちゃんまた弟を置いてくのか...現実世界で賢也が暮らしていく手立てなんてないこと知ってるくせに
    まぁ絶縁されたら賢也は隠には帰れない、ねーちゃんもねーちゃんで現実世界に居場所なんてない
    わかっちゃいるけど結構あっさりしてんだなーって
    この子は私が守らなければみたいなこと言うてたくせに...

    トガムネキの末路が悲惨だー確かに悪いことしてきたけど永遠に苦しみ続けるの地獄だなーこわいなー

    相変わらず独特な世界観と現実世界のすぐ側にある異世界みたいなテーマがやっぱり面白かった

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    2026年06月03日
  • それはそれはよく燃えた

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    それはそれはよく燃えた

    この書き出しで始まるまったく展開の違う物語。それは炎なのか、炎上なのか、どの作品も最後には驚くようなオチが待っていて趣向が凝らされていた。
    寝る前にサクッと読んでいったけど、内容がすごく濃いわけではないからいい読み方だったかもしれない。

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    2026年05月30日
  • 月夜の島渡り

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    日本昔話のようにずっと語り継がれていくようなお話ばかりだった。
    静かで温かいんだけど、薄暗くて怖い、不思議な気持ちになる。

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    2026年05月28日
  • 南の子供が夜いくところ

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    恒川光太郎の作品の中では、あまり目立っていない気がするが、かなり良作だと思う。大きな仕掛けのない地味なお話が多い印象だけど、逆にそこがよかったのかも。お気に入りは「まどろみのティユルさん」です。

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    2026年05月27日
  • 金色機械

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    結構なボリュームでしたが、スラスラ読めるので面白かったです。
    前半よりかは後半が色々今までの話が繋がってきて、面白く感じます。
    昔の時代の義理人情を感じられたような気がします。

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    2026年05月26日
  • 幽民奇聞

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    最後のキの章のみ読み応えあった。こうした魑魅魍魎の世界も文明の発達により廃れて行くのは仕方ないとは言え僅かでも灯火が絶えない事を祈る。

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    2026年05月24日
  • それはそれはよく燃えた

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    それはそれはよく燃えた。
    から始まる25の短編が入ったオムニバス。

    吉原幻鏡・高田崇史
    怪物どもの棲家・島田荘司
    回答・神林長平
    マザー・ジン・古泉迦十
    失われた史料、的外れな再建・市塔承
    消えない炎・我孫子武丸
    比翼・河村拓哉
    全滅館の殺人・似鳥鶏

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    2026年05月24日
  • ヘブンメイカー

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    前作『スタープレイヤー』よりも個人的には好みだった。時間が経ってるから、続編には期待できないかもしれないけれど、少ししか語られていない要素も多いから、シリーズ化してほしいなあ。

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    2026年05月24日
  • 無貌の神

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    夜市から入りその独創的な世界観にハマって作者に興味を持ち、2作目としてこの作品をセレクト
    夜市の時はあまり感じなかったが、今回の作品は説明を省いて読者に補ってもらうスタンスの作品が多々あり急な場面転換に困惑したりもしたが読む上ではさほど影響はなかった
    死神と旅する少女、カイムルとラートリーは分かりやすかったし特に好きだった
    洒落怖とか好きな人に本当に刺さる世界観の作品作る方だと思う
    2作目もハズレがなかったのでこの著者の作品はこれから追っていきたい

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    2026年05月21日
  • スタープレイヤー

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    ネタバレ

    異世界転生の「新しい形」を見た。

    路上で、全身真っ白な男から提示されたクジを引き、1等の「???」を引き当てた主人公・斉藤夕月(34歳・無職)。眩い光に包まれて目が覚めると、見知らぬ異世界に飛ばされていたという、なんとも脈絡のないスタートを切る。

    異世界ものにありがちな「目の前にメニュー画面が開く」といったシステムはあるものの、ここで与えられるのは戦闘スキルなどではなく、「制約はあるが、何でも10個の願いを叶えられる権利」だった。

    この世界では、別の世界からやってきてこの権利を持つ者を「スタープレイヤー」と呼び、願いの残数を「スターが10個残っている」と表現する。

    この「願い(スター)の制約」が、解釈の仕方次第でかなり汎用性が高くて面白い。

    例えば、ただ「車が欲しい」と願えば車が1台現れるだけだが、「車も船も含めた庭付きの豪邸が欲しい」と願えば、同じ「願いの消費1回」でも得られる成果のスケールがまるで違う。

    この「制約の範囲内であれば何でもできる(=言葉の定義次第で可能性が広がる)」というルールは、どこか『デスノート』のルールを連想させる。

    異世界に飛ばされはしたものの、魔王のような明確な敵がいるわけでもなく、旅の目的があるわけでもない。何をしてもいいし、何もしなくてもいいという圧倒的な「自由」こそが、他の異世界転生ものとの決定的な違いだった。

    実際、夕月はスターを2つ使って自分の容姿を「絶世の美女」にカスタムし、自分の実家をベースに増築した家を起点に、正門まで5キロもあるような、現実では絶対に不可能な大楽園を作り上げて過ごしている。

    一方で、この世界が一体何なのか、なぜクジを引いたら飛ばされたのか、あの白い男は何者なのか、といった根本的な謎は最後まで明かされない。

    パーティを組むわけでも、ダンジョン攻略や魔物退治があるわけでも、レベル上げがあるわけでもない。そうした「ファンタジーあるある」を一切排除した、これまでにない斬新な異世界転生小説として、非常に面白かった。

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    2026年05月23日
  • 秋の牢獄

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    ネタバレ

    「秋の牢獄」
    久しぶりに、読みましたが、恒川ワールド全開の作品でした。大学生の藍は、11月7日を何回も繰り返すリプレイヤーになりますが、そのリプレイヤーは何人もいました。妻に浮気されている犬飼や、藍に転機をもたらすことになる隆一など、色々な人と出会います。最初は、リプレイヤー同士で会ったり、一緒に遊んだりしていましたが、北風伯爵という異形の存在がリプレイヤーを飲み込んでいくという事実を知ります。1人1人藍の側から、リプレイヤーは消えていきますが、大学の知人である由利江が新しくリプレイヤーになったように、リプレイヤーは、更新されていきます。オチとしては、藍が北風伯爵に飲み込まれていく形で、終わっていきましたが、何とも不思議な話でした。

    「神家没落」
    こちらも迷い込んでいく話でした。主人公がとある道を歩いていると、知らない一軒の民家が出てきて、翁の面をしたセンジという男が出てくる。主人公は、男に勝手に家を明け渡され、元の生活に戻ることができなくなり、そこの家で暮らすことになる。ところがある日、韮崎という男が現れ、彼をこの家に住まわせる(身代わりにする)ために、主人公は家を明け渡す。元の生活に戻った主人公だが、韮崎の悪行を知ったり、センジに明け渡された家が恋しいことに気づいたりで、韮崎から再び家を取り戻そうとする。しかし、韮崎は元の世界に戻りたくなかったため、灯油を家に撒き散らし、燃え盛る家とともに死んでいく。主人公は、毎年4月になると、この家に続いていた小路を歩き、幻の村で再生されていないのか、確認するが、再生されていることはなかった。
    「幻は夜に成長する」
    この話も最初は不思議な家に住んでいるという設定であり、主人公のリオは、幻の世界をさまよいながら、誰にも視えていない怪物を育てて過ごしていた。私は祖母と2人きりで生活していたが、森の家には、子供など、色々な人が入れ替わり立ち替わり現れていた。そのような中、まちの小学生の女の子であるミズナとシモジョウに出会う。リオは、2人と遊び、初めてできたかもしれない友達と思っていたが、帰路についた時、リオの家はなくなっていた。その後、リオの親を名乗る人間が登場し、リオは新しい小学校に行くことになる。リオは、現実世界でミズナと再会するが、シモジョウはいなくなっていた。シモジョウの兄貴は殺されたことが、分かり、シモジョウは、転校してしまっていた。ミズナとも別れることになり、須藤啓一という男と出会い、付き合うことになるが、1ヶ月で、別れる(裏切られる)ことになる。最終的に、リオがリオでなくなっていくというオチが不思議な感じでした。

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    2026年05月20日
  • ジャガー・ワールド

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    面白かった。
    分厚いのに重さを感じさせない読みごたえあるのにスルスル読める。
    すぐにだれがだれかわからなくなるので、自分の記憶力に困った

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    2026年05月18日
  • 箱庭の巡礼者たち

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    「物語の断片」と題された掌編がそれぞれの短編につながりを与えていて、非常に完成度の高い作品群となっていると感じた。

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    2026年05月17日
  • 滅びの園

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    自分の大好きな著者の作品に共通する世界観にSFという新たなエッセンスが加えられた傑作!

    想念世界の鈴上誠一、ディストピア化した現実世界の主だった登場人物たち。良い意味でそのどちらにも感情移入し切れない絶妙なバランスがSF作品の持つ魅力を更に高めていると感じた。

    終盤誠一に投げかけられた「何故あなただったんだと思いますか?」という質問に誠一は「考えたことはないし、これからも考えないでしょう」と答えたわけですが、恒川光太郎ワールドに囚われている自分は

    誠一は実はこれまでの著者の作品の登場人物たちの様に不思議な力を実は持っていた。

    その力がこの世の全てに絶望して頭の中で糸が切れたその瞬間に自覚なく発動して誠一にとって理想の世界が生まれた。

    しかしその世界を維持するためには膨大なエネルギーが必要でそれを補充するための装置として「未知なるもの」とプーニーが作られた。

    立場は違えど現実世界にいる抵抗値の高い人物たちはみな自分の家庭環境などが原因で誠一同様この世界に絶望や諦めを感じていたからこそ、仲間となる可能性がありその装置に取り込まれることはなかった。(過去の突撃隊の中には誠一同様、想念世界に住むことにした=取り込まれた人たちもいた。)

    だが最後の突入者たちは共鳴する部分を持ちながらも物語の中で言及される様にディストピアと化した現実世界を知っているからこそこの様な結末となった…。

    と、考察しました!   違うか(笑)

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    2026年05月15日