【感想・ネタバレ】秋の牢獄のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年11月11日

恒川光太郎さんの作品は「夜市」が好きで、フォローさせてもらってる方の感想でこちらも手にとりました。

結論から言うと『良い』。

読んでホラー感は薄いけれども、いざその境遇になることになったらもちろんゾッとする。

不思議は不思議なまま置いておきながら、納得してしまうお話が心地よく感じてしまう。

...続きを読むつかみどころのない出来事で終わりが想像に任せる感じだが、それがバチッとはまった作品で大好きになりました。

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Posted by ブクログ 2023年11月06日

秋真っ盛りのこの時期に読むことをずっと前から計画していたので、銀杏並木の木の下で読んでみた。
11/7から一日も進まなくなってしまった世界線での生活の中に、どこか青春めいたものを感じる「秋の牢獄」
1人では出ることができない家を舞台に、予想としない角度からの急展開が繰り広げられる「神家没落」
祖母か...続きを読むら受け継いだ魔法を持った少女の絶望を描く「幻は夜に成長する」
ホラー小説としてよく名の挙がる「夜市」も読みましたが、その時と同様に恒川光太郎さんはただ怖いだけで終わらない物語を描く作家だな思いました。
3つは全く違う内容ですが、それぞれにある種の”切なさ”を内包されているため、怖くてゾッとしつつもノスタルジックな気持ちになるという、不思議な読書体験ができました。

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Posted by ブクログ 2022年12月12日

秋の牢獄、神家没落、幻は夜に成長する
の3編からなる短編集
個人的には神家没落がとても好み。
恒川光太郎氏の作品は、幻想的なのにこの世に存在するかのように描くことが出来る所が好きだが、
この本は特にそれが強く感じた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年11月24日

三篇のお話からなる本ですがどれも違った味わいがあり好きです。

恒川さんの世界はいつも美しくうっとりすることが多い反面、いきなり切りつけられるような残酷さが鮮やかに引き立つような気がします。

二つ目の迷家の話が特にそうで、主人公とともに幻想にひたっていたのに突然現実をつきつけられ、なかなか衝撃があ...続きを読むりました。

でもそこが好き!

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Posted by ブクログ 2022年09月21日

同じ秋の1日を繰り返す秋の牢獄。
前半は割と呑気に1日を繰り返していた。
天気も良くてのほほんとした感じ。その日に使ったお金も寝て起きたら戻っているなんてちょっと羨ましいような。
でもその1日が例えば体調不良の日なら、夜寝て朝起きてもずっと体調不良の繰り返し。
割と洒落にならない日を過ごしている人や...続きを読む、嫌なことを知ってしまう人も。
表題作以外の2作、家が移動する話は人がつくづく怖い話だった。

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Posted by ブクログ 2022年01月08日

久しぶりに再読。大まかな話の筋しか記憶になかったので、新鮮に楽しめた。表題作も好きだが、神家没落もあらためて面白さを感じた。本当に怖いのは人なんだなぁ、とあらためて実感。。

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Posted by ブクログ 2021年11月17日

『時間に、家に、幻に囚われ続けた人達の幻想物語』

11月7日を繰り返す人。
転々と移動を繰り返す家に捉えられた人。
幻を自在に操る能力を得た人。

自分の意志とは裏腹に、束縛を受け続ける人たちの苦悩と快感を、恒川ワールド全開の幻想的な文章で綴る。

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Posted by ブクログ 2021年08月29日

面白かった!文書が自分と合ってたのか読みやすい
秋の牢獄が1番好きかな。いやどれも好きだな
秋の牢獄の最後の一文で人生じゃんって思った

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年09月03日

世界は幻に満ちている。
それはどこか曖昧で不確かなもの。

3つの独立した物語からなる短編集。
重なりは全くないけれど、どの主人公も各々の「牢獄」に閉じ込められる物語。
ある者は同じ一日に、またある者は家に、そしてある者は自己に芽生えた不思議な力に。
どうにかして逃げようと模索するが簡単には逃れられ...続きを読むない。
そうしている内に逃げることを止め、徐々にそこを「安楽の地」と錯覚してしまう。

恒川さんの描く世界観はいつも静かに、でも確実に読み手を追い込む。
追い込められてしまった私は、どうすることも出来ずただジタバタするだけ。

暑い夏が終わり寒々とした冬になる前の、しんと静まり返った「すき間」のような季節がもうじき私の所にもやって来る。
ひっそりと潜む曖昧で不確かな「すき間」に閉じ込められてしまわないよう、私も気を付けなければ。

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Posted by ブクログ 2024年03月17日

ホラーというかファンタジーというか、ドカンととんでもないオチで驚かされるというよりしみじみ、おぉ…となる感じでした
面白かった!

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Posted by ブクログ 2024年03月10日

恒川光太郎のホラー短編。無限とも思える時間に囚われる物語。特に「秋の牢獄」は秀逸。未来のない人間の空虚がにじみ出る。ノスタルジックなところも好き。

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Posted by ブクログ 2023年12月17日

『竜が最後〜』に続き、恒川作品四作目。表題作。同じ日が何度も繰り返すというホラー作品。私だったら……まず職場のムカつく奴を○すわ。あとは——これ以上は書けませんわ。外道過ぎて…。アナタならどう過ごしますか。とても人間性が見える作品で良かったです笑

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Posted by ブクログ 2023年11月09日

あっ!もう11月8日やわ!
良かった〜
もう一回というか、何度も同じ日の繰り返しって精神的にキツい。
何しても、元に戻るってのは、魅力的やけど、無限ループなんか嫌や。
3つの短編集やけど、どれも牢獄というか囚われてる。

 11月7日という時、

 家という空間、

 幻術という力。

いずれの作品...続きを読むも最終的には、解放に向かうんやけど、そこは、違った形で。

ホラーというより、民話というか、世にも奇妙な物語というか…
こういう、何か身近にあるような恐怖。

「ないわ〜こんなん〜」って思って後ろ向いたら…
「あれ???」みたいな…

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Posted by ブクログ 2023年08月28日

読んだ最初の感想は、藤子F不二雄のSF(少し不思議)ワールドの読後感に似ている、だった。
ホラーだと思って読んだのだが、民話のようでもあり、SFのようでもあり、何というか少し不思議な世界だった。
文体も寓話的なので残酷なシーンも静かで清潔な印象を受ける。感情的にもなりすぎない淡々としていながら登場人...続きを読む物の孤独が伝わってくる。
村上春樹が藤子不二雄のノベライズをしたら、こんな感じかもしれない。

三話とも主人公に共通するのが、「持ってしまった者の孤独」。

・秋の牢獄
普通の女子大生が同じ一日をループする世界で、同じ境遇の仲間と出会い、別れる話。

・神家没落
空間を異動する屋敷の主にされてしまった男が、代わりの人間を見つけて逃げ出すが、新たな主には問題があって解決しようとする話。

・幻は夜に成長する
不思議な能力を継いだ少女が、思想団体に利用される話。

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Posted by ブクログ 2023年08月23日

静かで残酷な狂気に魅了された…!
牢獄を受け入れる→受動的な脱出→能動的な脱出にしている話の流れ良いですね

恒川光太郎の他の作品も読んでみたい

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Posted by ブクログ 2022年11月13日

角川ホラー文庫だけど、ホラーというよりは不思議という感じ。3つの短編が納められている。

場所、時、といった何かに囚われてしまう話だった。3つの小説も独立しているようで何となく似た情景を思い浮かべる。

とても好きなタイプの本でした。

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Posted by ブクログ 2022年07月27日

3つの短編。
表題作は今一つだったけど、あとの二つは面白かった。
暗い欲望。

この作者は「夜市」がとてもよかったので、ちょっと期待しすぎちゃったかな。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年04月02日

閉じ込められたものやことに対して人がどう思い行動するかを題材をとした三つの短編。それぞれ、最終的に諦めて達観する、愛着を抱く、力をつけて出ていくという結論に達しており、それぞれの結論に至る過程に納得できるストーリーでした。世界観の設定がとても面白いものの、どれも理不尽なものとして描かれており、人がそ...続きを読むれに対し抗いはするものの結局できずに利用したりするしかないという流れが共通していて途中から展開が読めてしまうのが難点でした。また、文体があっさりしていることもあり激しい感情の変化が見えづらく、主人公が淡々としているようにも感じられてしまいまだまだ恒川さんの世界観に慣れていないことを感じました。

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Posted by ブクログ 2022年03月13日

或いは『時』に、或いは『家』に、或いは『力』に囚われた人々。 得体が知れず、不思議で薄気味悪いのに、抜け出したくなくなるような美しさがある。 恒川さんの創り出す世界観はクセになります。 「神家没落」の終盤の展開がかなり好み。

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Posted by ブクログ 2021年11月26日

11月7日までに読みたくて。他2編はゆっくり読んだ。1、2作目が好き。3作目はちょっとイヤ。またこの作家さんを読みたい。

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Posted by ブクログ 2021年11月15日

「秋の牢獄」を丁度11月7日に合わせて読み始めたものの、「幻は夜に成長する」を読み終わったのは今日。ゆっくりゆっくりでした。
再読するとまたじっくりこの世界に浸れる気がします。今回も面白かった。
「秋の牢獄」は11月7日をずっとリピートするお話…先日、「老化が止まったとしても、死なないで生き続けるな...続きを読むんて苦でしかない」と力説したばかりですが(どうかしてるので職場のお昼休みに…)、リプレイヤーの彼らも繰り返す日々に倦んでるもんな。時間が進まないとはいえ記憶は堆積していくし、北風伯爵のせいか、知っている人はひとりひとりこのループから去っていく。少しずつ少しずつ崩れていくのはわたしも耐えきれない…リプレイヤーたちが11月8日に行けたらいいな、と思いました。最後の一文が秀逸で心に残ります。
「神家没落」と「幻は夜に成長する」は随分とブラックで闇が濃いです。神家はマヨヒガみたいなものかと思ったけど、移動するし物資は減るのでそうでもないみたい。幻〜の方は教団に上手いこと利用されているのだろうけど、リオが育てた怪物がこれから顕現するのかと思うと昏い歓喜が伝わってきます。
3篇とも、その後が気になってずっと考えてしまいます。

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Posted by ブクログ 2021年10月07日

“牢獄”をテーマにした3編は、短いながらどれも圧倒的な読み応え。残酷で甘美で儚い…独特な世界観にどっぷり浸かれた。

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Posted by ブクログ 2021年08月27日

表題作より、他の二作のほうが物語に引き込まれた。
『夜市』を読んだときにも思ったのだが、
幻想を、決して“現実っぽく”描かず、幻想を“幻想”として描く。まったくリアリティがない、しかしそれがいい。もし、現実的に描かれたなら、ちっともそれは魅力的じゃなく、こんなにもその世界に没頭、引き込まれない。

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Posted by ブクログ 2021年08月17日

幽霊は苦手。だけど、妖怪・異界・神話・伝説の部類は好き。
その感覚と一緒で、ホラー苦手で読まないけれど、恒川作品は角度の違うホラーなので好き。(乙一氏も同じ位置にいらっしゃる)

11月7日を繰り返しているリプレイヤーの話「秋の牢獄」。
移動する神家、家守を知らぬ間に引き継いでしまった男の話「神家没...続きを読む落」。
幼い時期に少しの間一緒に過ごしたおばあちゃんによって不思議な力を目覚めさせた少女の話「幻は夜に成長する」。

「ただ無意味に怖い」のではなく、角度を変えれば現実に起こり得たりして…?と不思議な期待を覚える作風が好み。
代表作「夜市」に続き、どこか品がある美しい風景(シーン)が浮かぶのも好きなところ。

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Posted by ブクログ 2021年06月08日

恒川氏初読。三つの短篇からなる本作は、いずれも「何かに囚われる」はなし。とある秋の一日を何度も繰り返す「秋の牢獄」、一定期間で日本中を移動する家に縛られる「神家没落」、幻術を引き継いだ女の子がそれを利用しようとする組織に囚われる「幻は夜に成長する」。中でも「神家没落」の設定が非常に面白く、自分ならこ...続きを読むうしたい、こうするのに、といった妄想が捗る。恒川氏の別作品「スタープレイヤー」あたりも積んでいるので、また読んでみたい。

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Posted by ブクログ 2021年01月03日

読みやすい本だった。自分が知らないだけで、もしかしたらこうゆう体験をしている人がいるかもしれないというゾワッ感がある。

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Posted by ブクログ 2024年04月20日

恒川光太郎さんの『夜市』の世界観が
好きなので、次に手に取った本。
三編からなる短編集。

明日はこれをしよう、あれをしようと考えているということは、今日過ごした1日とは違う、新しい明日が来ることに、希望を感じているからなんだなぁと気付かされる。

他人を陥れようとか、自分が優位に立ちたい、とか、嫌...続きを読むいな人に対する蔑みの気持ち…
人のネガティブな心理や態度がリアルに描かれていて、ざわっと嫌な気持ちになる。
なのに、物語全体に漂う雰囲気は、穏やかでどこか懐かしい感じもするのが不思議。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年02月18日

【収録作品】秋の牢獄/神家没落/幻は夜に成長する

いずれも「囚われた」人の話。
「秋の牢獄」は、同じ一日を繰り返す。何をしても目覚めると同じ日。主人公たちは現象は理解するが、解決策はない。まさにホラー。
「神家没落」は、移動する「家」から出られない。こちらは主人公がルールに従って出る方法がある。
...続きを読む「幻は…」は、主人公が力を蓄えれば出られそう。

「秋の牢獄」と「神家」は、人によっては救いかもしれないと思えてしまうのがまたホラー。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年03月26日

神家没落がめちゃくちゃ良かった
理不尽な閉じ込められ方をして最初は泣くほどだったのに最後には家に愛着を持ってしまったのが良い

家が移動するからいろんなところに行けるのは良いけど他に人がいないと出られないのが厄介だよな〜って

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Posted by ブクログ 2021年02月03日

『秋の牢獄』は11月7日という日にちに、
『神家没落』は空間を移動する民家の中に、
『幻は夜に成長する』は特殊な能力を持つ女性が宗教団体の施設の中に、
それぞれ囚われてしまうお話。
一番好きなのは、一話目の『秋の牢獄』。
大学に通う藍という女の子が11月7日から出られない話。
11月7日を過ごし、眠...続きを読むりについて朝目覚めるとまた11月7日に日付が戻ってしまう。何度目かの11月7日を過ごした頃、自分も同じ境遇だという男性に声をかけられる。他にもそういう人たちがいるから、その集まりに顔を出してみないかと。彼らは自らをリプレイヤーと称し、11月7日という1日を繰り返し繰り返し生きている。

・・・ふと11月7日という日付に意味はあるのだろうかと思い、調べてみたらその日は立冬だった。
秋が極まり冬の気配が立ち始める日。
つまり秋が一番濃い日だ。

7日を何度も繰り返すということは、7日の夜に時間が巻き戻るということなのだろうか。
ということは、このリプレイは人類全体に起きていることなんだけど、それに気づいた人がリプレイヤーということ?
それとも7日が終わった時点で、パラレルワールドの7日に移動するということなのだろうか。
たくさんお金を使っても、どんな怪我をしても(極端な話、死んでしまっても)、もちろん誰かを殺したって、何もなかったことになるんだからやりたい放題だ。ある意味うらやましいともいえる。

角川ホラー文庫なので怖い話ではあるんだけど、幽霊とかお化けとかそういう直接的な怖さではない。ここからずっと抜けられないかもしれないという絶望に近い恐怖を抱えながらも、いつかこれが終わってしまうかもしれないと思う矛盾した思いが、まるで腐った落ち葉の上をぬらぬらと歩くような妙な感覚を呼び起こす。
それが終わった後、果たして自分はどこに流されるのか。永遠に消えてしまうのか、それとも8日に運ばれるのか。そのとき、自分を捉えにくるものとその瞬間。そういうのがじわじわと怖い。

もしわたしがリプレイヤーに選ばれ、同じ日を繰り返すとして。
毎日湯水のようにお金を使い、殺したいほど憎んでいる人(そんな人いないけど)をありえないくらい残酷な方法で殺害し、なんてことはとてもじゃないけど出来ない。
だって、翌朝起きて11月8日になってたら目も当てられない。それこそが本当の恐怖だと思う。

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購入済み

タイムリープ目当てだったが…

2020年12月06日

タイムリプ作品を探して発見したが、ホラー作品だった。どれも後味が良くない作品で、自分にはあまりはまらなかった。どこか超自然的な内容があって世にも不思議な物語のような感じもした。

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