深緑野分のレビュー一覧

  • 空想の海

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    いろんな味わいで彩り豊かなドロップスみたいな(それより少しダークでビターな)物語がぎゅっと詰まった作品集。
    SF、幻想ホラー、児童文学、戦争の話、ミステリ…『この本を盗む者は』スピンオフ短編も。「イースターエッグ」のお話が優しい気持ちになれて好きだったな。

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    2026年02月21日
  • 注文の多い料理小説集

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    フォロワーさんの本棚から美味しそうな匂いにつられ手に取った作品。
    タイトルからガッツリした料理と美味しいご飯のグルメ小説かと思いきや人間の毒や業のスパイスがピリッと効いた人間味溢れる話だった。

    特に面白かったのは柚木麻子の『エルゴと不倫鮨』、高級料理で女性をつまみ食いしようとした男達が、ある女性の注文によって食いっぱぐれてしまうのがなんとも滑稽でスッキリした後味が爽快!

    伊吹有喜の『夏も近づく』も良かった。
    拓実の優しさと美味しいご飯のセットが、葉月の心に刺さった棘の傷を癒してくれる。
    まさに「心の栄養」を与えてくれる一編。

    『味の分からない男』が不穏な話で後味が悪かったぶん、『どっしり

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    2026年02月13日
  • 百合小説コレクション wiz

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    『選挙に絶対行きたくない 家のソファーで食べて寝て映画観たい』『パンと蜜月』『エリアンタス・ロバートソン』『嘘つき姫』が好みで、南木義隆氏はさすがの力量だった。選挙〜はどちらの気持ちも分かる。選挙は行くけど、雑に生きる権利欲しいよね。 現代百合からファンタジー百合まで幅広く、どの話も短編ながらずっしりとした質量があり良質なアンソロジーで、読めて良かった。

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    2026年02月11日
  • この本を盗む者は

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    本屋大賞ノミネートのファンタジー小説。気になってはいたものの初読みの著者。なるほどアニメ映画原作になるわけだ。面白いギミックたっぷりのストーリーに、絵に描かれたらわくわくが止まらなそうな情景の描写が続く。それでいて、本の街・読長町と本の屋敷の設定は、小説読みの心をもくすぐるような設定だ。

    本の収集家だった曾祖父さんが集めた本を納めた館がある。この館を継いだ父を持つ高校生の娘が主人公。厳しかった祖母の影響もあり、娘は本が嫌いだ。ある日館に足を踏み入れたところ、館の本が盗まれたことがわかり、かつて祖母がかけたらしい本の呪い「ブック・カース」が発動していた。この呪いにより、なんと盗まれた本の世界に

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    2026年02月08日
  • 空想の海

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    海/髪を編む/空へ昇る/耳に残るは/贈り物/プール/御倉館に収蔵された12のマイクロノベル/イースター・エッグに惑う春/カドクラさん/本泥棒を呪う者は/緑の子どもたち

    深緑野分さんの頭と心から生まれたお話たち
    素材も味も風味もいろいろで、残り香も違う

    美味しいお茶で一服しようか

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    2026年02月07日
  • ベルリンは晴れているか

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    色んな意味で、重くて、長くて。
    少し疲弊。

    『また、桜の国で』とは少し年代が後になり、
    45年以降にも光が当てられている。
    戦時が舞台となるとやはり戦禍中の大人たちにフォーカスされることが多いけれど
    この作品では地下活動の様子や、家族のいない子どもたちの奮闘に視点が行く。

    旧友に偶然再会できるところや、主要なキャラクターが最後生き延びているところはいかにも小説だなぁと感じるけれど、
    米兵の制服を着てたとしても本当にアメリカ人なのか、味方なのか敵なのか、善なのか悪なのか
    外面だけでは判断できない複雑さに飲み込まれていく。

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    2026年02月04日
  • この本を盗む者は

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    ネタバレ

    映画を観たので原作も。
    謎解き要素を含んだファンタジー作品。
    主人公が作中作を読み歩く物語でありながら、この本自体が主人公の書いた小説という二重構造が面白い。

    真白の扱いが映画と大きく異なるのが最大の特徴。
    映画では常に隣にいた真白だが、小説では現実世界には現れないし、本の世界でもよくはぐれてしまう。
    真白という存在の不確定さが強調されており、それが物語のメリハリとなっているし、それを積み重ねた先にあるラストの重みが映画よりも増しておりこれはこれで良い扱いだと感じた。

    次々訪れる冒険のなかで過去を取り戻し、過去に向き合い、自分と向き合った深冬に訪れるハッピーエンドは結末を知っていても幸せな

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    2026年01月30日
  • 注文の多い料理小説集

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    料理が出てくる本が読みたくて借りた1冊。伊吹有喜さんの『夏も近づく』で泣いてしまった。拓実も葉月も穏やかに幸せであれ。最後の柴田よしきさんの『どっしりふわふわ』はすごーく色んなパンが食べたくなった。

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    2026年01月28日
  • ベルリンは晴れているか

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     戦争は悲惨であり国が独裁化すると日常が全て奪い取られ奴隷のような扱いを受けることになります。もみ消しや謀略が当たり前の世界は恐ろしいです。
     世界中の人が「過去から学び、それぞれの正義を議論して、協力して明るい未来を築ける」ようになると良いです。平和と公正がすべての人に届くことを願っています。

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    2026年01月21日
  • この本を盗む者は

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    巨大な書庫の「御倉館」を運営する父を持つ学生の深冬
    亡くなった祖母のたまきのかけたバックカーストの呪いで、本の物語の世界になってしまった街を元に戻すため、謎の女の子の真白と街に飛び出す。

    ハードボイルドな世界から機械仕掛けの巨大な魔物が闊歩するファンタジーの世界観まで、世界は目まぐるしく変わるけど、普段街で見かける人たちが役割を変えて登場するというのは、不思議な気分だろうなと。
    真っ直ぐに深冬を思う真冬の犬っぽい忠実な性格が、学校でも、友達付き合いが苦手な深冬を暖かく包み込む。
    何でも悩み事を話せる、そんな友だちはいないので、余計に深冬が羨ましく思えました。

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    2026年01月18日
  • オーブランの少女

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    ネタバレ

    表題作「オーブランの少女」を読み終え、それ以外は未読ながら思うことありレビューをしたためることとする。以下ネタバレあります!注意してお進みください。





































    序盤から時代、土地などの記述がなくファンタジー的な作品と思いつつ読みすすめるのだが、世界観の正体が判明していく中で、そういうことか!と思いいたる。背景は第二次大戦ただ中のフランス片田舎であり、ナチス独がユダヤ人狩りの悪政を行っていいる。その中での無知蒙昧なる少女達の物語であった。作者深緑氏のデビュー作であり、氏の作品では「戦場のコックたち」のみ既読である。が、しかし深緑の創

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    2025年12月23日
  • 戦場のコックたち

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    タイトルが気になり、手に取る。
    ミステリー要素を絡めた戦争ロードムービー形式の作品。
    ミステリー要素は薄いが、終始作品の軸にある。
    戦争が一人の市民にどれだけ深い傷をつけるのか、青年は経験からいかに学ぶのか、長編の中で語られていた。
    欧州戦線や軍隊についての説明が、やや冗長なのが気になる。
    一人の青年の成長譚として読んだ。

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    2025年12月06日
  • この本を盗む者は

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    物語の世界に入り楽しませてもらった。
    ところどころのユーモアも好きだった。

    「話を聞いてもらえること。自分の意思を尊重しようとしてくれる人が今目の前にいるかもしれないこと」
    を大切にしたいと思った言葉であった。

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    2025年12月04日
  • 注文の多い料理小説集

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    お料理にまつわる短編集。そしてアンソロジー。
    どれも味があって面白かった。
    エルゴと不倫鮨、夏も近づくが特に面白かったです。

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    2025年12月03日
  • 注文の多い料理小説集

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    食べ物や食事にまつわる短編のアンソロジー 読後感はすっきりとして続きを読みたいと思うものから、うーんなんだかモンヤリ⋯というものまで様々。 季節の移ろいを感じられる「夏も近づく」と、形を変えてもパンへの情熱を持ち続けた人生の途中を描いた「どっしりふわふわ」が好み。

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    2025年11月28日
  • 旅する小説

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    帯には「最旬の作家たちが旅をテーマに競作したアンソロジー」と書かれている。この最旬の作家たち6人のうち5人が有名なSF作家だった。この様なアンソロジーには必ず読んだことがある作品が紛れ込んでいるもの。しかし、しょうがない。忘れている作品もあるだろうから、復習も兼ねてサラっと読んで行こう。SF作家が「旅」と言えば、時間旅行、宇宙旅行が定番、全くつまらないと言うことはないだろう。まさか、普通の旅行小説なのか?と、ワクワクしながら読むのも一興だ。さあ、個別にコメントしよう。

    〇 国境の子/宮内悠介
    講談社の短編集「国家を作った男」で既読。何回読んでも心に染み入る作品。主人公が大人しいだけに、その範

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    2025年10月23日
  • 旅する小説

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    国境の子:宮内悠介/月の高さ:藤井太洋/ちょっとした奇跡:小川哲/水星号は移動する:深緑野分/グレーテルの帰還:森晶麿/シャカシャカ:石川宗生

    それぞれの時、それぞれの場所で
    旅が生まれ物語りになる
    不思議な感じのする物語たち
    「シャカシャカ」の切り取られる世界のイメージは見た気がする……夢かな??

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    2025年10月22日
  • アンソロジー 料理をつくる人

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    「台所は嫌いなの」
    と、高齢女性に言われてびっくりした事がある。
    料理は苦手なんて言っちゃいけないと思ってた。
    女性がそんな事言ったら存在価値がなくなっちゃう、
    みたいな変な思い込みに囚われてたって気づいた。

    台所は私も得意ではない。
    ので好きじゃないけど、夫はもっと料理出来ないから
    ごはん作りは私の仕事になってる。
    余計に嫌いになるじゃないか。

    アンソロジー「舞台」と並んでたので一緒に借りた。
    楽しそうに作る人が多くてよかった。
    お一人、怖かったけど。
    どうせなら私も楽しく作りたいものだが。

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    2025年10月13日
  • アンソロジー 料理をつくる人

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    ネタバレ

    *極上の物語と絶品の料理で、至福の読書を。
    誰かのために、あなたのために思いを料理に込める人々を描いた文庫オリジナル・アンソロジー!*

    ・西條奈加「向日葵の少女」
    ・千早茜「白い食卓」
    ・深緑野分「メインディッシュを悪魔に」
    ・秋永真琴「冷蔵庫で待ってる」
    ・織守きょうや「対岸の恋」
    ・越谷オサム「夏のキッチン」

    「料理をつくる人」と言うひとつのテーマで、こんなに味付けの違う物語たちが一気に読めるなんて得した気分。
    お目当ての千早茜さんのブラックさ、織守きょうやさんのベタ展開が想定以上に振り切っていて特に面白かった。

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    2025年10月02日
  • すばらしき新式食 SFごはんアンソロジー

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    豪華作家陣が想像力と食欲を刺激する、新世紀のごはん小説。
    日常SFから遠未来SFまで8編を収録。


    「人類と食」にまつわるSF小説アンソロジーです。

    「食」は人間が生きるうえで欠かせない大切なもの。生きるのに不可欠……というだけでなく、いつしかそれは娯楽となり、美食を求め奇食を追い、飽食に飽き、ある種の歪さを孕んでいるようにも感じる昨今。食のポジティブな面だけではない部分に目を向けた一冊。
    具体的に言えばディストピア飯やオルタナティブフードなどをテーマに扱ったものが多いです
    美味しいものが大好きな私としては、こんな未来が来ないことを祈るばかり。

    個人的に好きだった話は、『E・ルイスがいた

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    2025年09月07日