深緑野分のレビュー一覧
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本作品は2016年本屋大賞の7位になる。同年8位東山彰良著『流』、9位中村文則著『教団X』で、大賞が宮下奈都著『羊と鋼の森』なんでなの...だから本屋大賞は信じられないんだよね。第二次世界大戦における最大の激戦という、同じ時代背景を持つ逢坂冬馬著『同志少女よ、敵を撃て』は2022年、第19回本屋大賞を受賞したが、間違いなく本書『戦場のコックたち』を推したい。『同志少女よ、敵を撃て』が良かったという読者は、ぜひ本作品も読んでみて。
戦時下のコックたちの日々は苛烈を極め、常に死と隣り合わせである。そんな異常な環境でも人は腹が減る。食事という当たり前が、人間らしさを取り戻せる唯一の時間だった。その -
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純愛、憎悪、性愛、巨大な感情が渦巻く様々なジャンルと世界観からなる8編の短編で構成された百合小説集。
選挙に絶対行きたくない家のソファーで食べて寝て映画観たい
斜線堂有紀氏著
主人公に1番共感できた。声を大にして主張したいほど満たされていないとは思わない。あなたと一緒に毎日ふんわり雑に生きれればそれで良い。
脳内BGM 米津玄師 「眼福」
あの日、私たちはバスに乗った
小野 繙氏著
狂気じみたキャラの行動から始まるが最後はちょっと涙腺に来ました。本物より偽物の方が面白い事もあります。
脳内BGM GO!GO!7188 「神様のひまつぶし」
パンと蜜月
櫛木理宇氏著 -
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ネタバレベルリンに3ヶ月くらい短期留学していたことがあったので、知っている場所が出てきて、戦時中・戦後はこんな感じだったのか!と知れて面白かった。
あの地域はソ連であの地域はアメリカだったんだ!とか。
でも、面白いと思ったのは最初だけで、戦時中の描写が残酷すぎる…。ユダヤ人の虐殺で、まず泣いている赤ちゃんを殺されて、その後妻を裸にされて殺されて、そして夫(しかも目撃者の同級生)も殺されるシーン、残酷すぎて読んでいてキツかった。ほかにも、ユダヤ人ではなくドイツ人だけど障害者の姉を弟が密告して安楽死させる収容所に送り込むとか…。そんなことが起きてたのか…と衝撃だった。
本編のストーリーの合間合間に、色々な -
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それぞれ全く違う味わいの作品ですがそれそれ大変、力作ぞろいで私はかなり好きですね
概要
「料理」をめぐる極上の7つの物語
うまいものは、本気で作ってあるものだよ――
最高級の鮨&ワイン、鮪の山かけと蕗の薹の味噌汁、カリッカリに焼いたベーコンにロシア風ピクルス……
おやつに金平糖はいかがですか?
物語の扉をそっと開ければ、今まで味わった事のない世界が広がります。
小説の名手たちが「料理」をテーマに紡いだ
とびきり美味しいアンソロジー。
【本書登場の逸品たち】
塩むすびと冷たい緑茶
ハルピンのイチゴ水
全粒粉のカンパーニュに具を挟んだ
サンドイッチ
きときとの富山の海の幸・ゲン -
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SF作品。ほっとんど読んだことなかったので、短編集から読んでみた。
意外と、あっこう言うのもSFなのか。と言ったようなのもあったけれど、近未来的な話に、ちょっと手間取ることもあり。
でも、書いているのがSF作家のなかでも、かなり有名で、食べ物、に絞ったものということもあり、楽しかった。不気味だけれど、どんどん読んでしまう作品も。
一番印象に残ったのは、
「最後の日には肉を食べたい」
主人公が、「ルカ」への依存度が高いことに恐怖を覚えたと同時に、これこそ、静かなる侵略?なんて思った。最後、「ルカ」の仲間を意識していなかったタカアキが、『生まれた』と主人公にキスをする。これは一瞬の洗脳?支配?こ -
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フォロワーさんの本棚から美味しそうな匂いにつられ手に取った作品。
タイトルからガッツリした料理と美味しいご飯のグルメ小説かと思いきや人間の毒や業のスパイスがピリッと効いた人間味溢れる話だった。
特に面白かったのは柚木麻子の『エルゴと不倫鮨』、高級料理で女性をつまみ食いしようとした男達が、ある女性の注文によって食いっぱぐれてしまうのがなんとも滑稽でスッキリした後味が爽快!
伊吹有喜の『夏も近づく』も良かった。
拓実の優しさと美味しいご飯のセットが、葉月の心に刺さった棘の傷を癒してくれる。
まさに「心の栄養」を与えてくれる一編。
『味の分からない男』が不穏な話で後味が悪かったぶん、『どっしり -
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本屋大賞ノミネートのファンタジー小説。気になってはいたものの初読みの著者。なるほどアニメ映画原作になるわけだ。面白いギミックたっぷりのストーリーに、絵に描かれたらわくわくが止まらなそうな情景の描写が続く。それでいて、本の街・読長町と本の屋敷の設定は、小説読みの心をもくすぐるような設定だ。
本の収集家だった曾祖父さんが集めた本を納めた館がある。この館を継いだ父を持つ高校生の娘が主人公。厳しかった祖母の影響もあり、娘は本が嫌いだ。ある日館に足を踏み入れたところ、館の本が盗まれたことがわかり、かつて祖母がかけたらしい本の呪い「ブック・カース」が発動していた。この呪いにより、なんと盗まれた本の世界に -
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ネタバレ映画を観たので原作も。
謎解き要素を含んだファンタジー作品。
主人公が作中作を読み歩く物語でありながら、この本自体が主人公の書いた小説という二重構造が面白い。
真白の扱いが映画と大きく異なるのが最大の特徴。
映画では常に隣にいた真白だが、小説では現実世界には現れないし、本の世界でもよくはぐれてしまう。
真白という存在の不確定さが強調されており、それが物語のメリハリとなっているし、それを積み重ねた先にあるラストの重みが映画よりも増しておりこれはこれで良い扱いだと感じた。
次々訪れる冒険のなかで過去を取り戻し、過去に向き合い、自分と向き合った深冬に訪れるハッピーエンドは結末を知っていても幸せな