深緑野分のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルから、美味しそうな食べ物の描写に期待して購入したのだけど。
どの作品も「なかなか変わった関係」が展開されていて、登場人物たちがどうなっていくのかハラハラしながら、美味しそうな食べ物が出てきてほんわかする、みたいな不思議な気持ちになる一冊だった。
「エルゴと不倫鮨」
どういう組み合わせ?と思わせる題名。
大人の空間に乗り込んでくるワンオペ育児明けママが、とにかく凄まじい。
高級鮨屋のおススメをモノともせず、自身の経験から鮨に注文をつけて「創作」していく。
お店の人にとっては迷惑この上ないお客様の暴走っぷりが印象的だった。
「夏も近づく」
最初にこの話を読んだ時、続きがあるかな -
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第二次世界大戦で敗戦後間もないドイツでの物語
幕間として、主人公視点で戦前、戦中、そして物語の冒頭に繋がるまでが断片的に描かれる
以下、公式のあらすじ
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戦争が終わった。
瓦礫の街で彼女の目に映る空は何色か
ヒトラー亡き後、焦土と化したベルリンでひとりの男が死んだ
孤独な少女の旅路の果てに明かされる真実とは――
読後、きっとこのタイトルに心が震える。
1945年7月。ナチス・ドイツが戦争に敗れ米ソ英仏の4ヵ国統治下におかれたベルリン。ソ連と西側諸国が対立しつつある状況下で、ドイツ人少女アウグステの恩人にあたる男が、ソ連領域で米国製の歯磨き粉に含ま -
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第二次世界大戦中、アメリカ軍の志願兵で特技兵(コック)となったティムのお話
以下、公式のあらすじ
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1944年6月、ノルマンディー上陸作戦が僕らの初陣だった。特技兵(コック)でも銃は持つが、主な武器はナイフとフライパンだ。新兵ティムは、冷静沈着なリーダーのエド、お調子者のディエゴ、調達の名人ライナスらとともに、度々戦場や基地で奇妙な事件に遭遇する。不思議な謎を見事に解き明かすのは、普段はおとなしいエドだった。忽然と消え失せた600箱の粉末卵の謎、オランダの民家で起きた夫婦怪死事件など、戦場の「日常の謎」を連作形式で描く、青春ミステリ長編。
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Posted by ブクログ
子供のころからレシピ帖を眺めるのが大好きで、自宅の雑貨屋の店先で売るお惣菜が大人気の祖母の手料理で育ったティモシー。だけど、世界恐慌になると、食材は貧しくなり、父親は店を畳まざるを得なくなった。
第二次世界大戦にアメリカが参戦し、募兵ポスターが貼られるとティモシーは多くの若者と同様「給与」ともし自分が戦死した場合の「家族への見舞金」に惹かれて志願した。
しかし、訓練期間に早くも自分が軍人に向いていないことを悟ったティモシーは「コック兵増員」の貼紙を見て、志願した。コック兵、衛生兵、主計兵、通信兵など後方支援担当の「特技兵」は一般の兵から疎んじられ、軽んじられたが、彼らは気の合う仲間となっ -
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南極料理人みたいな感じで戦場で供給される物資をなんとか算段つけてお料理するユーモア系の小説かと思ったら全然違った。
戦場にふとあらわれる小さな謎を解きながら、軽快なおしゃべりとユーモアも交えながら、深まりゆく戦況につれこのお話のテーマがゆっくりと姿を表す。
戦争というものについて。
失われた者は2度と戻らないということ。
人生について。
失われた信頼は2度と元通りにはならないということ。
読み始めてみて、どうみても翻訳小説なんだけど、あれ?作者の名前日本人じゃなかった?翻訳者の名前だっけ?と表紙を二度見しました。
ちょっとこの重厚さと背景描写の丁寧さは日本人の書いた小説とは信じられない。 -
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ネタバレ『戦場のコックたち』で、ミステリ要素が戦時中というシチュエーションに対して少し浮いていると感じた部分が、本作では両者の融合率がぐんと上がっている。
旅の目的上、クリストフに毒入り歯磨き粉を渡したのは誰なのか?という謎を避けて通れないところ。また、膨大な資料や取材から成る、圧巻の情景描写にさりげなく忍び込まされたヒントがその一因なのかな、と感じた。
幕間も、序盤は戦争によって変化していくベルリンを描くためのパートなのかなと思っていた。その実、アウグステの動機をこれでもかと納得させられることになるとは。
読んでいて辛い描写が山積みだが、アウグステ以外の登場人物も一人一人の造形が深く、引き込まれ -
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1945年7月のベルリンを舞台に、主人公の17歳の女性が、ソヴィエト側の命令を受け恩人の男性が毒殺された犯人を探す旅に出るというストーリーです。
章の合間に主人公の過去が振り返られ、徐々にナチスドイツの勢いによって一般人の主人公やその家族周辺の人たちが生き方や考え方を変えないと生きていけなくなっていく過程が描かれていきます。
一人ひとりの思想が統制される時代を経て、敗戦によって立場が逆転したり自分のしてしまったことに後悔を抱える人など、それぞれの生き方が戦争によって左右されていく様が、読んでいて辛く感じる場面もありました。
本編の流れは中盤以降一気に動いていきます。
それも私は驚きながら -
少女にまつわる幻想的で耽美な作品集。こう書くと、同じような短編が並んでいるように思えますが、一つ一つのベクトルが違っていて飽きないし、どれも独自の世界観で深くおもしろいです。深緑野分さんは初めて読みましたが、いい作家に巡り会えたと感じました。
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購入済み
映像の世紀
読了したのは、もうずいぶん前の事ですが、数年後テレビ放送を見ていて、ある種の既視感を覚えました。
それは「NHKスペシャル映像の世紀」という番組でした。
ヒトラーやナチスドイツをフィーチャーした再放送でしたが、以前に観た記憶は無く不思議でした。
しかし番組が進むにつれ、それが漸く本書「ベルリンは晴れているか」の幾多の文章が紡ぎ出した舞台だという事に気づきました。
白黒フィルムが映し出す、ベルリンの悲惨な光景……
それは、本書を読んでいた時に頭の中で描いた世界と寸分違わぬ物でした。
おそらく深緑野分さんは、この映像をご覧になっていくつかの場面を執筆されたのでしょう。巻末の主要参考文献一覧に、この -
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映画を先に見て気になったため原作を読んだ一冊。本が盗まれると街全体に呪いがかかり、それを主人公とどこからか現れたパートナーの真白が解決していく物語。
最初は本や自分の血筋が嫌いだった主人公が呪いの解決を通し物語の面白さに気付いていく成長が描かれていた。
ここからは映画との比較になるが、正直私は映画のストーリーの方がまとまりがあって好きだった。小説では物語を追体験するワクワク感に焦点が当てられ、それによって本の面白さを思い出していたが、映画ではそれに加え先の展開が気になることや本の感想を語るということでも面白さに気付くように描かれているように感じた。また、映画ではエンタメ性を高めるためでも