深緑野分のレビュー一覧
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それぞれ全く違う味わいの作品ですがそれそれ大変、力作ぞろいで私はかなり好きですね
概要
「料理」をめぐる極上の7つの物語
うまいものは、本気で作ってあるものだよ――
最高級の鮨&ワイン、鮪の山かけと蕗の薹の味噌汁、カリッカリに焼いたベーコンにロシア風ピクルス……
おやつに金平糖はいかがですか?
物語の扉をそっと開ければ、今まで味わった事のない世界が広がります。
小説の名手たちが「料理」をテーマに紡いだ
とびきり美味しいアンソロジー。
【本書登場の逸品たち】
塩むすびと冷たい緑茶
ハルピンのイチゴ水
全粒粉のカンパーニュに具を挟んだ
サンドイッチ
きときとの富山の海の幸・ゲンゲ汁
生クリームと栗の甘煮のパンとアイスコーヒー
食堂のカレーライスと福神漬
星屑のような白い金平糖
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Posted by ブクログ
SF作品。ほっとんど読んだことなかったので、短編集から読んでみた。
意外と、あっこう言うのもSFなのか。と言ったようなのもあったけれど、近未来的な話に、ちょっと手間取ることもあり。
でも、書いているのがSF作家のなかでも、かなり有名で、食べ物、に絞ったものということもあり、楽しかった。不気味だけれど、どんどん読んでしまう作品も。
一番印象に残ったのは、
「最後の日には肉を食べたい」
主人公が、「ルカ」への依存度が高いことに恐怖を覚えたと同時に、これこそ、静かなる侵略?なんて思った。最後、「ルカ」の仲間を意識していなかったタカアキが、『生まれた』と主人公にキスをする。これは一瞬の洗脳?支配?こわ。 -
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フォロワーさんの本棚から美味しそうな匂いにつられ手に取った作品。
タイトルからガッツリした料理と美味しいご飯のグルメ小説かと思いきや人間の毒や業のスパイスがピリッと効いた人間味溢れる話だった。
特に面白かったのは柚木麻子の『エルゴと不倫鮨』、高級料理で女性をつまみ食いしようとした男達が、ある女性の注文によって食いっぱぐれてしまうのがなんとも滑稽でスッキリした後味が爽快!
伊吹有喜の『夏も近づく』も良かった。
拓実の優しさと美味しいご飯のセットが、葉月の心に刺さった棘の傷を癒してくれる。
まさに「心の栄養」を与えてくれる一編。
『味の分からない男』が不穏な話で後味が悪かったぶん、『どっしりふわふわ』が焼きたてのパンと美味しいコーヒーが出てきたような
最高のお口直しだった。
そして最後はまんまと「隠し味(仕掛け)」に騙されてしまった。
どの話も結構なお手前でお後がよろしゅうようで御馳走様です。和洋折中楽しませていいただきました。 -
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本屋大賞ノミネートのファンタジー小説。気になってはいたものの初読みの著者。なるほどアニメ映画原作になるわけだ。面白いギミックたっぷりのストーリーに、絵に描かれたらわくわくが止まらなそうな情景の描写が続く。それでいて、本の街・読長町と本の屋敷の設定は、小説読みの心をもくすぐるような設定だ。
本の収集家だった曾祖父さんが集めた本を納めた館がある。この館を継いだ父を持つ高校生の娘が主人公。厳しかった祖母の影響もあり、娘は本が嫌いだ。ある日館に足を踏み入れたところ、館の本が盗まれたことがわかり、かつて祖母がかけたらしい本の呪い「ブック・カース」が発動していた。この呪いにより、なんと盗まれた本の世界に街ごとトリップしてしまう。盗まれた本と犯人を探さないと、本の登場人物になった街中の住民のキツネ化が止まらない。さあ、はやく本を読んで物語を追いかけて!そう急かすのは、館の書庫の奥から突如現れた謎の白髪の少女。本が盗まれるたびに、主人公と少女は物語の世界を縦横無尽に冒険する。
オムニバスの短編集のようなつくりでもあり、読みやすくもある。ただその分、一つ一つの話が深入りできずあっさりで、全体を通した仕掛けや魔法の設定(ブック・カース)もややあっさりだった気がするのは欲張りがちな読書好きの気のせいか。たっぷりちりばめられた伏線の回収はこまやかで、箱にピタリとすべてのピースがはまったときの積み木の片付けのようなスッキリ感があった。
主人公の叔母のひるねさんのように、こんな書庫とサンルームのある本の館で日がな一日読書を貪り、そして商店街の美味しそうすぎる惣菜を毎日食す人生を送りたいものだ。(本当に食べ物が美味しそうな街だった…!こんな街に住みたい…!) -
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ネタバレ映画を観たので原作も。
謎解き要素を含んだファンタジー作品。
主人公が作中作を読み歩く物語でありながら、この本自体が主人公の書いた小説という二重構造が面白い。
真白の扱いが映画と大きく異なるのが最大の特徴。
映画では常に隣にいた真白だが、小説では現実世界には現れないし、本の世界でもよくはぐれてしまう。
真白という存在の不確定さが強調されており、それが物語のメリハリとなっているし、それを積み重ねた先にあるラストの重みが映画よりも増しておりこれはこれで良い扱いだと感じた。
次々訪れる冒険のなかで過去を取り戻し、過去に向き合い、自分と向き合った深冬に訪れるハッピーエンドは結末を知っていても幸せな気持ちになれる。
未知の世界を冒険する不安と楽しさ、御倉館にまつわる謎を探求する先の気になる展開、そして謎の少女真白との絆が詰まった物語。
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Posted by ブクログ
巨大な書庫の「御倉館」を運営する父を持つ学生の深冬
亡くなった祖母のたまきのかけたバックカーストの呪いで、本の物語の世界になってしまった街を元に戻すため、謎の女の子の真白と街に飛び出す。
ハードボイルドな世界から機械仕掛けの巨大な魔物が闊歩するファンタジーの世界観まで、世界は目まぐるしく変わるけど、普段街で見かける人たちが役割を変えて登場するというのは、不思議な気分だろうなと。
真っ直ぐに深冬を思う真冬の犬っぽい忠実な性格が、学校でも、友達付き合いが苦手な深冬を暖かく包み込む。
何でも悩み事を話せる、そんな友だちはいないので、余計に深冬が羨ましく思えました。