ベルリンは晴れているか

ベルリンは晴れているか

小説・文芸
2,035円 (税込)

10pt

1945年7月。ナチス・ドイツが戦争に敗れ米ソ英仏の4ヵ国統治下におかれたベルリン。ソ連と西側諸国が対立しつつある状況下で、ドイツ人少女アウグステの恩人にあたる男が、ソ連領域で米国製の歯磨き粉に含まれた毒により不審な死を遂げる。米国の兵員食堂で働くアウグステは疑いの目を向けられつつ、彼の甥に訃報を伝えるべく旅立つ。しかしなぜか陽気な泥棒を道連れにする羽目になり――ふたりはそれぞれの思惑を胸に、荒廃した街を歩きはじめる。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内ミステリー
  • 出版社
    :
    筑摩書房
  • タイトル
    :
    ベルリンは晴れているか
  • タイトルID
    :
    554982
  • 電子版発売日
    :
    2018年10月26日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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ベルリンは晴れているか のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    1. 物語
    1945年7月、第二次世界大戦直後のベルリン。街は瓦礫の山と化し、米ソ英仏の4カ国による分割占領下で緊張が走っていた。

    米軍の食堂で働く17歳の孤児・アウグステは、かつての恩人・クリストフが青酸カリ入りの歯磨き粉で毒殺された事件で参考人として疑いをかけられる。

    クリストフは幼いアウグステを匿ってくれた命の恩人だったが、彼女は終戦直前、彼が長年にわたり子供たちを毒殺してきた連続殺人鬼であった事実を知り、密かに憎悪を募らせていた。

    アウグステは疑いを晴らすため、ソ連側に利用されて放たれた陽気な泥棒・カフカとともに、事件の鍵を握る人物を探す2日間の旅に出る。

    旅路のなかで浮き彫りになるのは、米ソの対立、ナチス体制下の密告や裏切り、そして戦禍を生き延びた人々が抱える深い「罪と傷痕」だった。
    ------------
    2. テーマ
    「戦争が遺したトラウマと、極限状態における人間の尊厳と再生」

    本作が掘り下げるのは、国家の暴走や不条理な暴力によって個人の心がどのように破壊されるかという点である。

    戦時中、人々は生き延びるために誰かを裏切り、加害者にも被害者にもなった。戦争が終わっても心の中の戦いは終わらない。 

    そうした過酷な極限状態を経た人間が、自らの過ちや後悔とどう向き合い、人間の尊厳を取り戻して再生していくのかが重厚に描かれている。
    ------------
    3. 学び
    「不条理な世界の中でも、自分の手が届く範囲の日常に誠実であること」
    巨大な歴史の波や解決不能な絶望を前にすると、人は無力感に苛まれ、思考を放棄したくなる。

    しかし、どれほど過去や世界が暗くとも、自らの傷を誤魔化さずに向き合い、「自分の手が届く範囲の日常」において誠実な選択を重ねること。

    完璧な正解がない世界だからこそ、自らの意思で一歩を踏み出し、目の前の人を大切にすることこそが、絶望の中で心の平穏と希望を取り戻す道であると教えてくれる。

    0
    2026年08月15日

    Posted by ブクログ

    未知だった世界観にどっぷりハマってしまった
    戦争の悲惨さ、そこに導かれる人間の愚かさ、
    家族や守るものの大切さ、命の尊さ、、、
    全てが描かれていて読み進める怖さと楽しさが詰まった作品だった

    改めて幸せな時代に生きていることに感謝したいと思った
    それからもっと歴史を勉強して娘や生まれてくる子供に伝えていきたいと思った

    0
    2026年06月17日

    Posted by ブクログ

    読中読後、頭や心の中に衝撃を受けてそれが尾を引く。ナチス台頭と敗戦を迎えたドイツをドイツ人少女の目線で描く大作。ミステリとかエンタメのジャンルで括れる作品ではなく、深く重い。
    フェイクニュースの発信や大衆煽動の怖さは、遠い昔の遠い国の話ではない。自分は正しく生きられるのか、子供に正しい行動をとるように教えられるか。色々と考えさせられた。

    0
    2025年10月05日

    Posted by ブクログ

    平和というものは死に物狂いで維持しなければ維持できない。選民思想はこころえぐられるけど、いまアメリカファーストとか言って選民思想やろうとしてると思うと嘆かわしいわ。障害を持った人たちまで連れ去られて、殺されてしまう世界。日本の経済ってまだまだ豊かだからSDGだか、DEIとか言ってられるけど、瀕してきたらそんなこと言ってられないし、平和はやっぱり一人ひとりが全力で守らなければと思った。

    0
    2025年09月30日

    Posted by ブクログ

    夏の今この時に読めた事がとても良かったと思っています。  面白いと言う言い方をしていい物語の内容か分かりませんがとても面白いです。そして素敵です。
     翻訳の作品と思ってしまう空気感でした。

     深緑野分さんの他の作品も手にしたくなりました。

    0
    2025年08月14日

    Posted by ブクログ

    「ベルリンは晴れているか」(深緑 野分)を読んだ。

    人間という生き物の際限のない愚かな行いを真正面から描く衝撃の怪作。

    ヒットラー時代の幕開けから、終戦後の東をソ連、西を米・英・仏に分割統治されたベルリンを舞台に繰り広げられる物語の中で、驚くべきひとつの真実が明かされるミステリー小説でもある。

    見事!

    『次は誰を船頭にすればいい? 誰に舵取りを任せればいい? 誰が誰を裁き、自分たちはこれからどんな国旗を掲げればいいんだ?』(本文より)

    (ネタニヤフやプーチンにこの本読ませたいぞ)

    0
    2024年01月25日

    Posted by ブクログ

    名作や 出会えてよかった
    この夏、ソ連 ドイツ 日本 それぞれが舞台の戦争小説を読んでみて、これまで小中高の授業で学んだ歴史の知識だけではなにひとつ戦時中のことを想像できなかったてことに今さら気付いた 新しい小説や映画に触れたりニュースで世界情勢を知ったりするたび、自分の知識の足りなさに絶望する

    0
    2024年09月04日

    Posted by ブクログ

    1945年7月のベルリンを舞台に、主人公の17歳の女性が、ソヴィエト側の命令を受け恩人の男性が毒殺された犯人を探す旅に出るというストーリーです。

    章の合間に主人公の過去が振り返られ、徐々にナチスドイツの勢いによって一般人の主人公やその家族周辺の人たちが生き方や考え方を変えないと生きていけなくなっていく過程が描かれていきます。

    一人ひとりの思想が統制される時代を経て、敗戦によって立場が逆転したり自分のしてしまったことに後悔を抱える人など、それぞれの生き方が戦争によって左右されていく様が、読んでいて辛く感じる場面もありました。

    本編の流れは中盤以降一気に動いていきます。
    それも私は驚きながら読み進めることができ、ミステリー的な面白さもあって読めて良かったと感じました。

    0
    2023年07月04日

    購入済み

    映像の世紀

    読了したのは、もうずいぶん前の事ですが、数年後テレビ放送を見ていて、ある種の既視感を覚えました。
    それは「NHKスペシャル映像の世紀」という番組でした。
    ヒトラーやナチスドイツをフィーチャーした再放送でしたが、以前に観た記憶は無く不思議でした。
    しかし番組が進むにつれ、それが漸く本書「ベルリンは晴れているか」の幾多の文章が紡ぎ出した舞台だという事に気づきました。
    白黒フィルムが映し出す、ベルリンの悲惨な光景……
    それは、本書を読んでいた時に頭の中で描いた世界と寸分違わぬ物でした。
    おそらく深緑野分さんは、この映像をご覧になっていくつかの場面を執筆されたのでしょう。巻末の主要参考文献一覧に、この番組名がありました。
    観たものを忠実に言葉に表すという事が、どれだけ難しいかは人それぞれかもしれませんが、深緑野分さんは見事にそれをやり遂げています。
    脱帽です。
    もちろん、ストーリーも素晴らしいので是非ご一読ください。
    「オーブランの少女」、「戦場のコックたち」も併せてお勧めします。

    #アツい #感動する #深い

    0
    2023年10月18日

    Posted by ブクログ

    近いスパンで読んだ革命前夜とかなり話が混同しているが感動した覚えはある。ただ、あの厚さをもう一度読み返す気力は今のところない。
    2018

    0
    2026年05月12日

ベルリンは晴れているか の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内ミステリー
  • 出版社
    :
    筑摩書房
  • タイトル
    :
    ベルリンは晴れているか
  • タイトルID
    :
    554982
  • 電子版発売日
    :
    2018年10月26日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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