深緑野分のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
偏見まじりですが思いつくままに感想!
SFやファンタジー映画が好きな身として、書店で本棚を眺めていたときに、表紙の絵柄に惹かれ、あらすじにも読み応えがありそうな印象だったため購入。
登場人物も9割は西洋人で、文体も英語の日本語訳のような印象で、日本人が日本語で書いたことを確認して不思議な感じを覚えた。
ただ、ストーリーに引き込まれた。
主人公が2人とも女性で、どちらもSFやファンタジー映画が好きだという設定や、ちょうどリバイバル上映を観に行く予定だったスターウォーズの話が出てきたりと、共感部分がたくさんあり
主人公たちの悩みは、私の悩みとどことなく似た部分があり、主人公が同僚に励まされるシーンでは思わず感情移入して号泣してしまった。
深緑さん、男性なのかと思っていたけど女性作家さんだと知り、意外な反面、納得。 -
Posted by ブクログ
料理にまつわるアンソロジー
どのお話もひとくせ、ふたくせあって
興味深いおはなし
中でも、伊吹有喜さんの
「夏も近づく」がおいしそうでたまらなかった
塩おにぎりや、水出しかぶせ茶、ブロッコリーのオリーブオイル漬け、春キャベツのピクルス、たけのこご飯、手作りベーコン
どれも自家製で少し地味かもしれないけど
間違いなく美味しいってわかる
食をきちんと考えられる人に悪い人はいないですね
この頃はどんなに単純な料理でもいいから
自分で家で作って食べたいと思うようになった
なんでだろうな
けして美味しいものを作れるわけでもないのに
この本を読んでさらに思う
食に対して考え直すいいキッカケになりそう
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Posted by ブクログ
料理にまつわる短編のアンソロジー。
小洒落た創作寿司屋、土鍋ご飯、金平糖、蕗の薹(ふきのとう)、パン…。
どれも美味しそうで、お腹がすいてくる本だ
★5が2本
★4が2本
★3が3本
やはり大好き作家さんのは面白かった!
男たちの下心が渦巻く隠れ家的な高級寿司屋。
男たちが落としたい女性にお寿司のウンチクをスマートに披露している場面に、唐突にのしのしと現れたのは…。
乳児を抱っこ紐で抱え、母乳で汚れたカットソーにスウェットを履いた体格良い中年女性。
ドスンとマザーズバッグを置き、ツウなお料理を野太い声で次々と注文し始める。
お母ちゃんに支配されていく店内の様子が痛快!
このストーリーは柚木麻子さんの。
伊吹有喜さんのは唐突に始まった中年男性と中二男子の同居生活を軸にした素朴でほっとするストーリー。
井上荒野さんの小説家の妻の話はジワジワくる。日常にかすかにサスペンス要素が見え隠れするような…。
時代小説も挟み込まれて、それぞれの作家さんの個性ある短編集で飽きずに楽しめる。
ちょっとした時間つぶしにも適した1冊。
装丁もすき。 -
Posted by ブクログ
本嫌いの少女が、本泥棒を捕まえるビブリアファンタジー
以下、公式のあらすじ
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「ああ、読まなければよかった! これだから本は嫌いなのに!」
書物の蒐集家を曾祖父に持つ高校生の深冬。父は巨大な書庫「御倉館」の管理人を務めるが、深冬は本が好きではない。ある日、御倉館から蔵書が盗まれ、父の代わりに館を訪れていた深冬は残されたメッセージを目にする。
“この本を盗む者は、魔術的現実主義の旗に追われる”
本の呪いが発動し、街は侵食されるように物語の世界に姿を変えていく。泥棒を捕まえない限り世界が元に戻らないと知った深冬は、探偵が銃を手に陰謀に挑む話や、銀色の巨大な獣を巡る話など、様々な本の世界を冒険していく。やがて彼女自身にも変化が訪れて――。
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本嫌いの深冬と不思議な少女真白のファンタジー冒険物語
さらに「御倉館」の過去にまつわるミステリ要素もある
ただなぁ……
深緑野分さんは「戦場のコックたち」「ベルリンは晴れているか」の洗礼を受けているので
で歴史の一部に入り込んだかのような写実的なミステリを期待してしまっていた
なので、かなりの肩透かし感がある
設定の作り込みや終盤の展開は好きだけれども
中盤のあたりは読み進めるのが大変だったかな
とりあえず、読み終わって思ったのが「報連相、大事」w -
Posted by ブクログ
戦時中のドイツでの生活がすごく詳細に調べられていて、それを読み進めるのがすごく勉強になると思った。
本当に戦争したら、いかんなと思う。
日本が戦争をする準備を進めているのが、チラチラ頭をよぎりながら読み進めた。
戦勝国の言い分としては
罪なき民間人とかはなくて、国の代表(ここではヒトラー)を選んだ国民全員に罪があるみたいな事を言われているところがあって、ゾッとした。
国会議員ほんまにちゃんとした人選ばないとーって。
本当に戦争になったら
国のプロパガンダ以外の情報が手に入らなくなったり、外国語を学べなくなったり、
配給になったり、つげ口が横行したり、国と違う考えを口に出たりすると、連行されたり拷問にあったり、レイプが当たり前にあったり
戦勝国の言いなりにならざるを得なかったり。
人は歴史から学ばないといけないと思う。
ストーリーとしては
話がやや出来すぎていると感じてしまったけど
すばらしい本だと思います。 -
Posted by ブクログ
「同志少女よ、敵を撃て」を読み、同じ時代のドイツ側の物語を読みたいと思い手に取った。
ベルリンが舞台。ドイツが降伏して間もない頃と、ドイツがナチスに傾倒してやがて破滅に向かう1928年から1945年までを交互に描く。
とにかく重い。普通の人たちがじわじわとナチスの考えに染まり、熱狂し、やがては優生思想や民族排除を何とも思わなくなる様がリアルで怖い。
更に敗戦国の悲惨な現実も描かれている。
ナチスを誰も止められなかったのかと非難するのは簡単だが、いざその状況になったら、不可抗力な気もする。日々高まる生活への不満の中、あの男がじわじわと力をつけてきた。気がつかないうちに思想を植え付けられ、あるいは抗えば処刑される状況で何ができるだろう。今でも有り得る話で遠い昔の出来事で片付けてはいけない。
作中のベルリンの街の解像度が高い。よくこれだけ再現できるものだと思ったら、巻末に多数の参考文献が。当時を忠実に再現しながらミステリのエンタメ性もあり、面白かった。特に後半は一気読み。
なぜ戦争が起こるのか、その時国民は何をしていたのか、今だからこそ読んでおきたい一冊。