深緑野分のレビュー一覧

  • この本を盗む者は

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    読み手(自分)が本の世界に上手く入り込めず、終わってしまった。深冬と一緒に上手く入り込めたらすごく楽しめると思う。

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    2024年02月05日
  • ベルリンは晴れているか

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    もうあまり覚えてないけど、ドイツ語学科だから読んでみないとと思って買ったことは覚えている。
    戦後の生々しい感じとかが描かれていて重い感じだったなあ。戦争もうしてほしくないって思った。
    色々ナチスのこと勉強してきたけどあまりにも残酷だし、悲しいよね。もう2度とこんなことしないでほしい。

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    2024年01月22日
  • 戦場のコックたち

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    戦争物でもあまり取り上げられることのない特技兵(コック)を中心とした日常系ミステリー。しかしながら戦場は日常からかけ離れた世界であり、、、前作「オーブランの少女」で見せた、そういった非日常の世界を目の前に現出させる筆力が十分に生かされている。過酷な戦場での重い話を、どうでも良い(失礼)謎解きが推進力となってグイグイと読み進めていく。面白い組み合わせだ。

    戦時下の裏切り、報復、処刑、慰安婦、強姦と言った暗部はドライに書きあらわされるのだが、人種差別については丁寧に語られており、作者のこだわりが感じられた。

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    2023年12月18日
  • 注文の多い料理小説集

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    2018〜2019年オール読み物に掲載された短編から登場する料理が魅力的な小説で編んだ文春文庫オリジナル・アンソロジー。あんまり読んだことのない作家ばかりが収められており、読んだことがあるのは深緑野分くらいだった。冒頭3作がイマイチでどうなることかと思ったが、コミカルなネタをうまくまとめた「味のわからない男」(中村航)、叙述トリックが嫌味でない程度のいいアクセントになっている「どっしりふわふわ」(柴田よしき)、一瞬のタイムスリップを描いた「福神漬」(深緑野分)はこの順に良い。

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    2023年09月07日
  • 百合小説コレクション wiz

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    百合って何ーっ!?という気持ちになった。
    海外が舞台だったり、ファンタジー設定だったり、メタフィクションだったり、バリエーション豊かな短編集。ちょっとラノベっぽい作品が多いような。BLの女性版みたいな作品を想像していたら、全然違った。表紙から抱いていたイメージとも違った。性描写が激しい、というわけではないけど、なんだか感情が重くて読んでいてちょっと疲れてしまった。
    斜線堂有紀の「選挙に絶対行きたくない 家のソファーで食べて寝て映画観たい」と宮木あや子の「エリアンタス・ロバートソン」がよかった。
    また、著者の紹介や、それぞれの著者による百合作品紹介のページが充実していて、興味をそそられた。巻末の

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    2023年06月22日
  • 百合小説コレクション wiz

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    ネタバレ

    アニメや漫画や映画に関しては百合大好物だが、百合小説には疎い。
    カバーイラストを「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」に関わるめばちさんが描いているので、手を伸ばした。
    気になっていた作家さんも多かったし。
    ネット発の作家さん多し。
    とはいえ、カバーイラストが具体的にどれかの作品を表しているかといえばそうではないし、むしろ半分くらいがファンタジーや歴史モノやメタモノなので、イラスト詐欺といえなくもないが、まあ変化球を含んでいるということ。
    絵はいい。断然いい。→このイラストの路線を求める方には、むしろ漫画の「エクレア あなたに響く百合アンソロジー」をお勧めしたい。
    以下、私的好み度をA、B、Cで

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    2023年05月23日
  • 百合小説コレクション wiz

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    どうしてもペアみたいに思ってしまうBLが異様に輪郭が鮮明なジャンル(なにがBLでなにがBLでない)だけに誤解をしてしまいがちになるが、百合ってジャンルの輪郭が極めてあいまいなのね。そのせいか、ものすごく肩に力の入った「こういうのが百合です、あんなのは百合じゃない」的力作が多くて読んでて疲れる。アニメ界隈なんかで「尊い」の同義語として使われる「百合」を「百合」だと思ってるような人間は戸惑うばかり。個人的ベストは「噓つき姫」。

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    2023年05月19日
  • 百合小説コレクション wiz

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    全体的に上手くまとまっている雰囲気。
    『選挙に絶対行きたくない(略)』はセクシャルマイノリティによるヘテロセクシュアリティへの反旗の話でもあると感じる。だって確かに選挙にも行かず期日前投票の日すらダラダラ過ごしてても、好きな人との日々を確約されてるなんて、それこそ""ずるすぎる""。二人をすれ違わせたのは結局信条の違いなんかじゃなくて、いつまでも同性婚を認めない政府の方針なんだなと思った。
    ガッツリめのファンタジーが苦手なタイプで、ちょこちょこ挟まるファンタジー要素たっぷりのお話を読み進めるのが大変だったので、この評価。
    宮木あや子さん目当てで買ったけど

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    2023年03月26日
  • 百合小説コレクション wiz

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    冒頭から女版ひろゆきみたいな性格悪い女が出てきて良かった でも必死こいて選挙に行きたくない気持ちめちゃ分かる この世はマイノリティ向けにデザインされてないから

    シンプルに気になる作家に出会えたので得した気持ち

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    2023年03月22日
  • 百合小説コレクション wiz

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    新感覚の世界観でした。
    百合というものにあまり触れていなかった私なんですが、女性同士の恋愛をここまで、美しく描けるんだなと感嘆しました。アンソロジー集となっていて、それぞれ違う作家が、自分の世界観を描いています。男女では描けない、恋愛模様が百合では、描けれるので、読む前は、この感覚に慣れるのかなと心配したのですが、読んでみてこの感覚にハマりました。全作品を読んで感じたのが、女性同士の恋愛の方が、男女の恋愛と比べて、より強く、深く結びついているイメージがあって、読んでて、美しいを通り越して、高い芸術性を感じました。

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    2023年02月12日
  • ベルリンは晴れているか

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    ミステリーを普段読まない方にも、おすすめしやすい戦争小説でした。時代背景もよく見えてきて、戦時中の市民の心境や置かれている状況など、学べるものが多かったです。

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    2023年02月01日
  • オーブランの少女

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    2013年版は装丁が好みじゃないので誰かが紹介してくれなかったら手に取らなかったと思う。

    表題作「オーブランの少女」はナチスドイツの侵攻が始まったフランスに作られた訳ありのサナトリウム。「仮面」ヴィクトリア朝時代イギリスが舞台。「大雨とトマト」大雨の日、安食堂にやってきた常連客と突然やってきた少女。「片思い」女学校。駆け落ち。身代わり。「氷の皇国」北の辺境にある漁村に流れ着いた首のない死体。ガラス細工。

    欲しいものを手に入れるために少女は衝動的になり、残酷にもなる。怖い。

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    2023年01月24日
  • 注文の多い料理小説集

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    料理にまつわる小説短編集。どれも美味しそうな描写があり食欲がそそられた。時代小説に分類されるのか『色にいでにけり』はなかなか読み進められず時間がかかってしまった。やはり時代小説は苦手なんだと再認識できた。

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    2022年12月31日
  • 戦場のコックたち

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    3年くらい前に買ったままだったもの。1944年6月6日のノルマンディー上陸作戦に端を発する、戦場のコックの目から見る戦争の話。

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    2022年10月14日
  • ベルリンは晴れているか

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    登場人物が多過ぎ、私の読解力では状況の変化について行けなかった。
    もう少し簡素化しても、充分にストーリーは面白く展開できたのではとの印象を抱いた。
    物語は面白いのに、ちょっと勿体無いなと思った。

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    2024年05月25日
  • 注文の多い料理小説集

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    食が彩る短編小説集。
    すべて日本が舞台の作品だけれど、坂井希久子さんの作品は江戸時代とかの物語で、深緑野分さんの作品は、昭和か明治とかにタイムスリップしてバラエティ豊か。
    初めて読む作家さんもいて、読書の幅を広げるきっかけになりそう!

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    2022年09月02日
  • 注文の多い料理小説集

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    ネタバレ

    人生を彩る料理に乾杯。

    7つの個性的な短編が収められている。登場する料理も様々。お酒からお菓子、パン。時代も場所も様々だ。読み終わると美味しい料理を食べた後のように満足している。

    柚木麻子「エルゴと不倫鮨」ある程度の年収の男と歳が離れた若い女性が集まる店。そこにやってきた招かれざる客は——。卒乳祝いの女性がパワフルでそこにいる人すべてが巻き込まれていく。世界をひっくり返すようなお客にコロリと順応するのはまた女性たち。疲れ果てた男性たちの顔が目に浮かぶ。

    伊吹有喜「夏も近づく」三重県の自然の中に暮らす拓実のところに兄が訳ありの少年を連れてきた。美味しい水と自然の中で育ったものを食べるうちに

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    2022年07月18日
  • 注文の多い料理小説集

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    美味しい料理が縁を結ぶ、7つの物語。
    お腹がぐうぐう鳴るくらい美味しそうな料理が出てくる作品ばかりで、その中でも伊吹有喜さんの『夏も近づく』が好みだった。
    温かい食卓を通して心の距離が近づく様子を丁寧に描いていたところが素晴らしかったのはもちろん、出てくる料理の美味しそうなこと! たけのこご飯、果肉ごろごろのバレニエ、青竹のコップで食べる素麺ーー。身体の隅々まで染み渡るような滋味あふれる料理が恋しくてたまらなくなる。
    テレビやスマートフォンを眺めながらささっと食事を済ますのも悪くはないけれど、目の前の料理の香りと素材本来の味に、もっとじっくり向き合って食事をしようと姿勢を正した。

    伊吹有喜さ

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    2022年07月18日
  • 分かれ道ノストラダムス

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    死んでしまった彼にあったかもしれないもう一つの道。
    別の道を選んでいたら死ななかったかもしれない。
    そう考えたことが始まりだった。
    ノストラダムスの予言が社会に蔓延し、いかがわしい宗教団体が出来る。
    あさぎは級友の八女と共にその宗教団体が起こす事件に巻き込まれていく。

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    2022年04月04日
  • ベルリンは晴れているか

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    第二次世界大戦敗戦後のドイツ。ある人物の死を起点として、物語が進み始める。物語が進行する傍で、読者は主人公の半生を振り返ることになるが、戦時中の混乱に翻弄され苦悩する人々の様子が描かれており、ミステリ+歴史物といった内容になっている。
    登場人物それぞれの思惑が交錯し、最終的に綺麗にまとまるのだが、綺麗なまとまりを重視するあまりリアリティに欠ける印象を受けた。
    冒頭に死んでしまったある人物の描写が極端に少なく、後半の展開が腑に落ちなかったり、主人公の心を惹きつけたイーダとのつながりが薄っぺらかったり、人物の心理描写にはかなり課題が残る。
    また、登場人物の個の弱さが目立ち、舞台はヨーロッパなのに、

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    2022年03月31日