深緑野分のレビュー一覧

  • この本を盗む者は

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    盗まれると物語の世界に変わり、泥棒を捕まえないと元に戻れないという呪いをかけられた、本がたくさんの御倉館。主人公の深冬が泥棒を捕まえるために入る、さまざまな世界が現実離れのファンタジーで楽しい。理屈を考えると、えぇ、と思うところもあるけど、冒険譚として楽しめました。深冬が本が嫌いな等身大の高校生で、身近に思えました。

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    2025年03月28日
  • アンソロジー 料理をつくる人

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    ネタバレ

    6人の作家によるアンソロジー。
    料理ではなく料理を作る人をテーマに
    したところが面白かったです。
    ファンタジー映画のような深緑野分さんの
    「メインディッシュを悪魔に」は個人的に
    内容も面白く、サタンが高く評価した料理?
    にあぁ~たしかになんて思いました。
    秋永真琴さんの「冷蔵庫で待ってる」では
    なんかそれってどうなんて思いつつも
    最後にある人からの誘いを断る理由が
    カッコよかった。織守きょうやさんの
    「対岸の恋」は想定していた好きな人が
    えぇ~そっちなん!て思いつつその好意を
    抱く人たちのやり場のない思いや自分なりの
    処理の仕方が極端で共感は出来なかったけど
    なんか悪くない方向にいけそうな感じ

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    2025年03月26日
  • アンソロジー 料理をつくる人

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    料理に関連する物語。それぞれ味があって面白かった。ちょっと怖くてゾクッとするもの、ほのぼのした感じだがちょっと悲しいもの、料理は味付けで関連する人間模様がメイン。

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    2025年03月26日
  • カミサマはそういない

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    世界観や意味を掴むのに少し苦労しましたが、とても面白い短編集でした!
    特に見張り塔は胸にずしんと来る感じで、読み終わった後、少し気持ちが引きづりました…
    初めて読む作家さんで、この本に出会えて良かったです。

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    2025年03月01日
  • アンソロジー 料理をつくる人

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    ネタバレ

    【収録作品】
    西條奈加「向日葵の少女」(〈お蔦さんの神楽坂日記〉シリーズ) 
    千早茜「白い食卓」 
    深緑野分「メインディッシュを悪魔に」 
    秋永真琴「冷蔵庫で待ってる」 
    織守きょうや「対岸の恋」 
    越谷オサム「夏のキッチン」

    料理のつくり手をテーマにした短編集。
    「向日葵の少女」絵につけられた傷にこめられた思い。いい話風にまとまったが、離婚した父親に対してこれで納得でいいのかと思う。
    「白い食卓」昭和脳の傲岸不遜な男の態度がいちいち不愉快なので、ラストは痛快。つくり手の女性がいい。
    「メインディッシュを…」サタンに料理をつくるはめになった女性料理人。そのきっかけを作ったサタンの眷属が天使に

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    2025年02月22日
  • アンソロジー 料理をつくる人

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    同じテーマでも作家さんによって全然雰囲気が違って面白かった。
    千早茜「白い食卓」、深緑野分「メインディッシュを悪魔に」、秋永真琴「冷蔵庫で待ってる」が好みだった。

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    2025年02月15日
  • アンソロジー 料理をつくる人

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    西條奈加「向日葵の少女」
    千早茜「白い食卓」
    深緑野分「メインディッシュを悪魔に」
    秋永真琴「冷蔵庫で待ってる」
    織守きょうや「対岸の恋」
    越谷オサム「夏のキッチン」  

    創元推理文庫だと気づかずタイトルで選んで読み始め、いい意味で期待を裏切られたアンソロジー。美味しさの疑似体験はできなかったけれど、調理という行為に捻りがある作品ばかり。どれも面白く読んだ中、千早さんの依存させて支配する話、深緑さんの悪魔とシェフの話、越谷さんのハートフルな話が印象に残ったな。

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    2025年02月12日
  • 注文の多い料理小説集

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     アンソロジーは初めてかも。柚木さんの『エルゴと不倫鮨』が最高に面白かった。柚木作品に限らず、今まで読んできた短編の中でも1、2を争うほど好き。おしゃれな創作寿司の店で完全に自分のペースに持っていくママがカッコ良すぎる。次点は『色にいでにけり』と『夏も近づく』。なぜかお彩は北川景子で脳内再生された。料理がテーマなので、ほっこりと終わる話が多い。よだれが出そうなほど美味しそうな料理の描写は柚木さんがダントツだった。

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    2025年02月09日
  • カミサマはそういない

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    すいません、半年寝かせました。半年も漬け込んであれば、かなり美味しくなっているんじゃない?すいません。

    本書は4年前に出た単行本を昨年6月に文庫化したもの。全体の雰囲気は重い。確かに重いのだが、どの作品も渋くて面白い。面白さに濃淡はあるけど、いずれも後を引くテイスト。地面に引きずり込まれそうな作品もある。少しずつタイプが違うので各作品にコメントしたい。目次の文字のフォントが大きい、各作品の冒頭の題名も大きいフォントを使っている。これってどんな効果を狙っているのだろう、ミステリー。

    〇 伊藤が消えた
    単なる殺人事件だと思うのだが、解説をみたらいろいろな背景があるようだ。すいません、深緑野分の

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    2025年02月07日
  • ベルリンは晴れているか

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    かなり期待して読んだのだが、あまり引き込まれなかった。ベルリンやその周辺の地名がたくさん出てくるが、土地勘がないため上手くイメージできなかったのが原因かもしれない。文体もちょっと苦手かも。

    ナチスによる差別や迫害の描写には心が痛んだ。

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    2025年01月25日
  • ベルリンは晴れているか

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    同じ敗戦国でも島国の単一民族である日本とは幾重にも違うものがある。民族間の憎しみ、密告、力関係の逆転…そこにヒ素を使った殺人犯。辻褄が合わなかったところをジギの手紙で一気に合わせて締めくくった感じがあるが、ドイツの終戦を読むのは勉強になった。

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    2025年01月10日
  • アンソロジー 料理をつくる人

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    「料理をつくる」をテーマに、この豪華作家人が書きおろした短編集。西條奈加さんの神楽坂人情もの、千早あかねさんならではのちょっと幻想的な怖さ等々、それぞれの作風を存分に楽しめる!

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    2025年01月01日
  • アンソロジー 料理をつくる人

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    どんな料理の話があるんだろう?と思っていたけど、家庭料理がほとんどだった。
    料理がテーマのアンソロジーのはずなのに、料理の話があんまりないものも。
    面白かったのは千早茜さんの「白い食卓」。
    終始不穏で、料理を作っているだけなのに、はくりさんがとても怖い。
    食事=命と思うと、家族に食事を作る事が責任重大だと感じて荷が重かったことがあるけど、はくりさんのような思考になるパターンもあるんだなと思った。

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    2024年12月27日
  • 戦場のコックたち

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    第一次世界大戦、ノルマンディに上陸したアメリカ兵の2年間を描いた物語。

    表紙とタイトルはほのぼのしているし、17、8歳くらいののんびりした男の子が一人称で語る物語なので、最初は牧歌的ですらある。冒険に行くみたいに呑気だ。

    しかしやはり内容が内容なので、どんどんハードになっていく。

    料理もレーション(糧食、野戦で食べる缶詰など保存がきくもの)ばかりで、美味しそうじゃない。主人公はコックさんだが、彼が腕を振るうシーンは少ない。

    最初は謎解きがいくつかあり、それを通して読者も登場人物に親しみが湧くのだか、すっかり愛着の湧いた頃に、衝撃が襲ってくる。喪失感半端ない。

    おっとりして暖かな性格の

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    2024年12月22日
  • この本を盗む者は

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    あんまり好きじゃなかったな。
    ファンタジーが苦手ってわけではないはずやねんけど、なんか世界観に入り込めんかった…

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    2024年12月12日
  • この本を盗む者は

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    設定もストーリーも世界観も
    全ておもしろかった!
    なのに読むのに時間がかかった。
    それでも色んな世界を渡り歩くと、その世界観がしっかりしているから物語に入り込めるし
    次はどんな世界に行くのかわくわくできた。

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    2024年12月01日
  • ベルリンは晴れているか

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    ネタバレ

    起承転転承結みたいな感じ?笑
    期間を開けて読んでしまって、話が抜けかけた。戦争描写、心理描写が本当に美しい。
    個人的理解としては、ユダヤ人や障がい者が犯罪者として迫害されてるとき、本当に犯罪者だったのはアーリア人、ドイツ人だったってことだよね。人種なんて不確定なもので、人を決めることはできない。結局のところ、何人だろうが極悪人はいるし、聖人はいる。
    物語的驚かされる起承転結ではなかったけど、、導入が好きだったかな。読み終わった時、見返したらあの導入は必要だったのかは疑問だけど笑
    あと、アウグステのお父さんのギゼラの薔薇の話は涙無しに読めなかったわ。刺さった。
    第二次世界大戦後のドイツが分割され

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    2024年11月29日
  • カミサマはそういない

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    全体的にあんまり印象に残らなかったかも?
    どんでん返しとかではない。世にも奇妙な物語りみたいな感じ。
    潮風吹いて、ゴンドラ揺れる(晴れた日、遊園地、殺人ピエロ)
    見張り塔(これ一番好き。少年兵は、何と戦っているのか。)
    饑奇譚(千と千尋みたい!)
    の雰囲気は好き。異世界不思議系?
    10分くらいのショートフィルム映画で観てみたい。

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    2024年10月20日
  • 戦場のコックたち

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    だいぶ前に『この本を盗む者は』を先に読んでいた朧気な記憶からすると、だいぶ思っていたものと違いました。創元推理文庫、ということなのかと

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    2024年10月19日
  • この本を盗む者は

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    ネタバレ

    新刊案内で気になってはいたものの、なかなか読まずじまいだった『この本を盗む者は』(深緑野分)。

    412ページあってやーーーーーーーっと読めた……長かった………。

    物語の中で、主人公が核心を掴めずにいる状態がもどかしくてもどかしくて…


    でも時間だけが過ぎていくあの感じが正直ちょっとつらくもあったけど、現実だって変わりないなとも思ったなぁ。

    何やったらいいかわかんなくて日々をただただ過ごすだけの状態が続くのは同じなのに、

    物語のキャラクター見て思っちゃうのは、私もそんな状態だからだろうなとも思うんだけど、

    物事は一気には進んでいかない事もまた現実で、

    マンガのようなスピード感のあ

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    2024年10月01日