深緑野分のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
キャッチーなタイトルに惹かれて読んでみた。アンソロジーは読んだことのない作家さんに出会えるよい機会なので、ときどき読むようにしている。
よかった順に、「夏も近づく」、「味のわからない男」、「好好軒の犬」、「どっしりふわふわ」、「エルゴと不倫鮨」。
「夏も近づく」に出てくる料理はどれもシンプルで美味そう。塩むすびとか、筍ご飯とか。可哀想な生い立ちの葉月くんが、叔父さんの料理で癒されていく姿が清冽でよい。
「どっしりふわふわ」は年の差20位のパン職人カップルのお話。ラスト2頁で種明かしされるミスリードについては、これがあるのとないのとでは、どれだけ読後感が違ってくるのか、オチを知ってしまった後では何ともよく分からないが、ない方が良かった気がする。
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Posted by ブクログ
ネタバレ本の町 読長町にある巨大な書庫「御倉館」は本の盗難を防止するための警報装置を有しているが、それは普通のものではない。「御倉館」を管理する御倉家のひとり深冬は本が好きではないが、その警報装置によって物語の世界を巡ることとなる。
2021年度本屋大賞ノミネート作品。2025年にはアニメ映画化もされている。ファンタジーな内容がすごくアニメ映画に合っているなあと思う。
結局、たまきと契約しておかしな警報装置を作り上げてしまったのは、読長神社の神様だったという話だけど、元は稲荷として奉られていたものが、本の町としての町おこしによって別の神様を祀るようになったという経緯も影響してそうだなあと思った。なんか大人たちの至らなさに子どもが振り回されてしまったというストーリーになってて、かわいそうな感じもしたけど、それによって再び本と向き合えるようになったのは良かった(もともと本を嫌いになったのも祖母のせいだけど…)。ファンタジーな要素が結構あるけど、最後にはそれぞれに納得のいく形で説明がなされて、TRPGのシナリオみたいで良かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレう~~~~~ん、長かった……。いつだかの本屋大賞にノミネートされていたので読んでみたんだけど、今アニメ映画にもなってるみたいだし映像映えしそうだから映画だけ見れば十分だったかもね……。
舞台設定は現代寄り。本が盗まれるとブックカースが発動して本の世界に閉じ込められる。ベースが現代っぽいローファンタジーなので読みにくくはなかった。(私は世界観が作り込まれたハイファンタジーはハリーポッター以降手をつけてないほど苦手だ)
どなたかのレビューで書いてあったけど確かに全員のキャラが薄いし魅力的には映らなかったな。それでも深冬の書いた物語としてふたりと再会するラストはわりとグッときた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルで買ってしまった。
北信の湯田中の古本屋併設のフレンチのお店「やまブイブイ」。読書好きの女将さんの、おそらく読んだ本だろう。
折しも、宮沢賢治の『注文の多い料理店』という短編集を読んだところだったので、目について、思わず手に取ってしまった。きれいな古本。200円はお買い得♪
さて、誰から、どの作品から読むか?
折しも、短編集を編むなら、作品の掲載順はどうあるべきかを読み友たちと語る機会があったので、果たして順番は大切か、それとも……、という思いを確かめる意味でも、この短編集は、今、読むべきだとも思ったのだった。
結果、最初に読んだのは柚木麻子から。「エルゴと不倫鮨」
なんといっても『BUTTER』の著者、今、油の、いや、脂はこっちの字か? の乗った作者だ。そのヒット作の影響を色濃く残したような、カジマナを彷彿させる豪快な女性が食の蘊蓄を語り、男どもを翻弄していく。痛快な短篇。
次は、井上荒野。「好好軒の犬」
あまり好きな作家ではないが、ネームバリューはこの中ではある。
作品は、冷めた夫婦間の、なんともいえない機微が描かれていて面白味があった。が、これって、タイトルの「注文の多い……」ではない。「食」の話は出てくるが。
伊吹有喜の「夏も近づく」は、好きなテイストだ。
田舎暮らしの食と生活が丁寧に描かれている。が、これも「注文の多い~」というわけではない。
柴田よしきの「どっしりふわふわ」も悪くはなかったが、パンづくりは、どことなくしあわせと直結しがちな雰囲気が、安易といえば安易だったかな。
いずれにせよ、この短篇集タイトル勝ち。
「料理小説集」や「食のアンソロジー」とか、他のタイトルを付けてあったのでは、手に取らなかったろう。 宮沢賢治におんぶにだっこ? 賢治にエルゴ抱っこ紐、って感じの短編集だった(笑) -
Posted by ブクログ
料理をテーマにした7人の作家さんによるアンソロジーです。
こちらのお目当ては柚木麻子さんと伊吹有喜さん。あと未読の井上荒野さんが気になってました。装丁のデザインとタイトルがなかなか洒落てますよね。
『エルゴと不倫鮨』柚木麻子
最初は不倫の話かぁ…ちょっと嫌だな、と思いきや、さすがの柚木さん。吹き出しそうになるくらい痛快でおもしろかったです。
『夏も近づく』伊吹有喜
自然の中で食べるちゃんと手をかけた料理が本当においしそうでした。
『好好軒の犬』井上荒野
初めましての井上荒野さん。最初から最後まで独特で不穏な雰囲気のあるお話でしたね。
『色にいでにけり』坂井希久子
こちらも初めましての坂井希久子さん。時代物で和菓子が本当においしそうでした。食がテーマというよりも、色がテーマなのかな?なかなかおもしろい着眼点で続きがありそう…と思っていたら、シリーズで文庫本が4冊も出てるんですね。そちらも読んでみたいです。
『味のわからない男』中村航
グルメレポーターが地方ロケに行くお話で、う〜ん、実際にもこんなことあるんだろうな、と思わせるお話でした。
『福神漬』深緑野分
苦学生の食のお話かと思いきや、不思議な展開に…。
『どっしりふわふわ』柴田よしき
初めましての柴田よしきさんはパンのお話。どっしりもふわふわもどちらも大好きです。ちょっとだけ最後やられたーとなりました。『高原カフェ日誌』というシリーズのスピンオフらしいので、そちらも気になります。