東山彰良のレビュー一覧
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3中編と1短編 共感できないのに気になる作家さん
「猿を焼く」 初出2020年「群像」
脱サラでおしゃれな農業始める親に連れられて九州の温泉町に引っ越した平山圭一は、転校した中学になじめず同じクラスのユナを好きになるが、そのまま鹿児島の全寮制高校に進学する。ユナが裸のコンパニオンになったという話を聞いてやるせなくなり、殺されたと知らされて同級生の追悼の会に行き、ユナと付き合っていたという不良と一緒に殺した男の家に行き、飼っていた猿を殺して焼く。
面白いとは思わないが、やるせなさで記憶に残ってしまう。
「イッツ・プリティ・ニューヨーク」 初出2020年「小説トリッパー」
同じ団地の同級生でい -
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何か途中で、予想した人物が違ってた。
名前が、少し分かりにくいのか、勘違い作者のミスリードが効いてるのか、最有力は、物覚えが悪いか…で、登場人物のページと読んでるページ行ったり来たり…^^;
連続殺人鬼とそれを弁護する弁護士、共に過ごした少年時代を絡めながら、進む。3人の少年時代と現在を交互に語りながら…
原因は少年時代にあるんやな。確かに、家庭環境は厳しそうな…結構悪さしながらも青春って感じ。
でも、何か決める時に神頼みみたいなんやめよ!自分らで考えて!関羽さん困ってるよ!
それもこんな殺人鬼になる原因は関羽さんになるんか?(まぁ、違うけど(^^;;)
最後は、何か切ないような感じやけど。
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Posted by ブクログ
ネタバレ2月22日は猫の日ということで読んでみた。これまでアンソロジーはあまり手に取ることはなかったけれど、普段読まない作家さんの作品に触れることができてよかった。
1作品あたりのページ数も少なく、隙間時間で読むことができる。
【最も好きな作品】
柚月裕子さん「泣く猫」
17年会っていない母が猫に自分と同じ名前をつけていたことを知ったときの真紀の気持ちを想うとともに、母はどのような想いでマキと呼んでいたのだろうかと思う。
マキの登場が真紀の感情を引き出し、自覚させるきっかけになったのではないか。
【最も印象に残ったフレーズ】
北村薫さん「『100万回生きたねこ』は絶望の書か」
「本の読み方にひとつ -
Posted by ブクログ
1984年、台北で暮らす3人の少年。兄を亡くし母が病んでしまったユン、母が店の客と出奔してしまうアガン、継父に殴られてばかりのジェイ。
それぞれに家庭的不幸を抱えながらも13才の夏を過ごす3人の描写は、友情、嫉妬、鬱屈、楽観、消沈、そしてセクマイ、あらゆる日常を含んでいて、暑くて湿気た町の雰囲気もさながら、あまり共感はないのだけれど、それなりに読み応えはあり。
とは言え、これだけではちょっと良い感じの青春もので終わってしまうところ、話を冒頭の連続殺人鬼の話に結びつけていくところは面白い趣向。
ただ、ミステリーとしては長すぎた前置きの感もあり、話の流れとしてはこんな方向にもっていかなくても良かっ -
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宮部みゆきさん→辻村深月さん→薬丸岳さん
→東山彰良さん→宮内悠介さん。
不思議な話、ともいえる短編でした。
ちょっと繋がってみたり、そのままだったり。
見つけられなかっただけで、繋がってるのやもしれませんが。
最初からぞっとする話でしたが、それを語った人物も…。
そこからすると、まだ2話目は大丈夫でした。
本人になったら、と考えるとぞっとするどころじゃないですが。
3話目は分かればほっとする状況です。
語られている間は、ひたすらに怖いだけ、でしたし
最後の方になって、ようやく違和感が、な状態。
4話目は、都市伝説のような内容でした。
行き着く先は当然、という感じでしたが
主人公は結局ど -
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Posted by ブクログ
ネタバレスポーツ雑誌 NUMBER Doに連載されたランを題材にした短編小説を集めたアンソロジー。
ランナーではなく、ランを題材にしているってのがポイント。王道に走る楽しみを描いた小説だけではなく、走ることがイヤになる小説、走らされる小説等各種色が揃っている。出来もマチマチで、トータルで評価すると凡作ってことになってしまうなぁ。アンソロジーはそこが難しい。
好きな作品は
「パン買ってこい」中田永一
「ホープ・ソング」王城夕紀
「桜の並木の満開の下」遠藤徹
どれも結局はちゃんとランに目覚める人の話だった。
読み手によって好みは絶対分かれるだろうなぁ。