東山彰良のレビュー一覧

  • 流

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    気力をめっちゃ感じた。

    幼い頃の経験や体験、その記憶が今の人生に力として流れ込んでいることを実感した。

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    2025年09月30日
  • 三毒狩り(上)

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    第13回山中賞の作品ということで、読んでみました。

    拾い子の佟雨龍が養父によって愛情深く育てられ成長します。上巻では村幹部を殺した罪で銃殺されるまでが描かれていますが、下巻では佟雨龍がこの世に舞い戻って三毒を討伐する物語になるとのことです。三毒の象徴みたいな悪役の田冲は殺されたので、どんな冒険になるのでしょうか。

    上巻では佟継漢の生い立ちから、家族の貧しくも明るい暮らしを「革命的再生産」などのエピソードを交えてコミカルに描いています。犬の皮蛋や、養母や姉、ライバルの大宝・小宝など生き生きとしたキャラクターたちが登場し、テンポよく楽しく読み進められました。たくましい李平は特に印象に残った登場

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    2025年09月24日
  • 僕が殺した人と僕を殺した人

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    再読。ああ、もう、ほんとうに、はあ…。はじめて読んだときに傑作だと思ったけれど、今読んでもやっぱり傑作だと思った。まぶしくて、うつくしくて、幼くて、無力で、ゆるぎない。連続殺人鬼も、弁護士の「わたし」も、30年前の少年時代も、ぜんぶがしっかりと結びついて、最後の一文にたどり着く。あの最後の一文のセンスがわたしはだいすきで撃ち抜かれるんだよ〜…。台湾の温度が感じられるような描写も圧倒的。ため息ついちまう。

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    2025年09月21日
  • 三毒狩り(上)

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    いや、良い!!こういう大人の御伽話は好きです。更に東山さんの書く大法螺がまた面白い。ラストが少々せせこましかったですが

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    2025年09月09日
  • 流

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    三代にわたる大河小説みたいな物語になっているが、ミステリ小説の緊張感や時に出てくるユーモア、それから狐火のような神秘的な要素をもうまく織り交ぜていて最後まで興味津々であった。登場人物と事件をリアルに作り上げる筆力がすごいと感じた。

    台湾という国の近代史を表面的にしか知らなかったが、そこに住む人の目で描き上げた面々がとても面白かった。直面してきた社会現象が我々と似ていながらもそれらを消化していく方式が違っている気もした:理念の対立、同族戦争、離散家族、独裁体制、軍隊文化、それから教育現場の様子。

    虐殺の歴史と向き合って和解を図るとの物語から、時間の威力がどんなにすごいのか再び感じさせられた。

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    2025年09月01日
  • 小さな場所

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    親や友達とは別の斜めの関係として、彫り師達とのやり取りが、微笑ましい。そんな関係も、主人公の成長と共に変化し、終わりを告げる。永劫不変なんてものはない。それでも、心の中に、入れ墨のようにハッキリと残る。

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    2025年06月29日
  • 僕が殺した人と僕を殺した人

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    冒頭や途中で挟まれる連続殺人鬼の話により、輝かしい子供時代の友達とのエピソードも常に背景が暗雲たちこめるような不穏な予感に包まれながら読むことになる。それが、ユン、アガン、ジェイそれぞれの子供の力ではどうにもならない不幸な家庭環境等によるものだけではない。そして、このうちの誰かが殺人鬼になるの?と疑心暗鬼な気持ちとそうだとしたらやるせない気持ちになり、とにかく淡々と読んでいるのにドキドキしているような感じだった。
    スタンドバイミー を思い出した。ただ、それ以上の不穏さが終始つきまとっていた。なんだかずっと心に残りそうな話だった。

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    2025年03月15日
  • テラフォーマーズ LOST MISSION 1 月の記憶

    購入済み

    原作マンガに続く

    マルコスのお父さんがMO手術をしていたことが判明しました。見どころとして
    1.マルコスの名前の由来
    2.原作に輸入された設定
    3.劉さん大活躍
    わたしは中国班リーダーの劉さんが大好きです。まさか劉さんがマルコスのお父さんの命を救っていたとは興奮しました。

    #ドキドキハラハラ #アツい #カッコいい

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    2025年03月02日
  • 夜更けのおつまみ

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    31人の人気作家さんたちがそれぞれの夜更けのおつまみ語るというなんとも豪華でお腹が空きまくるエッセイアンソロジー。
    私はお酒は飲めないけど酒の肴と呼ばれるものが何より大好き。
    それぞれの作家さんの私だけのおつまみが沢山詰まっていて最高だったー✨
    共感できるおつまみもあれば初めて知るおつまみやお酒もあって面白い。
    この本を片手に晩酌するのも最高のおつまみになりそう

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    2025年02月24日
  • どの口が愛を語るんだ

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    我々は愛を語りながら、あるいは「愛について何も分かっていないのだ」とさも分かった顔で語りながら、その手で誰かの愛にベタベタと指紋をつけ、その足で誰かの愛を足蹴にしている。愛とは、愛とは、愛とは……と手探りを続ける人々の、醜く愚かで愛おしい姿を躊躇わず描いた人間讃歌的な短編集。

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    2025年01月03日
  • 流

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    台湾を舞台とした推理小説。青年が大好きな祖父を殺害した犯人を追う。人を殺した人たちが、殺されて償いをしようとしていたとの内心描写は新鮮だった。それよりも、台湾を巡る情勢、日清戦争後に50年も日本統治となり、第二次世界大戦が終わったと思ったら、国民党がやってきて支配される、結局あんまり深く考えもしないでただ、殺し合ってただけ。。など、満足できる一冊でした。

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    2024年11月19日
  • 流

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    これはおもしろかったですよ!
    今まで中国と台湾と日本のことを知らないで、のほほんと生活してました。
    いろいろな面で勉強になりました。

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    2024年03月05日
  • 僕が殺した人と僕を殺した人

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    登場人物と共に台北の路地を駆け抜けた日々からの結末に、衝撃が大きすぎて、心が揺さぶられ続け、読後は何も手につかないです。

    あの瞬間の1つの発言が、1つの選択が、ちょっとしたノリが、振り返れば大きく人生に影響を与えていく衝撃。
    切なくて、でも若い頃の勢いってそういうものだったりするよね。

    台湾行きたい。

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    2024年02月28日
  • 流

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    たまたま台湾旅行後に台湾が舞台のこの本を父から薦められました

    すっかり台湾ファンになっていたから作品の舞台の台北の街の熱気も、登場人物たちのパワーも鮮明に浮かんできて、また今すぐ台湾行きたくなってしまいました
    生きる力強さ、大好き!

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    2024年02月21日
  • 罪の終わり(新潮文庫)

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    ネタバレ

    中央公論文芸賞受賞作

    直木賞受賞の『流』が面白かったので読みました。こちらも長いロードノベルですが、西暦2173年の小惑星衝突後の世界を未来の作家が描ているという斬新な設定で前作に劣らない傑作でした。
    小惑星衝突により近未来の文明が終焉した時、動植物が失われ、食べ物が底をつき、生きるためには食人になることを迫られる。
    絶望と恐怖の中で、いかにして人は救世主を創り上げ、罪悪感から逃れて自らを正当化していくのか、SF小説だと笑ってはいられないリアルなテーマに居心地の悪さを感じながらも最後まで惹きつけられました。
    どんな過程で血も涙もない食人鬼になっていくのかが知りたいのに、読み進めるほどにナサニ

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    2023年10月16日
  • 流

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    中国語の名前が厄介だが、一応おもな登場人物が最初に記載されているので助けになった
    時代背景も見事に描かれて表現力も高く、ユーモアもたっぷり
    他の人に勧めたくなる

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    2023年02月18日
  • 僕が殺した人と僕を殺した人

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    ネタバレ

    2015年、アメリカ。少年ばかりを狙って惨殺する連続殺人鬼<サックマン>が逮捕された。
    彼の弁護を担当することになった国際弁護士の「わたし」は、30年前台湾で過ごしていた少年時代を思い出す。「わたし」は<サックマン>のことを確かに知っていた。


    1984年の台湾と2015年のアメリカを舞台に、家庭的な不幸に振り回される少年たちの姿を描いた青春ミステリ。
    解説が小川洋子さんだったので手に取った初読の作家さんの本だったのですが、とても良かったです。

    1984年の台湾、当時13歳中学1年生だった3人の少年の物語。喧嘩や万引きなどをしつつも、ブレイクダンスの練習に興じ、困ったときには助け合ってきた

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    2023年01月30日
  • 僕が殺した人と僕を殺した人

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    流が面白かったので。流の脇役たちもところどころ登場。「おまえがおれたちを思い出さないかぎり、おれたちはおまえといっしょにいられない」で涙が出そうになった。これは誰なのか、想像しながら読むのも楽しかった。

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    2023年01月28日
  • 流

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    祖父の死の謎や様々な伏線でリーダビリティを確保しつつ、超自然的な現象で展開コントロールした上で、歴史、国、血脈と「私」といった文学上のテーマをぶつけてくる。巧みだし面白かった。

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    2023年01月06日
  • 僕が殺した人と僕を殺した人

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    台湾が舞台の話で、聞きなれない名前や生活環境に初めは面食らいましたが、主人公の好きな日本の漫画が「AKIRA」である事に強く惹かれてw一気に読み終わりました。
    連続殺人犯の現在と、子供の力ではどうにも出来ない境遇でもがく子供達の様子が上手いこと並行して進んでいきます。
    ただのミステリーでなく、青春ドラマでなく、全部盛り

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    2022年10月13日