東山彰良のレビュー一覧

  • 邪行のビビウ

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    新聞のインタビューによると、著者は「死ぬことにすごく恐怖がある。だからこういう物語を書いて少しでも死を怖がらないようにしたかった」と。
    著者の母のルーツである中国・湖南省の死者が歩く伝説から着想を得たらしい。
    ファンタジーなんだろうけど、重厚で、なのに読後爽やかさが残る一冊。
    表紙は最近よく見るwataboku。

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    2024年09月26日
  • どの口が愛を語るんだ

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    4に近い星3つ。

    物語ではなく、文章にハマって笑う事が何度か。
    東山さんの作品2冊目にして、ハマったなと思う。

    東山作品もっと読もう。

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    2024年09月19日
  • 邪行のビビウ

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    独裁者が治めるベラシア連邦という架空の国を舞台にして、死者を歩かせる能力を持ついわゆるネクロマンサー的な邪行師のお話。

    こういうサイエンスでないフィクション話はかなり好み・・と思って読み始めたんですが。んー・・・もちろん話の核には邪行師がいるんですけど、全体的な印象としてはベラシア連邦の反乱軍と政府軍の戦いみたいな感じが強くて。あくまでその内戦のお話に邪行師がエッセンス的な役割になってしまっているだけに感じてしまった。魅力的な題材なだけになんかちょっともったいないというか残念というか。
    一番物語が大きく動くテロ行為について邪行師の能力が深くかかわっているとはいえその部分が代替できれば普通の戦

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    2024年09月11日
  • DEVIL'S DOOR

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    こ、これは!東山彰良が描くアンドロイドのエクソシストとその相棒の悪魔の本の物語、って聞くともう胸熱でしかないんだけど、なんでだろうちっとも面白くなかった。マニュピレイテッドって設定も面白いけど、まず主人公のユマに感情がない時点で感情移入ができない。相棒でもありマスコットでもあるアグリはめちゃくちゃいい味出してるんだけどな。それとストーリーの展開がそんなに面白くなく盛り上がらないし、悪魔とのバトルの描写がなんか面白くないの。スタイリッシュな設定でかっこいいスポーツカーも出てくるし、テクノロジーもちゃんと考察されててディープラーニングとかも出てくるし、ロボット三原則の第一原則とかもバッチリ出てくる

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    2024年07月12日
  • 猫が見ていた

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    映画「朽ちない桜」つながりで、この作品に。
    短編集の中で、気に入ったのはふたつ。

    ・泣く猫 柚月裕子
     17年音信不通であった母が死んで、真紀は母の住処に訪れる。母の同僚サオリが弔問に訪れる。
    母が大切にしていた猫・マキは母のために泣いたという。

    P.76

    (中略) あっけらかんとした人生じゃなかったと思うよい サオリは俯いたまま、自分のことのように語る。
    「男に夢中になると、ほかが見えなくなっちゃう。男と別れたあと、自分がしでかしたことを後悔する。そんときは、もう男なんかいらないって思うけど、好きなやつができ ると、また突っ走る。そして別れて悔いての繰り返し、心底、自分で自分がいやに

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    2024年07月03日
  • 猫が見ていた

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    タイトルに「猫」が付いてると やっぱり手に取ってしまいます。
    しかも 錚々たるメンバーのアンソロジー…の割にパッとしない感じがしました。
    加納朋子さんが良かったかな

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    2024年05月01日
  • どの口が愛を語るんだ

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    ネタバレ

    短編集。

    淡い恋心を抱いていた少女が、水商売をしていると聞き、現場を見に行った主人公。その後、少女は殺されてしまう。加害者は少女の母親(やはり水商売)の客だった。(『猿を焼く』)
    これは恐ろしかった。客の飼っている猿でしょ?猿に対しては何の恨みもないのに、互いに試し合うかのように猿を焼く主人公とその友人。
    でも、目には目を~的な理論で行くと理に適ってる。客は、直接的には恨みのない(はずの)女子を殺したんだから。
    少年たちの行き場のない怒りみたいなものを感じてゾッとした。

    『イッツ・プリティ・ニューヨーク』は同級生の姉に転がされている思春期の性欲の塊である少年が可愛らしかった。同級生の姉をア

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    2024年04月09日
  • 夜更けのおつまみ

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    酒とつまみ、酒と肴。
    色々な著名人の酒と、その次に来る品物は美味しそうで、美味しそうで、想像しただけでも、頭を酒が駆け巡ったよ。

    豆腐のあれこれ、居酒屋のあれこれ、どれをとっても大人の味だなぁ。

    数年前に弟がくれた本、ありがとう!

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    2024年02月11日
  • 猫が見ていた

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    ネタバレ

    登場人物が作家やら出版関係者やらが多くて猫だけじゃなく職業のしばりもあったっけ?と思ってしまった。おそらく書きやすいんだろうけどこうも同じような職業の人がでてくるとちょっと飽きてしまうところはあったかな...。
    三べんまわってニャンと鳴くが一番好みだった。アプリゲームの話からまさか主人公のあんな話が出てくるなんて。青信号渡ってたら急に車突っ込んできた!みたいな衝撃だったけど、ナナちゃんの不幸話で一気にチープになってしまった。あのまま主人公の鬱々とした気持ちを昇華してくれたら...と思うのは完全にわたしの好みです。

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    2023年11月14日
  • どの口が愛を語るんだ

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    「猿を焼く」
    猿への暴力がエスカレートしていく場面、「流」の定規で膝を刺すシーンを思い出した。

    「イッツ・プリティ・ニューヨーク」
    亀山家メンバーのイカれ具合。笑

    「恋は鳩のように」
    台湾では同性婚が合法だって初めて知った。
    地下室はなんでこんなにモテるんだろう。

    「無垢と無情」
    愛とななにかとかどーでもいい。

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    2023年11月13日
  • 小さな場所

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    台湾にある少しアンダーグラウンドな通り、紋身街。
    その名の通り、入れ墨を入れる客とその彫師がいる通りだ。
    主人公はそんな通りで飲食店を営む家の子供。

    子どものころからアングラだが、嘘偽りのないある意味ピュアな世界で生きてきた。
    そんな子供の目線から紋身街で起きる日常的な様々な事件を描く。

    台湾は日本に地理的にも近いものがあるが、本書を読むとやはり全く異なる文化圏だと認識される。

    ここでの舞台は台湾の中でもカオスな方だろうけど、日本のアングラチックな場所でもここまでカオスではちゃめちゃではないと思う。
    なかなか面白かった。

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    2023年06月27日
  • 流

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    仇討ちまでの前哨戦
     直木賞選評で宮城谷昌光が《ことばを慎重に選ぶのではなく、手あたりしだいに集めて詰めてゆけばなんとかなるというずぶとさがみえ》たと書いた。そのとほり、本筋のあひだに山ほどエピソードを積み重ね、いまエンタメを読んでるな。といふ気持になった。井上ひさしもやったし、私もやった。解説でもガルシア・マルケスが出てきて、法螺話ばかり出てくるのもなるほどな。と思ふ。

     しかし、銓衡委員満場一致といふからには、どんなにすごい話かと思ったら、案外堅実なストーリーだった。文章もハードボイルドチックで、通俗的な場面もたくさんあった。ミステリもあったが、そんなに大したものではない。最終的にはアイ

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    2023年06月04日
  • 猫が見ていた

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    猫が大好きです。タイトルと企画の面白さに惹かれて購入しました。
    「猫が見ていた」というテーマで、現代の人気作家が執筆された短編小説集です。
    色々な小説家の作品を一気に読むことができたのも良かったです。

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    2023年03月26日
  • 小さな場所

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    台湾の実在の街が舞台。
    紋身街今風に言えばタトゥースタジオが点在する小さな街の群像劇。
    登場人物の名前がなかなか覚えづらかったので前半はなかなか進まずでしたが、それぞれのキャラクターが想像できるようになると、タイトルにもある小さな場所でおこる様々出来事を通して、なんとなくこんな感じかなーなどとイメージしながら読み進めた。
    台北の小さな場所で多感な時期の少年が成長していくんだけど、子供って大人が思ってるよりも実は色々考えたりしてるんだよなーなんて昔の自分と重ねたりしながら読んだ。

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    2023年02月02日
  • 流

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    1970~80年代の台湾を舞台にした大河的青春ミステリー小説。
    過去の異国が舞台のなじみのない話で、しかも相当な大部なので、読み進めるのが結構たいへんだったが、なかなか壮大な物語で、気持ちのいい読後感だった。台湾や大陸中国の描写にかなりリアリティがあり、土の匂いを感じた。

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    2023年01月11日
  • 流

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    台湾が舞台なのに読みやすくてまあまあ面白かった。 でも人名には全て最後までルビ振って欲しい、混乱する。

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    2022年12月28日
  • 女の子のことばかり考えていたら、1年が経っていた。

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    くっだらね〜、故に最高。

    まぁ、男なんて、女なんてそんなもんよ。

    僕は誰ともお付き合いをした事がないので、本書で言うならば、有象くん、無象くんの立ち位置。

    そう、この物語の登場人物の名前もまた良いのだ。
    まさに、名は体を表す。
    ビッチちゃんとか、オレ様くんとか。わかりやすいw

    誰しもが身近に、あぁ、あいつだなぁみたいに思い浮かぶ人がいるのでは無いだろうか。

    内容は、青春の頃の男と女のあれやこれや。

    凄く脱力して読めて面白い作品でした。

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    2022年12月01日
  • 猫が見ていた

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    『猫が見ていた』
    湊かなえ、有栖川有栖、柚月裕子、北村薫、井上荒野、東山彰良、加納朋子/文春文庫
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    猫にまつわる短編集。
    加納朋子さんの「三べんまわってニャンと鳴く」は絶望感からやけになっていても、実はちょっとしたことが周りを勇気づける力を持っていたり、描かれていないけど将来に希望を持てる話でよかった。
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    2022年11月11日
  • 夜更けのおつまみ

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    ネタバレ

    アンソロジー どれも読みやすいし、初めての方に出会えるので、こういうのは好き。 三浦しをんさんはやはり酒が好き。 料理のイメージが全くないからか、簡単なレシピでもすごくめずらしく感じる。 お酒好きには嬉しい一冊。こんな時だから、家で飲むことの楽しさをもっと知りたいと思う。

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    2022年10月10日
  • 夜更けのおつまみ

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    ビール好きへというポップをみて購入しました。
    さくっとよめて、お腹が空く作品でした。
    お酒、いいですね。

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    2022年10月09日