東山彰良のレビュー一覧

  • 女の子のことばかり考えていたら、1年が経っていた。

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    めちゃくちゃ面白い短編集。こんなふざけた小説なかなか無いよ。東山彰良が本気でふざけるとこうなるのか。人物の名前も有象くんとか無象くんとかビッチちゃんとかマジでふざけてるんだけど、なんというか名前は記号でしか無いんだな。こんなにふざけてても感情移入はできるし、名前が有象でも読者にとって特別な登場人物にはなる。名は体を表すようでいてそうではないし、ここがすごく実験的で良かった。「流」であんなに覚えにくい名前使いまくらなくても良かったのでは?と思った。めちゃくちゃ面白かったんだけどサクサク読み進められなかったのは1話1話のエネルギーが強すぎたからの気もする。

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    2022年10月17日
  • ワイルド・サイドを歩け

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    なんだろう、リズミカルな文章で弾むように読めるはずなんだけど、なんか読み進めるのにめちゃくちゃ時間がかかった。東山彰良はなんというかムラというか波がある感じがするな。いや、当たり外れと言ってしまうか。いつも結構好みなところを攻めてくるんだけど、波長が微妙に合いそうで合わないとむしろ読みづらいというか、波長がバッチリ合えばバキッとハマってめっちゃ面白いってなるんだけどね。この話はなんとなく高校生たちがやたらマセててその描写に白けてたのかなあ?文章は天才的だと思うよ。ストーリーがあんまりおもしろくなかったのかな?キャラに感情移入が全くできなったのもあるかな。

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    2022年10月05日
  • 僕が殺した人と僕を殺した人

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    初めての東山彰良さん、読みごたえがあった。
    翻訳小説を読んでいるようだなと思ったら、東山さんは台湾出身の作家さんなんだね!なるほど、台湾の描写が詳細でまるで体験しているようだった。

    少し昔の台湾が熱気と生暖かい風と、どこか退廃的な南国の匂いとともにやってくる。
    4人の子供たちが大人の事情というのか身勝手さに否応なく巻き込まれ、心身ともに傷つき、危うい方向に進むことでお互いを支え合う姿が痛ましい。
    少年時代特有の生き生きした感じ、そこに暴力と血と汗が絡み合うので一層残酷だった。

    サックマンが誰かというところは想像と違っていて驚いた!

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    2022年10月02日
  • 僕が殺した人と僕を殺した人

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    ネタバレ

    台湾の歴史と民俗、まとわりつく湿度と臭気、大人に翻弄される少年たちの複雑な感情がリアルに感じられた。最初スタンドバイミー?ブラザーフッド?BL?と思ったがどれとも違う。アメリカで起きた猟奇犯罪、その犯人と弁護士。少年たちの関係が徐々に明かされる。

    P8「おれたちはガキで、世界はガキの思い通りになんかならねえんだ」

    P268 連続殺人鬼の殺人衝動なんて、あとから専門家たちがとってつけたものだ。こういうことに正解なんてない。正解の代わりに誰かの想いがあるだけなんだ。」「人間はいつだってその誰かの想いによってつくられる。」

    P284 正義が蒸発し、勇気が砕け散ってゆく。悲しみだけがピリピリと肌

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    2022年08月28日
  • 女の子のことばかり考えていたら、1年が経っていた。

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    ネタバレ

    有象くんと無象くんのかなり冴えない大学生活

    コミカルテイストでずっと笑えるし、ときどき人生の肝のようなものがバスっと出てくるので侮れない。有象無象は文学部なのでときどき文学話もあり。(でも合コンでクッツェーの話をするのは…(;'∀'))

    女王ちゃんにビッチちゃん、女子がみな逞しい。内容を忘れてまた読んで笑いたいな。

    タイトルと可愛い表紙から中学生か高校生の甘酸っぱい話かな?と思っていたら舞台は大学!「大学生にもなって『女の子のことばかり考えていたら、1年が経っていた。』なんて!アホか!」とうっかり声が出ました。読み始めが自宅でよかった。

    ミスコンがあったり、出てくる

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    2022年08月01日
  • 女の子のことばかり考えていたら、1年が経っていた。

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    ネタバレ

    大学生の日常に起こるさまざまな出来事をとても生々しく描いた作品。この作品のおもしろさは、登場人物たちの名前が「その人物が持つ特徴+ちゃん・くん・先輩」であること。主人公たちは有象くん・無象くん。イケメン君や医学部のエース君、女王ちゃん、ダンベル先輩、本命ちゃんや二番手くん、引き立て役ちゃん、俺様くん、都合良男先輩、勘違い先輩、束縛君、ビッチちゃん、抜け目なっちゃん、十年一日くん、十把一絡げくん…。おもしろかった。

    p.137 一方、無象くんは質入れしたクロムハーツのことが頭から離れなかった。そして、なぜあんなものがあんなに気になるのかを考えた。欲しくて欲しくて、大骨折って手に入れたわけではな

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    2022年06月03日
  • 僕が殺した人と僕を殺した人

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    ネタバレ

    中盤まで、少年時代の話題が長々続くなぁ…という印象があったが、現代のシーンで弁護士と殺人犯が誰なのか判明して以降は色々な点と点が線で結ばれたような感覚を覚え、一気に読破出来た。
    ジェイの立場だったら、アガンの立場だったら、と色々思いを巡らせながら、読み終わった後は少し余韻が残った。

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    2022年05月03日
  • 僕が殺した人と僕を殺した人

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    殺意はどこからどう生まれたのか。
    「おれたちはガキで、世界はガキの思いどおりになんかならねえんだ」
    若い熱がもたらしたかにも見えたむき出しのあやうさ、荒々しさ。
    そこへ息苦しさもややり場のないいらだちは、変わることなく積もってゆく。
    あの時、あれから、一体何があったのか―。

    人物像、空気感、特にタイミングやバランスを含めたストーリーの運び方に心引かれるものがあった。
    東山彰良さん、ほかの作品も読んでみたい。
    4人がいとおしい。

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    2022年03月27日
  • ジョニー・ザ・ラビット

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    ネタバレ

    うさぎを主人公にしたハードボイルド小説。モフモフ。
    ジョニー・ラビットは兎一匹復讐を遂げるぜ…といいつつも、どうやら動物好きっぽい宿敵ラッキーボーイ・ボビーに懐きたい気持ちを抑えられない。ジョニーは兎だけどマフィオーソに飼われてたこともあって人間の言葉がわかるけど、人間は兎語がわからないので会話(?)が噛み合ってないのも良いです。兎語がわかれば、ジョニーはかなり重要なこと言ってるんだけどなぁ。。
    「ふざけやがって!」「ぶっ殺してやる!」って言いつつ、脚トントンさせてたりしてるのはグレーのちっちゃい兎…と思ったら力が抜けます。兎の生態がちゃんとしてて、東山さん兎に詳しいな?ブルースを歌う犬とのシ

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    2022年03月09日
  • テラフォーマーズ LOST MISSION 1 月の記憶

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    登場する森や川など自然が、読んでいて頭に浮かんでくるような作品。
    没入感がすごく見ててハラハラするし、最後に意外な事実が判明することで、今までの合点がいく、面白い作品。
    ある程度このシリーズの漫画は読んでいた方が良い。

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    2022年01月23日
  • 僕が殺した人と僕を殺した人

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    久しぶりにこの手の本読んだけど、少年小説として傑作の1つとおもう。 著者の直木賞作「流」も良かったけど。1984年の台湾と30年後のデトロイト。ミステリー要素もあって映画にありそうな話。

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    2021年10月17日
  • 僕が殺した人と僕を殺した人

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    少年犯罪って、こんな些細な事が理由だったり、絡みあったりしているのかなぁ、と考えさせられた。
    凶悪犯も、実は純粋な心、幼さを共存させていたり…!?

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    2021年10月01日
  • DEVIL'S DOOR

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    新しいヒロイン、誕生か 人間ではない、ヒト型AIの主人公と本の形をした悪魔、アグリッパのアクションファンタジー。
    こういうのを読むのは久しぶりだな、と思いつつ、テクノロジーと悪魔祓い、という相反するものが掛け合わされた世界の魅力に夢中になりました。
    エンタメ性が高い作品でありながらAIであるが故に持つ悩み「魂とは」について折々に考えさせられます。これはぜひシリーズ化して欲しいですね、ユマとアグリッパの活躍をもっと読みたいです。

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    2025年12月18日
  • 緊急事態下の物語

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    コロナ本がたくさん出てきたが、今まで読んだ中で1番コロナ禍という感じだった。
    2度見をした。すごいなぁこのママ。
    パパがいるのに彼氏がいるの?え?
    で、彼のところに行くために
    夕ご飯と明日のお弁当を作って、夕方さっさと出かけていく。
    SNS上でケンカする友達のお父さんとお母さん。
    イーイーさんの友達のお父さんがコロナで死んでお葬式も普通にできなかった。
    日本に来んなよって外国人差別をされる。
    ママの彼がコロナ陽性になって、ママは濃厚接触者でPCR検査。
    で、とりあえず学校休んでと娘に言うママ。
    日曜日はバスケの大会なのに。
    よその男と遊んで濃厚接触したママのせいで全部ぶち壊される私の気持ちは?

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    2021年07月10日
  • どの口が愛を語るんだ

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    『ブラックライダー』『罪の終わり』という大傑作をものした東山彰良の愛をめぐる四つの純文学短篇集。それぞれ面白い。そして何より文章がすばらしい。東山作品は「ぼく」という一人称で少年時代を回想したものが、好きな作家だが、ゾンビ小説の「無垢と無常」の語り口も良かった。

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    2021年07月06日
  • 女の子のことばかり考えていたら、1年が経っていた。

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     どうやら大学というところは、男子が女子のことに悶々とする場所らしいぞ。
     どんなところだろう(私立理系大学卒、34才独身男性談)。

     さて、有象無象が女の子に振り回される話といえば、森見登美彦の作が好きだけど、本作は女の子が狙いを持って男を振り回しにかかる。
     そんな女の子たちに振り回されてはフラれる有象くんと無象くん。

     本命のあの娘を落とすためのデートなのに、引き立て役ちゃんの豹変が。
     普段温厚な先生の突然の激怒は、宮沢賢治に面と向かって「ファック・ユー」と言われたようなものである。
     女王様のお目にかなうため、ひたすら筋トレにいそしむダンベル先輩。
     かつて昭和の最後に学園内に蔓

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    2021年06月14日
  • どの口が愛を語るんだ

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     四篇からなる短編集。ジャケットがとても素敵で買ってしまった。

     「猿を焼く」がこの中では圧倒的に好きだった。脱サラして都会から田舎へ移住しオシャレ農業を始めた一家の息子がその地元の不良たちと出会い、いわゆる"アバズレ"に恋をする話なのだけど、この田舎の閉塞感に身に覚えがありすぎて息が苦しくなった。田舎にいながらにしてできる刺激的なことは喧嘩かセックスかしかなくて、独特のヒエラルキーがあって、その中で起こる出来事は全て地元じゅうで筒抜けで、ここで順応するのは本当に大変だ。そうした環境に問われて溺れそうになりながらも何とか保っていた自我が崩壊していくラスト、救いがあるようで

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    2021年06月13日
  • 夜更けのおつまみ

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    まさに夜更けにお酒をちびちびと呑むように、ちびちびと気分が良い夜に読んでいたら結構時間がかかったけど好きな本でした。このシリーズ、他のも読んでみたい。生活感が満たされる。

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    2021年06月10日
  • どの口が愛を語るんだ

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    やっぱり東山さんの作品は最高だ。日本文学で、こんなテイストかけるのはなかなかいないと思う。ここ最近、女性作家さんの作品ばかり読んでいたこともあって、より強くそう思うのかもしれないけれど笑 

    個人的には、「猿を焼く」が一番好き。(この作品に限らずの話だが)思いのほか作品自体のスコアが低いが、アクが強いのと、面白くないは違うと思う。

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    2021年05月28日
  • どの口が愛を語るんだ

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    どの篇も恋愛(というか愛欲か)を描いているが、どれも設定が一筋縄ではない。

    短編になると作者の純文学的な面が強く出るように思う。

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    2021年05月27日