朱川湊人のレビュー一覧
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『かたみ歌』同様、死を、単なる終わりとしてとらえるのではなく、世界の広がりとして描く。小説という物語形式だからこそ、それが充分に伝わる。小説以外ではなかなかこれは表現できないだろう。Posted by ブクログ
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表題作もよかったが、もう一編の『鉄柱』が素晴らしかった。恐怖はさしてないが、生きるとは?という問いに対する、明確な解がもてないことが不安を煽る。そういった意味ではホラーであったし、一種の哲学作のようにも感じた。また、ひきこまれる文章と展開は一級。Posted by ブクログ
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この手のオカルト物?好きです。
UMAを次々登場させて物語が進んでいきます。
東野圭吾のガリレオのオカルト版的構成で楽しめました。
ガリレオでは内海刑事が謎の事件に遭遇し、湯川准教授を頼りに解決していきますが、この小説では雑誌編集者の日枝女史がオカルト現象に遭遇して、それを博物学者の栖氏が解決してく...続きを読むPosted by ブクログ -
連作短編集。いずれも死にまつわる話で、確かに背筋がひやりとするところもあるのだが、不思議と優しい気持ちにさせられる。死を、一方通行に終息していく、やるせない結果として扱わない。むしろ、未知の可能性として、世界の広さとして描かれている。Posted by ブクログ
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都市伝説セピアを呼んでずっと気になっていた朱川さん。安定した懐かしい匂いと、少し不思議な世界とのつながり。
短編ながらもどこかに相通じる仄暗さと落ち着きが底辺を流れていて、ファンタジーとホラーと人間臭さが相重なる。
妖精生物、凍蝶が個人的には良かった。Posted by ブクログ -
ちょっと怖い話のアンソロジー。
どの作品も、良かったのですが、あえて1つというなら、風鈴が出てくる話かなあ。
読んだことのない作家さんに出会えるので、アンソロジーはおすすめです。
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普通、ではない人達の愛情のお話
怖さもあり、切なさもあり
「わたしはフランセス」が好き
なんとなく、文庫じゃなくてハードカバーで読めて良かった
っておもいました、なんとなく
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