朱川湊人のレビュー一覧

  • 幸せのプチ

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    涙腺崩壊…はしなかったけど、じんわり温かい話だった。
    琥珀という架空の町。昭和40年代、50年代という時代と下町と人情が嫌味なくマッチ。
    きれいなお姉さんや、感じ悪いおじさんや、優しい大人、貧しさも心の豊かさでカバーみたいな、100%良い人ばかりじゃなく、弱い人もずるい人もいて、それでも皆で補いあい、昔はよかったなぁ的なんだけど、押しつけがましくなくて、素直によい。
    ところどころ現れる白い犬ぷちもよい。

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    2020年05月18日
  • 妖し

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    ネタバレ

    ゾクっときたのは「曇天の店」・「フクライ駅から」・「喪中の客」くらいだな。

    ちょっとイマイチ、って思いながら読んでいた最後に、めちゃゾクっとくる「喪中の客」。
    小池真理子さん、さすがです。

    恩田陸さんの「曇天の店」は良かったけど、余韻がありすぎて笑

    「フクライ駅から」は読み終わってから思わず作者を確認。
    朱川湊人さんだったか!

    窪美澄さんの「真珠星 スピカ」もよかったかな。
    コックリさん、懐かしい。

    あとは、イマイチな印象。

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    2020年04月11日
  • 妖し

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    10人の執筆者が怪異をテーマに描く短編アンソロジー。
    ぞくぞくっとするお話。
    李果を食む、フクライ駅から、かぐわしきひとが好き。

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    2020年03月27日
  • 妖し

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    ちょっと怖い話のアンソロジー。
    どの作品も、良かったのですが、あえて1つというなら、風鈴が出てくる話かなあ。
    読んだことのない作家さんに出会えるので、アンソロジーはおすすめです。

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    2020年02月12日
  • 妖し

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    10人の作家による十の世界。怖い 恐い 引きずり込まれる 目が離せない 読み続けてしまう。

    戻ってこれて良かった

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    2020年01月15日
  • 主夫のトモロー

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    星4.5
    とっても爽やか!な読後感です。

    ばりばりのキャリアガールのみっちゃんと結婚したトモロー。プロポーズのきっかけは、トモローが働く出版社が廃業したことで、普通とは違った主夫が誕生するところから、2人の間に生まれたチーコが2歳過ぎるまでの、トモロー主夫業のあれこれ。

    世間の目、子育て中の赤ちゃんのかわいさ!パパ友やママ友、幼い頃に自分置いて出て行った母親との関係などなど。
    日常の家族の出来事があったかく、時にはシビアに書かれていて読んで楽しかったです。

    人生の美味しいとこ取りをして、何もかもうまくいって二人でイッヒッヒって笑おう、と目指す夫婦。良いですねぇ。

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    2020年01月14日
  • 赤々煉恋

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    普通、ではない人達の愛情のお話

    怖さもあり、切なさもあり



    「わたしはフランセス」が好き



    なんとなく、文庫じゃなくてハードカバーで読めて良かった

    っておもいました、なんとなく

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    2020年01月04日
  • スズメの事ム所 駆け出し探偵と下町の怪人たち

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    連作短編6編
    昭和の匂いのする町で江戸川乱歩風の味わいのある事件が起こる.ありそうでありえないような不思議な味わいのある小説で,私はとても好きだったのでできたら続きが読みたい.

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    2019年12月07日
  • 赤々煉恋

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    ホラーテイストな短編小説。
    ちょうどSimon & GarfunkelのApril Come She Willを聴いていたのもあり、レイニーエレーンが好き。
    「ヤスラカニネムレ、ワスレナイ」からの「君が好きだった」でグッときた。

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    2019年11月17日
  • スズメの事ム所 駆け出し探偵と下町の怪人たち

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    黒葛原涼(つづらはら すずむ)は、推理作家の父・黒葛原玲に蔵書の管理を任されて、荒川区町良にある三角形のビルに部屋を持つことになる。
    父のファンで大家さんの、翁(おきな)さんは、涼が名探偵になると固く信じている。
    実は、名探偵になりたい、なんて思う子供だったのだ。
    今は…今は?

    少年探偵団!!って感じの表紙イラストが素敵。
    よしよし、そういう本なんだな?と気持ちスタンバイ。
    路面電車の走る町、荒川区(なぜかここは実名)町良(まちら)の世界観を語るための説明がちょっと長い気がするが、町の様子は事件の展開にも大いにかかわってくるので、よ~く思い描いて、頭の中に展開しておきたい。
    いいタイミングで、お散歩番組で「町屋」を訪ねていて、意外にも面白くて変わったお店や施設がたくさんあった。
    素敵な町である。


    いきなり履歴書を持って探偵助手を希望してきた、ネジ子さんには、なんだか秘密がありそうな…
    そして、12年前に海に消えた弟の甘は生きているのか?
    とっても面白くて、でもどこか物悲しい朱川ワールドでした。
    シリーズ化でしょうか?
    各話、江戸川乱歩作品からの引用あり。
    乱歩をきちんと全部読みたくなりました。
    (傑作選しか読んでいないので…)

    第1話 都電の町と鉄仮面
    涼、父の蔵書とともに、町良に住む。
    鉄仮面が出るそうな!

    第2話 ネジ子さんが来た
    涼、立派な一人掛けソファを買う。
    ひったくり“カマイタチ”の追跡。

    第3話 セカイは知らんぷり
    涼、怪我をした猫を保護する。
    教育ママとアメリカ帰りの息子の確執とは?

    第4話 守り神は失踪中
    涼、人形探しを頼まれる。
    昔ながらの天ぷら屋の女将さんと、息子の来し方行く末。

    第5話 スキマ男のレモン
    涼、盗撮容疑で連行さる?!
    心の隙間にはレモンが効く(!?)

    第6話 まぼろし楽隊(ジンタ)
    結局、楽隊の正体は何だったのでしょうか?
    涼の蔵書部屋は、とっても賑やかになりました。

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    2019年10月03日
  • スズメの事ム所 駆け出し探偵と下町の怪人たち

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    タイトルだけだとピンとこないが、表紙のイラストが昭和の怪人と探偵のイメージで良い!実際は昭和の雰囲気の町の現代の話なので、そのギャップも気に入った。町の噂の謎を解くうちに、自主的に助手が増えていくのも楽しい。助手が増えるきっかけにもなったいわくありげな椅子が気になる。そんな椅子で読書したい!

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    2019年08月30日
  • スズメの事ム所 駆け出し探偵と下町の怪人たち

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    楽しかった!
    装丁から、あの時代のお話しかと思えば、思いっきり現代が舞台で、それがより面白くしている。
    巻き込まれ型の探偵?涼に、巻き込んじゃう型の翁さん。
    ナイスすぎるでしょ。
    事件も、殺伐としたものはなくて、いかにも下町な感じ。
    そこから生まれる出会いも温かい。
    作家である涼父の蔵書が、すごく気になるなー。
    それを読めるなら、私も押しかけ助手になるw
    気になる弟甘くんの存在があるので、シリーズ化されることを期待。

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    2019年08月11日
  • 都市伝説セピア

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    五つの短編が収録された、朱川湊人さんのデビュー作です。

    ホラーあるいはファンタジーの範疇に入る作品ながらも、全編に漂うノスタルジックな雰囲気が、そこはかとない寂しさや哀しさを感じさせます。

    非日常が日常の中に自然に溶け込んだ不思議さは、恒川光太郎さんや乙一さんの作品世界に近いものがありそう。

    類型的でない独自の雰囲気を持つ作品群を、楽しませていただきました。次作以降の作品も是非読みたい、と思っています。

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    2023年01月09日
  • 箱庭旅団

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    ネタバレ

    不思議な、でも、読後感はちょっと切なくなる物語が多いのが朱川さんの作風。そして、物語の所々に白馬にまたがり、時空を超えて旅する少年の影がちらつく。

    彼のような存在は旅行者(トラベラー)と呼ばれている。
    そんな彼のような存在と『唯一無二の絶体真理』という本のがこの短編集を貫く縦糸と言えるだろう。

    この本の内容を理解した者が手にすることができる目の前の空間をめくり上げて別の次元に行くことができる能力は、その描写ととも強く印象に残ったが、切なさという点では、『秋の雨』が一番だろうか。

    いつ果てるともわからぬ旅行者の旅は今しばらく続くようだ。

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    2019年03月24日
  • 無限のビィ下

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    発端は10年前の大事故だった。看護婦だった母親の不思議な体験、その時胎内にいた信悟に宿った不思議な力。それに目をつけて執拗に追ってくる水島先生。そして遂に正体を現した「無限のビィ」の真の狙いとは-。

    リーダビリティがあるので勢いに乗って読み進められるけれど、やはり冗長な部分が(上巻でも感じたことが)気になった。最後のオチも、もしかしたら?という期待は裏切られなかった。ただ物語が発するメッセージは明確で、読んで損したという気にはならない作品。
    (B)

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    2019年03月02日
  • 銀河に口笛

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    ずっと過去形で語られているので、どういう終わり方をするのかとハラハラしながら。。。

    結果、素敵な終わり方でしたが。

    正体は謎のままだけれど、大切なのはそこではなく
    彼らと過ごした子供時代なのだろう。。

    同級生の女の子とか、救われない部分もあったけれど
    本当に、人はいつ大人になるのだろう。。
    いつから、色々とあきらめてしまうのだろう。

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    2018年10月30日
  • あした咲く蕾

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    ネタバレ

    異論があること大前提、あくまで俺の好みとしてなんだけど、朱川作品にホラーは求めていない。

    夕暮れ時の赤い空、地面には曼殊沙華、泣きながら空を飛ぶカラス、日暮れまで15分とない時間なのに家に帰る道を忘れ迷子…サーカスの子飼いにさらわれそうな不安感

    この程度の怖さがあれば、朱川ワールドは十分に広がってくれるはず。ほんまにTみたいな展開や、誘拐犯がででくる必要はないのだ。
    この作品集は、ホラー感を極力排して、ノスタルジーとファンタジー感をしっかり味合わせてくれるのがよい。「夕暮れ時は寂しそう、とっても一人じゃいられない」こそが朱川小説の真骨頂だと、俺は勝手に思っている。

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    2018年10月16日
  • 幸せのプチ ――町の名は琥珀

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    こういう感じが好きで朱川湊人を止めれれない。昭和の40年代ぐらいの、ちょっと不思議で懐かしい感じが、経験した世代にはたまらない。その時代の空気をたっぷり吸わせてくれる小説。琥珀はあるあるの連続です。野良犬のプチも子供達が通う模型屋も、オリオン仮面もありそう。

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    2018年07月04日
  • 白い部屋で月の歌を

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    「生きる」ことにまつわる2つの作品からなる。
    それぞれの作品のストーリーは独立している。

    ホラーというジャンルだが、決して「おどろおどろしい」いわゆるホラー小説ではない。

    一作目は、霊を剥がすことを生業とする霊能力者の話。そこに登場する憑坐(よりまし)の仕事をする『青年』が本当の主人公。
    体の自由がきかないその青年は、ある仕事を通じて知り合った女性に恋をすることで、自分の生い立ちに疑問を感じ始める。

    そこからストーリーは一気に進んでいくのだが、「生きている」ということはどういうことなのか、人間・霊・魔・人形、様々な存在を登場させることで、「人として生きる」ことの意義を読み手に問いかける、そんな作品のように感じられた。


    2作目は「満足死」について。
    会社での不倫問題で異動を命じられた男性が、妻と共に移り住んだ小さな町が舞台。

    そこは、「例え人を傷つけたとしても、自分のやりたいことをまっとうすることをよしとする」、少し変わったところ。

    しかし、住人は皆親切で、ふたりは幸せに暮らしていく。あるひとつの問題、「人生で最高に幸せを感じたときには、その最高の状態で自ら死を選ぶことができる」というものを除いては。

    「自らの意思で生きる」、「幸せに生きる」とはどういうことかを、「自らの意思で、幸福な最後を迎える」という切り口から考える。

    「安楽死」にも通じるその考え方は、医療が進歩し、高齢化が進む先進国が直面しなければならない最も新しい課題のようにも感じられた。

    どちらもすごくおもしろかった。

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    2018年05月18日
  • 冥の水底(下)

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    ネタバレ

    知り合いから見せられた狼人間の写真。マガチと呼ばれる者達の1人だという。合成を疑った医師の主人公だったが、その後、その知り合いは姿を消す。
    心配になりアパートを訪れたことにより、殺人事件の犯人として追われる身となった彼は、息子と共に写真に纏わる謎を追うが……。

    最後、シズクが山に取られて良かったと思う。
    マヤコをあまりに崇高な存在にしてしまっているから、夢の中の理想のマヤコだけを想って逝けた方が、偽りのものかもしれないが幸せなように感じられた。

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    2018年03月22日