朱川湊人のレビュー一覧

  • アンドロメダの猫

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    いつもの朱川湊人さんらしくない作品だったが、スリル満点で最後まで読めた。ラストは悲しい内容だったが、ハッピーエンドにはなれないストーリー展開だったのである意味予想通りだった。

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    2022年04月11日
  • アンドロメダの猫

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    朱川湊人さんの作品は初めて。口語調だったからか読みやすかった。
    わかっていた結末だけれど、結末の悲しさがこの物語の全てではないと思った。今までの生きてきた中で一番濃い時間を共に過ごせたこと、見えないと思っていたものを「確かにある」と思えたことが、瑠璃の人生の幸せだったんじゃないだろうか。
    自分の人生を特別なものにしてくれた特別な存在に出会えてよかったと瑠璃はきっと思っているし、もし時間を巻き戻しても同じようにしていたんじゃないかと思う。ただただ深い愛の話。

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    2022年03月06日
  • 都市伝説セピア

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    ノスタルジックなホラー短編集。秀作。
    昨日公園:友達を救うため時を繰返す
    アイスマン:夏祭りの河童の氷漬け
    フクロウ男:都市伝説を具現化
    死者の恋:死者を愛する女の狂気

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    2022年02月24日
  • 時間色のリリィ

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    朱川さん最新作で初の児童書だそうです。

    先週、良作とはいえ、「狐と鞭」で艶かしい短編をいくつかぶつけらましたので、本当に子どもたちが楽しんで読めるのか、検閲気分で読ませていただきました。

    検閲後の判定でございますが、全国の御父兄の皆さま、お子さまが「時間色のリリィ」を目の前に持ってこられた際には、どうぞためらわず、読ませてあげてください。

    数作のホラー、淫猥なものや理不尽な作品もある朱川さんではございますが、本作に関しましては、表紙のイメージ通り、お子さまにも充分、安心感を持って読んでいただける内容になっております。

    ついでと言ってはアレですが、54歳のわたくしも小学生のときの夏休み朝の子どもアニメ大会を観るような感覚で読み終えることができました。

    以上、朱川さん最新作のPRさせていただきました。ありがとうございました。

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    2021年10月19日
  • かたみ歌(新潮文庫)

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    ある商店街を舞台にした連作集。
    何らかの形で死を扱っているが、不思議と重く感じさせず、むしろせつない。
    登場人物は外見的にこう見えると思わせておいて実はそうではなかったというものが多い点は、とても参考になる。

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    2021年10月06日
  • なごり歌

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    ネタバレ

    「かたみ歌」の続きで読む。今度は団地が舞台。なぜ昭和40年代の頃を扱うのかわからないが、ある種のノスタルジーを感じる読者がいるに違いない。連作なのに、互いに話がつながりあっているのが、もうひとつの謎解き。認知構造を変える手法としては学ぶべき点が大。

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    2021年10月06日
  • 太陽の村

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    昭和40年代の方が、あれね、と懐かしく思い出すネタが満載。ネタ、ツッコミが多くて少し疲れました。安心が保証された世界、好きになってくれる人がいる世界、自分で切り開く世界、決断を宿題にされました。

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    2021年09月25日
  • 本日、サービスデー

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    ネタバレ

    ①は朱川作品の中で一番繰り返し読んでるかな。おめでたい、ご都合主義と言われようが自分には心地よいのだろう。④さえ、オチがつけられていれば五つ星でも良かったのだが・・・。オススメは①と⑤。
    ①本日、サービスデー
    家庭でも会社でも冴えない中年鶴ヶ崎が迎える奇妙な一日。天使も悪魔も出てきて。
    ②東京しあわせクラブ
    「事件」の証拠品を競いに集うマニア達。最高に悪趣味だが朱川さんしか書けない。
    ③あおぞら怪談
    昔、チャンピオンに連載されていた「手っちゃん」の女版。最後の台詞、味がある。
    ④気合入門
    マッカチン(アメリカザリガニ)に勝った!と叫んだ瞬間、中途半端さがとても残念。
    ⑤蒼い岸辺にて
    目覚めるとそこは早織の知らない青い世界。生きるのがしんどい人に捧げたい。

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    2021年09月23日
  • 都市伝説セピア

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    朱川作品は7作品目にして、やっと
    デビュー作を読みます(^◇^;)
    「アイスマン」「昨日公園」「フクロウ男」
    「死者恋」「月の石」の5つの短編集。
    どの作品も懐かしい言葉やシーンが散りばめられていて
    不自由だった時代のノスタルジーに浸れます。
    時々読みたくなるんですよね。

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    2021年08月21日
  • 白い部屋で月の歌を

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    朱川さんのファンだが、ホラーは苦手。でも二作とも良作で、表題作もいいが、②は秀逸。小説の醍醐味を存分に味わえる。
    ①白い部屋で月の歌を
    人でない語り部の話を三読目で理解し、ピノキオが浮かぶようになった。憑座の話。
    ②鉄柱(くろがねのみはしら)
    笑顔の人たちの下に燻る不気味な雲と、妻晶子から漂う不幸な香り。ラストもいい。

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    2021年08月20日
  • 妖し

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    印象的だった作品

    ANNIVERSARY/村山由佳
    真珠星スピカ/窪美澄
    李果を食む/阿部智里
    かぐわしきひと/乾ルカ
    喪中の客/小池真理子

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    2021年05月31日
  • なごり歌

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    『かたみ歌』同様、死を、単なる終わりとしてとらえるのではなく、世界の広がりとして描く。小説という物語形式だからこそ、それが充分に伝わる。小説以外ではなかなかこれは表現できないだろう。

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    2021年05月06日
  • 妖し

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    以前読んだ妖のアンソロジーと同じかと思いきや少しテイストが違った。
    でもどれも一通り面白かった。

    その中でも武川佑さんの短編が素晴らしかった。
    日本史に明るくない私が読んでも目が離せない凄まじい熱量。読めない字も吹き飛ばすほどの強風がふく文章。本を持つ手が肘まで熱くなるような引き込まれ方をする物語に久々に出会った。まるでVRの映像を観たような読後感。

    うーん、アンソロジーにハマりそうだな。

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    2021年04月19日
  • 白い部屋で月の歌を

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    表題作もよかったが、もう一編の『鉄柱』が素晴らしかった。恐怖はさしてないが、生きるとは?という問いに対する、明確な解がもてないことが不安を煽る。そういった意味ではホラーであったし、一種の哲学作のようにも感じた。また、ひきこまれる文章と展開は一級。

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    2021年04月05日
  • 私の幽霊 ニーチェ女史の異界手帖

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    この手のオカルト物?好きです。
    UMAを次々登場させて物語が進んでいきます。
    東野圭吾のガリレオのオカルト版的構成で楽しめました。
    ガリレオでは内海刑事が謎の事件に遭遇し、湯川准教授を頼りに解決していきますが、この小説では雑誌編集者の日枝女史がオカルト現象に遭遇して、それを博物学者の栖氏が解決してく行くと言うストーリーです。久しぶりに、良い作家さんを見つけたかも!

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    2021年03月30日
  • かたみ歌(新潮文庫)

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    連作短編集。いずれも死にまつわる話で、確かに背筋がひやりとするところもあるのだが、不思議と優しい気持ちにさせられる。死を、一方通行に終息していく、やるせない結果として扱わない。むしろ、未知の可能性として、世界の広さとして描かれている。

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    2021年03月27日
  • 妖し

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    ネタバレ

    特に「マイ、マイマイ」と「李果を食む」が印象に残った。

    マイ、マイマイ
    過去の体験は今の自分を作っている。その事実を物理的なものに例えて、体からぽろっと抜け落ちる表現がおもしろかった。
    自分が持っている価値観に案外無自覚だったりするよなと思った。

    李果を食む
    兄弟それぞれの事実に基づいた認識が、同じものを見ているはずなのに、捩れの位置みたいに全く違うものとして突き進んでいく感じ、徐々にどれが真実が分からなくなる奇妙さが読んでいておもしろかった。

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    2021年03月20日
  • 狐と韃(むち)~知らぬ火文庫~

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    初めの話がクソ男の話なので、読むのが嫌になるが、そこでやめないでほしい。その先に、重厚な物語の広がりがあるから。

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    2021年01月09日
  • 主夫のトモロー

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    主夫でなく主婦のじぶんも、何度となく「わかる、わかるよーー」と言いたくなる、等身大エピソード満載のおはなしでした。朱川さんの作品は、時にドキッとぞくっとさせてくれるものが多い印象だったのですが、こういう身近なお話もまたいいなぁ、と感じました。続編期待したいです!

    こどもから広がる人間関係には面倒なことやガックリくることもあるけれど、それでもやはり、思いがけない出会いや一歩ふみだしてみることを過度におそれずにいたいなと感じました。トモローさんのオープンさ、フラットさ、あこがれます・・^^

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    2020年12月09日
  • 主夫のトモロー

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    会社の倒産から、彼女と結婚して主夫となったトモロー。
    妻の美智子をはじめ、その両親や、トモローの兄さんなどとの関係が温かい。
    周囲には、理解されないこともあるけれど、基本は温かく見てくれる。
    特に、妻美智子のキャラがすごく好き。かっこいい!おっとこまえ♪
    家事に育児に習熟していくトモロー。
    生まれた娘チーコへのみんなの愛情の深さにほんわかした気持ちになる。
    4年前の作品だけど、今はもうちょっとは夫が家事を分担することも普通となったかというと微妙な気はするけど、みんなの意識が変わっていけるといいと思う。
    頑張れトモロー。

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    2020年06月11日