朱川湊人のレビュー一覧
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「こういうの、こういうのが小説だよなぁ」
本を閉じ、思わずそんな言葉が口をついて出た。
私はこういう小説が、たまらなく大好きだ。
「そうそう、小説って本来、こんなものだったよな」と、思い出させてもらった。
昨今、時代を反映した、社会的メッセージ性の込められた小説がウケるけれども、もうそんなのはいいんだよ。
『なんだか少し頭がよくなったような気がする小説』、そんなのはもうよくて。
普段の仕事の中で、殺伐とした労働の中で、現実というものをしっかり体感している。私たちはすでに十分すぎるほど「現実」と対峙している。
時代を切り取った作品を読めば、そりゃ当然「現実」を知ることができる。で -
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忙しい時こそ短編集♡
ずっと気になってたこの作品
予想以上に良かった〜:.゚٩(๑˘ω˘๑)۶:.。♡︎
不思議なことが起きる、東京の下町アカシア商店街。昭和という時代が残した“かたみ”の歌が、慎ましやかな人生を優しく包む。7つの奇蹟を描いた連作短編集。
各章の主人公は商店街やその近所に住んでいる人々
それぞれが不思議な体験をするが哀しい話あり、ゾワっとする話あり、ホッコリ話もある。
それぞれの話に出てくるのは芥川龍之介似の古書店の店主と寂れた寺。
不思議な体験をした人達は何かに引き寄せられるように店主と関わるんだけど…話が進んでいくうちに店主のことが次第にわかってくる。
そしてラスト -
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昭和30〜40年代の大阪の下町。子どもたちの飾り気のない目線で描かれるのは、活気あふれる暮らしのすぐ裏側に、ふとした拍子に地続きになったような異界が顔をのぞかせる物語だ。
決してそれが当たり前にあるわけではないけれど、当時の路地の暗がりや、誰かの強い思いが重なったとき、ふとそう感じてしまう瞬間が鮮烈に描かれている。
一番のお気に入りになったのは、「摩訶不思議」。
女にだらしなくて、死んでからもなお未練を残して周りを困らせるおっちゃん。火葬場の炉になかなか入ろうとしない往生際の悪さに呆れつつも、どこか憎めない愛嬌を感じてしまう。
愛人のカオルさんがアキラに「これ、誰にもわからんように、あの人の -
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ネタバレ差別されていた家の子供が病気で亡くなった後に現れて一緒に遊ぶ『トカビの夜』では、親の気持ちを思い涙ぐみ、不思議な生き物を飼う少女の話『妖精生物』では、ダメだよ!と思いながらも怖いもの見たさでドキドキし、遊び人だった叔父の葬式で霊柩車が動かなくなり愛人たちが呼ばれる『摩訶不思議』は笑い事ではないけれどなんだか笑ってしまい、生まれ変わる前の夢を見るという妹と前世での父親に会いに行く『花まんま』で、妹を思う兄や、娘を亡くした父親の姿に涙が溢れ、言葉で人をあの世に送る『送りん婆』では、この力で世界を平和にできるのではないかとの誘惑を感じ、仲間はずれにされていた少年が南の方から働きに来ていた若い女性と墓
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2005年第133回直木賞受賞
短編小説6編。
どれも大阪下町の懐かしさを感じられる。子ども目線で描かれ、子ども時代の気持ちを改めて思い出しジーンときます。
「トカビの夜」と「摩訶不思議」が特によかった!!
トカビの夜
なんとも儚くも優しい少年同士の心温まる泣けるお話だった。
妖精生物
全然妖精ではなかった(笑)性描写⁈
摩訶不思議
なんとも大阪らしいお話。クスクス笑えた。
「世の中、不思議なもんやなぁ」。から始まる。ほんとそう。何が起こるかわからない。女性もなんとも摩訶不思議な生き物。「人生はタコヤキ」。うん、いつかこの言葉思い出そう!
花まんま
もし前世の記憶が残っていたら。誰か -
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昭和四十六年、立花信悟は原因不明の頭の発達の遅れを持つ弟の将悟と東京の下町、三崎塚で過ごす小学三年生。つい最近、超能力のような不思議な力を使えることに気付いた。そんな信悟の通う学校に、ひとりの女性教師が赴任してくる。綺麗で優しい菜美先生は児童たちからすぐに好かれていくが、彼女が来て以来、三崎塚で様々な事件が頻発するようになる。
三崎塚自体は架空の町ですが、物語と大きく三崎塚で十年近く前に起こった死者160名を出す鉄道史上に残る大惨事というのは、私もあまり知らなかったのですが、国鉄戦後五大事故のひとつとされる三河島事故をモデルにしたもののようです。そしてなるほど〈現在〉の事件とこういう関わ