朱川湊人のレビュー一覧

  • さよならの空

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    中盤までにかけては、話がおだやかに進みすぎてちょっと読むのに時間がかかった。
    後半にかけての話の流れはとても良かった。自分にはラストもかなりすっきりしたし。
    トモルの将来が楽しみですね。

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    2015年06月27日
  • オルゴォル

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    『かたみ歌』を読んで、たいへん気になりながらも、ようやくの2冊目です。

    母親と公団住宅で暮らす小4のハヤト。
    同じ住宅に一人で暮らすトンダ(東田)じいさんとは、あいさつを交わす程度の知り合いなのだが、ふとしたきっかけから「一生に一度のお願い」を託される。
    それは、預かっているオルゴールを鹿児島に住む人に届けてほしいというもの。
    ハヤトが大人になってからでも構わないと言われたが、交通費として手渡されたお金を使ってしまったことから、妙に後ろめたくなって・・・。

    春休みになって、ハヤトが大阪で暮らす、離婚した父親の家に遊びに行くと、そこには若い女性がいて、お腹には赤ちゃんが。また、アパートの隣人

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    2014年12月06日
  • わくらば日記

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    一気にわくらばファンになりました。貧しくとも健気に生きていた時代は素晴らしいですね。お菓子のきれいな個包装をとっておく…なんて子どもたちの文化を知りませんでした。今の子どもたちは、平然と300円のハーゲンダッツを買っています。アイスにそんな大金を変えられる金銭感覚が怖いです。最安値30円でありながら、忘れられないホームランバーの美味しさこそが子どもの感性を育むと信じてます。

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    2014年10月10日
  • 白い部屋で月の歌を

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    軽い気持ちで手に取った本でした。初めての朱川湊人で、ただ恐怖をかきたてるだけのものでなく流れるように美しく気味の悪さが流れ込んできて、こういうホラーもありなんだ、と心を動かされました。どちらもすごくよかったけれど、哀しさ、不気味さ、やりきれなさをより感じたクロガネノミハシラのほうが表題作よりも印象に残っています。救われているのにどうしようもない救われなさを感じました。
    しかし表題作が劣るわけでもなく、ラストのもの悲しさと衝撃は本当に美しいです。

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    2014年10月04日
  • 都市伝説セピア

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    5、6年前にオススメされたものをやっと読む。昨日公園にフクロウ男、どの話もグイグイ引き込まれた。面白い。

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    2014年09月29日
  • 都市伝説セピア

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     短編5編収録の作品集。

     最も印象に残った短編は「昨日公園」息子と遊んでいた父親が、子どもの頃時間を巻き戻し親友を助けようとした記憶を回想する短編です。

     親友を救うため一途に行動し続ける少年の姿、悲しい決断、そしてラストたるや涙を流しそうになってしまいました。読み終えた時登場人物たちに対する愛しさと、切なさがこれ以上ないくらいこみあげてきました。名作の多い朱川さんの短編の中でも一・二を争う完成度の高さと切なさ、悲しくてだけど美しい短編だったと思います。

     ホラー系の作品では「死者恋」もかなりの完成度です。朱川さんらしく人間のもつ歪んだ感情を見事に表現しています。朱川さんのホラーは血み

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    2015年03月17日
  • わくらば日記

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    サイコメトラーのような能力を持った鈴音とその妹である和歌子のお話。
    読みやすく、シリーズとなっている。

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    2013年10月22日
  • わくらば日記

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    朱川湊人さんにハマったきっかけであり、また、私の読書人生(?)を再スタートさせた本です。朱川湊人さんの書く、上品な女性の一人称で語られる話はとても読みやすいです。

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    2013年10月17日
  • オルゴォル

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    まっすぐに、本当に面白かったです。
    小学生のハヤトの新鮮な感動や感覚がそのまま伝わってくるようで、純粋な気持ちになれました。
    朱川湊人さんの描く子どもが好きです。というか、子どもが出てくるといきいきとした描写になる感じが楽しく、いつも主人公が小学生だと分かった瞬間「ヨッッシャ!」と思います(笑)

    このお話に込められた主題が本当に素敵で、読むことを通してそれぞれに感じ取ってほしいと思うから、私の可愛い5年生のみんなにおすすめして、読んでもらっています。

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    2013年10月01日
  • わくらば日記

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    『人や物の記憶を読み取る能力』を持つ姉さま。
    昭和30年代の、そんな姉さまとの日々を妹の和歌子の回想でつづる。
    読みやすいし引き付けられる文章っていうのかな…どんどん続きが読みたくなる物語だった。

    その時代ならではの事件が起きたり、日常の様子が綴られてていてとても読みごたえがあった。
    終戦直後、みんなが必死に生きていた時代。その雰囲気を味わえて良かった。
    続編も絶対読む!

    「世にも奇妙な物語」で光一さんが出演してた「昨日公園」の作者さん!

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    2020年04月25日
  • オルゴォル

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    同じ団地のおじいさんからオルゴールを鹿児島まで届けるよう頼まれた小学生のハヤト。オルゴールの処遇をめぐり、ハヤトは大阪に暮らす父に休みを利用して相談に向かう。

    この作品も朱川さんらしい登場人物への温かい視点、そしてオルゴールをめぐっておこるちょっと不思議な出来事が、美しい結末へ綺麗につながっているように感じます。

    この作品の一番の読みどころはオルゴールをめぐってハヤトが成長していく姿でしょう。初めの方こそなかなかのいけ好かないガキなのですが(笑)初めての一人旅、大阪での出会い、鹿児島までの旅を通して彼はさまざまなものを目にし、考えそして人間的に成長していくのです。

    新幹線に乗るのにドキド

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    2013年04月20日
  • 本日、サービスデー

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     久々の朱川さんの作品でした。
    かなりゾクッとするものやしんみり涙するものが多かったですが、今回はタイトル作のように結構笑えるパターンがありました。
     人生で一度でもこんなものに巡り会うチャンスがあったらいいなと思います。

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    2013年03月03日
  • 本日、サービスデー

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    表題作を含む短編集。最後の「蒼い岸辺にて」が秀逸です。
    自殺した若い女性と、あの世への渡し守との会話で構成されるこの作品。これからの可能性が卵の形であらわれますが、彼女には必要ないものであり、渡し守はそれを<未来ゴミ>と呼びます。可能性に満ちた未来が、自分が死んだことでゴミになってしまう。それを知った彼女は――。

    読み終えて、温かな気持ちに満たされました。
    明日はいいことあるかも、世の中捨てたもんじゃない、そんな希望が見えてくる短編集です。

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    2012年11月21日
  • わくらば追慕抄

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    この話は本当に心が温まるストーリーだなぁと思える作品です。今回は新たに鈴ちゃんと同じ力を持っているけどつかいかたが酷すぎる薔薇姫が登場します。この人は一体何者なのかが気になる。三巻ではどんな展開になるのかが楽しみだ

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    2012年11月06日
  • 都市伝説セピア

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    文庫本になってすぐに読んだけど、
    いまだにふと思い出して
    読み返したくなるくらい、
    郷愁を誘う作品。


    この小説は短編集だけど、
    最初に読んだ時は
    そのバラエティーに富んだ
    作品の完成度の高さに
    ホンマに新人が書いたの?って
    ビックリしたし、

    妖しい世界観の冒頭から
    一気に引き込まれました。



    本書は朱川さんのデビュー作であり、
    ちょっと不思議でどこか懐かしい
    妖しい世界観の短編集が
    五編集められています。


    見せ物小屋で出会った不思議な少女との淡い恋心と
    河童のミイラの謎…、
    帰省先の神社で
    少年が迷い込む異世界を
    ノスタルジックかつ官能的に描いた
    「アイスマン」


    親友を事故

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    2012年07月03日
  • あした咲く蕾

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    ネタバレ

    いずれのお話も心に沁みるが、中でも「空のひと」には泣けた。会社の昼休みに読んでいたので、泪をこらえるのに苦心しました。(^^ゞ

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    2012年05月11日
  • 都市伝説セピア

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    ネタバレ

    おもしろい。読書好きの友人に勧めてもらって読んでみたけど、予想以上におもしろかった!
    一話目からぐぐっと引きこむ世界観。
    昭和のかおり漂う何とも言えない不思議な雰囲気に引き込まれて、ぐいぐい読んでました。
    全5話、すべてが完成されてて、これぞ「短編集」って感じで大満足。
    不思議な感じから始まって、最後にがらっとひっくり返す手法。
    前半の話はラストまで不気味なままだったけど、最終話、「月の石」はラストに救いがあってよかったなぁ。
    「死者恋」はエロチズムがなんとも言えないし、「アイスマン」の不気味さったらすごすぎた。この話、ちょっと江戸川乱歩っぽいよね。おもしろい。
    「昨日公園」は切なすぎる展開に

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    2012年04月06日
  • わくらば追慕抄

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    相変わらずすらすら読める。面白く心が暖まる本。悲しい結末も救いがある。好きなタイプの本だ。舞台となった昭和20~30年代というのもたまらんね。

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    2012年03月16日
  • 赤々煉恋

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    うますぎ。ぞわぞわっと薄気味悪くなるのが、官能めいてすらいてたまらない。文体のしんしんとした静けさがまたいい。
    …わたしはホラーだとは思わないんだよねえこれ。乱歩をホラーだとは思わないように。

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    2012年03月10日
  • 都市伝説セピア

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    分類はホラーミステリー、ホラーファンタジーでしょうか?

    中でも「昨日公園」が好きです。

    全編、ゾッとする部分あり、切ない部分ありととても素敵な短編集でした。

    ホラーファンタジー、ホラーミステリー特有の怖いなかになにか心に沁みるなんとも言えない読後感があります。

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    2012年03月09日