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Posted by ブクログ
ほんの一瞬、ちょっとだけ目を離したすきに大怪我を負った亜由美。
その責任をずっと感じながら生きてきた進也。
後遺症が残った亜由美は、片方の足がひざから曲がらない。走ることも出来ない。自転車に乗ることも出来ない。
一番近くでそれを見守ってきた進也は、亜由美への負い目をずっと抱えて生きてきた。
亜由美の怪我が原因で、結局両親は離婚した。
家族の崩壊は自分のせいだ、誰が何を言っても進也はそう思い込んでいる。
何かがあったとき、誰かのせいにして、全部責任を誰かに押し付けてしまうのは楽だ。
だってその誰かを責めていればいいんだから。
進也の父親はきっと弱い人だったんだろう。
いろんなことを受けとめきれずに、逃げ出すことしかできなかった弱い人。
形は違うけれど、チキさんもまた弱い人。
自分の幸せなのに、自分の手で必死になって守ろうとはしない。
いつも最後には・・・仕方がないと諦めてしまっている。
辛くても、傷つくことを怖れずに前に進めていたら、チキさんの人生ももっと違うものになっていたいたのかもしれない。
家族のバランスは進也がいることで保たれている気がする。
基本は自分の幸せ。恋愛に関しては自分の気持ちに嘘がつけない母親咲江。
寂しがりやで、少しかまって症候群の一面のある亜由美。
そして、妹最優先を崩さずに生活する進也。
何というか、とてもわかりやすいあたたかな物語。
うんうん、あったかいよね。優しいよね。寂しいよね。わかるわかる・・・的な。
差し出されたあたたかさを素直に受け取れる人は、心の中がほんわりとしてくる物語。
Posted by ブクログ
導入部から回想という形を採り、時代背景を現在から極端にシフトさせることなく、過去の大きな事件や流行りを背景設定に取り込んでいる。
なので、その”過去”の方を体験している人の方が実感を伴って読めるだろうが、全く知らない人でも楽しめる作品になっているのではないかな、と思う。
突然に表れた突飛な人物から、印象を変えつつ影響を与え合いつつ、止まっていた時間の側面が癒されつつそっと動いていく。 そしてある日、その人物はいなくなり...
何だか呆気ないほどの終盤だったが、消えてしまった人物はしっかりと確実に、良い変化を残していったのだ。...ということなのだろう。
途中で展開が急変しスピード感が上がる。後半はあっと言う間に読み終えてしまった。
Posted by ブクログ
【要約】
兄妹と母が暮らす家庭に、突如として超能力を持つモヒカンの男が現れる。彼の登場によって、兄妹が抱えていた問題は解消され、平穏で幸福な日々が訪れるかに見えた。しかし、モヒカンの薬物購入や、宗教団体の存在が、次第に家族の運命に歪みをもたらしていく。
【感想】
謎の宗教団体が妹を取り込もうとする場面から、一気に物語に引き込まれ、物語から目が離せなくなった。本作は家族愛といった大仰なテーマを掲げているわけではないが、純粋な娯楽としての読書を存分に楽しめる一冊である。特に、作中の宗教団体が現実に存在する団体を想起させる点が、物語のリアリティを高めており、読み進めるごとに緊張感と期待が増していく構成が見事だった。
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