朱川湊人のレビュー一覧

  • 幸せのプチ

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    ネタバレ

    昭和の高度成長期から平成にかけて、都電が走る町を舞台に人間ドラマを描いた連作短編集。

    全体を通して、温かくおおらかな昭和の雰囲気が伝わってきて、どこか懐かしい気持ちになりました。
    失敗や後悔を乗り越えるストーリーが多く、救いはあるものの切なくも感じました。

    冒頭の「追憶のカスタネット通り」は、街の描写が細やかで、世界観がすっと頭に入ってきました。
    「やり直したい過去は誰にでもあるけれど、後悔の種は自分と関係なく進んでしまう」という作者の視点に、ハッとさせられました。

    一番心に響いたのは「オリオン座の怪人」です。
    優しい気持ちになるラストシーンが秀逸でした。
    「人間はコップにすぎない。おい

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    2025年09月25日
  • 花まんま

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    やや怖い不思議な話の短編集。
    どの作品にも「死」のジメジメ感がある。
    悪くはないけど、「すごくいいよ」とも私は言えない。

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    2025年09月21日
  • 太陽の村

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    中盤まではのめり込んで読めたけど、後半にかけてちょっと読み疲れるような展開。ツッコミというかおふざけというか、そういうものが増えてきて読み飛ばしたくなる感じ。内容としては愉快で面白い設定だなとは思った。

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    2025年07月17日
  • 花のたましい

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    『花まんま』からこちらのスピンオフに流れてきたのですが、ちょっとイメージが違いました。(映画では)ウイカ演じる駒子のキャラを掘り下げたお話で、面白くなくはないのですが、パンチが欠けるというか何というか。。

    4篇のうちでは「アネキ台風」が一番よかったかな。オチも秀逸でなるほど、と思いました。

    最後の「初恋忌」は、花まんまと同じ”生まれ変わり”的なお話でなかなか沁みました。

    「花まんま」の主人公なフミ子のスピンオフが出たら、是非、読みたいですね。

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    2025年07月29日
  • 花まんま

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    鈴木亮平さん、有村架純さん出演で映画化、しかも直木賞受賞作ということで、これは読むしかないでしょうとなりました。朱川湊人さんは初めましての作者さんでしたが、怖温かいという不思議なジャンルの書き手さんでした。

    怖温かいというのは、亡くなった友達が夜に遊びに来てくれる話とか、妖怪のような生き物を育てる話とか、戦後の復興の頃の古き良き日本の大阪の下町が舞台となっている、物暗い雰囲気の短編小説でした。

    タイトルとなった「花まんま」はその中の一つの話で、前世の記憶を持った少女が記憶を辿って、亡くなる前の家族に会いにいく話でした。暖かく、優しい話の一面と不気味さとか不思議さ、そして、大阪下町の物暗い雰

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    2025年07月07日
  • 花まんま

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    6編の短編小説。どれも不思議な話し。40年代のまだ差別や偏見や貧困が顕著だった頃。突然亡くなったおじさんに関わった3人の女性が出てくる「摩訶不思議」が面白くて、結局3人がなかよしになっちゃうのが人間味があってよかった。

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    2025年07月04日
  • 花まんま

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    表題作
    「花まんま」
    読後心温まるお話でした
    「凍蝶」
    差別の原因は書かれてないのですが
    彼の孤独を癒す存在の思い出
    生まれる場所は選べないけど
    主人公も彼女も幸せになっていて
    ほしいと思いました。。
    初めて手にした作家さん
    不思議な空気感の短編集でした

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    2025年06月28日
  • 白い部屋で月の歌を

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    ★3の下。

    もう夏真っ盛りっぽい暑さだしホラーいっときます。

    ・白い部屋で月の歌を
      怖いというより切なさが残るお話。
      除霊を生業とする一味に使われる主人公。
      月の歌を聴いてみたくなった。
      オチは今ひとつ。

    ・鉄柱(クロガネノミハシラ)
      怖いというより考えさせられるお話し。
      妙な田舎に左遷させられた主人公。
      「死ぬには良い日だ」という思想を体現する村。
      ホラー仕立ての小道具を除けばアリだと思うな。

    腹が弱いのでアイスとか控えてるんですが、今日は我慢できずにチョコモナカジャンボをパクついてしまった。
    皆様におかれましては如何お過ごしでしょうか。
    寒さより暑さ

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    2025年06月24日
  • 花のたましい

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    映画を見ておらず、花まんまも未読で読みました。
    ちょっとファンタジーな短編集。映画を見ていればもう少し入り込んで楽しめたかも。

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    2025年06月19日
  • 花のたましい

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    綺麗なつつじの表紙。似つかわしくない怖い作品も含めた4編。看護助手だった智美、こんなに率直に人に尽くせる人がいるだろうか?百舌鳥乃宮十六夜詣は、鳥と入れ替わる怖い話し。どれも面白く読んだ。

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    2025年06月12日
  • 妖し

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    怪異をテーマに10人の作家が描く短編アンソロジー。

    豪華な顔ぶれです!
    怪異がテーマだけあって、ちょっと怖い話や不気味な話が多め。

    亡くなったお母さんの幽霊が現れる、窪美澄さんの「真珠星スピカ」
    室町時代が舞台の武川祐さんの「細川相模守清氏討死ノ事」
    の二作が好きでした。

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    2025年06月11日
  • 花まんま

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    読み終わって映画の予告編を観たら、原作にはないエピソードばかりでちょっとびっくり。そもそも、原作は”子供時代”の話なのに主演は鈴木亮平と有村架純、ということで。。

    Wikiによると朱川さんは「原作の世界を膨らませてくれた」と前向きに受け止めているようですが、それにしてもここまで”拡張”するのは原作の世界観保持の観点からどうなんでしょう?

    いずれ配信が始まったら映画も観てみたいと思います。

    2025/8/30(Sat)追記
    アマプラで映画版を視聴。涙腺崩壊でした。

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    2025年05月28日
  • 花まんま

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    ネタバレ

    昭和の大阪下町、子供が主人公の短編。不思議でダークに終わる妖精生物が印象的だった。
    ・トカビの夜
    近所の朝鮮人チェンホが死に、トカビとして出現
    ・妖精生物
    妖精生物を飼う。母が若い男と逃げる。母にだけ幸せをもたらした生物(精液?)を殺す。嫌いな男に襲われ子を孕み結婚、主人公も逃げ出す?
    ・摩訶不思議
    葬式でおっちゃんの霊柩車が火葬場の前で止まる。生前三人の彼女が集まり動く。何故か女達はその後仲良さそう。不思議なこともあるもんやなぁ
    ・花まんま
    妹には前世の記憶が残っており、彦根の家族に会いに行く。娘を亡くした父はご飯を食べない。代わりに妹(娘)は花まんまを贈る。明日妹は結婚。映画ではこっそり妹

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    2025年05月27日
  • 花まんま

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    有村架純ちゃんで映画化ってことで急いでよみました!不思議な世界感ホラー?奇妙な短編集
    小説では幼少期の話なんですね~これを膨らましに膨らまして感動の映画にしてるのかぁ~って思ったら、なんか全然違うやんって思えて来ちゃってさ、、、

    逆に得体の知れない生物に触れたら、ビクンって変な気持ちになっちゃう話とか印象に残ったけど、全体的に差別やイジメそっちばっかりでモヤモヤ

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    2025年05月13日
  • 満月ケチャップライス

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    【要約】
    兄妹と母が暮らす家庭に、突如として超能力を持つモヒカンの男が現れる。彼の登場によって、兄妹が抱えていた問題は解消され、平穏で幸福な日々が訪れるかに見えた。しかし、モヒカンの薬物購入や、宗教団体の存在が、次第に家族の運命に歪みをもたらしていく。

    【感想】
    謎の宗教団体が妹を取り込もうとする場面から、一気に物語に引き込まれ、物語から目が離せなくなった。本作は家族愛といった大仰なテーマを掲げているわけではないが、純粋な娯楽としての読書を存分に楽しめる一冊である。特に、作中の宗教団体が現実に存在する団体を想起させる点が、物語のリアリティを高めており、読み進めるごとに緊張感と期待が増していく

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    2025年04月16日
  • 花まんま 1話

    匿名

    無料版購入済み

    えー!!

    えー!!
    もしも家族の誰かが実は生まれ変わりだとかなんとかの告白をしたとしたら衝撃すぎて何も考えられないかも。

    #切ない

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    2025年04月11日
  • 白い部屋で月の歌を

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    『鉄柱』と二篇収録。
    表題作は表現が美しく、そして静か。ラストは残酷で哀しい。ホラー小説大賞短編賞受賞作。
    『鉄柱』の方が面白かった。「不幸は人を殺すが幸福もまた人を殺す」満足死とは…

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    2025年04月07日
  • わくらば日記

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    タイトル買い。

    自分の名前がタイトルになっていると勘違い。
    よく見れば、違う。

    しかし、何だか気になるので、購入。

    それなりに読ませる。短編で読みやすい。

    ノスタルジーという単語がピッタリな作品。

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    2025年04月06日
  • 妖し

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    米澤穂信、小池真理子が面白く、朱川湊人はそれなりに思いました。元々読んでいる作者が、結局好みということです。

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    2025年04月05日
  • 妖し

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    読書疲れしていたため久々の短編。朱川先生の短編が一番好き。上品な怖さの作品が多くて良かった。どの作品も長編で読んでみたくなる魅力があった

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    2024年12月18日