朱川湊人のレビュー一覧

  • アンドロメダの猫
    朱川湊人がいつも書いている作品と違う作風
    今回は派遣社員の女性が主役で物語は進んでいく、たまたま巡りあわせた女の子(ジュラ)を連れ出し危険な男達から逃げて奪ったお金で過ごしていく
    ジュラと過ごしていく中での関係お互いの必要性そしてジュラが助ける引きこもりの男の子が関わっていく
    朱川湊人さんらしい昭和...続きを読む
  • 妖し
    地に足がつかない。結末は、個々に委ねられる。短篇でしかたないけど、展開の変化や末路に至る解説を欲してしまう。不自由な自分に星3つ。
  • わくらば日記
    星3.5って感じかな?
    お姉さんの持つ特殊能力が活躍する話だけど、ちょっと続きが気になるな。って感じ。
    お姉さんは、見ようとしないと見れないからいいけど、これ、勝手に見えるだったら辛いだろうね〜と思いつつ。
  • 妖し

    短編集は知らなかった作家さんに出会えるのが楽しい。
    今回いちばんのお気に入りは村山由佳さんのANNIVERSARY。
    「俺が寂しいの」に不意にきゅんとしてしまった。
    話のあらすじとはズレちゃうけど、こんな旦那さんと結婚したいなあとしみじみ思いました。笑

    真珠星スピカはちょっとうるっと来たし、
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  • かたみ歌(新潮文庫)
    商店街を舞台に短編がおさめられています。『栞の恋』が世にも奇妙な物語20周年スペシャル・秋〜人気作家共演編で堀北真希さんが印象的でした。切なくて不思議な恋のお話でした。
  • 白い部屋で月の歌を
    こういった現実的な実生活の様子を舞台に、超現実的なテーマが進行するオカルトっぽい話は苦手なのですが驚きの展開が続き一気読みした表題作。

    そして、もう一つの作品、もしかしたらそんな集落があるかも知れない(実社会にはまあ無いだろうけれど、八つ墓村的なあるいはドラマ「トリック」的な可能性としては否定でき...続きを読む
  • わくらば日記
    「あの時代は、物質的な豊かさが幸福感に直接繋がっていたからです。(中略)何かを買い、財産を増やすことが、あの時代の幸せだったのです。」

    不思議な能力を持った姉さまとの日々を綴った回顧録。

    「超人的能力」と聞くとハードボイルドさを想像してしまうけれど、本作はどこかノスタルジックでほのぼの。

    物質...続きを読む
  • 本日、サービスデー
    これまで読んできた朱川さんの作品とは少々毛並みが異なる。ユーモラスで、見方によっては児童文学のようでもある。『気合入門』は志賀直哉『小僧の神様』っぽい無邪気な雰囲気。
    正直、『東京しあわせクラブ』以外は私好みではなかったが、色々と著者の他の作品を読んでいる身としては、作風の幅広さに驚いた。
  • 主夫のトモロー
    子育て小説は「対岸の彼女」以来。この小説は実体験でなく90%以上は創作だと思われるが、朱川さんの「主夫期間」が礎となり、数々の僕を夢中にさせてくれる小説が生まれたのだと思うと感慨深い。個人的にはファンタジー系の朱川作品が好みだが、本作はぜひ読みたいと思っていたので一読できて良かった。
  • なごり歌
    虹ヶ本団地を舞台にした連作。粒ぞろい。①、②は意外な結末が楽しいが、⑦がやるせなく後味がよくない。オススメは⑤。
    ①遠くの友だち
    表紙はこれか。撫でるのもいいが、一緒に遊んでくれた方が楽しいに決まってる。
    ②秋に来た男
    妻・智津子の秘密が、紛らわしいというか可愛いというか。いや、可愛くはないか。
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  • なごり歌
    2021/6/29
    団地ができてあこがれだった時代からその後10年くらいの話。
    ノスタルジックってこういうことだよね。
    ただ、私今ノスタルジックを欲してなかった。
    カンフル剤を欲していた。
    隠れた殺人時間が暴かれたりもしたけどそれも刺激は控え目で、ウトウトしながら帰りの電車に揺られました。
  • 箱庭旅団
    なかなか面白い短編集でした。摩訶不思議な世界を旅するお話でした。このシリーズも楽しめそうです。朱川湊人なかなか良いです!
  • スズメの事ム所 駆け出し探偵と下町の怪人たち
    東京・足立区町良で起こる怪事件を解決する探偵とその助手たちの話。章頭に江戸川乱歩の作品の一部が掲載されているので、昭和レトロな雰囲気が心地良い。語り手の"ツッコミ"が少々煩わしく感じるかも。
  • わくらば日記
    哀愁を感じるノスタルジックな作風。
    朱川湊人って感じだ。
    ホッとする連作短編。
    気持ちが穏やかになった。
  • 水銀虫
    不意に感じる小さな虫の感覚が殺意のスイッチを入れる、とはじめは思ったけどどちらかと言うと人が狂う、またはある種の覚悟のスイッチだったか。 優しさ、残酷さの入り交じった7つの話どれも怖く、切ない。
  • なごり歌
    『かたみ歌』の舞台である「アカシヤ商店街」から
    虹ヶ本団地という巨大団地に舞台を移した続編?
    登場人物達がリンクしてます。
    「遠くの友だち」「秋に来た男」
    「バタークリームと三億円」「レイラの研究」
    「ゆうらり飛行機」「今は寂しい道」
    「そら色のマリア」の7編からなる連作短編集です。
    まさしく昭和レ...続きを読む
  • 妖し
    「怪異」をテーマにした奇譚アンソロジー10篇。

    作家それぞれの色々な「妖し」が表現されてます。
    冒頭の恩田陸さんの「曇天の店」 ページ数少ないのに終盤で一気に不穏な空気にしていくのが秀逸。
    「李果を食む」阿部智里 どっち?どっち?表現の生々しさが印象的だった。
  • 花まんま
    全部で6つの話が入った短編集
    タイトルにもなってる「花まんま」と「送りん婆」が面白かった。

    印象に残ってるのは「トカビの夜」と「凍蝶」
    どちらも差別について書かれてる部分がある。

    読んでて差別はすごく理不尽!って思った。怒!
    相手を低く見ることによって、自分が優位に立ちたいんだと思う。
    昭和とい...続きを読む
  • 幸せのプチ ――町の名は琥珀
    久しぶりの朱川湊人さん。
    東京の下町、都電の走る「琥珀」とう名の街を舞台にした連作短編集。朱川さんお得意のノスタルジックで温かい物語でした。個人的にはそれにホラー味が加わるとなお好きなのですが。
    お気に入りは表題作の「幸せのプチ」
    見た目は怖いけど実は優しくて強い、ゴリラ・モンスーンことトキワさんが...続きを読む
  • 幸せのプチ
    下町情緒溢れる人情物語。根底には生き続ける人の営みも見えかくれ。
    少しずつ繋がり、袖ふれあうのも多生の縁と感じさせる。