朱川湊人のレビュー一覧
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6話の短編集
どのお話の時代や場所について、自分は生きていないのだけど、「トカビの夜」の話ではない、この感情何か知ってるような感覚に陥る
差別が顕著だった頃の話は、間接的に体験するしかないが、あからさますぎてゾッとしたPosted by ブクログ -
18人の作家による本にまつわるアンソロジー。
市川拓司さん「さよならのかわりに」が面白かった。梨木香歩さん「本棚にならぶ」は勝手なイメージでほんわかした話かと思ったらなかなかに怖かった。どの作家さんの話からも本好きな気持ちが溢れ出ているように感じた。Posted by ブクログ -
1970年台の団地を舞台にした郷愁人間模様短編集。ちゃぶ台をあげて布団を敷いていた時代以降、食卓があるDKの生活に憧れ何十倍もする公団入居の抽選に応募していた頃のキラキラどろどろした世の中を彷彿させる。Posted by ブクログ -
アカシア商店街での話。
地域密着、という感じの話ではありますが
時代も主人公も別々。
ただ、古本屋の主人だけが出てきます。
少しずつ分かったり、かけらだったり。
そこに繋がるのか、という小さな驚きがありました。Posted by ブクログ -
本に纏わるアンソロジー。
お馴染みの作家さんは、なるほど作家さんらしいお話だし、はじめての作家さんの話はなかなか新鮮だ。
梨木香歩さんの「本棚にならぶ」がとても衝撃的で印象が強かった。なんだか、私もこんな風になっていく気がしないでもないと。怖いよりもなぜか納得してしまうのだ。Posted by ブクログ -
方丈記と平家物語に着想した、アレンジ小説です。特に方丈記では、朱川さんらしく、無常で儚げな市井の人々が語られています。
方丈記は、随筆ですが、疫病や火災等の災禍の歴史的史実が多く記録されていますので、それらの引用が多く創作とはいえ、平安の世を垣間見るようでした。平家物語(挫折中)と方丈記、同時期です...続きを読むPosted by ブクログ -
『方丈記』『平家物語』を下敷きに、鴨長明や平重盛、平知盛の視点で語られるお話。どちらも日本史や国語の文学史年表でお目にかかった程度で、せいぜい出だしの一文くらいしか知らないわけですが、今見てる大河ドラマにオーバーラップする話なので興味深く読めました。難波加々麻呂は架空の人物でしょうが、なかなか良いキ...続きを読むPosted by ブクログ
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平安時代初期に書かれ
伝承された最古の説話集
『日本霊異記』の数話を題材に
現代風にアレンジした作品
#狐と鞭 #朱川湊人
元々宗教を伝えるために
書かれた書物なのに
時々艶かしいお話しとかもあって
なかなか面白かったです
いつの時代も同じような悩みを持ち
人は生きているんだなぁ…。Posted by ブクログ -
【収録作品】第一話 サカズキという女/第二話 髑髏語り
第三話 射干玉国(ヌバタマコク)/第四話 夜半の客/第五話 狐と韃(ムチ)/第六話 蛇よ、来たれ/第七話 塵芥にあらず/第八話 舎利菩薩
「日本霊異記」は少ししか知らないので、まったく新しい物語として読んだ。Posted by ブクログ -
【収録作品】第一話 泡沫(ウタカタ)草子/第二話 揚羽の夢/第三話 鵺と辻風/第四話 一二三ノ尼御前/第五話 餓鬼京/第六話 回天流転/第七話 波濤の揚羽/第八話 夢方丈
鴨長明の視点で描かれた平安時代末期~鎌倉時代の話。『平家物語』は有名な段しか読んだことはないが、『鎌倉殿の十三人』やアニメ『平...続きを読むPosted by ブクログ -
ラストが違ってたら★4
頭の足りない子猫のようなジュラをコンビニの万引きから助けて、という導入部から逃避行まで、ワクワクハラハラしながら二人の幸せを信じていたのに、裏切られたようなガッカリ感。
でも二人のお互いを求め合い寄り添い守りたい気持ちは本当に美しかった。Posted by ブクログ