朱川湊人のレビュー一覧

  • あした咲く蕾

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    柔らかく、暖かく、そこにほんの少しのホラー。そして"昭和"のノスタルジー。
    朱川さんという事で分類的にはホラーにしましたが、ホラーと言うより"不思議"と言うレベルです。
    暗さを感じさせる短編は少なく、むしろ明るく軽やかです。別離や悲しみもあるのですが、全体に透明感があり、希望がぶら下がって居るからなのでしょうが。
    表題作「あした咲く蕾」の美知恵叔母、「カンカン軒怪異譚」の女性料理人など特異なキャラも面白く。
    なにかもう一味欲しい気もするのですが。。。

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    2016年07月23日
  • 水銀虫

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    人の心に巣くう「水銀虫」。
    それに取りつかれ罪を犯した人々の7つの物語を収録したホラー短編集。

    朱川さんは好きな作家さんのひとりですが最近読んでいませんでした。
    久しぶりにあの怖さを味わいたい、と思い本書を手にとったのですがやっぱり期待を裏切りませんでした!

    どの話もぞわわわ~っとしますがなかでも「虎落ちの日」と「薄氷の日」が個人的に怖かったです。
    それから「はだれの日」は最高に後味悪い。
    恐怖よりさな子への腹立たしさが残りました(笑)

    ちなみに「水銀虫」とは作中で、人の魂の中に入り込んで這いずり回り、やがて無数の穴をあけてしまう昆虫、と書かれています。

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    2012年05月29日
  • 赤々煉恋

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    ちょっと特殊な世界を描いた短編集。光景はおそらく不気味なはずなのに、叙情的で…気がつくと引き込まれていた。「アタシの、いちばん、ほしいもの」が一番好き。伏線のすごさには驚き読み返したほど!

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    2012年04月02日
  • 赤々煉恋

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    22歳、若く美しいまま亡くなった妹の思い出を残したいと、遺体の撮影をカメラマンに託したら…。

    ネクロフィリアやアクロトモフィリア、全く共感はできないが朱川氏の描き方が美しいので引き込まれてしまう。

    こうやって読むと東電OLをモチーフにした作品は相当数あって、いかに作家魂を刺激する事件だったのかが伺える。

    個人的には、私はフランセス と いつか、静かの海に が好き。
    どこか乙一っぽいホラー。

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    2012年03月25日
  • わくらば追慕抄

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    昭和の時代に、他人の記憶を読むことが出来る少女とその妹のお話。
    「わくばら日記」に続く第2作である。
    ノスタルジックな連作短編集だが、洞爺丸事故を題材とした1篇が悲しい。

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    2012年03月21日
  • あした咲く蕾

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    ネタバレ

    『大阪万博』『仮面の忍者赤影』『公団住宅』『ワイルド7』『カルメン・マキ』そういった 時代背景に7つの短編が収録されている。
    これらの物語には、わずかなものでもよく見ることができる、かすかな声でもよく聞くことができる、小さな幸せを、より感じることのできる心を持っている。そういった人たちが生活している。

    読み終わったとき、温かな気持ちになる。

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    2012年04月02日
  • わくらば追慕抄

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    時は昭和30年代。
    人や物の記憶を見ることができる不思議な能力の持ち主の姉とそれを支える妹の物語。
    「わくらば日記」の続編です。

    人の記憶を見ることができるからと、人に頼られたり、逆に恐れられたり・・・。ちょっと切なくなることもあるけれど、温かい気持ちになれました。

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    2012年02月28日
  • 本日、サービスデー

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    とにかく、どの作品もおもしろく目の付け所が良い。作者は、『もしも...』という
    非日常を書くのにこだわっており、読みやすかった。
    ただ、どの作品ももう少し長くなると更に肉付きがよくなり、ボリューム感がでると感じた。

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    2012年02月09日
  • わくらば追慕抄

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    ネタバレ

    舞台は昭和初期。不思議な力を持った姉様とワッコが送った懐かしい日々の回想。

    前作の続きなのだが、姉さんこと鈴音はものや人の記憶を読むことができる。いわゆるサイコメトリーが可能で、その力を使って日常生活で起こる様々な問題を解決していく。
    回想録ということもあり、姉の命の残り少なさも切ないが、姉がどうして自分に不思議な能力があると考えているのか、同じ能力を持つ黒薔薇こと御堂吹雪との対比も行われつつ描かれている。
    淀みに光を当てていくというのが心優しい鈴音らしい言葉だった。
    幸男という幼なじみの凶行を止めようとしたり、怪しい新興宗教にはまってしまった茜を二人が取り戻して3人組に戻ったり、記憶をなくした女性を助けたり、はては石器の使われ方を調査したり。不思議な能力は大活躍だ。
    御堂吹雪と鈴音の関係はまだ解明されていない。おそらく姉の覚えていない5歳までの記憶に関連があるのだろう。単純に考えると血縁だろうか。後1巻以上は続くのだろうけれど、懐かしいようなほっと暖まるようなこの物語をもっと読んでいたい気分にさせられた。

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    2012年01月09日
  • 本日、サービスデー

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    一生に一度のサービスデーを返還したことで、多くの命が
    救われた。

    人に感謝されるようなことって、
    なかなかできないので、

    感動的。

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    2012年01月02日
  • 水銀虫

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    人の魂に入り込んで這いずり回り穴を無数にあけていく水銀虫。タイトルどおりうずうずと虫が這いあがってくるような短編集です。一人勝ち組だと思い込んでいる女の話、孫を事故で亡くした祖母の話は怖かった。

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    2011年12月29日
  • わくらば追慕抄

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    やはりと言っては失礼だが、前作の方が幻想的でノスタルジーだった気がする。
    終わり方はしんみりと続きが気になって、面白かったと思えるのだが若干中だるみした(読むペースが)。
    そろそろ姉さまが死んだ話もして欲しいし、吹雪さんとの関係も明かして欲しい。
    いい雰囲気な話だけに、ダラダラと引き伸ばして欲しくないなぁ。

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    2011年12月01日
  • わくらば追慕抄

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    超能力モノなのに全く違和感ないのがすごい…(遺跡の話ね)。
    吹雪さんの話はちゃんとオチがつくといいなぁ。

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    2011年10月19日
  • わくらば追慕抄

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    『わくらば日記』の続編。

    各短編の内容はシリアスなものが多いですが、語り口調の柔らかさや登場人物たちの暖かさのおかげで読後感が暗くなることもなく、安心して読むことができました。

    新キャラも今作では登場しますが、中でも注目は鈴音と同じ能力を持ちその能力を悪用する御堂吹雪。彼女と鈴音の関係についてはまだまだ謎が多く、このシリーズはまだ続きがありそうな予感です。

    印象的なのは『冬は冬の花』吹雪の事件がきっかけで鈴音やワッコと親友茜との関係に変化が訪れ、その顛末が描かれる作品。鈴音が友人との付き合い方について言及するところがあるのですが、それがとても切ないです。だからこそ最後の場面の会話がとても印象的でした。

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    2013年02月21日
  • 水銀虫

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    理性が壊されていくときの、ぞくぞくとした違和感。高揚ともとれるような一種の解放感。
    そんな、人間が一瞬の間に見せる、本来的な姿、
    バランスを崩し転がり始める、その微妙な一瞬の感覚を
    体の中を蠢く虫のはいずりになぞらえる。

    それは朱川さんしかできない表現だと思う。

    人間は、社会的な人間だからこそ、その社会から逸脱していくとき、罪悪感を感じるが、同時に、自由を感じ、歓喜してしまう。
    そして、理性的であるがゆえに、歓喜している自分を自覚し、そのことを恐れる。
    でも、その多重的な感情が美しさにも思えてしまうのは、悲劇のもたらすカタルシスか。

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    2011年08月20日
  • 水銀虫

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    腕や、首筋や、耳の中とか、小さな虫がはい回るような感覚の、その虫のことを水銀虫と言うのだそうだ。

    いろんな死に関る主人公たちがその水銀虫の感覚に襲われる短編集。

    こりゃ、ホラーです。

    後味も良くない。

    でも、なんか嫌いじゃないです。

    なんだろう。やっぱり人間が描けてるからかな。

    そこに自分自身がいるような気さえする。

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    2011年08月06日
  • 都市伝説セピア

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    世にも妙な物語に出てきそうな短編集。
    最初の一本が生理的に受け付けず、次を読むまでに時間がかかりましたが、二本目からは全部面白かった!
    『昨日公園』などタイトルの付け方も好き。
    後味がいいとは決して言えず、基本的に私はそういうのあんまり好きじゃなかったんだけど、本作は面白かったです。あっという間に読めます。
    『かたみ歌』より印象に残る。読後感の悪さは別として(笑)。

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    2016年07月18日
  • 水銀虫

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    星はホラー度。
    いやーーー背筋がぞくっとする。
    短篇集。
    どのお話もなんとなーーく暗く怪しい雰囲気がただよう。
    オーメンのように。

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    2011年02月12日
  • 赤々煉恋

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    ネタバレ

    初・朱川湊人。
    結構好きな短編集でした。
    エロで話のオチがあり、結構変態。すき。

    「死体写真師」ラスト主人公が婚約者を好きなのは納得行かないな。女なのに。
    「レイニー・エレーナ」この主婦ちゃんが結構好きである。
    「わたしの、いちばん、欲しいもの」ポジティブだった主人公が後ろ向きに……。虫男気持ち悪い……!
    「私はフランソワ」綾辻の眼球綺譚(懐かしい)が好きならきゅんきゅんする。
    「いつか、静かの海に」ひらがなの題名の方がいい。

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    2011年01月17日
  • 赤々煉恋

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    短編集。エロくてグロいが哀しくて美しい。人間の欲望や癖(へき)がテーマ。

    ・死体写真師
    死体に欲情する心理が分からない。元日に読んでへこんだ。

    ・レイニー・エレーン
    特にないが、ラブホでお手製の弁当は食べれないような気がする。

    ・アタシの、いちばん、ほしいもの
    この中で一番好きかな。虫男、虫女がかなり気持ち悪い。

    ・私はフランセス
    盗癖とアクロトモフィリア。業を持った人同士の愛。

    ・いつか、静かの海に
    鉱物でできた月星姫。

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    2011年01月06日