朱川湊人のレビュー一覧

  • 鏡の偽乙女 薄紅雪華紋様
    浪漫香る大正時代の雰囲気なんかはとても好きですが、雪華の核心に迫らず続く感じなのでちょっと不完全燃焼。
  • あした咲く蕾
    朱川さん、大好き。でもどれもノスタルジーあふれる内容で、ちょっと寂しくなった。表題作、「あした咲く蕾」、おばさん、本当手加減下手だったんだなぁ。猫又になっちゃったじゃないの・・・。
  • オルゴォル
    子供は外(社会)との関わり合いにより成長する。大人と関わり合いを持つ事で新たな扉を開く事が出来る。かわいい子には旅をさせろ。と言うのは本当だな。
  • わくらば日記
    朱川作品二作目でした。私は平成生まれでこの昭和三十年代のことは実際に体験したことがあるはずない。それなのにこの懐かしさは何なのだろうと『かたみ歌』に引き続き思いました。
    清廉潔白で心優しい鈴音と少しおてんばだけどまた心優しいわっこちゃん。怖い見た目とは裏腹に百合丸なんていう可愛い名前の神楽さん。とに...続きを読む
  • 白い部屋で月の歌を
    【本の内容】
    ジュンは霊能力者シシィのもとで除霊のアシスタントをしている。

    仕事は霊魂を体内に受け入れること。

    彼にとっては霊たちが自分の内側の白い部屋に入ってくるように見えているのだ。

    ある日、殺傷沙汰のショックで生きながら霊魂が抜けてしまった少女・エリカを救うことに成功する。

    だが、白い...続きを読む
  • オルゴォル
    顔見知りのおじいさんの頼みを聞いてオルゴールを遠方まで届けることになったハヤト。お金欲しさに安請け合いした。それがきっかけで、大切にしなければならない友達、人それぞれの考えや事情、人の親切や愛情などいろいろなことを学ぶ。
  • 本日、サービスデー
    書店でタイトルを見たときに感じたのが普段の日常から脱却した特別なことが起こるんだろうなと勝手に想像して読んだ。大まかに言ってしまえばその通りなんだがタイトルの小説以外にも短編が4つ入っていてどれも心が少しだけほっこりする作品で変な裏切りが無い分人によってはイメージ通りとか感じてしまうかもしれないがこ...続きを読む
  • オルゴォル
    旅のストーリーとしては際立っているものではないと思いますがやはり戦争の遺恨を残す場所を廻りラストの盛り上がりはジ~ンとしますね。
    いい話だと思います。
  • あした咲く蕾
    「カンカン軒怪異譚」という話が、一番心に響いた。

    ハラ減ると、ロクなこと考えない。

    おばちゃんの考え方に、確かにその通りだなと思った。

    どんなにやりたいことや、諦めたくないことがあっても、お腹が空いたままだと、なんだかどうでもよくなってしまうというような、経験をしたことがある人は、結構いるんじ...続きを読む
  • 銀河に口笛
    今は図らずも遠く離ればなれになった友人に向かって語りかけるようにつづられた35年以上も前の少年時代の思い出。

    小学校3年の2学期の始業式の日に主人公モッチたちが通う小学校に転校してきた不思議な雰囲気を持つ少年リンダ。彼が小学4年の2月始め、つまり1年足らずで突然転校してしまうまでの間に起きた出来事...続きを読む
  • わくらば追慕抄
    不思議な能力を持つ病弱で美しい姉と、妹のワッコちゃんの
    ノスタルジックな昭和事件簿第2弾。
    どこか物悲しい雰囲気を含みながら、本作では
    薔薇姫という敵が出てきます。
    姉さまと同じ力を持っていて、それを悪用している。
    しかも、薔薇姫は姉さまのことを知っている?
    正体は明かされてはいないから、きっと続く...続きを読む
  • わくらば日記
    朱川作品は「かたみ歌」以来、2作目。
    昭和初期のなんともノスタルジックで不思議なお話に
    心がザワザワしたのですが、今回も背景は昭和初期。
    いわゆる戦後の貧しくとも活力に溢れていた時代。
    特殊なところといえば、語り手である和歌子の
    病弱で美しい姉が、人や物の記憶を読み取る事が出来るという
    不思議な能力...続きを読む
  • 都市伝説セピア
    ホラーって感じではないが、読み進むうちに
    闇の部分が見えてきて、奇怪なお話でありました。

    短編だけど、捻る部分は捻っていて
    「おおーそういうこと」
    とナカナカに面白うございます。
    私なりに評価高し
  • あした咲く蕾
    ちょっと不思議で、しんみりしたり、ほろりとしたり
    雨が降る夜なんかにしっとりと読みたい短編でした。
  • あした咲く蕾
    阿刀田高の後継者候補かなと思う。
    オチがあって、ブラックかホラーの短編が好きですけど、
    本書は暖かい話が多かったです。
    「雨つぶ通信」「虹とのら犬」が特に良くて涙が出そうでした。
    この作者の本をもっと読もうと思う。
  • 本日、サービスデー
    どの話も面白くて、考えさせられましたが、特に響いた作品が、「気合入門」と「蒼い岸辺にて」です。

    前者では、気合一つがあるか、ないかで、見ている世界が変わってくるということ。

    怖がったり、避けたりしていても、何も変わらない。気合を入れて、目を逸らさずに、最後まで立ち向かうことで何かを得られることも...続きを読む
  • わくらば追慕抄
    わくらばシリーズの2冊目。
    光あるところ影があるように、白魔術と黒魔術があるように、ブラックジャックにドクターキリコがいるように、好敵手登場ってのは読者にとってワクワクするもんだ。また良き理解者の造反と復活、なんていう常套手段の展開もあり、結構盛り上がりのある巻となっている。

    昭和30年代を語るの...続きを読む
  • わくらば追慕抄
    短編なので、読みやすい。

    さりげなく続ききになるような謎を置いてきます。
    非日常の世界なのに、どこか懐かしい匂いを閉じ込めて。

    戦後の日本。いろんな人がいた匂いがつまってる。
  • オルゴォル
    男の約束を果たすため、東京から鹿児島へ旅する少年の成長物語。
    人は一人では生きていけない。支えあってこその「人」である。よく言われることだが、その実感は本当のピンチの時に知ることができる。
    生まれてきたからには、本当に死にたいと思う人はいない。少年が、福知山線事故現場、広島平和記念資料館、知覧特攻平...続きを読む
  • わくらば追慕抄
    わくらばシリーズ第二段
    ・お姉さんの能力、もしかしたら姉妹の両親の秘密を知ってそうな悪役薔薇姫登場。怖い。