原田ひ香のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ続編だから仕方ないのだと思うけど「三人屋」に比べると、全体的にボヤッとしていて負の感情を抱いた。
読者からすると本の中でずっとそこにあってほしい「三人屋」だったのに、現実的に盛衰の衰の部分を目の当たりにさせられてしまった感じ。
そして作家の一也がいちばん感情移入できなくて、本人視点があっても性格もうまく掴めなかったのに、そんな人が結果的に三人屋の場所を潰したうえに不義理な形で終わったので驚きだし、商店街のみんなと共に腹が立つ。
前作だと温かみ部分ばかりがクローズアップされていた感覚だけど、携帯屋の望月によって、"部外者"への冷たさとか、人間同士の距離感が近いことによる面倒くささとかが露出した感じがあった。
個人的には最初の章の理人が良かったな。
「オトウサン」に無言電話をかけて「もしも、僕のことが嫌いだったら……ごめんね。でも、お金だけでも受け取ってくれないかな」と言われるシーンが印象的。
会いに行って本当によかった。
古屋さんとの関係性も切なくて、、、でも三人屋で働くようになって、「ママみたい」と評されるようになって、素の自分を出せるようになったのかなと安心した。無理に古屋さんとハッピーエンドにならないのがいいのだ。 -
Posted by ブクログ
読みながら、あぁ、これはハコさん←小さな本屋さん。のまなみさん向けだなぁ。
と、読みながらずーっと思ってた。
本✖️美味しい食べ物。
これはもう私の中で、まなみさん。
ハコへは一度しかお邪魔したことがないけども、古いアパートの一室にあって、入るのが躊躇うほど。
周りには美味しいカフェや、ほかにもたくさんの小さな本屋さんがひしめいてる札幌のちょこっと奥地にあり、知る人ぞ知る本屋さんの町。笑
町なのか、丁なのか?笑
まなみさんが、
一生懸命、近所のいい本屋、絶対行ってほしい!←ただ好きな本屋
めちゃくちゃ美味しいよ!すぐ売り切れるけど!
っていう近所のドーナツ屋
もうとにかく、まなみさん。
本も食べ物の本が好きで、本も好きだけど、食べるのが好きで。笑
内容はしっかりしんみり、少しだけ謎が解き明かされたり、ほんわかしたり、色々あるのだけれど。
きっと、ハコのまなみさんもこんな珍道中なのでは?
と想像しながら読んでしまいました。
#haco
#札幌
#原田ひ香 -
Posted by ブクログ
ネタバレ無知だった主人公が自分の力で生きる力を身につけ、過去の殻を脱ぎ去っていく過程は読んでいて本当に楽しく、爽快なハッピーエンドを期待した。
それだけに、思いがけない結末には「尻切れトンボ感」が否めない…。
道半ばで終わるにしても、その先に少しでも光を感じられる終わり方がよかったな。
解説で「単行本版」と「文庫版」で主人公の最後の行動が異なると知り、それぞれ考えさせられはしたものの、彼女の過酷な境遇を思うとあまりに無情なラストに感じられ、どうしてもモヤモヤが拭えない。
結末ひとつで、作品全体の評価がここまで変わるのだと痛感。
一度染みついた環境の連鎖から抜け出すことの圧倒的な難しさを突きつけるのは、現実的かもしれないけど、虚しくなる読後感だった。 -
Posted by ブクログ
1作目は、ロンダリングする住人
りさ子が中心になっていたけど
今回は、いろいろな人の視点で描かれた連作。
どの主人公も少しストレスかかっていて
その心情にキューっとなる。
1話目の康江なんて
義父からアパート経営を引き継いで
パートと子育てしながらやっているのに
夫はまったく無関心どころか
問題丸投げしてくる(`^´)
本当に腹だたしい!
と、思ったら3話目は
浮気がバレて行き場をなくし
ロンダリングする側になった男のはなし。
他にも、失踪人を探す仕事を請け負う会社や
りさ子にも再び脚光があたるはなしがあって
実はそれまでの短編が
おおきな横軸でつながっていたことが
わかる最終話にちょっとビックリ。
明日は今日より、少しだけいい日。
著者の小説を読むといつも
そんな読後感を覚えます。