原田ひ香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2024年出版。タイトルからして「古書店と食堂の合体が舞台」かと思ったが、意味合いが違った。設定が身近で一般的、という訳でもないのだが、特に大きな事変も無く淡々と進む。会話の描写がとても多い。中心人物二人の視点が数ページ毎に切り替わるので、スキマ時間を使って断続的に読んでいると、一瞬??になる。男性の同棲愛を、故人を含めてとても自然な形で物語の仲に織り込んでいる。読後感として特に大きな満足感や感動は無いんだけど、時間の無駄だったような不満も無い。「身近にこんな方達が居て、たまたまお話を伺って事情を知りました」みたいな感じ。ちょっと不思議な?読者体験だったような気がします。
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Posted by ブクログ
表題作の「人生オークション」と「あめよび」の2作だ。
人生オークションについては、私はヤフオクで物を買ったことがある。新品なのに何故か安い物がある。本は古本屋さんに来てもらって売却している。しかし、本も手放したくないものがある。そして本棚から溢れてしまう。リリ子叔母さんの状況になったことはないが、気持ちはわかる。どちらかというと考え方は姪の瑞稀に近い。原田ひ香さんのストーリー性と表現力が奥深くまで導いていく。
あめよびについては、美子と平山輝男が6年の付き合いをしているが、輝男はどうしても結婚できない理由があるという。その理由は話さない。諱(いみな)が関係するのか?
自暴自棄になってしまう -
Posted by ブクログ
兄の滋郎が突然亡くなり、神保町の古本屋を
継いだ女性珊瑚さんは、滋郎の兄の孫の美希喜と
周囲の人達に助けられながら経営することに。
古書店を訪れたお客さんが、自分が読んだことの
ない思いがけない本を、珊瑚さんや美希喜に紹介
され、気持ちが徐々に変わるシーンが印象的。
食べ物が出るシーンが本当に美味しそうで、
特に、美希喜が、大学の進路相談に滋郎さんの
お店に行った時にご馳走になった、けぬきすし、
食べてみたい。それから、揚げたてのピロシキ、
ボンディのビーフカレー‥
ああ、なんだかすごくお腹が減ってきた‥
町中に古書があふれていて、おいしいものが
あふれていて、味わい深い人達がいる、
なんて -
Posted by ブクログ
子沢山の毒親に育てられ、きちんとした教育を受けられないまま大人なった主人公・天使(エンジェル)。
高校中退後、世間に放り出される。生きていくために働き始めるが、学もお金もなく、親の援助もない彼女がいかに成り上がって行くのかを描いた作品だ。
「老人ホテル」というタイトルだけに訳あり老人達が長期滞在するホテルを舞台にお金持ちになるためのノウハウを学んでいくことになるのだが、ラストが後味の悪い感じだった。
途中まで楽しく読めてただけにモヤモヤ感が残ってしまった。
解説によると単行本と文庫本ではラストに違いがあるらしいが、読後にスッキリ感を求めるタイプなので、いつもより星の数が1つ減ってしまったかな笑 -
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Posted by ブクログ
原田ひ香さんとタイトルに惹かれて手に取りました。
日常のほのぼのした雰囲気を想像していましたが、始まりから母と娘の不穏なやりとり。
(当方も母親のただ聞いて欲しいだけのお喋りを鬱陶しく思った経験はなきにしもあらず。)
不倫や離婚などの良くない言葉が出てきたなと思ったら視点が変わり、そんなこんなで計4人の女性の視点からその事柄について描かれています。
皆さんも書いてある通り、結末はありません。
4人の女性が「そうはならんやろ!」と突っ込みたくなるような不思議な絡み合いをするのが面白おかしく、私はニコニコしながら読み終えました。
読み手によって自由度の高い読み物だと思いました。