原田ひ香のレビュー一覧

  • 古本食堂

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    お食事小説とも、古典をモチーフにした名著リスペクト小説とも言い切れない。神保町を舞台にした、本の雰囲気がふあーんと香ってくる小説。
    雰囲気系だからこそどっちつかずな部分もあるというか。振り切っていただいてエンタメ系にしていただいてもよかった。

    あと、個人の多様な想いを絡めた本が増えている気がする(内容に関わるかもだから遠回しな書き方で気持ち悪いが…。自分の備忘録も兼ねているので仕方がない)。
    そのこと自体はなんとも思わないが、こんなところにも出てくるか?となった。もはやネタ?のように何でもかんでも扱っている感じがしてそこは若干不快感。

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    2025年08月03日
  • ギリギリ

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    ネタバレ

    妻、夫、元姑の奇妙な微妙な人間関係。夫、健児が書いた脚本を読んだ妻、瞳の気持ちに変化が。せっかく立ち直りかけていた彼女だったけれど一つの綻びにより関係はあっさりと壊れてしまう。それでも2人の前途は明るいと思える終わり方で良かった。

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    2025年08月03日
  • あさ酒

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    最初のページだけでピンと来た.
    「あ,知ってる…ってか,オレ常連じゃん!」
    そして冒頭から3話まで全部「良く知っている」お店の連続!もしや,12話コンプリートしちゃったらどうしよう?まるで『朝酒』求めて彷徨い歩いてるみたいじゃんか!
    まぁ,そこは杞憂だったのだけど,その後もよく知っている場所のことが多かったし,なんか映像を見る様に読んだ.結局「良く知っている』は4件止まり,良かった,『朝から飲んだくれ人間』にならなくて笑
    しかし,不覚だったのは,至近とも言える初台の朝から飲める店を知らなかったこと!そんなものがあるって知ってたら30年前から通ったぞ!いや…30年前はまだ学生だったしそんなに飲ん

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    2025年07月29日
  • 人生オークション

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    Audibleで。
    人生オークション
    箱がつまった部屋。犯罪者(犯罪者ではない)と言われる叔母のアパートで、姪が自己を、叔母と共に振り返りながらオークションをする。時折出てくる本の1節も面白い。
    ちょっと前まで本が詰まった箱に占領されていた自分の部屋を思いだし、なんとなく同じ空気を吸ったような気がした(笑)
    やっぱり片付けるとちょっとスッキリするもんなんだろうな人生変わるかなと思いながら、捨てられない本等が詰まったコンテナが積んである部屋の一部に苦笑い(笑)した読後でした。

    あめよび
    知ってる~私は野球中継の方がいいからあまり聞いたことがない(笑) 
    眼鏡屋さんといい、寄り添い離れる2人の優

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    2025年07月27日
  • 老人ホテル

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    「ホテル暮らしの老人たちに教わるお金のこと、生きる知恵」の帯を見て「三千円の使いかた」や「財布は踊る」を連想し読んでみた…けど、ちょっと趣きが違った。
    最初、主人公や登場人物になかなか気持ちが寄り添えず捲るページが進まず…途中からは天使の人生の行く末が気になり一気読み!
    本編もスピンオフも結局結末がモヤモヤ…
    読者に委ねるということでしょうか。
    光子の伝授を実行する天使の姿をもう少し明細に見たかったなぁ!
    ちゃんと再生する姿見たかった!

    ひ香さん、すごく好きな作家さんだけど、時々このモヤモヤ感が残る小説がある…
    でも好きだから読んじゃう(^^)

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    2025年07月26日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    「わたしたちは平穏」が好きだった。似たような食生活だからかな。白いもの好き。

    1人と2人じゃ同じもの食べても味は違う気がするし、よりおいしく思える気がする。誰かとの食事は思い出も食べているような感じ。

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    2025年07月23日
  • 東京ロンダリング

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    賃貸物件のロンダリングのお話。10年以上前の作品なので作中でも触れられているけど、ネットで事故物件を調べられるようになってしまったので、今だとこの仕事だけで生活できるほどの報酬もらえるのか心配だけど、東京の色々な場所に住めるのは羨ましいな。
    途中まで凄く面白かったのに、突然お話が終わってしまった印象。

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    2025年07月23日
  • 喫茶おじさん

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    ネタバレ

    重い内容の本の後に読むにはとーってもいい本だった!これが無神経おじたちの背景か〜と思いながら読んだ。また、この人の周りの人たちもわかってないとか本人に言う感じ、シンプルにひどって思った。
    けど、さらっとふらっと読むにはちょうど良くて、ご飯も美味しそうで、喫茶店行きたくなったし、読んでる時のお昼がたまごサンドイッチになったりした。
    このおじさんのようなこころもちのときに読むにはちょうどいい本

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    2025年07月24日
  • あさ酒

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    ランチ酒に続いてあさ酒、コロナ禍以降の話です。
    実名店は出てきませんが、モデル店はあるのかな?
    朝酒、昼酒が好きな人は楽しく読めると思います。
    そのうち、テレ東の深夜にドラマ化しそう。

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    2025年07月21日
  • サンドの女 三人屋

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    サンドの女って、たまごサンド?わたしはたまごサンドが大好きだ。シュークリームの次くらいに。

    朝日が就職し、朝日が焼いたパンをまひるがたまごサンドにして売りはじめる。三姉妹それぞれの恋が変化していくのも面白い。
    夜のスナック、夜月の元へランプンツェル商店街の強者たちが集う。そこでの色恋話しが、女性の立場や、男性の立場やゲイの立場で揺れ動くところが、原田ひ香さんの文筆力で深みを増している。

    さて、三姉妹の行く末は・・・。
    サンドにはもう一つの意味があった。

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    2025年07月20日
  • 人生オークション

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    「人生オークション」
    一時、ネットオークションをやっていたことがあって、出品〜発送までの面倒くささや、取引相手とのやり取りの定型文など、「あーこういう感じだった」と思い出しながら読んだ。
    洋服の出品の大変さは、思い出すだけでしんどくなる。
    オークションネタは面白かったんだけど、りりこ叔母さんの考え方にもやもや。人に信じてもらえないことはもちろん悲しいけど、りりこ叔母さん自身ももっと人を信じてみれば良かったんじゃないかと思う。

    「あめよび」
    こちらは、もっともやもや。輝男の行動が全く理解できなくて…
    でも、解説を読むと「〇〇な人は近現代史を学び直したほうがいいでしょう」という厳しい一言が。

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    2025年07月13日
  • ほろよい読書

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    5人の作家さんによる、お酒に纏わる短編集。それぞれの特徴が出ていて楽しい。個人的には柚木麻子氏の、コロナ禍の時期のオンライン飲み会の話が好きだった。

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    2025年07月10日
  • 東京ロンダリング

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    予想したのと違ったけど、とても読みやすくてあっさり読めた。
    ロンダリングを続ける主人公とその部屋にまつわる話が続くのかと思っていたら違った。
    タワマンの中に違法カジノって、当然不動産会社もグルとしか思えんのだけど、多分相当な規模でやってる犯罪だろうし、あんな簡単な脅しに屈するもんだろうか。たかがロンダリングしてる女一人、簡単に消せると思うんですけどね‥(話が物騒になってる
    あんなバタバタっと終わらせなきゃいけない理由でもあったの?てくらいあっさりした終わりで、なんか肩透かしでした。
    主人公を含めて共感出来るキャラがいなかったのもちょっと残念。主人公気力抜け過ぎでは‥?だいぶ酷いことされてますよ

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    2025年07月05日
  • あさ酒

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    ランチ酒の新章!あさ酒。派遣社員で婚約者にも振られた恵麻は見守り屋見習いとして働くことになる。仕事が終わった後の朝酒と美味しい食事の話。
    祥子は大阪へ行ってしまう?恵麻がその後を継ぐのか?新展開を迎える、それで朝酒となったのか!

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    2025年07月03日
  • 古本食堂

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    若いみききちゃんの立場や妙齢の、珊瑚さんの気持ちがそこかしこに散りばめられていて、キュンとする。
    本が好きな気持ちに満ち溢れている。

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    2025年07月02日
  • 老人ホテル

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     終わり方に凄いモヤモヤしたけど逆にそこが良いのかもしれない作品だと思いました。思っていた以上に重ためな内容でした、でも面白かったです。

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    2025年07月02日
  • 老人ホテル

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    ネタバレ

    「老人ホテル」

    解説に寄ると、単行本と文庫版では結末が違うらしい。文庫版にはスピンオフとしてヒロインのその後の短編が掲載されている。これが何とも苦い。どんなに努力をしても、充分な成功者でも。振り切っても振り切っても逃げられない・捨てきれない・自ずと滲み出てしまうものを思う。そして、その象徴が「ファーストクラス・ラウンジ」での珍事(その後の事はある意味どうでもいい蛇足のようにさえ思う)というのは、作者の巧さが際立っていた。

    しかし、ヒロインの光明となった光子もまた別種の毒親であった、という皮肉。ホテルの誰が金を?という疑心暗鬼の人間の闇。救いがないなぁ、と思う。

    ヒロインは離婚になり(ヘタ

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    2025年06月29日
  • 東京ロンダリング

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    ネタバレ

    書き出しからすでにおもしろくて、どうなるんだろうとワクワクしながら読みました。
    無気力だった主人公が生気を取り戻す事ができて良かった。

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    2025年06月28日
  • 老人ホテル

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    自己肯定感が低いってこういうことか。疑われたらもう終わり。無実であれば、真実を訴え続ければいつかわかってもらえる(かもしれない)という発想が全く湧かないようだ。
    ご老人たちも主人公も妙にリアル。どこかにいそうな気さえする。主人公が幸せになってくれるといいな、と思うけど、多分光子さんみたいになる気がする。でも。もっと強くなれ。がんばれ!

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    2025年06月21日
  • ラジオ・ガガガ

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    ラジオが人を繋げている作品。日常ドラマにラジオが溶け込む感度が素敵。物語によってはあまり引き込まれないものもあったけど、終盤の人間ドラマは興味深かった。

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    2025年06月19日