原田ひ香のレビュー一覧
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まかさ、こんな関係が…
夫の一郎太が急逝し、その寂しさを紛らわすために、同窓会で再会した健児と再婚した瞳。
健児はまだ無名の脚本家で、仕事の忙しい瞳に代わって家事を担当している。
そんな健児が仲良くしているのが、一郎太の母の静江。
夫も息子も亡くし、天涯孤独の静江は瞳に連絡をしてくるが、不在の時には健児が対応する。
健児は静江の困り事を手伝っている時、たまたま静江の伯母の思い出話を聞き、たまたまそれが脚本に採用され、忙しくなる。
しかし、その話の内容の中に瞳が気になる部分があり…そこから健児と瞳の関係がぎこちなくなる。
健児も仕事が忙しくなり、瞳のことにばかりかまっていられなくなる。
不思議な -
Posted by ブクログ
ネタバレ本当にやったかどうかではなく、誰も「やっていない」と信じてくれなかったということが重要というのはすごくよく分かるなと思った。
こういう時に「この人がそんなことするはずない」と誰かがかばってくれたら・・。
いろんなことに自暴自棄になってしまう気持ちは分かるなと思った。
物が多すぎる状態というのはいろんなやる気を失わせるけど、やる気がなくなるからこそ物が溜まっていってしまうこともあるんだろうな。
姪やひよこちゃん、オークションの人々とのやりとりで「信じられている」「認められている」という感覚を得られたこともおばさんを救ったんだろうなと思った。
2話目の「あめよび」は煮え切らない彼氏にむむー!っ -
Posted by ブクログ
面白かった。面白かったけど、え、ここで終わっちゃうの?という唐突な終わり方。そして、タイトルのお夜食っていうほどお夜食はメインではなかった。どれもこれも美味しそうだし、選ばれたお夜食の出典も私の好みだった。だけど、なんというかとってつけたようなお夜食で、あまり物語とは連動しているような感じがなかった。私の読み間違いかもしれないけど。面白い小説の作家さんという印象の原田ひ香さんだから、期待値が高かったのかもしれない。
ここのところ、いつも評価高めの私にしては、星が3つの出番が増えた。読み手側の気持ちの問題?時間が経てば、また違った評価になるのかもしれないな。 -
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Posted by ブクログ
夫の一郎太を過労のため突然亡くした瞳、同窓会で再会し、その後瞳と結婚した健児、一郎太の母で瞳の義理の母だった静江の、3人の視点で物語が進んでいく。
3人の心情がとても丁寧に描かれている。
突然愛する人を失ったら、後悔もするし、思い出は美化して行くだろう。
心に空いた穴を埋めるために、誰かにすがりたくもなるだろう。
健児の書いたシナリオがドラマ化されることになり、瞳は家のゴミ箱に捨てていた原稿を読んで、自分と健児との再婚のことを考えてしまい家を出て行く。
二人の間にすれ違いがあったとか嫌いになったというわけでもなく、結局自分が許せなくなったのではないのか。
亡くなった夫が遺していったものに苛まさ -
Posted by ブクログ
ネタバレランチ酒シリーズをまだ読めていないので、
スピンオフといってもついていけるかな?と
少し思ったのですがとても楽しく読めました!
コロナで人生が変わった人は大勢いると思います。かくいう私もその1人です。
仕事もなく婚約破棄になり、さらにはコロナに罹患し落胆している恵麻。
そんな彼女に手を差し伸べてくれたのは見守り屋の祥子、そんな彼女から誘われて恵麻は見守り屋の見習いになる。
いろんなお客様を見守りつつ、祥子たちからも見守られ恵麻が少しずつ心の元気を取り戻しているようでホッとしました。
お仕事終わりの朝にはおいしいご飯とお酒で、
心も身体も一息ついている、そんな描写が暖かくて元気をもらいました。