原田ひ香のレビュー一覧
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ネタバレお金にまつわる短編のアンソロジー。編者のアミの会は実力派女性作家集団としていくつかアンソロジーを刊行している。
新津きよみ「百万円分の無駄」:女の恨みは怖い
原田ひ香「一生遊んで暮らせる方法」:そろそろふぁいやぁ太郎さんのお金の使い方に共感。ただし奥さんに同じことを強要してはいけません
大崎梢「12万円わんこ」:バーニーズマウンテンドッグのタレント犬ハティの値段はお安くなって12万円、我が家のトイプードルも12万円。高いか安いか?
永嶋恵美「廃課金兵は買物依存症の夢を見るか?」:廃課金兵の実態を面白く読んだ。
福田和代「わらしべ長者のつくりかた」:いい話です。読書感想文にぴったり
図子慧「塾に行かない子どものための五つのクリンプス」:息子の勉強の邪魔をしていた5つの障害(クリンプス)は息子の挙動のチェックを怠慢していた私という、日本人らしい発想のお話。
松村比呂美「二千万円の差額」:身近な人の死因を自分に求めてしまう日本人らしい発想のおはなし。 -
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まかさ、こんな関係が…
夫の一郎太が急逝し、その寂しさを紛らわすために、同窓会で再会した健児と再婚した瞳。
健児はまだ無名の脚本家で、仕事の忙しい瞳に代わって家事を担当している。
そんな健児が仲良くしているのが、一郎太の母の静江。
夫も息子も亡くし、天涯孤独の静江は瞳に連絡をしてくるが、不在の時には健児が対応する。
健児は静江の困り事を手伝っている時、たまたま静江の伯母の思い出話を聞き、たまたまそれが脚本に採用され、忙しくなる。
しかし、その話の内容の中に瞳が気になる部分があり…そこから健児と瞳の関係がぎこちなくなる。
健児も仕事が忙しくなり、瞳のことにばかりかまっていられなくなる。
不思議な関係の3人の間で揺れ動く気持ちと心の変化が、切ない。
2025.5.21 -
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面白かった。面白かったけど、え、ここで終わっちゃうの?という唐突な終わり方。そして、タイトルのお夜食っていうほどお夜食はメインではなかった。どれもこれも美味しそうだし、選ばれたお夜食の出典も私の好みだった。だけど、なんというかとってつけたようなお夜食で、あまり物語とは連動しているような感じがなかった。私の読み間違いかもしれないけど。面白い小説の作家さんという印象の原田ひ香さんだから、期待値が高かったのかもしれない。
ここのところ、いつも評価高めの私にしては、星が3つの出番が増えた。読み手側の気持ちの問題?時間が経てば、また違った評価になるのかもしれないな。 -
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夫の一郎太を過労のため突然亡くした瞳、同窓会で再会し、その後瞳と結婚した健児、一郎太の母で瞳の義理の母だった静江の、3人の視点で物語が進んでいく。
3人の心情がとても丁寧に描かれている。
突然愛する人を失ったら、後悔もするし、思い出は美化して行くだろう。
心に空いた穴を埋めるために、誰かにすがりたくもなるだろう。
健児の書いたシナリオがドラマ化されることになり、瞳は家のゴミ箱に捨てていた原稿を読んで、自分と健児との再婚のことを考えてしまい家を出て行く。
二人の間にすれ違いがあったとか嫌いになったというわけでもなく、結局自分が許せなくなったのではないのか。
亡くなった夫が遺していったものに苛まされて、いつまでも前に進めていないということではないか。
健児はどこも悪くないのに、振り回されて可哀想としか言えない。
面白かったが重い話で、これでいいのかといった終わりだったが、ひ香さんらしいのかも。 -
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このタイトルから、お金のやりくり的なストーリーかと思いきや、全然違って女性の生き方を描いた内容でした。
シングルマザーの里里の元に、疎遠にしている母親から古い家計簿が転送されてきます。
その家計簿をつけていた五十鈴加寿という女性は、男と駆け落ちした挙句心中したと聞かされていた、里里の祖母と思われ、家計簿の備考欄に書き込まれている日記のような独白を読み進めるうちに、加寿の人生が浮かび上がってきて・・。
本書は里里の視点と、件の家計簿を発見した女性就労支援NPO「夕顔ネット」の代表・晴美さんの視点、そして加寿さんの家計簿の記述が交互に展開していく構成となっております。
本書に登場する女性達は、立場は様々ですが皆一様に一筋縄ではいかない事情を抱えて生きているわけで、その辺のほろ苦さが胸にキュっとくるものがありますね。
家計簿をつけていた加寿さんの人生も、戦時中ならではの大変さと併せて当時の男尊女卑な風潮という時代的な生きづらさが伝わってきましたが、個人的に「夕顔ネット」の晴美さんの過去の出来事が壮絶すぎて唖然となりました。
晴美さんは十字架を背負ったように生きていましたが、私見を言わせていただくと、"悪いのは男やろー!"って感じです(あと、相手の女性も病み過ぎでしたよね・・)。
で、その最低男がその後しれっと結婚していて(しかもデキ婚(-_-;))、久しぶりに晴美さんにコンタクトを取ったのも結局セールス目的だったのには、"コ、コイツ・・終わってる"と呆れてしまった私です。
てか、本書に登場する男性陣って、前述の晴美さんの元交際相手といい、里里の不倫相手&啓ちゃんの父親といい(養育費払って!)、加寿さんの夫&里里の祖父の善吉といい(働かないクセに偉そうにすな!)、「夕顔ネット」に駆け込んできた、みずきさんへのストーカー男といい(コイツは論外!)・・まさに、ダメんず万博ですわ(本日万博開幕したことですし(*‘∀‘))。
・・と、ついプリプリしちゃいましたが、だからこそ悩みながらも頑張って生きている女性達にエールを送りたくなりました。
そんな訳で、なかなか深めの内容でしたが前向きな気持ちになれる読後感で良きでした。
因みに私は、家計簿を付けたことも無ければ付ける気もない、どんぶり勘定を通り越した、ザル勘定(?)人間でございます~(;・∀・)