原田ひ香のレビュー一覧

  • 人生オークション

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    ネタバレ

    急に行くことになった 遠方の田舎町。
    軽いタッチの小説で定評のあるこの作家さんを選んで
    新幹線のお供にしました。

    主人公はアルバイターの瑞希。
    不倫相手の奥さんと警察沙汰を起こし 離婚されてしまった叔母りり子のところに通うことになる。
    せまい部屋に積み上げられた山のような段ボール。
    これを片付けるべくオークションを試みるふたり。
    荷物をオークションにかけていくうちに 少しずつ叔母のかかえてきた気持ち
    そして 「就職する」という世間のレールに乗り切れない自分の気持ちが靄の中から姿を現していく。

    主人公と叔母さんの人生は まぁよく聞くような展開なのだけれども
    ・落札者へのちょっとしたメーッセー

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    2024年09月17日
  • 図書館のお夜食

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    ほの暗い印象の物語が得意な作家さん
    この作品も例外ではなかった
    スッキリ、しないけれど、それが現実に近くありのままだという気もする

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    2024年09月16日
  • サンドの女 三人屋

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    ネタバレ

    あまり仲のよくない美人三姉妹が主人公の話です。
    長女夜月、次女まひる、三女朝日。

    父親から引き継いだお店を夜はスナック、昼はうどん屋、朝は喫茶店とそれぞれの姉妹が切り盛りしてる所から話は始まります。

    ラプンツェル商店街を舞台に各章ごとに彼女達を取り巻く男達にスポット当てて話は進んでいく群像劇。

    三人姉妹と玉子サンドがどう結びつくか?
    構成がとても面白く読む進む事にグイグイと推進力が増してくる良作です。

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    2024年09月16日
  • 事故物件、いかがですか? 東京ロンダリング

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    孤独死等による事故物件は、これから増えていく一方だと思うので興味深い内容でした。短編同士がラストで繋がるという構成だとは思うんですけど、あまり引き込まれる感じはしなかったです。

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    2024年09月13日
  • 人生オークション

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    「人生オークション」
    私も、ヤフーオークションを行ったことがある。買う方専門だったけれど。
    オークションを通して、二人で断捨離していく中で、おばと姪の関係が変わっていくさまが面白い。いつしかおばの中に自分を発見し、瑞希自身が自分を外側から見ることができるようになっていく。
    「あめよび」
    美子とその彼氏ゴリちゃんのもどかしい恋愛話。愛し合っていたのに二人の選択した道は・・・。過去の体験や『秘密』がどうあれ、それをオブラートに包むことが優しさなんだろうか。そんな釈然としない終わり方だった。

    リアリティがなくても希望の持てるフィクションの方が好きな自分に気づいた。

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    2024年09月11日
  • ラジオ・ガガガ

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    「ラジオ・ガガガ」
    著者 原田ひ香

    装丁画にちょっと懐かしい気持ちになりますね。
    机に向かって勉強の合間にラジオ。昭和かな笑

    今は金曜日の午前中のラジオが好きで、家にいる時は何となく聴いています。好きな番組があると、その時間がワクワクしますよね。笑

    こちらの本は、私が思うラジオのワクワク感とはちょっと違っていましたが、一話一話に様々なドラマがあり、夜一話ずつ、ラジオドラマを聴くように愉しみました。

    六話の短編の中から、感想を少しだけ。
    「昔の相方」の夫婦の関係、いいですね。(*´ω`*)
    「We are シンセキ!」レモンさんのお悩み相談。若者の悩みの窓口があることで救われることもきっ

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    2024年08月30日
  • ランチ酒 今日もまんぷく

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    絶品ランチ×人間ドラマ
    3作目だったのか…いきなり読んでしまったから追いつけきれないところがあったのかも。
    「見守り屋」の女性の人間生活を描く。
    離婚した元夫、そこに置いてきた娘、仕事で出会った新しい恋人、、、それぞれと関わりに、依頼者との出会いが影響を与えていく。毎度の仕事の後に、ランチ酒を嗜む。
    人間ドラマが結構暗めではあるけれど、最終的には明るく終わってくれてよかった。

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    2024年08月30日
  • 事故物件、いかがですか? 東京ロンダリング

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    短編になっていて読みやすくはあったけど、
    それぞれに登場人物が何人かずつ出てきて、あまり掘り下げない内容もあったり、深くは物語に入り込めなかったかな…。

    よく見たら『東京ロンダリング』という作品の続編みたいだったから、そもそも読む順番を間違えたかも。興味が向いたら『東京ロンダリング』も読んでみたい。

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    2024年08月21日
  • 彼女の家計簿

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    読むと何かを書きたくなるよ。日記でもエンディングノートでも雑記帳でも。何でも良いから文字が書きたい!!

    現代と戦時中を行ったり来たりするお話。
    その2つの時代の橋渡しをするのが、加寿さんという1人の女性が残した家計簿。この家計簿をキーに、過去と今を行ったり来たりするのだけど、家計簿を記した戦時中の加寿さんと、現代になって皆が語る加寿さんのキャラクターがどうしても私の中で繋がらなくて。
    私の中では、NPOを作ったのが加寿さん、て言われたほうが納得できた感じ。

    加寿さんが残した過去の家計簿から、今を生きる皆が何かを掴む、みたいな話じゃなく、いっそ潔く、加寿さんの一代記が読みたいな。
    家計簿、関

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    2024年08月17日
  • ギリギリ

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    夫を亡くし、再婚した瞳。再婚相手の健児。元夫、一朗太の母親である静江。
    この三人の視点が変わりながら進む連作短編。

    すでにこの世にいない一朗太をそれぞれが思いながら進む妙な3人の関係。
    そういうことだったのかと、終盤にわかるタイトルの意味。
    共感はできなかった。今を生きればいいと思った。
    何が正しいのかわからない世界で生きるのって難しい。

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    2024年08月12日
  • ミチルさん、今日も上機嫌

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    バブルの好景気を知らない自分からするとバブルって愚の骨頂みたいなイメージが強い。

    バブルの好景気に美味しい思いをしたミチルさん。
    45歳になってもその感覚が忘れられない。
    嫌な女のようでそうでもない、苦労知らずのようで仕事もできる、なんとも言えない人だ。
    (解説で「鼻持ちならない」と言われてて笑ってしまった。確かに…)


    そして元カレも順風満帆な人とそうでない人が出てくる。バブルの恩恵を受けたからってみんなが幸せな訳ではない。

    ミチルさんみたいな華やかな時代を生きてきた美魔女がポスティングの仕事なんてするか?と何度も思ったが、多分、彼女は自分が抱えてる何かから解放されたかったのだろう。優

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    2024年08月11日
  • 口福のレシピ

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    お手軽で美味しそうな料理が出てきて、参考になるかと思いきやそれほどでもなかった。
    料理の才能がある人は、材料でぱっぱっとメニューが思いつき、手順も無駄なくできるんだろうなぁ。
    私は食いしん坊だけど、料理の才能はないのが残念だ。

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    2024年08月05日
  • ランチ酒

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    仕事終わりの美味しいご飯とお酒、それがランチだったらとてもいいだろうなぁと思いました。こんな人もいるんだなぁ。少しうらやましい。でもみんなそれぞれの人生があって、迷いながら生きてる。少しの楽しみがあっていい。御飯の描写が食べ物が近くにあるようでした。

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    2024年08月01日
  • そのマンション、終の住処でいいですか?(新潮文庫)

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    有名な建築家が建てたマンションを巡って、様々な人の物語が展開されていく。
    終の住処として購入した夫婦や建築家の娘、建築家とともに一緒にこのマンションを建てた男などなど。
    それぞれの人生が語られていて面白かったです。

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    2024年07月26日
  • 彼女の家計簿

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    これまで読んできた原田ひ香作品とは異なった内容だった。しかしこんな作品も読んでみたい、とも思っていた。導入部分が秀逸で引き込まれたが、戦中戦後と現代を行き来し、また、シングルマザー、NPO法人の代表、戦地に赴いた夫の代わりに代用教員となる女性。それぞれの状況が入れ替わり立ち替わり書かれていて少し読みにくさを感じたり、集中力を欠いてしまった。読み応えはあり面白いと思う。生きにくい女性達は時代を超えても常に存在する。しかし自ら生き方を選べる。そんなお話しでした。

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    2024年07月23日
  • はじまらないティータイム

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    この状況では、ティータイムははじまらないな。始める状況でもないな。どっちかというと佐智子さんの立場で考えてしまいそう。

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    2024年07月11日
  • アイビー・ハウス

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    激務に疲れてセミリタイア的な生活を送る男性、その妻と友達とその妻。ちゃんと作ったご飯を美味しく食べる生活。忙しい現代を生きる等身大の姿を食べ物を交えながらリアルに描いた作品。

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    2024年07月08日
  • 虫たちの家

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    九州の島に作った、虫たちの家。そこに来る人は現代の中で傷つけられたりして、避難してきた人である。本名を隠して、虫の名前が付けられているのもそのせいだ。ちょっと暗い話であるがなかなか良かった。

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    2024年06月30日
  • ミチルさん、今日も上機嫌

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    かつて丸の内のOLだった、バブル期の象徴のような女性ミチルさん。
    バブル期も終わり、ミチルさんの状況も変化する。
    向かい風を感じながらも、持ち前の明るさで未来を突き進んでいく姿に、頼もしく、応援したくなる小説だった。
    吉田伸子さんの解説も良かった。

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    2024年06月22日
  • 口福のレシピ

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    昭和初期のしずえと現代に生きる留季子。二人を繋ぐことになった生姜焼きのレシピ。
    昭和の初めならしずえのような境遇になる人もいたのかもしれないけど、まあまあ裕福で学もありそういうお商売の人でもないのだから品川の2代目夫妻は罪作りだと思う。留季子のレシピアプリ試したい。
    今回もどれも美味しそうな料理がたくさん。で、坂崎さんとは結局どうなるんだろう。

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    2024年06月15日