原田ひ香のレビュー一覧
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ずっと気分が悪いのだけれど面白かった。
はじめはぐだぐだした家族関係。
だらしない主人公とだらしない母と祖母。
くだらない不倫。じぶんでしっかり考えることをしない藍にいらいら。このまま不快な家族の描写が続くのか、なぜ子の本を読むことになったんだっけ?と思ってたら、途中読みながら気絶しそうになった。けれどそこから面白くなった。
肉屋で働いてるのが心配でわくわくした。
結局は若い女性が割を食う世の中の仕組みに著者は一石を投じたかったのか…?わからない。私は原田ひ香さんを全く知らなくてTwitterで読みたくなるレビューを見かけたから本作を読むことにした。もともとどういうジャンルのひとなんだろ。
こ -
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『 勝手に「ラジオ」特集 #3 』
ー原田ひ香さん『ラジオ・ガガガ』ー
ラジオドラマ脚本からスタートした原田ひ香さんならではの、ラジオの魅力満載の本でした。
勝手な特集#2の佐藤多佳子さん同様、実在のラジオ番組が関係しています(一部分です)が、6つの短編に、そっとラジオが寄り添っている印象です。
6話それぞれの主人公は、年代も性別も性格も違いますが、何らかの形で人生の岐路に立っている状況下にあり、ラジオから不思議な力をもらうという共通点があります。
以前から感じてますが、本とラジオには類似点があると思います。言葉で読者やリスナーの想像を掻き立て、共鳴や共感、更には勇気や激励ま -
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ネタバレ最初視点が次々変わるところがあり、何人かの女性が出てくるのだけど、特にその時の各人のキャラがすごい。ちょっと読むのやめようかなとも思えるくらい…
私としては 他人の家の中を入ってめぐる人1人の主人公の話が読みたいかなあ。
あの変な"努力"する女が最初に出てきた時、『おいしいごはんが食べられますように』の作家と同じ人が書いたのかと思ってしまいました。ちょっと違うけど同じようなタイプの女性。
色んなタイプの女性が出てくるけれど、それぞれがからみあって、良い方向ににいく感じは好きです。
ラストのオチまで、意地悪な目線がなくてそこが良かったと思う。
ラスト2人がどうなったのか、 -
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拘りの強い4人の女性たちの、奇妙な交流と心の解放を描いたヒューマンドラマ。
原田ひ香さんの初期の作品で、第31回すばる文学賞受賞作。
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個性的と言えるほど思い込みが激しく拘りも強い4人の女性が主人公です。ええー、そんな人いる⁉ 嫌だなあと苦笑しつつも、作者の仕掛けを読むのが楽しい作品でした。
もともと思い込みや拘りの強い傾向があったのでしょうが、夫のせいでエスカレートしたと思われるのがミツエ・佐智子・奈都子の3人。 ( ミツエは多少自業自得の感があるけれど、佐智子の場合は完全に夫が悪いし奈都子の夫は狭量だ。)
里美だけ異色で、努力を隠れ蓑に -
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『3,000円の使い方』を読んで、淡々と軽やかな文体が結構好きで、リピート。
前述した作品もさることながら本作も経済にまつわる描写があり、筆者は経済学部出身?と思ったけど、文学部卒なようでした。笑
バブルの時代に入社し、一度は結婚したものの好きな男ができたからと離婚し、元旦那から譲り受けたマンションでいつまでもふらふらと暮らす40代のミチルさんが主人公。
特に目標も持たぬまま、チヤホヤされ続けて今まで生きてきたせいで、この後の人生にもまだ期待しちゃってるミチルさん。イタい。
そして正直いけすかない。
自分の危うさに気付かないまま生活していく中で、新しい職場での出会いをきっかけに、少しだけ