原田ひ香のレビュー一覧

  • アイビー・ハウス

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    うまくいっているようで、だんだんほつれが出てくる。ただ、それは誰もが気付いていないふりをしているだけで前から存在していたもの。
    人間関係においてよくあることだけれど、シェアハウスという形で2組の夫婦を通して描かれる様子は面白かった。

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    2020年08月26日
  • 母親ウエスタン

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    ネタバレ

    不遇の子どもがいると聞けば、どんな手を使おうともその父子家庭に入り込み、赤の他人の子どものために最善を尽くす女。そして自分の去り時だと思うと速やかに姿を消し、また次の家庭を探しては移る。

    父子の父親のほうからはもう不要だと思われていたとしても、子のほうにとっては実の母親同然の存在。大人になった今も彼女のことを忘れられない子どもたちが、彼女を追いかける。

    感情が読めないから彼女を理解しづらいけれど、母性とはこういうものなのでしょうか。不思議なタイトルに思い出すのは映画『シェーン』。「カムバック!」と言われたらそうしてもいいと思う。きっと、戻れる。

    「借して」という誤字のせいでかなりテンショ

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    2020年06月25日
  • 虫たちの家

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    ネタバレ

    九州の離島ってどこかな〜
    と九州住みの私は気になった(笑)
    壱岐対馬とかかな〜と勝手に思い浮かべて読んだ

    なにかから逃げてきた女性たちの暮らす
    虫たちの家
    リベンジポルノだったり
    レイプだったり
    読んでいて辛かった
    ネット社会こわい
    いつ餌食になるかわからないこわさ

    直接暴力を振るう人だけでなく
    ネットを通じて加担する不特定多数

    ここ最近のtwitterでの誹謗中傷が問題になってるけど
    もうネットの功罪だよね
    今始まったことじゃない
    人が死んでから騒いでもさ

    それにしても
    ちょっとオチが…
    アゲハちゃんいくらなんでも
    そこまでするかな〜?

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    2020年06月15日
  • 彼女たちが眠る家

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    彼女たちが眠る家
    原田ひ香さん。

    いろんな伏線があって、
    あーあのときのー。と、
    前に戻り読み返す。
    おもしろかった。

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    2020年06月07日
  • 彼女たちが眠る家

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    2020.3.23
    どんだけ執念深いんだ?けど結果的に社会復帰出来るきっかけになってくれてよかった。
    リベンジポルノしたやつって死刑でいいわ

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    2020年03月23日
  • はじまらないティータイム

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    ネタバレ

    面白かったけど…なんて終わり方でしょう。
    でもなんか、自分も頑張ってるよねとちょっと心が軽くなった。

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    2020年09月26日
  • 彼女たちが眠る家

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    九州の離島に、ある共通の過去を抱える女性たちが共同生活を送るグループホーム。厳しい禁忌の下、静かに暮らす彼女たちの前に、奔放な母娘が入居したことにより起こる日常の崩壊。救済と希望の道を精緻に描く長編作。
    インターネットを中心とする社会となり、人は自分の存在の置場所に迷っている。便利な反面、本作のエピソードのように晒し者にされ、普通の社会生活が送れなくなる場合もある。結局はネットも人の一部分だ。自立を果たした『テントウムシ』の選択は間違ったものではないと思う。

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    2019年09月06日
  • 虫たちの家

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    ネタバレ

    傷ついた女性たちが集まって暮らす虫の家。

    自分たちの本名も過去も捨てて、お互いを虫の名前で呼び合い、できるだけ人との接触を避けての静かな暮らし。

    そこにやってきたミツバチとアゲハチョウ親子。

    娘のアゲハの島民にたいする奔放な態度を危惧したテントウムシが、自分たちの暮らしを守るためと
    禁止されていたネットを使い、アゲハの巻き込まれた事件を知っていくまで。

    ネタバレ。

    テントウムシが子供だった頃、父親の海外赴任についていき、母親に言われるままにミツバチ親子に冷たくしていたこと。
    テントウムシ一家によって自分の家族はバラバラになったと恨み続けていたミツバチが
    大人になって娘のアゲハの巻き込

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    2019年04月12日
  • アイビー・ハウス

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    ネタバレ

    2組の夫婦が二世帯住宅で暮らして5年が経ち、徐々にそれぞれの価値観のズレが生じていく。4人誰の立ち位置からも寄り添うことはできなかったけどやはりこのままずっと暮らしていくのは難しく、同居解消は致し方ないと思った。料理が得意の旦那さんは羨ましいけどこだわりが強く、大変そう。家が町田という設定に親近感湧くけど著者は町田出身なのだろうか?

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    2019年04月01日
  • はじまらないティータイム

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    全て女性目線で書かれているからか、勉強になった。
    ひどい手段でも、子供を授かれば周りからは喜ばれ、しあわせなことなのかな。
    妊娠出産ってしあわせの象徴みたいにされるけど、子供ができない人もたくさんいて、そういうことを知っているはずなのに無神経な発言をする人が多いのもまた事実…。

    人の家に入るのが好きっていうのも異常ではあるけど気持ちは少しわかる。
    外から家を見ていて、他人の家の生活とか、覗いてみたい気持ちになることはあって。
    子供の時に感じていた家庭の暖かさとか、帰った時のカレーとか、日曜日の洗濯物とか、そんなのがたまにふっと恋しくなるかんじ。

    旦那さんサイドの話も読んでみたいかも。

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    2019年02月21日
  • はじまらないティータイム

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    誰のことも好きになれない話なのに
    なぜかこころ惹かれちゃう不思議。

    努力する人に対して、
    悪い意味ですごいと思ったのは初めて。
    なんにしても本気でする努力ってすごいんだな。

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    2018年09月05日
  • 失踪.com 東京ロンダリング

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    事故物件に住み、次にその物件を借りる人に事故物件である事を説明する義務を無くす。つまり事故物件のロンダリングをする相場不動産。訳あって安い物件を探していて、これはと思う人にその仕事を紹介している。
    紹介される人達の背景や、その後の変化などを描いている。相場社長や、社長の下で働くまぁちゃんなど、魅力ある人達の存在もいい。

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    2018年08月24日
  • 虫たちの家

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    106いろんな被害者が居て、色んな生き方がある。そしてどこにでも悪意の人間はいる。関係性がちょっと分かりづらいかな。

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    2018年08月15日
  • 虫たちの家

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    タイトルを見て、中を見て、
    虫の名前が書いてあってしかも喋ってるので
    苦手なファンタジーというか擬人化小説かと思ってた。

    でもやっぱり原田さんの小説だしと思ってようやく
    どうやら違うと気付いて手を出しました。

    なんてシビアなお話。
    この原田さんの問題提起の仕方がわたしは好きだ。

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    2018年08月14日
  • 失踪.com 東京ロンダリング

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    原田さんにはまったきっかけが東京ロンダリング。
    の、2作目。
    前作の方が好きかな。

    でも、とても爽やかと言えないような話なのに
    終わり方が爽やかなところが好感もてる。

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    2018年07月30日
  • 母親ウエスタン

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    初めて読む作家さん。
    母親を必要とする家庭に入り込み、一つの家庭に居座ることなく時期がくると去ってゆく、流れの母親『宏美』。
    謎が多く、物哀しさ漂う物語だったが最後で少し救われた気持ちに。

    やはり子供は無条件で愛されている期間が必要なのだと改めて実感する。
    子供時代くらい、疑うことなく心身ともに安心して生活して欲しいと心から思う。

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    2018年02月13日
  • 失踪.com 東京ロンダリング

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     短編短編としては面白いのだけど、長編としてはもう一つかも。何となく同じ登場人物です、っていう感じになっている。

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    2017年06月17日
  • アイビー・ハウス

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    すぐに本の世界に入っていけた。ありそうでなさそうな世界で、この2つの夫婦がどんな風になるのかを追うのが面白かった。1番大切にしたい物を守りたいと思えば思うほど、それに囚われすぎて自然体でいられなくなるのは、何となくわかる気がする。大切なものと、やりたい事のバランスは難しい…と思ったのでした。2017/3/18完読

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    2017年03月14日
  • 虫たちの家

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    九州にある小さな離島。過疎の進むその島に、一軒のグループホームがあった。
    そこには、お互いのことを虫の名前で呼び合う女性たちが住んでいた。

    彼女たちがその家に集まってきた理由は、ネット上に拡散された流出写真や誹謗中傷などで、それまで生きてきた世界では生きづらくなってしまったから。
    その家で女性たちはひっそりと静かに暮らしていた....
    そして、その家に新しい住人を迎えるところから物語は始まる...

    絶海の孤島ではない、でも、本土と密着に結びついていると言える距離ではない小さな島。
    そんな島は、日本国内にけっこう数多くある。
    そんな島に、隠れ人のように暮らすひとたち。
    ひょっとしたらそんな島

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    2016年10月21日
  • 虫たちの家

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    原田ひ香のこれまでの作品の中では異色の作品。ミステリアスでサスペンスのような内容は、東京ロンダリングよりも何十倍も恐ろしい。
    九州の離島にやってきて女だけの共同生活を送る「虫たちの家」の住人は、誰もがネット社会によって傷つけられた過去を持ち、誰からも忘れられようとしてひっそり生きている。そこに新たにやってきた母娘により、そこの住人、特に主人公のテントウムシの暮らしは大きく揺らぐ。
    そのメインストーリーに時々挿入される過去の話は、それを語るのが誰なのか、本編とどういう関係があるのかが明らかにされないまま進んでいく。最後には、そのエピソードが何を意味するのかが示されるのだが、とても静かで不気味な語

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    2016年09月26日