原田ひ香のレビュー一覧
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ランチ酒で、著者にハマって読み始めたが、やはり、著者は食事とストーリーを絡めるのがうまいなー。
ぞうさんの心の中は、ものすごく悲しい。
人生後半の人って、あんな風に考えるものだろうかと。想像しただけで辛い。
でも、さやかが居て本当に良かったよ。
彼女も彼女で辛く悲しいことを乗り越える時間だったけれど、彼女がいたから、ぞうさんは前向きになれたのだと想う。
そして、さやかも、ぞうさんがいたから乗り越えられたのだと想う。
2人がいないとやりきれない時間だったのだろうなと。
ついでに言うと高津さんも。
最後のコロナの話が私は一番辛かった。
でも、別の道をしっかりと歩めるようになった人たちの姿にホッとしたラストだった。 -
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その店の名は通称、三人屋。
三姉妹がそれぞれ朝・昼・晩と、異なる料理を提供する。
常連客たちの物語から、彼女たちの過去が浮かび上がってくる。
1.森野俊生(26)の場合 2.三觜酉一(52)の場合
3.飯島大輔(36)の場合 4.桜井勉(32)の場合
5.志野原辰夫(故人)の場合
解説 北大路公子
「復活の豚かつ 食堂のおばちゃん19」山口恵以子/作の
文中に登場したので、興味を持っての読書。
何故、一緒に店をやらないのか?
何故、別々に料理を提供しているのか?
「三人屋」のクセ強の三姉妹と常連客が繰り広げる
人間模様は、美味しそうな料理で彩られている。
その店がある町と商店街は、まるで箱庭の如く。
狭い空間に詰め込まれた人々の姿と
あっという間に広がる噂。その閉塞感の中での日常。
時折、蝶のように迷って外界に出る者もいるが、
帰巣のように自ずと元の箱庭に戻ってくる。
男たちの物語の先には三姉妹があるのだが、
その男たちの感情がドロドロしていて人間臭い。
徐々に三姉妹のそれぞれの想いと彼女たちの繋がりが
結ばれていくのには、ホッとさせられた。
ダメダメの大輔の行動も、三姉妹に関しては心強い。
最後の方は駆け足気味でせわしくて残念な感じがしましたが、
さすがに美味しいものの描写は、この作家ならでは。
モーニングのトースト、讃岐うどん、つやつやのご飯と
キャベツのぬか漬けを食べられる常連客が羨ましいです。 -
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ネタバレ特に福祉などの文脈で「救済が必要な弱者が、助けたいタイプの人たちとは限らない」といったことが言われる。
老人ホテルに泊まっている老人たちも、主人公の「天使」や、その親・家族も、どちらも両極の意味で、それに当てはまる。
老人たちはお金を払うことで、老いという弱さをカバーしているけれども、人は最終的には「どうも一人では生活できない」領域に踏み込むことになり(少なくともそのケースが多く)、そのとき急に「弱者」としてどう助けを借りるかというのが大きな命題になる。
結局金かい、という気はするけれども、お金はひとつの有効すぎる解決策だ。
翻って、天使の一家はまさに、「救いたい気持ちになれない弱者」で、生活保護を受け、仕事に就いたらというプレッシャーから逃れるために、次々子どもを産み、「大天使」「堕天使」…とキラキラにもほどがある名前を付け、自分たち自身をテレビ局にコンテンツとして売りながら、怠惰に暮らす様子は、「なんで私が頑張った税金で彼らが救われているのか」みたいな気持ちがふつふつとわくし、ここをどう救い上げるのかが福祉の課題と言われると、難題すぎるだろうという気がする。
親がそうだったから、自活するだけの知識を持たない天使を、その悪循環からどう切り出すのかという話で、「なんでか知らないけどお金がない」ところからどう進めていくのかを一つずつ教えていくのはあまりに地道だ。
これだけ買うといくらになる。いくらしか残らない。こうすると節約できて貯められる。お金のかからない自炊。そして一歩ずつの投資。夢。
ここまで丁寧にするのは、“制度”では難しいのかもしれない。親から生活を学べなかったときに、誰かの熱意とか、親切とか、そういうものに頼るしかないなんて、なんて脆弱な。
地道に教えれば少しずつ改善できると思いきや、ラストでは「やっぱり人の根本的なところはなかなか変わらないのかも」と思わされる。それでも、次の一手を思いとどまった天使に、ここから先救いがあることを祈る。 -
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離婚の話は、なんだかわかるなぁ。と。
そうなんだよ。
なんかこう一つ歯車が合わなくなると、一緒に暮らすってことが苦痛になる。
そうなると、本当、ことごとく嫌になる。
ただ。子供がいるとまた違うよなぁ。
不思議だけど。
でも、夫婦2人だったら生活に余裕があるから、もしかしたら、そんなにギスギスしないのかも?
子どもという三者目が介入することで、生活がいつも通りにいかなくなり、回らなくなったところで歪みが出てきて、こんにちわー
って感じがするから、
夫婦2人の時点で、ギスったらそもそも無理そうだわな。
別れたほうが早いのもようわかる気もする。
70代のぞうさん。
もう一冊併読してる、70歳からの手ぶら生活っていう本読んでるんだけど、
まぁ、明るい老人の多いこと。
みんな90歳くらいまでごっつい働いていて、とてつもない元気な老人ばかりで。
やっぱり仕事してると違うよなぁ。
ゾウさんも頑張ってほしいなぁ。
ラストの終わりは、沙也加に店譲る感じだったけど、ゾウさんもまだまだ頑張ってほしいなぁ。と、思った。
73歳のお友達からもらった本。
彼女もとても元気にバタフライしてます!
#バタフライ仲間
#本仲間
#交換
#原田ひ香 -
Posted by ブクログ
昭和と令和の二つの時代の女性を通じて描く「食」と家族の絆の物語。
まず主人公の留希子が作中で作る料理がどれも美味しそうで、読みながら食べたくなってしまう文章の表現力は高い。昭和のパートでは当時の封建的な社会が生活感たっぷりに描かれており、わずか100年ほどの間に人々の生活はこうも変わったのかと改めて感じさせてくれる。
YouTuberなどSNSで料理レシピを発信する人間が溢れかえっている現在、時短や手軽さを求めるものからレストラン顔負けの本格的なものまでネット上で共有されるレシピは多様化し、その分ありがたみは無くなってしまった。昭和パートでは生姜焼きのレシピ一つを完成させるまでに多くの時間が費やされており、そのレシピが起因となって令和では家族のトラブルが発生し、最後には絆を確認するという「食」物語になっている。
ちなみに今では家庭料理の定番になっている「生姜焼き」という料理をメニューとして定着させた元祖の店は銀座の「銭形」と言われており、今でも大勢の客で賑わっている。私も生姜焼きは大好きだ。