原田ひ香のレビュー一覧
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その復讐、お預かりしますは、復讐代行という刺激的な設定ながら、実際には人の欲や矜持、再出発を描いた短編集。正直、私は長編派なので、「この程度のことでセレブでもない人が大金を払って復讐するだろうか」という設定にはやや違和感もありました。
物語自体にはそれなりの痛快さはありますが、全体としては少し浅い印象も受けました。短編同士が緩やかにつながっていたり、最後に思いがけない仕掛けがあったりする作品(たとえば青山美智子さんの短編集のような構成)が好きな私にとっては、やや物足りなさも残ります。
それでも印象に残る台詞はいくつもあります。「こんがらがった愛の糸をほどくキューピット」や「本当に大切なのは -
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ネタバレ最近よくあるスカッとものと思いきや、どちらかというとじんわり系。
憎しみに囚われた心をいつの間にか再生してくれるような物語だった。
実は美菜代が気づかないところで、誰かが影で動いているのかとか期待したが、そうでもないらしい。
出入りしていた謎の人たちは、なんだったのだろう。
少々未消化な部分が気になったけど、まぁおもしろく読めた。
要は依頼した段階で、復讐はほぼ成し遂げられたようなものなのだろう。
憎むべき相手がギャフンとなるところを知り爽快だったとしても、傷ついた心は元には戻らない。
理不尽な思いをする人は、基本的に心優しいから、逆に新たに傷ついてしまうのだろう。
こんな復讐もあってよいのか -
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大好きな「ランチ酒」シリーズの祥子さんのその後の話も少しあるのだが、
本作は新たな主人公、恵麻が中心。
恵麻が仕事も恋人も失うが、「見守り屋」として働きながら再生する様を淡々と描いている。
原田ひ香さんの文章は読みやすいなぁと改めて感じた。
しかし不満が、、食べ物のチョイスが、、、
カレーとたぬき蕎麦で酒は飲まないなぁ。
オムライスもつまみにはならない。
全体的に炭水化物多め。
惹かれるお店が少なかった。
あ、でもびっくりドンキーの「イカの方舟」は知らなかったのでそれはちょっと食べてみたい。
ランチ酒は
行ってみたい、
食べてみたい、
合わせてお酒を、ビールを、ワインを飲みたい!
と思うお -
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恋と食のある10の風景
小説新潮掲載作品から編まれた、
人気作家陣による〈恋〉と〈食〉をテーマにしたアンソロジー。
顔ぶれはなかなか豪華。
「わたしたちは平穏」 一穂ミチ
平穏なふりをする平穏が好きなふたり。
波風を立てず、壊さない距離を選び続ける関係性が、食卓の静けさとともに描かれる。
元妻の生霊だか怨霊だかの存在だって平穏
「ワタシノミカタ」 古内一絵
シングルマザーの漫画家と、その息子。
忙しさと不安を抱えるふたりのもとに現れたのは、救世主のような若いイケメンアシスタント。
外見だけでなく、心までイケメン。
仕事にも生活にも、さりげなく手を差し伸べる存在は、ふたりにとって確かに“ -
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タイトルからハウツー本のような印象を受けるけど、御厨家とその周りの人々に降りかかるお金にまつわるオムニバスストーリー。
お金に関する葛藤や将来への悩みに直面して奮闘する女性陣とは対象的に、ふんわり・のほほんとした男性登場人物に当事者意識を持て!の心のツッコミが止まらず。翔平の家族の“ズレてる”感にはげんなり…読むのがきつかった。
節約、貯金、投資…字面を見ただけで自然と身構えがちだけど、これらの数字に向き合わなければお金が貯まることもなく…見える化の大切さを説くような、いい意味で手を差し伸べてくれるような一冊だった。これを機に日々のお金の流れについて確認してみようと思う。
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様々な職業や境遇の女性たちの「月収」に焦点を当てた6話からなる連作短編集。
年金暮らしで貯金を取り崩す中、ある収入源が見つかる66歳、親の介護を見越して新NISAを利用する29歳、専業作家を目指し不動産投資を始める31歳、パパ活で20代のうちに、1億円稼ぐことを目指す26歳、夫の遺産や株式投資で月収300万円の52歳、介護士で生前整理の会社を立ち上げる22歳。
お金に対する価値観やお金では買えない幸せ感について考えさせる内容になっている。
どれも深刻な問題に発展するようなストーリーではなく、他人の懐事情や生活をのぞき見して、好奇心をくすぐられる気分になるような気楽で軽めの小説だ。
ただ