原田ひ香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ改題する前の「虫たちの家」の方が内容にもしっくりくる。
ネット、特にリベンジポルノなどで傷つけられた女性たちがひっそりと暮らす家に美しい娘アゲハとその母親であるミツバチが加わったことで急激に平穏が崩されていく。
アゲハの言動に翻弄される主人公テントウムシ。しかし病弱で部屋にこもっている母親にも何かある...
いったいなんだろう、何が目的なのだろう...とざわつく気持ちを抱えつつ、唐突かつ断片的に語られる誰かの古い記憶とテントウムシの過去、アゲハの情報を繋ぎ合わせていくドキドキ感がたまらなかった。
これ以前に2作品読んだが、どれもスカッとは終わらなかった。
この作品も然り。
そこが原田氏の持ち味なのかな、と思うし嫌いじゃない。 -
Posted by ブクログ
「冷凍庫冷蔵庫合わせて5台」を雑誌で読んでいて、土俗ホラーみの嫌な話だなぁと感じ、作者の作風的に意外だなぁとなんとなく忘れられなくて読んでみた。
「半殺し」はなぜ主人公はこんな男と付き合ってるんだ、私が母なら家から追い出してるぞと憤り、美味しそうなお餅に救われた。
「毎日、揚げもの」これはキツい。そしてエピローグでの主人公の気づき、不幸な巡り合わせというか、こういうことあるんたろうな。
ところで作中のドラマがNHKの夜10時っぽいなと読んでると、途中登場の実母キャラがベタすぎて一気にトンデモ展開になっていき、全然オーガニック系ドラマじゃなかったのが面白かった。 -
Posted by ブクログ
これから生きていく人生の中で、ターニングポイントとなるときに、もう一度読みたいと思う一冊だった。
特に印象に残ったのは、街絵さんが新しい仕事を見つけ、表情が明るくなっていく姿である。それは、自分の人生の目的を見つけたからなのだと思う。
年齢を重ねるほど、新しいことに挑戦することは難しくなるように感じる。同じ世代の人たちの中であれば違和感や疎外感を感じることは少ないかもしれないが、自分より若い人たちの中に入っていくことは、身体的にも精神的にも負担が大きい。そこには、「慣れた場所にとどまり、できればそこから動きたくない」という人間の傲慢さのようなものもあるのではないかと思った。
私は、無意識のうちに「多数派」でいることを選んでいる。大学に進学し、就職して、安定した収入を得る。そうした一般的なレールの上にいることに安心感を感じているのだと思う。その一方で、そのレールの上にいるからこそ、「人とは少し違うことをしてみたい」と思って行動することもある。しかし、それができるのは、結局のところ、多数派のレールに乗っているという安心感があるからなのではないだろうか。
では、本当に自分が挑戦したいことが見つかったとき、たとえそれが少数派の選択であったとしても、私は今いるレールを降りることができるのだろうか。
小説の中にあった「人生の責任をとるのは自分自身」という言葉が心に残った。どのような選択をしても、その人生を生きていくのは自分自身である。だからこそ、周りと同じであることや、失敗しないことだけを選ぶのではなく、本当にやりたいと思ったことには挑戦したい。
どうせ一度きりの人生なら、やらない後悔よりも、やった後悔を選びたい。これから先、人生の大きな選択に迷ったとき、この本をもう一度読み返し、自分自身が本当に望んでいることは何なのかを考えたいと思う。 -
Posted by ブクログ
後半部分が2章かと思ったが、全く違う話だったことに気づくのか遅かった。
人生オークション
瑞希がりり子おばさんを嫌うのは、同族嫌悪のように感じていた。
りり子自体は害もなければ得もないが、本当に純粋で真っ直ぐで、主体がないというのも人に合わせることができるというのがいい所だと思った。
瑞希は融通がきかなくて、真面目でまっすぐで、でもちゃんと物事を感情じゃなくて論理的に見れるところがいい所なのに、もっとこうしなきゃダメだと自分にプレッシャーをかけてるように感じた。
オークションという作業の中で、ふたりがどんどんものを処分して、最後に自分に本当に必要なものを残せていたらいいなと思った。
あめよび
冒頭にも書いたが、「人生オークション」から続いていると思ったので、序盤は何だこの話と思いながら読んだ。
輝男はなんだか努力の方向性がちょっとよく分からなくて、ずっと一緒にいたら情も出ると思うし、大事な話をずっとしてなかったのはずるいなと思った。
本当に欲しい時に欲しいものをくれない人と、ずっと一緒には居られないから離れたのに、もう要らないと手放したタイミングであの時欲しかったものを貰っても遅いんだよと思った。 -
Posted by ブクログ
最後の晩餐をテーマにしたアンソロジー。初めて読む作家さんもいて、どれもよかったけど特に以下が好き。
『ラストサパーフォーエバー』金原ひとみ
友達とわいわいくだらない話をして、夜から誰かの家に集まって時間も気にせずダラダラと翌日も一緒にご飯を食べる。そんな光景がとても懐かしく、疎遠にしてしまっている友達に会いたくなった。
『最後の鰻』角田光代
こんな風にお別れできたらいいな。近所のお弁当屋さんで買ってきた鰻丼でも、お爺ちゃんを囲んで親族で食べた鰻丼とこの光景をきっと一生忘れない。一人で食べるごはんより、私も誰かとの人生で忘れられない食事を増やしたいと思った。
『小曽根幸子の送別会』寺司はるな
「専務は私のこと、かわいそうな女だと思っていたんでしょう」
自分の大事なものを知っている小曽根さんはとてもかっこよい人。