この本も数年前に非常に多くの方がSNSに取り上げて話題になっていたように思います。
私が手に取ったものも、文庫の初版から一年たった時点で19刷。一回の増刷でどの程度印刷するかは会社によって異なるようですが、少なくとも出版社の予想を少しづつ越えてきていたものと思います。
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まあ、一言で言えば、御厨家の女性たちの、お金(や人生)にまつわるモヤモヤを描く、といったところでしょうか。美帆、美帆の姉の真帆、彼女たちの母親たる智子(なお嫁)、そして祖母の琴子。
正直、全体としては結構普通に感じました。
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一章:美帆は30手前だし、お金もお金の知識もないのはしょうがないけど、勉強しましょうね、って感じ。
二章:祖母の琴子はある程度のお金はあるけど、世の役に立ちたい、貧乏じゃないけどちょっとお金があれば余裕が生まれるってのは確かにとは思いました。まあでも、今の時代、結構な高齢な方もバイトとかされていますし、やっと始められましたか、という印象。
三章:子育て主婦の真帆の部分は、すこし共感。お金については初歩的な話が多かったですが、経済的な状況や旦那さんを周囲と比べる、周囲目線で評価してしまう生きづらさ。幸せは自分尺度で築くものなのに、いつの間にか他人と競争するような目線になってしまう生きづらさ。なぜ自分の幸せまで世間尺度で評価してしまうのでしょうね? ある意味私も「お金」・「社会的地位」で未だに縛られており自分尺度で生きていられません。海外だからまだいいけど、首都圏に住んでいると世間尺度で自分を判断しちゃいそう。
四章:責任を取れないモテ男、アラフォー安男君の章(祖母琴子の友だち)。私はできなかった或る意味自由で素敵な生き方かもしれません。悔しいけど、こういう男が持てるんですかね。つい先日、似たような男の話『ニシノユキヒコの恋と冒険』を読みました。
五章:御厨家の嫁、智子の話。ここもある程度共感しました。嫁の立場で家にいるなかで、旦那は、家族(というか姑)に何にも言わない、いざという時に意見を言わない(何も考えていない)、結局自分が一家の悪者になり正直意見する、みたいな。同じことを若い頃から家内に言われたものです。夫婦のコミュニケーションがないとこうなるのかなあという典型。
六章:美帆の新しい彼氏と御厨家とのやり取り、等々。
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ということで原田ひ香さんの作品を初めて読みました。
これまで金融業界に身を置いてきたことからも、お金については101(初歩)に過ぎない知識だと思いました。そうしたお金エッセンスと家族モノを融合したところが新しさなのかもしれませんね。
子どもにも勧めていますが、お金周りの知識を得るにはAFP/CFPは結構勉強になると思います。私はその方面のキャリアは築けませんでしたが勉強したことで生きる力はついたかな、と。為参考まで。