原田ひ香のレビュー一覧
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復讐の果てに見つけた、自分を取り戻すための処方箋
「裏切られた」という消えない傷を抱えたとき、人はどう生きるべきか。本作は、自分を裏切った者への復讐を誓い、あえて「復讐屋」の門を叩いた主人公の心の軌跡を描いた物語です。
復讐という鏡に映る「自分の人生」
物語の軸となるのは、復讐屋として淡々と依頼をこなしていく主人公の姿です。皮肉なことに、他人の恨みを晴らす「仕事」を重ねるうちに、主人公は置き去りにしていた自分自身の人生と向き合い始めます。
また、復讐屋事務所の所長・成海というキャラクターが、物語に絶妙な奥行きを与えています。初めは掴みどころのない、どこか冷淡な印象を与える彼ですが、物語が -
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ロンダリングとは洗濯、洗浄という意味がある。
主人公のりさ子は、事故物件に少しの間住み
そしてまた別の事故物件に移り住んで
物件の「ロンダリング」をする仕事をしている。
持ち物は最低限で娯楽はミステリー本を
古本屋で買って、読み終わっては売りと
最初のりさ子の印象は
あまり本人の感情や心が読めないキャラクター。
ですが、とある物件の大家や定食屋の息子の
亮との関わりを通して
少しずつりさ子の心情が変化していくシーンが
印象的です。
定食屋「富士屋」の飾らない食事シーンも
よかったです。こしょう焼き食べてみたいな。
読み進めると夢中に読めました。
終わりまで読んでもう少しの物足りなさ -
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ネタバレ朝のトーストも昼のうどんも夜のスナックも
全ての時間帯に行ってみたいル・ジュール
食べ物の描写が全て美味しそう
三姉妹で親が残してくれた元喫茶店のお店を経営しつつも、仲良し姉妹なわけではないのがトーストとうどんとご飯という全く異なる食べ物で伝わってくる
親が残したル・ジュールのおかげで繋がっている姉妹の形もいいなと思った
読んでいて勉がとにかく無理すぎて、まひるを応援したくなった
まひると子供たちの未来が明るくあってほしい
多くを語らない夜月がかっこいい
周りは振り回されて大変だろうけど、それだけ存在が大きいんだろうな
末っ子の朝日がいることで長女と次女の関係が悪くなりすぎていないのもあ -
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三世代の女性たちの価値観と人生が描かれる物語。
貯金、節約、自己投資、借金、浮かび上がる不安。
それぞれの選択が未来を少しずつ変えていく。
お金を通して本当に大切な価値を見出していく物語。
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お金がテーマな割には軽くて読みやすかったけど、
生活術としても小説としても、まあまあな印象。
節約は幸せになる為の手段であって目的ではない。
それぞれの人生に適した使い方使い道があるよね。
個人的には安生の章と最終章には少し -
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やっぱりあれですな
新潮文庫の100冊も今年の最後の一冊となりますと、なんだか一抹の寂しさを覚えますな
タイトルから想像されるように、お金の話ですな
金チャックと豆の木(いらないやつ)
中盤あたりまでは、財布をめぐる逆わらしべ長者的ストーリーやな
イソップの金の卵を産むガチョウなんて話も思い出すな(さすが、わい)
第一話で、ハワイで手に入れたブランド財布を夫の借金のため新品のまま手放すことになったみずほと、その財布を中心とした6話の連作短編集や
それでも、そのままじゃ終わらんのが原田さんや。
「金は天下の回りもの」という楽観でもなければ、
「濡れ手で粟」の一発逆転でもないんだよこれが
金 -
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ネタバレ同じ年齢だけに身に沁みる。
自分は主人公の松尾より恵まれている。
バツイチにもなっていないし、退職金を溶かしたりもしていない。
しかし、退職金が出ない零細企業に勤めているし、貯金もない。
経済環境は松尾と同じか。
ラスト、松尾は二度目の離婚も決まり、家を処分し、小さなカフェを始める。
これでいいのだ。
と、思えるかどうか。
世の中、比較に溢れている。
成功と失敗、
羨むような人生と、ああはなりたくない人生、
頭の良い、悪い ——。
人と比較せず、承認欲求をどう減らしていくか。
やっぱり隣の芝生は青く見える。
このままでいいのか、心配になる。
自分の人生これでよいのか。
このまま終わる