原田ひ香のレビュー一覧
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事故物件に一定期間住み次の住人への告知義務をなくす(ロンダリング)仕事に就いた内田りさ子の再生を描いた小説。
賃貸物件の告知義務を利用した職業設定が面白い。
ロンダリングを”浄化”というのも、まるでお祓いみたいで可笑しい。
泣くか寝るだけだったりさ子が立ち直っていくストーリーは、こちらも心が整えられていくようだった。
「いつもにこやかに愛想よく、でも深入りはせず、礼儀正しく、清潔で、目立たないように」
このロンダリングの心構えは、周りとうまくやるためというより、いなくなっても違和感を持たれないためのものであると思う。
そんな希薄な人間関係がずっと続いたら、物足りなくなってくるのでは?
だからこそ、ロンダリングができる人は少ないし、できても長く続かないいのかもしれない。
ロンダリングの仕事を辞める時が、りさ子の傷が本当に癒えて回復したときではないだろうか。 -
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大好きな「ランチ酒」シリーズの祥子さんのその後の話も少しあるのだが、
本作は新たな主人公、恵麻が中心。
恵麻が仕事も恋人も失うが、「見守り屋」として働きながら再生する様を淡々と描いている。
原田ひ香さんの文章は読みやすいなぁと改めて感じた。
しかし不満が、、食べ物のチョイスが、、、
カレーとたぬき蕎麦で酒は飲まないなぁ。
オムライスもつまみにはならない。
全体的に炭水化物多め。
惹かれるお店が少なかった。
あ、でもびっくりドンキーの「イカの方舟」は知らなかったのでそれはちょっと食べてみたい。
ランチ酒は
行ってみたい、
食べてみたい、
合わせてお酒を、ビールを、ワインを飲みたい!
と思うお店多かった気がするのだけど、
こちらが年を取っただけかしら。
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恋と食のある10の風景
小説新潮掲載作品から編まれた、
人気作家陣による〈恋〉と〈食〉をテーマにしたアンソロジー。
顔ぶれはなかなか豪華。
「わたしたちは平穏」 一穂ミチ
平穏なふりをする平穏が好きなふたり。
波風を立てず、壊さない距離を選び続ける関係性が、食卓の静けさとともに描かれる。
元妻の生霊だか怨霊だかの存在だって平穏
「ワタシノミカタ」 古内一絵
シングルマザーの漫画家と、その息子。
忙しさと不安を抱えるふたりのもとに現れたのは、救世主のような若いイケメンアシスタント。
外見だけでなく、心までイケメン。
仕事にも生活にも、さりげなく手を差し伸べる存在は、ふたりにとって確かに“味方”。
エッセイ
「初恋と食事」 田辺智加
お笑い方面の方みたい。
「ヴァンパイヤの朝食」 君嶋彼方
君嶋彼方は、まだそれほど作品数が多くない作家さん。今ならあなたもコンプリート可。
最新作は予約中。
本作も含めて、やっぱり君嶋さんの小説が好きだと再確認する一編。なんていうか、優しくて強い感じのストーリーが多いんでは、と思う。
※BL作品のため、内容には触れず。
(結局そこかーい)
「くちうつし」 錦見映理子
自分の生家へ移り住み、ほどなくして
夫を階段転落で亡くした。
愛しさと寂しさ、そして引っ越してきたことへの後悔が入り混じり、日々は空虚に過ぎていく。
そんな時知り合った美容師の女性。
どこか現実と異界の境が曖昧になる感触は、
『異人たちとの夏』を思い出させる短編だった。
掌編
「ゆかりとバターのパスタ」 山本ゆり
料理コラムニストの掌編。
飾らない文章と、華やかで手軽なレシピで知られ、ブログが人気だという。
料理が好きで、しかも上手。勝てない。
「白と悪党」 奥田亜希子
読んでも読んでも、初読みの作家が現れる。
読書の楽しさは、たぶんこういうところにもある。
落ち着いた文章で、とても読みやすい。
短編でも無理がなく、世界にすっと入れる感触があった。
長編も、そのうちに。
「SUMMER STREAMER」 尾形まりこ
コピーライターで、そちら方面での受賞も多い作家。本作の主人公は、夫を突然亡くした、やや高齢の女性。
引きこもりがちな生活の中で、大谷翔平の魅力に惹き込まれ、やがてアメリカへ試合を観に行く決断をする。
かつての昭和主婦世代は、
仕事を持たず家庭にいた人も多く、
趣味にお金や時間を使うことを どこか「いけないこと」「自分には許されないこと」と
感じていた人も少なくなかったと思う。
残された時間は自由。
ただし、詐欺には気をつけて。
「夏のカレー」 原田ひ香
婚約までしていた彼女が、
実家の倒産をきっかけに失踪し、連絡が取れなくなる。
その後、人生の節目ごとに
すれ違うように再会するふたり。
会うたびに、彼女の立場や暮らしは変わっていく。
けれど、カレーの味だけは変わらない。
昭和の途中までは、
夜逃げという言葉が現実にあった記憶。
変わり続ける人生と、
変わらない味。
エッセイ
「恩讐の彼方のトマトサラダ」 山田詠美
山田詠美さんの こういうタイトルのセンスが好き
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短編集かと思い登場人物や背景を短期記憶で読んでいたら最終章で繋がっていて、あぁ。
ロンダリングについてというよりロンダリングを余儀なくされた人たちの生き方にスポットライトを当てた話。
ロンダリングできる人って、本当に本当にごく僅かなのだと分かる。ほぼ全員が辞めていくのだろう。
一作目同様ホラー要素を期待していたので物足りなさは感じる。
相場の闘志をメラメラと燃やしている姿も勝手に期待してしまい…
ただりさ子と亮が出てきたこと、まあちゃんの人柄や過去、失踪ドットコムについては楽しく読めた。
もしかすると世の中にはロンダリングに似た職業があったりするのかな。 -
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ランチ酒シリーズの新章。
お馴染みの祥子や亀山は主要人物として出てきます。
ランチ酒シリーズは好きではあったけど、祥子の良さがよくわからなかったので、今回の主人公・恵麻の方が親近感持てて楽しめました。
恵麻から見た祥子の方が魅力を感じられたように感じます。
祥子にも恵麻にも前向きな終わり方。
シリーズは続くのか、これで完結なのか?
ネットで出てきたお店をまとめてくださっている方がいたので、自分の備忘録代わりに残しておきます。
すぐ行けそうなのはびっくりドンキーとベルクかなぁー。
第一酒 新宿モーニング→新宿駅東口のベルク
第二酒 日本橋インドカレー→よもだそば
第三酒 南池袋ハンバーグ→びっくりドンキー
第四酒 新橋餃子→ニュー新橋ビル地下1階の餃子や
第五酒 目黒生ハム→目黒駅のアトレ2階のバルマルシェコダマ ステーキアンドロブスター
第六酒 恵比寿中華→中華茶房8
第七酒 赤坂ソルロンタン→赤坂一龍別館
第八酒 渋谷焼きそば→兆楽
第九酒 広尾チーズバーガー→モッシュグラブアンドゴー
第十酒 浜松町焼鯖定食→浜松町駅改札横のまぐろ一代
第十一酒 初台オムライス→山形屋食堂
第十二酒 稲荷町蕎麦→そば助 -
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ネタバレ義父の遺産で八部屋のアパートを経営する専業主婦。夫は無関心で妻と会話することさえ億劫。不倫もして子供もいそう。パート先の若い男の遠藤に愚痴る。アパートで孤独死の死体が出たが、家を出て子供とそこで住もうとする。
会社の同期が事故物件に住んで報酬を貰っている。そいつが失踪して、会社が頼んだ仙道という失踪者を探すプロと探す。見つからず、高校の部活の先輩かもしれない自殺者と同期のことを、同期の部屋でおもう。
浮気を14回した男はついに妻に三行半を突きつけられて家を出る。相場不動産でロンダリング。一発目でサラリーマンの幽霊に出会う。怖くなって飛び出しマックで居たら、美人の手相を見ると言う女が色々言い当てられ、幽霊は選ばなかった過去の自分だと気づく。人生をやり直すべく妻にごめんねする。(薄くない手相を薄いと言った謎)
40女。氷河期で就職できず父母の伝手で就職した会社でセクハラ受けるも両親共関わってくれず、そのうち職を失い家を飛び出す。介護で戻ったりもしたがひどい両親に耐えきれず家を出て仕事もなくロンダリング。前回の三行半の男が辞めた部屋に入る。そして事務の職を見つけてそっちへ行く。
遠藤がまあちゃんにインタビューする。遠藤は社会学者を名乗りまあちゃんの情報を聞いていき、まあちゃんに将来を考えさせる。知り合いの女子大生が老人ホームで働いており、入居者老婆にネイルして欲しいと持ちかける。(何の章や…いい伏線じゃなければクソみたいな章やでな)
まあちゃんが相場不動産を辞めて、相場社長が困ってる。失踪屋の仙道と飲む。仙道は最初に入った会社で同僚の青木を町田という女同僚とともに探し、四国で見つける。青木はのちに新幹線のハイジャックする。町田と仙道の周りには失踪が多いので二人で失踪者を探す失踪ドットコムを立ち上げる。妻はめちゃ美人。
前作の主人公のりさ子さん。料亭で働いてるところに相場さん。頼みを受けロンダリング。妻子持ちの男性が隠れ家のマンションで薬をいっぱい飲んで孤独死。そのマンションに来る若い女。そこで死んだ課長の部下を名乗った栗木だが、仙道が調べると栗木という人間はいない。そしてりさ子はロンダリングを続けることを確信する。
三作目の幽霊を見て逃げ出した男に仙道があう。占い師は栗木と同じ。一作目の旦那と離婚して事故物件に住んだ遠藤に励まされた女にも会う。遠藤のブログは消えていた。五作目のまあちゃんに出会い、遠藤の話を聞く。遠藤も栗木もジャパン地所の人間だと掴む。前作で乗り込んだ丸の内タワマン 。そして東京都の条例で事故物件告知を無くすものがあると調べがつく。仙道の知り合いの東京都の課長からジャパン地所に圧力をかけた。相馬社長には内緒で、代わりに町田を雇ってもらう。