原田ひ香のレビュー一覧
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第二作を読んだ時点で、続き物は続けて読むのが好きと書いたが、おいしそうではあるが濃厚な食事のシーンがこれでもかと続くと少々疲れてきた。題名が「ランチ酒」なので、グルメが中心になるのは当たり前なんだけど。きっと原田ひ香さんがこのような健啖家なんだろうな。
祥子の身辺はいろいろ変化があったが、思いがけない展開でちょっと心配になるのだった。
次の「あさ酒」では、主人公がバトンタッチするらしいが、どういう展開になったんだろうか?
それと、何人かの人が、読む順番を間違えた、みたいに書いているが、こういう本はほかにもあるけど、ナンバリングしてくれたら助かると思う。 -
Posted by ブクログ
星3.5
第一作より、だんぜん、読み応えがあった。前作は、人物や設定の紹介的な役割だったのかな?今作では、各人物の造形が深まった気がする。もともとシリーズ化する前提だったのか、今作の最後も中途半端で終わっているし。
私は食レポ的なパートよりも、見守られている人たちや祥子自身の今後が気になったので、次作もすぐに読んでみるつもり。続きが発売されたら即読むのも楽しみだが、いつも前の巻の内容をすっかり忘れてしまうので、こうやって続けて読む方が私は好きだ。
しかし、朝からカロリー高めの食事に酒。その後家に帰って寝るというのだから、祥子の年齢的にもそろそろ太ってきそう。
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Posted by ブクログ
人生オークション
原田ひ香
「人生オークション」と「あまよび」の二篇。
「人生オークション」
ある事情で離婚して一人暮らしを始めたバブル世代のアラフォーの叔母さんとさとり世代で就活に失敗した姪が、叔母さんの大量の荷物をオークションにかけて行くという話。
いつもながら着眼点がニッチで秀逸。
叔母さんのりり子は不倫の末刃傷沙汰を起こした厄介者。仕事もなく荷物がいっぱいのボロアパートで台所で寝ている。
荷物の整理の為、嫌々叔母さんのアパートを訪ねる姪でフリーターの瑞希。
ブランドバッグから着物までヤフオクにかけ少しずつ荷物は減って行く。
いよいよ最後の荷物が無くなった時、二人は新たにそれぞ -
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ネタバレ虫たちの家。インターネットにあられもない姿を晒され日常生活を送れなくなった女たちがひっそりと暮らす場所に、新たに加わったアゲハとミツバチが島での日常にゆっくりと影を落とす。
テントウムシの視点での物語と、誰かの幼少期のカウンセリングの回想が交互に書かれて進んでいく。回想で語っているのが誰なのか気になってしかたなかった。復讐のために嘘をついて虫たちの家へと行くのではなく、本当にリベンジポルノを起こしてまであの島に行こうとするのが執着の深さを感じられた。
アゲハが何故事件の前に学校であんなことをしていたのか、理由は母親の影響で歪な人格形成をしてしまったからということなのか?テントウムシをライター