原田ひ香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
《今みたいに本を読んで、皆が楽しんでお話して買ってくれる。それがあたしの店の、いえ、あたしと美希喜ちゃんの店のいいところになると思うの》p.45。
>店の将来展望。
>店の改装。
>珊瑚と美希喜にちょっとした軋轢。
>隣の美波さんちは文壇バーなんかも意識しているらしい。
>文壇バーの定義は?
>健文さんの見つけた台湾の作家をメインにすえたブックフェアを美波さんとこでやることになった。
>東山さんが怪我をし心配した珊瑚が帯広に帰ってしまい残された美希喜は不安。
>美希喜、大我と話す。
>美希喜と珊瑚の対話。
>珊瑚の、二つの、いや三つかなの決心。
■鷹島古書店についての簡単な単語集
【岡田三姉妹】美希喜の母、芽衣子の親戚だが芽衣子はなぜか苦手にしている。長女は山崎幸子五十七歳、次女は皆川春子五十六歳、三女の野村秋子は独身で五十二歳。皆金持ち。特に三女は実業家。
【光太郎】美希喜の父、珊瑚の甥。
【後藤田】美希喜の院での指導教官で生前の滋郎と仲がよかった。
【佐倉井大我:さくらい・たいが】惣菜屋の息子。滋郎の恋人だった。
【佐藤夏菜子:さとう・かなこ】本田奏人が連れてきた。カルチャースクールの小説講座で知り合ったらしい。シナリオに関心があるがあまり本を読んだことがないらしい。
【珊瑚】滋郎の妹。帯広から出てきて試しに店を再開してみたがどうするかは未定。
【忍ぶ川】映画は観ました。中学生か高校生の頃観ました。地方都市の二番館三番館で二本立てでしたが併映の映画が「時計じかけのオレンジ」。なんちゅうセンスやと思った。ある意味凄い。
【燭台】文壇バー。
【滋郎:じろう】神田神保町の〈鷹島古書店〉経営者で突然亡くなった。
【鷹島古書店】舞台となる古書店。神保町にある。滋郎さんが始め、亡くなった後妹の珊瑚さんが受け継ぎ、元々大叔父である滋郎の書店に出入りしていた姪の美希喜ちゃんも正式に働くようになった。
【小鳥遊やよい】健文の見つけた台湾の作家をメインにすえたブックフェアにゲストで来た作家。美希喜も好きな作家。
【掌の小説】川端康成著。ルビは「てのひらのしょうせつ」となってたけど個人的には「たなごころのしょうせつ」の方がええやろうと思うのでその位置に入れときます。小さい作品がいっぱい。高校生くらいのとき星新一さんを読んでた流れでこれもショートショートかなあと買ってみたけど全然違って肌が合わない気がした。今読んだらどうでしょう? 案外面白く感じるかも?
【辻堂】鷹島古書店のビルの二階と三階に入っている出版社、辻堂書店の社長。
【登場書籍:第一巻】小林カツ代『お弁当づくり ハッと驚く秘訣集』、本多勝一『極限の民族』、橋口譲二『十七歳の地図』、『お伽草子』、鹿島茂『馬車が買いたい!』、丸谷才一『輝く日の宮』。
【登場書籍:第二巻】ボリス・ヴィアン『うたかたの日々』、森瑤子『イヤリング』、川端康成『掌の小説』、映画「珈琲時光」(侯孝賢・監督)、武者小路実篤『愛と死』、三浦哲郎『忍ぶ川』、松谷みよ子『モモちゃんシリーズ』、『Wの悲劇 フィルムストーリー』、雑誌『暮しの手帖』、伊丹十三『「お葬式」日記』『「マルサの女」日記』、『京都「木津川」のおひるご飯』。
【沼田】お隣の鉄道専門古書店〈汐留書店〉店主。
【花村健文:はなむら・けんぶん】上の階の出版社、辻堂書店社員でけんぶんと呼ばれることを好む、FIRE(早期退職&投資&まったり暮らし)したいがちょっと疑問も感じてる。
【東山権三郎】珊瑚さんが慕っていたようだが奥さんの介護を通じてだったので進展はしてない。
【文壇バーの定義】まず、自分で「文壇バーです」と名乗ること。新聞の書評委員たちが来ること。中央新聞の犬飼さんが来ること。
【本田奏人:ほんだ・かなと】小説家の卵で最近何を読んでも面白くないのでおもろい本を教えてほしいというイケメン。
【美希喜:みきき】珊瑚さんの意向を探れと母の命を受け書店に出入りしている大学院生。元々本好き。滋郎ともそれなりに親しかった。
【美波】お隣の〈ブックエンドカフェ〉店主。最近夜営業やったりお酒扱い出したりしている。文壇バー的なものを目指そうとかも考えているようだ。
【芽衣子:めいこ】美希喜の母、光太郎の妻。五十歳。リアリストで弁が立ち無料でもらえる景品類が好き。夫と娘は逆らうことを諦めているが岡田三姉妹は苦手。
【モモちゃんシリーズ】松谷みよ子さんの著書。大人になってから読んだんやけど、まあ、びっくりしました。え、これを子どもたちに向けて書いたの? と。
【山の上ホテル】半世紀前東京で暮らしていた頃、神保町に通うときいつも横目で見つつ、いずれ泊まりたいなぁとか思ってましたがついに果たせず。 -
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『喫茶おじさん』に続いて手に取った原田ひ香さんの作品。古書店が舞台の話は三上延さんの『ビブリア古書堂の事件手帖』以来だったような。あちらは古書にまつわるミステリーだったけれど、こちらはどんな感じかなと思いながら読み始めました。
鷹島古書店にやってくるのはどれもクセの強い人ばかり。新米店主である珊瑚さんと親戚の美希喜ちゃんは、慣れないながらも店の中にある様々な古書と神保町の美味しいグルメを仲立ちにして、温かな関係を築いていく。
それは亡くなった前の店主も含め、皆が古書をこよなく愛する人たちだったからこそ心を通じ合わせることができたのだろう。ああ、自分も神保町の古書店と喫茶店巡りを
してみたいなと思うような心温まるお話でした。 -
Posted by ブクログ
事故物件に一定期間住み次の住人への告知義務をなくす(ロンダリング)仕事に就いた内田りさ子の再生を描いた小説。
賃貸物件の告知義務を利用した職業設定が面白い。
ロンダリングを”浄化”というのも、まるでお祓いみたいで可笑しい。
泣くか寝るだけだったりさ子が立ち直っていくストーリーは、こちらも心が整えられていくようだった。
「いつもにこやかに愛想よく、でも深入りはせず、礼儀正しく、清潔で、目立たないように」
このロンダリングの心構えは、周りとうまくやるためというより、いなくなっても違和感を持たれないためのものであると思う。
そんな希薄な人間関係がずっと続いたら、物足りなくなってくるのでは?
だからこそ、ロンダリングができる人は少ないし、できても長く続かないいのかもしれない。
ロンダリングの仕事を辞める時が、りさ子の傷が本当に癒えて回復したときではないだろうか。 -
Posted by ブクログ
大好きな「ランチ酒」シリーズの祥子さんのその後の話も少しあるのだが、
本作は新たな主人公、恵麻が中心。
恵麻が仕事も恋人も失うが、「見守り屋」として働きながら再生する様を淡々と描いている。
原田ひ香さんの文章は読みやすいなぁと改めて感じた。
しかし不満が、、食べ物のチョイスが、、、
カレーとたぬき蕎麦で酒は飲まないなぁ。
オムライスもつまみにはならない。
全体的に炭水化物多め。
惹かれるお店が少なかった。
あ、でもびっくりドンキーの「イカの方舟」は知らなかったのでそれはちょっと食べてみたい。
ランチ酒は
行ってみたい、
食べてみたい、
合わせてお酒を、ビールを、ワインを飲みたい!
と思うお店多かった気がするのだけど、
こちらが年を取っただけかしら。
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恋と食のある10の風景
小説新潮掲載作品から編まれた、
人気作家陣による〈恋〉と〈食〉をテーマにしたアンソロジー。
顔ぶれはなかなか豪華。
「わたしたちは平穏」 一穂ミチ
平穏なふりをする平穏が好きなふたり。
波風を立てず、壊さない距離を選び続ける関係性が、食卓の静けさとともに描かれる。
元妻の生霊だか怨霊だかの存在だって平穏
「ワタシノミカタ」 古内一絵
シングルマザーの漫画家と、その息子。
忙しさと不安を抱えるふたりのもとに現れたのは、救世主のような若いイケメンアシスタント。
外見だけでなく、心までイケメン。
仕事にも生活にも、さりげなく手を差し伸べる存在は、ふたりにとって確かに“味方”。
エッセイ
「初恋と食事」 田辺智加
お笑い方面の方みたい。
「ヴァンパイヤの朝食」 君嶋彼方
君嶋彼方は、まだそれほど作品数が多くない作家さん。今ならあなたもコンプリート可。
最新作は予約中。
本作も含めて、やっぱり君嶋さんの小説が好きだと再確認する一編。なんていうか、優しくて強い感じのストーリーが多いんでは、と思う。
※BL作品のため、内容には触れず。
(結局そこかーい)
「くちうつし」 錦見映理子
自分の生家へ移り住み、ほどなくして
夫を階段転落で亡くした。
愛しさと寂しさ、そして引っ越してきたことへの後悔が入り混じり、日々は空虚に過ぎていく。
そんな時知り合った美容師の女性。
どこか現実と異界の境が曖昧になる感触は、
『異人たちとの夏』を思い出させる短編だった。
掌編
「ゆかりとバターのパスタ」 山本ゆり
料理コラムニストの掌編。
飾らない文章と、華やかで手軽なレシピで知られ、ブログが人気だという。
料理が好きで、しかも上手。勝てない。
「白と悪党」 奥田亜希子
読んでも読んでも、初読みの作家が現れる。
読書の楽しさは、たぶんこういうところにもある。
落ち着いた文章で、とても読みやすい。
短編でも無理がなく、世界にすっと入れる感触があった。
長編も、そのうちに。
「SUMMER STREAMER」 尾形まりこ
コピーライターで、そちら方面での受賞も多い作家。本作の主人公は、夫を突然亡くした、やや高齢の女性。
引きこもりがちな生活の中で、大谷翔平の魅力に惹き込まれ、やがてアメリカへ試合を観に行く決断をする。
かつての昭和主婦世代は、
仕事を持たず家庭にいた人も多く、
趣味にお金や時間を使うことを どこか「いけないこと」「自分には許されないこと」と
感じていた人も少なくなかったと思う。
残された時間は自由。
ただし、詐欺には気をつけて。
「夏のカレー」 原田ひ香
婚約までしていた彼女が、
実家の倒産をきっかけに失踪し、連絡が取れなくなる。
その後、人生の節目ごとに
すれ違うように再会するふたり。
会うたびに、彼女の立場や暮らしは変わっていく。
けれど、カレーの味だけは変わらない。
昭和の途中までは、
夜逃げという言葉が現実にあった記憶。
変わり続ける人生と、
変わらない味。
エッセイ
「恩讐の彼方のトマトサラダ」 山田詠美
山田詠美さんの こういうタイトルのセンスが好き
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Posted by ブクログ
短編集かと思い登場人物や背景を短期記憶で読んでいたら最終章で繋がっていて、あぁ。
ロンダリングについてというよりロンダリングを余儀なくされた人たちの生き方にスポットライトを当てた話。
ロンダリングできる人って、本当に本当にごく僅かなのだと分かる。ほぼ全員が辞めていくのだろう。
一作目同様ホラー要素を期待していたので物足りなさは感じる。
相場の闘志をメラメラと燃やしている姿も勝手に期待してしまい…
ただりさ子と亮が出てきたこと、まあちゃんの人柄や過去、失踪ドットコムについては楽しく読めた。
もしかすると世の中にはロンダリングに似た職業があったりするのかな。