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  • ロック母
    3.9
    作家としての苦悩のはじまりに"しょぼんとたたずむ"忘れ難い作品、「ゆうべの神様」。シングルマザーになる覚悟で離島の実家に帰った私を待っていたのは、恐ろしいほど変わらない風景と"壊れた"母親だった。――川端康成賞受賞作、「ロック母」など、15年にわたる作家活動をあまさずとらえた傑作作品集。
  • 論語知らずの論語読み
    4.5
    論語をダシに奇人変人作家仲間を独特の文章でつづる名随筆――二千数百年前の中国の古典『論語』。余りにも有名であるけれど、きちんと読んだ人は、どのくらいいるだろう。ならば、孔子にならい、我流の読み方をしてみようと、阿川弘之が、悪友・遠藤周作、三浦朱門、吉行淳之介、北杜夫らとの珍談奇行の交友録をまじえて、世相風俗万般をにがりのきいた独特のユーモアでつづった快エッセイ。論語を知らない人も、ちょっと論語を楽しめる1冊。
  • ロードムービー
    3.8
    運動神経抜群で学校の人気者のトシと気弱で友達の少ないワタル。小学五年生の彼らはある日、家出を決意する。きっかけは新学期。組替えで親しくなった二人がクラスから孤立し始めたことだった。「大丈夫、きっとうまくいく」(「ロードムービー」)。いつか見たあの校舎へ、懐かしさを刺激する表題作他、4編(「街灯」/「道の先」/「トーキョー語り」/「雪の降る道」 )収録。(講談社文庫)
  • 若葉のころ(凜一シリーズ)
    4.3
    京都の大学に進学し、二度目の春を迎えた凛一。氷川と逢える平穏で幸福な日々がようやく訪れたかに思えたが、三年ぶりに帰国した有沢が、再び凛一の心に波紋を広げていくのだった。そんなおり、大学フットボール部の主将として活躍する氷川に関する情報を外部に漏洩しているという疑いが凛一にかけられる。ふたりはこのまま逢うことができなくなるのか……。好評シリーズついに完結。
  • わたしがいなかった街で
    3.8
    離婚して1年、夫と暮らしていたマンションから引っ越した36歳の砂羽。昼は契約社員として働く砂羽は、夜毎、戦争や紛争のドキュメンタリーを見続ける。凄惨な映像の中で、怯え、逃げ惑う人々。何故そこにいるのが、わたしではなくて彼らなのか。サラエヴォで、大阪、広島、東京で、わたしは誰かが生きた場所を生きている――。生の確かさと不可思議さを描き、世界の希望に到達する傑作。
  • 私たちには物語がある
    値引きあり
    3.8
    本好きの作家がつづる、心躍る読書エッセー。 ひとりひとりの人生が重なり合い、関わり合っただれかの時間が縫いつなげられ、無限へ、永遠へと広がっていく。本が、物語がある世界とは、なんとすばらしいのだろう。 この本は、まるごと物語にのみこまれることの至福に満ちた、すべての本とすべての本を必要とする人へのラブレターだ。 著者は語る――「収録してある本はほとんどすべて、読みたくて読んだものであり、読んでみておもしろかった本ばかりだ。こんなにも世界にはたくさんの本がある。私はこれらの活字を追いながらじつに膨大な、幸福な時間を過ごしてきた。その幸福な時間が、この一冊には詰まっている」
  • 私だけの所有者
    5.0
    「はじめて」は、いつも痛くて、少し優しい。 日本エンターテインメントの最前線&最高峰! 日本を代表する4人の直木賞作家と、“小説を音楽にするユニット”YOASOBIによる奇跡のプロジェクト「はじめての」。 その第一弾となるYOASOBIの楽曲「ミスター」の原作となった、島本理生氏の小説「私だけの所有者 はじめて人を好きになったときに読む物語」を電子書籍で単独配信! アンドロイドの「僕」と所有者との間に何があったのか。 とある国の施設に保護された僕は、「先生」に手紙を書き始めたーー。 ※文字をやや大きくし、漢字にはルビを多めにふっています。 作家のファンはもちろん、全ての世代の方々に楽しんで頂ける、「はじめての」読書にもお勧めしたい小説になりました。 ■YOASOBIからのメッセージ 4作品全て本当に面白くて、読み終えた時、全作品、計4回「めちゃくちゃ面白かった!」と声に出し、原稿の前で拍手をしました。「はじめての」という一つのテーマから生まれた4つの色とりどりな物語が、それぞれ違うゴールへと向かう様に心が震えました。 (YOASOBI composer Ayase) はじめて読んだ物語なのに、私の奥底に眠っている記憶が呼び起こされるような体験でした。 4つの物語、4つの世界と出会って生まれたこの感動を、まっすぐに歌に乗せられたらと思います。 (YOASOBI vocal ikura) ■著者からのメッセージ 初めての挑戦をたくさん詰め込んだら、むしろ自分の原点とも言うべき、好きな人との物語になりました。恋よりも強い絆で結ばれた「私だけの所有者」にこの短編で出会ってください。 (島本理生) ■著者プロフィール 島本理生(しまもと・りお) 一九八三年東京都生まれ。中学生時代に執筆を開始し、一九九八年「鳩よ!」掌編小説コンクールに作品「ヨル」を応募し当選、年間MVPを獲得する。二〇〇一年「シルエット」で群像新人文学賞優秀作を受賞しデビュー。二〇〇三年『リトル・バイ・リトル』で野間文芸新人賞、二〇一五年『Red』で島清恋愛文学賞、二〇一八年『ファーストラヴ』で直木三十五賞を受賞。他の著書に『ナラタージュ』『よだかの片想い』『星のように離れて雨のように散った』など。思春期の繊細な感情を鮮やかに表現し、若い読者からの支持も高い。
  • わたしに会いたい
    3.5
    『くもをさがす』の西加奈子が贈る、8つのラブレター。 この本を読んだあと、あなたは、きっと、自分の体を愛おしいと思う。 「わたし」の体と生きづらさを見つめる珠玉の短編小説集。 わたしを生きるための言葉。#Imissme ――わたしに会いたい。 コロナ禍以前の2019年より、自身の乳がん発覚から治療を行った22年にかけて発表された7編と書き下ろし1編を含む、全8編を収録。 ・「わたしに会いたい」――ある日、ドッペルゲンガーの「わたし」がわたしに会いに来る。 ・「あなたの中から」――女であることにこだわる「あなた」に、私が語りかける。 ・「VIO」――年齢を重ねることを恐れる24歳の私は、陰毛脱毛を決意する。 ・「あらわ」――グラビアアイドルの露(あらわ)は、乳がんのためGカップの乳房を全摘出する。 ・「掌」――深夜のビル清掃のアルバイトをするアズサが手に入れた不思議な能力とは。 ・「Crazy In Love」――乳がんの摘出手術を受けることになった一戸ふみえと看護師との束の間のやり取り。 ・「ママと戦う」――フェミニズムに目覚めたママと一人娘のモモは、戦うことを誓う。 ・「チェンジ」(書き下ろし)――デリヘルで働く私は、客から「チェンジ。」を告げられる。
  • わたしの容れもの
    3.9
    人間ドックの結果で話が弾むようになる、中年という年頃。ようやくわかった豆腐のおいしさ、しぶとく減らない二キロの体重、もはや耐えられない徹夜、まさかの乾燥肌……。悲しい老いの兆しをつい誰かに話したくなるのは、変化するカラダがちょっとおもしろいから。劣化する自分も新しい自分。好奇心たっぷりに加齢を綴る共感必至のエッセイ集。
  • 私の身体を生きる
    3.5
    17人の書き手が自らの「身体」と向き合って記す、生きるためのリレーエッセイ 私の身体はほんとうに私のもの? 私の身体はどんな視線にさらされ、どのように規定され、内面化されているのか。17人の人気小説家・美術作家・コラムニスト・漫画家・発明家が自らの「身体」と向き合い、ときにユーモラスに、ときに激しく、そしてかつてない真摯さで文章をつむぐ。「文學界」人気連載がついに単行本化。 著者は島本理生、村田沙耶香、藤野可織、西加奈子、鈴木涼美、金原ひとみ、千早茜、朝吹真理子、エリイ、能町みね子、李琴峰、山下紘加、鳥飼茜、柴崎友香、宇佐見りん、藤原麻里菜、児玉雨子の17人。 自分と自分の身体の関係を見つめる言葉が、これまで読んだことのない衝撃と共感をもたらす。 【目次】 島本理生「Better late than never」 村田沙耶香「肉体が観た奇跡」 藤野可織「「妊娠」と過ごしてきた」 西加奈子「身体に関する宣言」 鈴木涼美「汚してみたくて仕方なかった」 金原ひとみ「胸を突き刺すピンクのクローン」 千早茜「私は小さくない」 朝吹真理子「てんでばらばら」 エリイ「両乳房を露出したまま過ごす」 能町みね子「敵としての身体」 李琴峰「愛おしき痛み」 山下紘加「肉体の尊厳」 鳥飼茜「ゲームプレーヤー、かく語りき」 柴崎友香「私と私の身体のだいたい五十年」 宇佐見りん「トイレとハムレット」 藤原麻里菜「捨てる部分がない」 児玉雨子「私の三分の一なる軛(くびき)」
  • 私のなかの彼女
    4.1
    「男と張り合おうとするな」醜女と呼ばれながら、物書きを志した祖母の言葉の意味は何だったのだろう。心に芽生えた書きたいという衝動を和歌が追い始めたとき、仙太郎の妻になり夫を支える穏やかな未来図は、いびつに形を変えた。母の呪詛、恋人の抑圧、仕事の壁。それでも切実に求めているのだ、大切な何かを。全てに抗いもがきながら、自分の道へ踏み出してゆく、新しい私の物語。
  • わたしの名店
    3.5
    三浦しをん、西加奈子、道尾秀介、ジェーン・スー、朝井リョウ、瀬尾まいこ、畠中恵、はるな檸檬、小川糸、森見登美彦――全28名が競演する「おいしい」エッセイ集。キラキラとした幸福感が染み入る「鴨ロースト」、憂鬱の原因が汗とともに流れ出ていく「ガパオ」など、自身にとっての「名店」と大好きな一皿をエピソードを交えて綴る。お腹も心も満たされる食エッセイ。エッセイに登場するお店の情報も掲載。
  • 私はあなたの記憶のなかに
    値引きあり
    4.1
    角田ワールド全開!「記憶」をめぐる小説集。 <「さがさないで。私はあなたの記憶のなかに消えます」と言って姿を消した妻をさがす旅に出る僕>――(表題作)。<初子さんは扉のような人だった。小学生だった私に、扉の向こうの世界を教えてくれた>――「父とガムと彼女」。<K和田くんは消しゴムのような男の子だった。他人の弱さに共振して自分をすり減らす>――「猫男」。<イワナさんは母の恋人だった。私は、母にふられた彼と遊んであげることにした――「水曜日の恋人」ほか4篇。角田光代の小説世界を存分に味わえる読み応えたっぷりの小説集。 ※この作品は単行本版『私はあなたの記憶のなかに』として配信されていた作品の文庫本版です。

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