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石川淳/辻邦生/丸谷才一
闇市に現れた少年は神の子か狼か……石川淳「焼跡のイエス」、「国の守は狩を好んだ」に始まる王朝時代を舞台とした説話風物語「紫苑物語」、江戸人の精神に迫る「小林如泥」「鈴木牧之」「江戸人の発想法について」。 “大殿(シニョーレ)”織田信長の日本人離れした心と行動を異国人の眼を通すことで浮かび上がらせた歴史小説・辻邦生「安土往還記」。種田山頭火をめぐる文学史ミステリ・丸谷才一「横しぐれ」、小説的趣向に満ちた「樹影譚」。王朝文学や江戸文芸、西欧文学を礎に、稀代のモダニストたちが精緻に築き上げた傑作群を収録。 解説=池澤夏樹 年譜=中条省平 月報=鹿島茂・町田康 -
裏声で歌へ君が代
さまざまな背景を持つ人物が「国家」を語る。 陸軍幼年学校をドロップアウトした経験を持つ画商の梨田と、その友人でスーパーマーケットの経営者でありながら台湾民主共和国(台湾独立を目指す団体)の大統領・洪、洪の部下ながらアナーキストを自認する林ら、置かれた立場や政治的信条が異なる男女が、国旗や国歌、民主主義について、ときには酒を酌み交わしながら、ときには寝物語として縦横無尽に語り合う。 ――日本の陸軍は非合理主義にどつぷり漬かつてゐる団体で、この団体の信条とするところはナポレオンのものの考へ方とまつたく対立するものではないか。あの小さなコルシカ人ならば、歩兵操典に書いてあらうが、軍人勅諭にあらうが、そんなものは旧套にすぎず死んだ文字にすぎないとして、平気で投げ捨て、すばやく現実の必要に対応するだらう。―― 独特の歴史的仮名遣いでつづられた、渾身の長編の前編。 -
輝く日の宮
女性国文学者・杉安佐子は『源氏物語』には「輝く日の宮」という巻があったと考えていた。水を扱う会社に勤める長良との恋に悩みながら、安佐子は幻の一帖の謎を追い、研究者としても成長していく。文芸批評や翻訳など丸谷文学のエッセンスが注ぎ込まれ、章ごとに変わる文章のスタイルでも話題を呼んだ、傑作長編小説。(講談社文庫) -
【合本版】ポー傑作選
●ポー傑作選1 ゴシックホラー編 黒猫 「この猫が怖くてたまらない」 おとなしい動物愛好家の「私」は、酒に溺れすっかり人が変わり、可愛がっていた黒猫を虐め殺してしまう。やがて妻も手にかけ、遺体を地下室に隠すが…。戦慄の復讐譚「黒猫」他「アッシャー家の崩壊」「ウィリアム・ウィルソン」「赤き死の仮面」といった傑作ゴシックホラーや代表的詩「大鴉」など14編を収録。英米文学研究の第一人者である訳者による解説やポー人物伝、年譜も掲載。 あらゆる文学を進化させた、世紀の天才ポーの怪異の世界を堪能できる新訳・傑作選! ●ポー傑作選2 怪奇ミステリー編 モルグ街の殺人 本作がなければ、ホームズもポワロも金田一も生まれなかった――世界初の推理小説「モルグ街の殺人」。パリで起きた密室母娘惨殺事件の謎を名探偵デュパンが華麗に解き明かす。同じく初の暗号解読小説「黄金虫」や、最高傑作と名高い「盗まれた手紙」、死の直前に書かれた詩「アナベル・リー」など傑作を全11編収録。ポーの死の謎に迫る解説や用語集も。世紀の天才の推理と分析に圧倒される新訳! ミステリーの原点がここに。 ●ポー傑作選3 ブラックユーモア編 Xだらけの社説 ポーの真骨頂はブラックユーモアにあり!?――いがみあう新聞社同士の奇妙な論争を描く「Xだらけの社説」、大言壮語が嵩(こう)じて地獄の門が開く「悪魔に首を賭けるな」、ありえないはずのことが起きる科学トリック「一週間に日曜が三度」。ダークな風刺小説や謎解き詩、創作論など知られざる名作を23編収録。巻末には「人名辞典」「ポーの文学闘争」他、ファン待望の論考が100頁超。訳出不可能だった言葉遊びを見事に新訳した第3弾! ※本作品は『ポー傑作選』シリーズ全3巻を収録しています。 -
黒猫(乙女の本棚)
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第35弾は、文豪・ポー×イラストレーター・まくらくらまのコラボレーション! 小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 私は狂っているわけではないし、よもや夢を見ているわけでもない。どのみち、明日になれば私は死ぬ。 動物好きで、賢い黒猫を飼う男。ある晩の行いから、少しずつ彼の人生が崩れていく。 ポーの名作が、アンティークのような不思議な魅力を放つイラストで話題の大人気イラストレーターで、本シリーズでは中原中也『詩集『山羊の歌』より』を担当するまくらくらまによって描かれる。 名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。 -
口訳万葉集/百人一首/新々百人一首
小池昌代の訳詩と鑑賞で和歌の世界へと誘う新訳「百人一首」を中心に、折口信夫の個性が光る「口訳万葉集」と丸谷才一の豊かな和歌の解釈を楽しむ「新々百人一首」をそれぞれ厳選し収録。 解題 口訳万葉集 岡野弘彦 解題 百人一首 渡部泰明 解説 池澤夏樹 月報 穂村弘 今日マチ子 -
後鳥羽院 第二版
承久の変後、孤絶と憂悶の慰めを日々歌に託し、失意の後半生を隠岐に生きた後鳥羽院。同時代の歌人・藤原定家が最初の近代詩人となることによって実は中世を探していたのに対し、後鳥羽院は最後の古代詩人となることによって近代を超えた―歌人であるうえに『新古今和歌集』で批評家としての偉大さも示す後鳥羽院を、自ら作家でもあり批評家でもある著者が論じた秀抜な日本文学史論。宮廷文化=“詩の場”を救うことを夢みた天皇歌人のすがたに迫る。1973年度に読売文学賞を受賞した第一版に三篇を加え、巻末に後鳥羽院年譜と詳細な和歌索引を付した増補決定版。 -
作家の証言 四畳半襖の下張裁判 完全版
「ワイセツとはなにか」 猥褻文書摘発事件に一流作家が集結 圧巻の証言集を開廷50年目にして復刊 〇被告人 野坂昭如 〇特別弁護人 丸谷才一 〇証人 五木寛之、井上ひさし、吉行淳之介、開高健、中村光夫、金井美恵子、石川淳、田村隆一、有吉佐和子 発禁となった短篇「四畳半襖の下張」、栗原裕一郎による書き下ろし解説を収録した完全版 丸谷才一 「後世、四畳半襖の下張裁判とは何であつたかを概括する史家は、まづ何よりも、それが日本最初の、日本文学に関する文芸裁判であつたことを言はなければなるまい」 野坂昭如 「人間の精神的営みは、どのような存在からも自由であること、その当然の帰結として、『四畳半襖の下張』という小説が、どのような意味、見地からも猥褻文書に該当しないことを、主張しつづけます。一小説家として、また一人の人間として」 井上ひさし 「これはもうほんとうに、わかんないなら実はおれが書いたと言いたいくらすばらしい作品ですね」 石川淳 「『古事記』以来、やはりこれは神事にはそういう男女のことが関係するというならわしの(中略)その「おまつり」の儀式です、『四畳半……』に書いてあることは」 有吉佐和子 「小説書きというのは、私もそうですけれども、好奇心は人一倍強いわけで、野坂さんは牢屋に入るということは欣喜雀躍として入るんじゃないかと。私はそれをたいへん心配しております」 -
小学館世界J文学館 ポー作品集
※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 ようこそ、恐怖と幻想と怪奇の世界へ! 推理小説、SF小説の始祖といわれるアメリカの文豪、エドガー・アラン・ポーの短編7作品を新訳で収録! 「黄金虫」…金色に輝く甲虫を発見したルグラントは、その日からすっかり人が変わってしまった。黄金虫に導かれ、地面を掘るルグラントが見つけたものは……。暗号解読の魅力を満喫できる傑作! 「群集の人」…その老人は、ただひたすら「群集」を探しもとめて歩き続ける。尾行する「ぼく」がやがて気づいたのは……? 「盗まれた手紙」…重要な手紙はどこに隠されているか? 天才探偵デュパンは、冷静な推理で意外な隠し場所を見つけ出す。 「ウィリアム・ウィルスン」…素行の悪い青年の前に、自分とそっくりな顔をした同姓同名の人物が現れた。自分の行動をいちいち邪魔するそいつに腹を立て、青年はついに剣をふるって決闘するが……。 「アッシャー家の崩壊」…陰鬱な古城に暮らす、アッシャー家の兄妹。兄は憂鬱に沈み込み、妹は重い病に伏せっている。やがて妹は亡くなり、地下室に仮に埋葬される。さらに憂鬱を深める兄。そして最後の悲劇がアッシャー家を襲う……。 その他、「大渦巻に落ちて」「使いきった男」を収録。 ※この作品は一部カラーが含まれます。 -
忠臣藏とは何か
なぜ忠臣藏は人気があるのか。『たった一人の反乱』の作者が、あのたった47人の反乱の謎を解明し、忠臣藏論のパラダイムを変革した、文芸評論の名作。野間文芸賞受賞作。 -
日本史をつくった101人
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本史の新しい見方! 人物ニッポン史! ――聖徳太子、道鏡、杜甫、小野小町からスターリン、昭和天皇、マッカーサー、阿部定、田中角栄まで。この国を代表する男たち女たちを選び、批評し、評価し、ゴシップを添える知性と笑いの大座談会。 -
P+D BOOKS にぎやかな街で
芥川賞候補作2作品を含む珠玉の短中篇集。 ――国家だっていつかは亡ぶ、過渡的なものではないだろうか。つまりそれは決して絶対のものではない。束の間のもの、かりそめのもの、すこぶる下らないものにすぎない。その相対的なものの栄光のために死ぬなどということが、人間に要求されるのはおかしいじゃないだろうか。―― 召集を受けた網代泰彦は、山形の連隊に向かう直前、発作的に兵舎に背を向け“徴兵忌避者”となってしまう。成り行きで出羽三山に登りながら、自分はなぜ徴兵を忌避したのか、国のために死ぬとはどういうことか、国家の栄光とは何か……を熟考していく「秘密」と、原爆投下で価値観ががらりと変わってしまった世の中の無常さを描く「にぎやかな街で」という芥川賞候補作2作品を含む珠玉の短中篇集。 -
ポー傑作選
「この猫が怖くてたまらない」――ポー新訳2冊連続刊行!(2巻は22年3月発売) おとなしい動物愛好家の「私」は、酒に溺れすっかり人が変わり、可愛がっていた黒猫を虐め殺してしまう。やがて妻も手にかけ、遺体を地下室に隠すが…。戦慄の復讐譚「黒猫」他「アッシャー家の崩壊」「ウィリアム・ウィルソン」「赤き死の仮面」といった傑作ゴシックホラーや代表的詩「大鴉」など14編を収録。英米文学研究の第一人者である訳者による解説やポー人物伝、年譜も掲載。 あらゆる文学を進化させた、世紀の天才ポーの怪異の世界を堪能できる新訳・傑作選! ●傑作ゴシックホラー+詩 赤き死の仮面 The Masque of the Red Death (1842) ウィリアム・ウィルソン William Wilson (1839) 落とし穴と振り子 The Pit and the Pendulum (1842) 大鴉(詩)The Raven (1845) 黒猫 The Black Cat (1843) メエルシュトレエムに呑まれて A Descent into the Maelstrom (1841) ユーラリー(詩) Eulalie (1845) モレラ Morella (1835) アモンティリャードの酒樽 The Cask of Amontillado (1846) アッシャー家の崩壊 The Fall of the House of Usher (1839) 早すぎた埋葬 The Premature Burial (1844) ヘレンへ(詩) To Helen (1831) リジーア Ligeia (1838) 跳び蛙 Hop-Frog (1849) 作品解題 数奇なるポーの生涯 ポー年譜 訳者あとがき -
松尾芭蕉 おくのほそ道/与謝蕪村/小林一茶/とくとく歌仙
東北・北陸の各地を旅し、数々の名句や研ぎ澄まされた散文による夢幻的紀行「おくのほそ道」(新訳・松浦寿輝)をはじめ、「閑(しづか)さや岩にしみ入(いる)蝉(せみ)の声」(芭蕉)、「夏河を越すうれしさよ手に草履(ざうり)」(蕪村)、「白魚(しらうを)のどつと生(うま)るゝおぼろ哉(かな)」(一茶)といった名句の数々と、連句「鳶(とび)の羽のの巻」、長詩「春風馬堤曲(しゅんぷうばていきょく)」など、江戸期俳諧三人の巨星の名句・連句を精選し、新たに評釈を付す。俳諧の文学的・詩的魅力を味わい尽くす最良の入門書。他に、鼎談形式で歌仙を愉しむ『とくとく歌仙』より「加賀暖簾の巻」なども収録。 解説=池澤夏樹 月報=:藤野可織・堀本裕樹 -
まんがで読破
※本書はTeamバンミカスより配信されていた『モルグ街の殺人(まんがで読破)』と漫画内容に変更はございません。ご購入の際はご注意ください。 世界初の名探偵─その名はC・オーギュスト・デュパン! シャーロック・ホームズも、エルキュール・ポアロも、金田一耕助も、彼がいなけば生まれていなかったかもしれない。19世紀末のフランス・パリで起きた奇怪な密室殺人の謎は、この男の手にゆだねられた!世界初の探偵小説『モルグ街の殺人』を漫画化。政界を揺るがす機密文書の行方をデュパンが追う『盗まれた手紙』も収録。 まんがで読破シリーズ 第61巻 -
モルグ街の殺人事件
ある日、パリのモルグ街で猟奇殺人事件が起きた――。 犠牲者の母娘は残酷きわまる殺され方をされており、しかも事件現場は密室だった。密室から聞こえていた犯人と思われる人物の声を複数の者が聞いていたが、証言者はこぞって自分の母国語以外の言語を喋っていたと言う。この殺人事件の解明に探偵C・オーギュスト・デュパンが挑むこととなる。 エドガー・アラン・ポーによる本作は、推理小説というジャンルを築く作品であり、密室殺人を扱った最初の作品とも言われています。後世の作家たちにも多大な影響を与えた作品であることは間違いありません。時代を超えて愛される名作を是非、味わいましょう。 【目次】 モルグ街の殺人事件