辻村深月のレビュー一覧
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上巻では、それぞれの登場人物の細かい性格や生活が描かれ、彼らの共同生活の様子が書かれていた。それぞれの立場によるイザコザや、恋愛感情による不協和音を繊細に描き、クリエーターをベースに人間を表現する作品なのではないのか思った。
しかし、下巻からはまた違う印象を受けた。登場人物たちが仕事に対し考えを深めていき、成長して行く様子や、恋愛で失敗してもめげずに、生きていく姿からとても力を感じた。また、話の中心である千代田コーキに関する伏線が最後の章ですべて回収されるのが気持ちよかった。赤羽環ついても、彼女の辛い過去から立ち上がり頑張り続ける姿が悩みを持つ読み手にはすごく良い印象を与えると思う。
千代田コ -
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ネタバレあらすじを知らずに読み始めたため、想像していた以上に現実的で重いテーマが描かれている作品だと感じた。ファンタジー要素のある物語だが、不登校の中学生の心情がリアルに描かれていて、読んでいて胸が苦しくなる場面も多かった。
特に印象的だったのは、主人公のこころが周囲の何気ない言葉によって少しずつ追い詰められていく場面である。悪気のない言葉であっても、受け取る側にとっては大きな負担になることがあり、その積み重ねによって人を孤立させてしまうなと感じた。また、本来安心できるはずの家という場所でさえ、辛い記憶や逃げ場の無さから、完全には心が休まらない様子が描かれていた点も印象に残った。
ただ、同 -
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ネタバレ最後の最後までどんでん返しがある面白い作品。
「ぼくのメジャースプーン」とつながりがあるということを忘れて読んでいたので、最後の最後でいろんなことがつながって鳥肌が立つような思いをした。
今のところ発見しているのは以下のこと。また読み返したいと思う。
・秀人=「ぼく」、椿=「ふみちゃん」
・作中(下巻p281)に出てくる「白髪まじりの男性」は「先生」
・椿から秀人の印象「穏やかに暮らせるように、秀人は努力してる。そうしようと必死なの」(下巻p269)は能力を示唆
・秀人から椿の印象「歪んだからこそ、正方形のようになった」は「ふみちゃん」の過去を示唆
・あすなと椿が連弾する際に、椿は問題な -
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ネタバレ「毎日小学生新聞」で連載していた辻村さんの記事をまとめたもの。
言葉に対する愛情と優しさが深く伝わってくる。
変だと思われたくない気持ちからクラスの雰囲気に合わせていつしか自分の感情がわからなくなったり、無意識に周りの傾向に沿った感想を述べたりすることはだれにでもある。
大人はいつも「周りの意見なんて気にしないでありのままでいいんだよ」と言うかもしれないけど、大人だって日常的に同調圧力に流されている。
辻村さんはそうやって周りに合わせることを否定しない。
ただ、みんなが言ってることと自分の考えが違うからといって自分の考えを押しつぶすことはしないでほしい。
その時に湧いた感情をぞんざいに扱わず、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2年ほど前に読んで、とても面白かったし刺さるフレーズがいくつもあって、善良とは?傲慢とは?女とは、、、、って考えた1冊なのに、
2年越しに言葉で感想を残そうとすると、まず浮かぶのが「真実にかなりイライラした」って感想(笑)
イライラしたのは、同じ女性として甘ったれてんな〜もっと頑張れよ、、、と思う部分と、もしかしたら真実ルートを辿っていたかもしれない自分の姿が想像できてしまったから、かも。
地方で箱入り娘なのは私も一緒。でも勉強して国立行って自分で大手に就職先決めて働いて自立した。普通に生活してたら出会いはないけど自分で出会いを探して恋愛もした。読んだ時は結婚してなかったけど、今は結婚もした -