辻村深月のレビュー一覧
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主人公こころをはじめとする子供たちが、鏡の中の冒険を通して、心を閉ざした子供たちが互いに触れ合い成長していく姿には心打たれました。
はたからみれば些細なトラブルに思えることでも、渦中にいる本人にとっては、特に繊細で多感な子供にとっては、この世の終わりに感じられるようなことってあるよなぁ…と丁寧な心理描写から本当に存在する子供たちの気持ちに触れられたような気すらしました。
最初はダークファンタジー×ミステリーの不気味な印象で、物語の構造を理解するのに苦労しましたが、登場する子供たちもそれぞれキャラが立っていて覚えやすく、伏線が回収されていく後半にかけてはページを捲る手が止まらず、長編小説であ -
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「家族」をテーマにした7つの短編集。
この短編に出てくる家族たちは、ドラマや映画なんかに出てくる明るく団結力のあるような家族じゃありません。でも、本当の家族ってこうじゃない?と辻村さんが教えてくれているようです。
中でも好きだったのは『「妹」という祝福』、『タイムカプセルの八年』。
また、辻村さんのドラえもん愛が見える『タマシイム・マシン』も共感の涙が出ました。
(子どもの名前が「伸太」…「のびた」なのはニヤニヤしちゃいました)
素直になれないし、好きとかじゃない。でも心も体も健やかであって欲しいと願うのが家族なんじゃないかなと感じました。 -
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やばい。。。やばいって。。。。。
最後の最後でもう色々。もう本当色々。
下巻はいろんなところでたくさん泣いた。河野が池の前で泣くところもみんながかけつけるところも。苦しくて苦しくて。クリスマスイブのパーティーは、おじいちゃんとあすなの掛け合いが泣ける。本当のことがわかってからのバイクとか病室はもう涙止まらないよ。ううぅぅ。
そして「ぼく」と「ふみちゃん」………………………。どういうこと?衝撃すぎる。「ぼくのメジャースプーン」とここで繋がってくるのか。こんな最後の最後に。あの力をどうやって発動したの?タイムスリップしたという妄想を植え付けたの?????
なんでいつかは「坂崎さん」って呼ぶんだろう -
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ネタバレずいぶん前に読んでいたものを再読。
漠然と「面白かったはず」との記憶はあった。
読んでいるうちに、上巻の段階で「あすなを助ける話だっけ」と思い出した。
でも、細部をごそっと忘れていたので、楽しく読めた。
最後病院に向かうシーンで、全員であすなを送り届ける。
お前もかい!というトモハルまで一緒に。
答え合わせのように、各シーンの裏が明らかになるのはいい。根底に善意があるのがいい。
一番興奮したポイントは、『ぼくのメジャースプーン』の2人が素晴らしい高校生になっていたこと。
たぶん、前読んだときは、エピローグは流したんだろうな。
「ふたりとも、立派になって…ふぐぅ。」と泣きそうになった。
よ -
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ネタバレ辻村さんすごろくで読みました。
しあわせのこみち
清水あやめさんが田辺さんとの出会いを通じて自分を見つめ直す話
天才ならではの考えに、すごいなぁという感想でした。
アスファルト
昭彦さんが色々考える話
チハラトーコの物語
ここでスロウハイツの住人に繋がるのかー!という感じ。環さんもまた出て来て嬉しかったです。
冬子さんが書いた小説を環さんが読んでどんな感想を抱くのかなぁ?と思います。
樹氷の街
郁也さんも多恵さんも理帆子さんも…天木さんも秀人さんも椿さんも…!
すごろくで出て来たたくさんの人が出て来て、前後はしますが、過去や未来がこうして繋がっているんだなぁと思いました。
以前読んだ登 -
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「加害者は忘れ、被害者は覚えている」という不均衡を、極めて明確な構図で描き切っている。無自覚な悪がどのように人を追い詰め、そして自分のしたことから逃れようとするのか。その過程が容赦なく可視化されていく。
言葉には、明確な悪意をもって放たれるものと、悪意なきまま垂れ流されるものがある。しかし、受け手にとってはその区別はほとんど意味を持たない。
「そんなつもりではなかった」という言い訳は、傷ついたという事実の前では無力であり、最終的に正解となるのは受け取った側の感情だけだという現実が突きつけられる。
この物語では、傷つけた側に安易な救済を与えない。彼らは反省よりも先に自己弁護を選び、自分を可 -
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私が本を読んでいて1番嬉しいのは色々な考え方や
優しい言葉に出会えること。文章を書くことも昔から好き。話す時には思いつかない言葉がペンをにぎると出できて未来の自分の支えになることもある。絵や映像のない文字の形を想像することが楽しい。
心ない言葉って想像力のなさからくる。他者の気持ちを100%分かることはできない。でも知ろうとすることが大切でそのために本は必要だと思う。本を読み自分の想いを言葉にして他者の気持ちを考えられる人でありたい。「本を読むことは新しい世界を知ることです。読むことで他人になれるし行ったことのない土地にも時間を超えた過去や未来にもいける。自分と近しい立場以外の人の心を知ること -
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ネタバレ私だけの所有者「ミスター」
主人公のナルセに対する呼び方を見て、曲名はここからきてるんだなと思った。
アンドロイドと人間が混在する世界のは、いつか私たちの世界が人間のようなアンドロイドの開発を突き詰めていったときに到達するかもしれない、もしもの世界たりえるような気がした。
「きみたちの権利は最低限、保障されている。ただし〜人であると同時にものである、とようにしか言いようがない」は言い得て妙だと思った。確かにロボットと言うには人間味がありすぎるし人間とするには機械的だしはたして生命と言えるのか、と疑問に思う。アンドロイドの権利を保障しようとしたら、結局、モノ扱いとヒト扱いのどっちつかずになるしか