辻村深月のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
確か、昔、大学を卒業した頃にこの文庫本を買った。そして、読まないままずっと本棚で眠らせていた。
手に入れてから10年以上経っただろうか、やっとこの本を読んだ。
読みはじめたらとても読みやすく、すっと心の中に入ってくる物語だった。主人公の少年の心の機微や、巻き起こる事件に読んでて何度も涙腺が緩んだ。
読後の余韻もあって、センチメンタルな気分だ。
私はこの物語をずっと読みたかった。本屋で手に取ったあの日から、引っ越しがあっても断捨離をしても、この本はずっと本棚に共にあった。辻村深月の「凍りのくじら」がとても好きだったのでこの本を読みたかったのだ。ずっと、ずっと。
私も作中のふみちゃんのよう -
Posted by ブクログ
ネタバレ「“救われる側”だと思うことの怖さ」
さすがは辻村深月先生だと思った。
この作品は、分かりやすい名言を一つ残して人の心に刺してくるのではなく、物語を通じて、読者にじわじわと気づかせてくる…そしてその描き方が本当にうまいと感じた。
私はこの小説は、帯に書かれている通り読む人によって「救われる側」と「後悔する側」に感想が大きく分かれる作品なのではないかと思った。
私はおおかた「救われる側」として読んでいたが、「ナベちゃんのヨメ」に関しては、自分にも思い当たる部分があり、少し後悔する気持ちもあった。
しかし、そもそも自分を「救われる側」だと認識していること自体が、傲慢で危ないことなのではない -
Posted by ブクログ
ネタバレ運動部で友達が多くて恋愛もして、順風満帆な学生生活を送っている人たち。
それにたいして運動が苦手で地味で女子とあまり会話すらしたことがない映画同好会の一平。
一平はずっと、いわゆるキラキラした青春を送れないことに引け目を感じている。
ただ、映画に対する熱意は人一倍。
胸に突き刺さる映画と出会ってしまったときの感動は、一平にとってかけがえのない思い出となる。
その体験を誰が馬鹿にできようか。
物語に触れて感情を大きく揺さぶられ、価値観を大きく覆されるような豊かな体験を、周りは「地味」という言葉で片付けてしまっていいのか。
映画同好会の仲間たちと奮闘しながら映画の撮影に臨む彼は美しかった。
「学校