辻村深月のレビュー一覧
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こんな部活やりたかった。登場人物みんなが、コロナやいろんなことで悩みながら、でもスターキャッチコンテストに向けて、みんなで試行錯誤して前に進んでる、そのワクワク感がうれしい。
登場人物それぞれが、他の人の仕草や言葉に気付き、思いを馳せられるのが魅力的です。
そして宇宙飛行士の人のメッセージ「もし、そちらの方面に才能がない、と思ったとしても、最初に思っていた『好き』や興味、好奇心は手放さず、それらと一緒に大人になっていってください」が素敵。手放したものを取り戻したい!と、大人になってしまった自分は思いました。
あっという間に上巻終わり。下巻も楽しみ。 -
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ネタバレ最高でした!
今まで読んだ本の中で一番かもです。
夢を持った若者クリエイターたちの物語です。
私も若い時に、この登場人物たちより若い頃にこの物語に出会っていたら、なんか人生かわったかも(笑)と思ったものの、
いや、若い時、読書に不慣れだった私には、この本を読む力、読書力は私にはなかったな〜(汗)と思い直しました。
だって、スーを表す形容の言葉がハッキリ示されてなかったり、セリフのはずなのにカギカッコ付いてなかったり…
国語の問題でこの物語が出てきたら、私は解けません(TT)
テロの時期に高校生だったという描写があり、「おお、なんと私も同世代だ!」と、嬉しくなりました。ということは、ここの物 -
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ミステリ要素あり、ホラー要素ありの青春小説。入試間近の雪の日、男女8人の高校生が学校に閉じ込められる。どういうわけか、彼らは2か月前に自殺したクラスメイトが誰かだったのかを忘れてしまっている。それを思い出さなければ…
物語が進む中で、登場人物ひとりひとりの秘めた想いが語られるのだが、それぞれが重くて青くて切ない。どんなに仲の良い友人でも、そのすべてを知っているわけではない。しかし、それでもしっかりと繋がっている関係性がとても良い。
ミステリという点では、自殺したのは誰だったのか、ということよりも伏線回収の方に驚かされた。そこがそこに繋がるんだ...(上下巻あわせてのレビューです)。
「か -
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初めて辻村さんの本を読みました。
様々な地方のコロナ禍の学生達の物語です。舞台の一つである茨城県立砂浦第三高校の天文部では、毎年行っている他校と合同のスターキャッチコンテストがコロナの影響でできなくなってしまいます。しかし、スターキャッチコンテストに興味を持った東京都渋谷区立ひばり森中学校の理科部、長崎県にある五島列島の天文台に通う、長崎県立泉水高校の生徒達でオンラインでスターキャッチコンテストをすることになります。この話を読んで、コロナ禍だからこそ出会えた仲間たちでオンラインでコンテストを開催することができたので、コロナは悪いことばっかじゃ無かったんだと思いました。
私が一番心に残った -
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この作品がドラえもんの中で一番好き。なんたって辻村先生との出会いを導いてくれた一冊だから。ドラえもんたちが月という今まで深く関わってこなかった世界で友達を作り、と言ってもルカと出会ったのは地球だけどとにかくまだ見ぬ世界の扉を開けるまでの過程がすごく好き。秋という情緒ある世界観、季節感とも相まって、自分好みの神秘的な舞台設定、時期設定になってる。学校の生活も丁寧に描きつつ、だけどちゃんと辻村深月が辻村深月してるのがいい。繊細さ、ドラえもんたちの心の内がちゃんと描かれていて、彼らの解像度がとても高い。藤子先生の書くドラえもんたちとは違うかもしれないけれど、限りなく隅々にまで辻村先生が作品そのものを
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ついにスターキャッチコンテストかと思っていたら思いの外あっさり終わり、クライマックスはISSの観測だった。厳しい制限の中でできること、やりたいことを詰めていった結果、自分たちの世界を広げていく中高生たちが眩しくてしょうがない。惰性で部活をしているだけで記憶に残る学生の夏にこんな経験をしたら堪らない思い出になるんだろうな。
宇宙飛行士の花井さんが言っていた通りそれぞれが自分の好きや興味、好奇心を携えていた。それは宇宙への興味だけでなく、異性への恋心、家族愛、昔からの幼馴染との友情、きのこなど多岐にわたるがそれぞれを大切にするという心持ちを覚えた彼はきっとこれからも輝き続けるだろう。
そんなふうに