辻村深月のレビュー一覧
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冷校、凍りのくじら、夜遊ぶ、メジャースプーンからの本作品を読み終えた私の心は、見事に桜が満開♡
他作品の登場人物との再会は感無量!
もちろん、本作品から辻村作品はじめましての方でも、十分楽しめる本作品
いつかがあすなや他の同級生とともに始業式明けに自殺してしまう同級生を探し出し、その自殺を食い止めようと懸命になる物語
3ヶ月後に同級生が自殺するから協力してほしいと友達から言われたら、当時高校生だった自分自身はどう思うだろう…信じられない上にその友達を変な目で見てしまうかもしれない
でも、それを言われた友人の秀人は疑うことなくすぐに信じてしまう点はとても印象に残っている
なぜすぐに信じた -
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大学の部活の同期で皆から「良い人」と言われていた男子の結婚報告から始まる物語や、国民的アイドルが母校にテレビ撮影で訪れる物語等、様々な過去の記憶と、人と人の会話の噛み合わなさを描いた短編集。
各短編それぞれが独立した物語で人との関わりのなかで生じるズレと、モヤモヤや傷つきを徹底的に描いており、人間の怖さを描いたホラー作品ともいえる。
自分は辻村さんの作品の、人間関係で生じる一言で言い表せないようなモヤモヤや感情を詳細に表現するところに凄さをいつも感じている。
今作はまさに、名前はついていないけれどこういうのってあるな、と思わさせられる人の心について突きつけてくる作品だ。
読んでいて、経験し -
Posted by ブクログ
ネタバレ辻村さんの作品は考えさせられることが多い、本の厚みと内容の重量に耐えて読みきると、平凡な生活の中でも考えることがあることに気が付く。辻村作品はリンクしていて、先に読んだ「凍りのくじら」は別コースとか。
可愛がっていたウサギが無惨に殺された。
クラスで交代に餌をやり世話をしていたが、僕が風邪を引いて休んだ日、当番を変わってくれたふみちゃんが手足を切られて死んでいるウサギを最初に発見した。
校門で中の様子を見ていた犯人ともすれ違っていた。犯人は罪の意識などなく、うさぎを殺してもただ一時の気晴らしだと言う20歳の引きこもりの男だった。
うさぎは殺しても器物損壊で軽い刑だという。可愛がっていたウサ -
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ネタバレあのとき、噛み合っていなかった会話。噛み合っていなかったけど、噛み合わせたかった会話。そんなことが自分にもあったのだろうか。あったとしても、思い出せないのは、この話を読んだ後の自分としては、残念でならない。
過去にしたことや言ったことが、今の誰かにとってどんな影響を与えているのか。いい影響でも悪い影響でも、一人の人間が誰かに影響を与えていると考えるのは烏滸がましいと思う。だが、自分の覚えていない、無意識の言動が何らかの形で他人に残っているのだとしたら、それがいいものであって欲しいと願うばかりだ。そう思わせるほど、この短編たちは恐ろしい。非現実的でありながら、いつか自分の身に降りかかるのではな -
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ネタバレ最初から最後まで重苦しい空気がまとわりついている。
女同士の嫉妬や値踏み、暗黙の了解。
子供の頃から女の子は、その世界に生き、育っていくリアル。
ましてや母娘は、最も距離が近い同性だ。
母を見て育つ娘。同性だから分かること、許せないこと。その深く沈んだ心理が、本作にはリアルに、繊細に描かれていて、読んでいて苦しくなる。
ゼロ、ハチ
ゼロ、ナナ
タイトルにもなっているこの数字。
文章に出てきたのは1度だけ。
文字を認めたとき、衝撃が走ったのは否めない。
この数字をタイトルにしたことにも。
女、女の子、女性。
彼女らは生きている。必死に。
どれが正解かは人によるけれど、同じ女性として、自 -
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上下巻で1200ページ弱というボリュームなのに、読み終えた瞬間、この先の物語をもっと読みたいと思うほど没入しました。
8人それぞれのエピソードが丁寧に描かれていて、誰の物語も“脇役”で終わらないのが本当にすごい。特に第14章は、単独で一冊の短編として成立するレベルで、傷ついた友人のためにそこまでできる理由が腑に落ちた瞬間、胸がぎゅっとなりました。
読み進めるうちに「ん?人数が合わない…?」と違和感が生まれるのですが、真相に辿り着いた時の衝撃はこれまで読んだ作品の中でもトップクラス。思わずページを戻って「ここか!」と声が出るほどの見事な伏線回収でした。
ラストは静かで美しく、彼らにとっては -
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辻村美月による家族をテーマにした短編集。
天才作家×家族 は外さないとは思っていましたが、予想以上に良かったです。
家族というものに対して、万人が、家族って良いもんだよなって思っているなんてことはないと思っています。いろんな事情があると思いますし。
それでも、これを読んだ後は、久しぶりに両親に電話してみよっかなという気にさせる力がある本だと思います。
どの短編も甲乙付け難いのですが、「タマシイム・マシンの永遠」がコンパクトながら、グッとくる内容でした。
愛が不足してるなーって時に読んでみてください。最高のサプリメントですよ笑
◾︎「妹」という祝福
p36「どうして、広瀬先輩とケンカし