辻村深月のレビュー一覧

  • 冷たい校舎の時は止まる(下)
    めちゃくちゃ面白い!!!!大好きな本になった。あらすじを読んで手に取って、文庫本の上下巻の厚さに、これいつ読み終わるかなと思ってたけど、先が気になりすぎてすぐ読み終わってしまった。学校とクローズドサークル、自殺した子の名前が思い出せないという設定からすでに最高すぎる。出てくるみんなもキャラが良い。葛...続きを読む
  • 朝が来る
    友人が養子を育てている。
    子供が望めないとわかった時、旦那さんの、これからずっと二人だけなのかなあ…とつぶやいたことで、彼女は子供を貰うことを決めた。
    その覚悟は本人たちでしかわからないが、その子が小学生の頃、血の繋がりがないことをカミングアウトすることになっていると聴いた。言う方も聞かされる子供
    ...続きを読む
  • ツナグ(新潮文庫)
    よかった〜!一度だけ望む死者と合わせるツナグという役割。どの話も良かったけど1番えぐかったのは親友を事故で亡くした女子高生の話。この連作の中で1番救われて欲しかった枠だったのに1番業が深くてつらい話になってしまった。思春期の頃の、友達に対する痛みと妬み憧れって本当に最高に人間だって思うと同時に深刻だ...続きを読む
  • ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。
    久しぶりに長く読み応えのあるミステリーを読んだ気がする。第1章と第2章で書き方の特徴にも変化があって、360ページ以降一気に読んでしまった。女性の妬み嫉み、なんとなく目に見えない格付けも、そして意外と妊娠してないとか、流産は珍しく無いとか、こないと思っていたら生理が来たとか。この本で起こる全ての出来...続きを読む
  • オーダーメイド殺人クラブ
    今自分のいる環境が世界の全てであると感じてしまう中学2年生。

    1番難しい年代を美しく描いていました。

    スクールカーストなどから起こる無視やハブを読んでいる私までもが辛くなるような、読んでいる内容の景色がそのまま映し出されている、文章で読んでいるのに映像で見ている感覚でした。

    胸が痛くなる部分も...続きを読む
  • かがみの孤城 上
    最初はファンタジーで苦手かも?って思ったけど、どんどん引き込まれていった。
    教師として働く身、不登校の子どもたちの気持ち、そしてうつ病になって外が怖い、普通が何だろうと沢山考えたこの一年。
    色んなことを思い出し、彼らの未来がどうなるか見守りたい一心で読み進めた。
    下巻も楽しみ。
  • ツナグ(新潮文庫)
    大切な存在が亡くなった時、その喪失感をどうやって埋める事ができるか。また亡くなった人は自分の事をどう思っているのか。
    大事な事は「死者は残された生者のためにいる」という考え方だ。
    人は何かに縋らないと生きていけない。見たことの無い神様を信じるのも良いが、具体的な誰かの存在を身近に置く方が、自分の行動...続きを読む
  • ツナグ(新潮文庫)
    最初はファンタジー物で苦手だな〜なんて読んでたけど、よく出来た物語で読むのには苦ではなかった。
    読んでいくとどんどんツナグである歩美が気になって。最後の章でようやく全てが繋がった。読んで良かったと思える作品だった。
    死んだ人ともう一度生きてる間に会えるなら誰を選ぶのか。なぜその人を選ぶのか。
    私はク...続きを読む
  • 朝が来る
    養子縁組については大学の卒論のテーマだったし、自分にもそういう未来があるかもしれないと心の中にあった。
    さとこさんの不妊治療、想像を絶する日々だったと思う。私もたった一年未満だったけど流産を繰り返したあの日の辛さは忘れられない。
    そして大学の時に読んだ資料のように育てられないお母さんを支援する団体は...続きを読む
  • ツナグ 想い人の心得(新潮文庫)
    社会人になった歩美が回を重ねるごとに人として、ツナグとして成長していく流れが全ての話で繋がっていて前回よりも面白かった。
    どの話もそれぞれにぐっとくるものがあった。

    娘を亡くしたお母さんの気持ちはそれぞれで来るものがあった。辛い気持ちもあるけど全ては時が解決していくのを感じた。

    とりの工房との関...続きを読む
  • 朝が来る
    夫が無精子症で、子供望んでる夫婦が赤ちゃんポストみたいなので養子縁組して愛情たっぷりに育てるねんけど、そんな中その人の本当の母親のひかりから赤ちゃん返して欲しい、返さないならお金欲しいって言われる話。

    最初は、ひかりの無責任さに呆れてたけど、ひかり視点、本当の母親の8年間が物語の後半で描かれること...続きを読む
  • ハケンアニメ!
    アニメは視聴者に夢と希望を与えます。そのアニメ製作の裏で多くの人が熱意を持って協力し合っていることを学びました。多忙ですが人に感動を生み出すクリエイティブな仕事。愛情があふれるやりがいのある仕事だと共感しました。
  • 子どもたちは夜と遊ぶ(下)
    とても夢中になれた作品で、面白かったです。

    恭司というキャラクターが個人的に好きです。
    もう少し恭司の事を書いてほしかったなぁという気持ちが少しあります。
  • ツナグ(新潮文庫)
    物語前半は、中高生向けの設定だし、登場人物にも深みが薄く、私の様な中年が読むには物足りなく感じた。

    それが中盤から、どう解釈すれば良いか判らない諸行無常な物語が出てくるし、
    後半にはまさか伏線と思わなかった前半の設定を回収していく。

    前半で中高生向けの内容と思わせる事も、物語を楽しませる為の、作...続きを読む
  • ぼくのメジャースプーン
    先生の言葉が終始、私に深く突き刺さってきました。

    教育関係者や教育に興味のある方、子育てをしている方には特におすすめの本です。

    また、他の本で出てきた登場人物が再び登場するのもとても面白い。早く他の作品も読みたいです!
  • 青空と逃げる
    有名女優が運転する車が深夜交通事故にあう、一人同乗していた俳優に不倫疑惑が巻き起こり、その女優は自殺する。

    俳優の妻と子は女優所属の芸能事務所やマスコミにカチコミをかけられ東京のアパートから逃げる。四万十、家島、別府、仙台。逃げるだけでなく生活を整えようとするが、そのたびに芸能事務所の陰がつきまと...続きを読む
  • かがみの孤城 上
    伝えたいことは、自分の思いが正しく思いの通りには相手に伝わらない。声の出し方、話しかけ方、間の取り方、相手の目で見えているものすべてが表現として受け取られる。
  • 琥珀の夏
    【内容】
    子供教育の理想を掲げ、集団生活を行うミライの学校とその外部にいる、夏休みのみミライの学校に通った弁護士との物語。
    この学校では基本的に実親とは離れて暮らす。

    【感想】ミライの学校の理想は必ずしも間違いとは言えないが、問答のあり方や大人の人間関係等の現実であり世俗的な面を子供に見せないよう...続きを読む
  • かがみの孤城 下
    7人それぞれに、物語があり、人生があり、そこに深く、暗く、決して窺い知れない澱みがあった。

    こころは、たまたまそれを知ることができた。知ろうとして、歩み寄り、繋がって、多くを得た。

    けれど。

    読書を終えてあの城から現実に戻った、自分たちはどうだろう。

    自分の日々を生きるので精一杯だ。

    誰か...続きを読む
  • 冷たい校舎の時は止まる(上)
    10年以上前に読んだけど再読。
    なんとなくのストーリーと面白かった事だけ覚えててラストもいまいち思い出せず。
    ああ。でも、やっぱり好きなジャンルは変わらないと再認識。
    早く下巻が読みたい。