辻村深月のレビュー一覧
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ネタバレ光汰朗くんが早めに見つかって、美冬先生が最悪なシナリオにならなくて本当に良かった。彼女と同世代だから上巻は読んでてよりつらかった…すぐに立ち直って、光汰朗くん探しに協力してたり透真に連絡取ったり、気丈な人でかっこいい。
あと忠治おじいちゃんの犯人に対する「孫を殺さないでいてくれてありがとう!」って言葉が予想だにしない角度から心をえぐってきた感じした。普通なら恨み言しか出てこないと思うけど、娘が殺されてしまった人だからこその重みを感じた。
下巻は光汰朗くん事件より25年前の事件の再検証パートだと思ってるんだけど、事件が風化したからこそ明るみに出た真相なのかな。あんなにいろいろな人が証言してく -
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竹とんぼのおじいちゃんの話は、涙が出た。
家族というのはやはり、切っても切れないもので、色んな性格や、ものの考え方を学ぶ場所だ。大人だってまだまだ未熟だし、子どもの容赦ない言葉にハッとしたりしながら、死ぬ間際まで成長を続けていく。
家族関係を「依存」と呼んで良くないもののように決めつけることもあるけれど、やっぱり身近な家族の誰かと、うまく心を通わせられたことが、他者との「共存」に、そのままつながっていくんだよね。
言葉もへたな、頑固一徹なおじいちゃん。だけど、まっすぐ正直で、平らかにものを見られる人。こういう人って本当に隣にいそう。
その存在で、静かに、そっと、孫たちの心にも「安心」が育つ。 -
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ストーリーの展開、社会性、登場人物の感情描写まで、全てが圧巻でした。ここ数年自分が読んだ本の中で、一番面白かったです。
25年前の事件から現在に至るまでの被害者、加害者、警察、記者、関係者等々、全ての視点が過不足なく描かれています。置いてけぼりになる登場人物がいないので、とにかく全員に感情移入してしまいます。しかもどこにも偏りすぎていないので、読み終わった後に感動と納得感があります。これを描けるのは本当に凄いです。
そして事件の展開も二転三転しますが、決して突拍子がないものでなく、「納得できるのに衝撃的」という感覚です。
読み終わった後、犯人以外には今を幸せに生きてほしいなと思える作品でし -
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こんな〈噂〉をご存知だろうか?
作家の辻村深月さんには「白辻村」と「黒辻村」という2つの人格が共存しており、どちらの人格が表に出るかによって作品の方向性が大きく変わってくると言う
「白辻村」の作品群はもちろんハッピーエンドだ!爽快な読後感、希望に溢れた心温まるストーリー
一方「黒辻村」の作品群は、ときに残酷とも言える結末を迎え、人の心の闇を克明に描きだし、読者に恐怖心さえ感じさせる
しかし今作『ファイア・ドーム』で遂にこの「白辻村」と「黒辻村」が融合を果たしたのではないかと思うのです
それくらい素晴らしい作品でした
まさに辻村深月さんの最高傑作!…は『かがみの孤城』で譲れないので、 -
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ネタバレ今までも何度か辻村深月さんの作品を読んでいるけれど、 圧倒的に心情の描写がリアル。ファンタジーのような空想世界ではなく、本当に日常に起こり得そうな状況で湧き上がりそうな心情を描くから、物語に引き込まれすぎて、たまに帰ってくるのに時間がかかることがある。
今回の作品も、普段は詐欺になんて引っかからないと思って生きていたけれど、
人間は本当に詐欺に引っかかっているのではなく、一種の身の委ね、現状の開放懇願から、あまりにもつじつまが合わない嘘や騙しに可能性を見出して、つい手を差し出してしまうのではないか。と感じた。
それがたとえ嘘であっても、もはやいいとさえ感じてしまう、本来はそんな現状のほうに -
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ぶ厚い本を2冊なのに続きが気になってあっという間に読み終えました。
上巻はハラハラドキドキさせられましたが下巻はじっくりじんわりと胸に染み込んできました。
驚きの真実が明らかになり、噂の恐ろしさに驚愕。
『噂は軽薄な娯楽』
誰も当事者にならないし、反省もしない。(作中引用)
本当にそうだ。SNSに書き込むようなことはしなくても誰もが噂話をしたことが一度も無いという人はいないのではないだろうか?
口から出た言葉はもう戻せない。
これからは更に注意深く言葉を選び、正しいことを見極められる力を身につけたい。
『凄い作品を読んだ』
という感動に浸っています。
(Word)
事件の関係者に -
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作中で起きた事件は、被害者やその遺族、そして犯人の家族の人生までも壊してしまうほど重大な出来事だった。それなのに、事件の犯人である久我は見栄やその場しのぎの言動を繰り返し、それを取り巻く世間もまた、事件を興味本位で消費する。信じられないほど軽い。そのアンバランスさが、読んでいて何より怖かった。そして、その軽さこそが、一度静まったはずの事件を何度でも燃え上がらせる火の粉になっていくように感じた。
読んでいる途中から、事件の続きや真相を知りたくてページをめくる自分にさえ、どこか後ろめたさを感じた。思い返せば、現実で起きた事件についても、噂や憶測を深く考えずに信じ、人に話してしまったことがある。自 -
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ネタバレ後半からは展開の畳み掛け、怒涛の伏線回収、犯人との対面とこんなに盛り上がる下巻は久しぶり。1行1行が面白いゾーンに入ってました。
今作はここぞって所にしか回想がないのも最高で、手紙からの絵梨さんの回想シーンはやばかったです。こんなに辛く悲しい場面があるのか。「直接読んだら、おそらく、私たちはきっともう生きてはいけない。」
これぞ辻村深月!ラストの畳み掛けはやっぱり上手すぎる。
当たり前だけど文章の緩急が良くて、みっしり詰まってるところと、余白が多いところのメリハリがすごいよかった。
辻村さんの小説が上下巻で出るのはかなり久しぶりな気がする。スロウハイツとか名前探し以来かな。
下巻は真っ白な表 -
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ネタバレ前評判通り本当に面白かった。
序盤はいつものネタ振りパートで中盤から加速して下巻終わりまでノンストップで走り抜けます。こんな辻村さんは初めて!
170ページ当たりまでは、なーんだ普通じゃん、ちょっと退屈かなーとか思ってたのに!
集大成って評判そのままです。
子供たち視点、大人視点、犯人視点が辻村さんの著作からのオールスターみたいでしたし、今まで描いていない新鮮な物語。
噂をメインにした犯罪小説なんかそこら中にあるやんって舐めてかかってました。
こんなに面白くなるなんて。
上巻の表紙は真っ赤っかです。
登場人物全員が事件の影響から逃れられず、傷だらけになる巻だから真っ赤っかなのはピッタリ。