辻村深月のレビュー一覧

  • 凍りのくじら

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    圧巻の辻村深月ワールド。
    伏線回収が魅力的すぎる。
    序盤から中盤にかけてはリアリティ溢れる女子高生の話だが終盤にかけてはリアルからは少し離れた場面に打って変わる。
    物語の細部にまで散りばめられた幾多の伏線を9.10章の緊迫感を持った場面で怒涛のように回収していく様子が見事だった。
    中でも別所あきらと芦沢光は誰もが驚く関係性であるはずだ。
    藤子先生がSFを「スコシ・フシギ」と言うように本作にも「スコシ・フシギ」な要素が含まれていたことが良かった。
    この要素がなかったら混乱しそうな設定も「そうか、これはSFの話なんだ」と納得出来てしまう。
    自分もドラえもんを読んでいたので作中に知っているドラえもん

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    2025年11月05日
  • 冷たい校舎の時は止まる(上)

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    ネタバレ

    辻村さんの物語は
    引き込まれたら最後、
    夢中になって読んでしまう

    高校生の登場人物たち
    それぞれの事情でそれぞれが悩んでる
    そんなに悩まなくてもいいのに
    もっと気楽にって
    思ってしまうけど
    物語に限らず
    その人が感じてること、感じ方は
    その人にしか分からないこと
    そしてそれを他人が他人の善悪、良し悪しのものさしで評価してはいけない

    心の中の描写がすっと入ってくる
    とても素敵な文を書く辻村さん
    ゆえに、読んでいると一緒に苦しくなる

    あとホラー味のある描写にちょっと背筋が寒くなりました
    後編も楽しみ

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    2025年11月05日
  • 盲目的な恋と友情(新潮文庫)

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    私も今は妻がいて子供がいて
    恋は確かに盲目的になりやすく
    求め合うものだと思っていて、
    それが愛に変わると与え合うものになるんだと思っている。
    友情も仲の良い友達には何の不快感もなかったのは
    きっと何も求めずただ楽しく過ごすそれだけの
    存在だったからだろう
    誰しもが盲目的になると思う、悩むし、苦しむ
    そんな時でもとにかく素直で自分を悲観せず真っ直ぐでいて欲しいと思った
    そうしたら登場人物みんなこんな風にはならなかったかもしれないから。

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    2025年11月04日
  • ロードムービー

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    ネタバレ

    「冷たい校舎の時は止まる」のサイドストーリー短編集。
    冷たい校舎の方を読んでいない自分でも十二分に楽しめた。
    好みは一つ目のお話。
    トシが女の子だったのには驚いた。
    たしかに違和感はあったけど、まさか性別まで違うとは。
    慌てて最初から読み直してみると、点と点が線でつながる快感が得られてすっきり。
    すっかり先入観にとらわれて読んでいたことに気付かされ、自分で自分を笑ってしまう。゚(゚ノ∀`゚)゚。

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    2025年11月04日
  • 名前探しの放課後(上)

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    ネタバレ

    基は未熟なentp or intpであり、人間性としての未熟さに最初は苛立ちを感じた。しかし、高校生であるから、その未熟さは仕方がないものであるかなとも思う。

    そんな嫌な人からはスゥーッと消えてしまうのがp型あるあるだと、自身の思いを俯瞰してみて思った。そんな部分も許せる、infj、enfjの人間性を見習わないといけないと気付かされました。(多分坂崎さんはinfj...)

    椿さん絶対esfj。周りが見えてるし、サポート上手だし、もう心身サポート手厚い。優しすぎて泣ける。

    坂崎さん、the infj。いつかの中身を知ってだんだん好きになる過程、思考の中身、自信が発する言葉や相手への配慮。お

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    2025年11月04日
  • 朝が来る

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    社会問題として深く考えさせられるところが山ほどあって、ずっしりと読み応えがあった。
    辻村さんの作品は、それぞれの登場人物にどうしようもない共感ポイントがあってグロテスクな程にリアルなところが魅力だと勝手に捉えているが、今回も例に漏れずページを繰る手が止まらず。
    最後に柔らかい光が差すところも含めて、好きな作品の一つになった。

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    2025年11月03日
  • 子どもたちは夜と遊ぶ(下)

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    ただただ、やるせない!!!! 
    もう、、つらすぎて、悲しすぎて

    最後の浅葱のセリフ
    「人間には誰でも、大好きで泣かせたくない存在が必要なんだって。」 

    ほんまにそうやと思った。 
    うちもより大切にしたいって思ったし
    そんな存在がいてくれるからこそ自分も頑張れる 

    いつかまた会えたらいいな、、 
    あって欲しいなぁ、、 

    あと話の途中で【ぼくのメジャースプーン】の内容が出てきてむちゃくちゃ感動した! 
    先に読んでてよかったよ!!ってなった笑笑

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    2025年11月03日
  • この夏の星を見る 上

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    目次に各人物の似顔絵が載っているのが、単行本と違って最大のメリットと感じます。それぞれイメージしやすいです。今年に読みましたが、コロナ禍を過ぎていても当時を再体験するというか、自分も似たようなことをしていたなとか、こんな人もいたのかも知れない、と思わせるリアリティの深い作品です。

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    2025年10月31日
  • かがみの孤城

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    久しぶりに読書を始める一冊目として、とても良かったです。自分も子供の頃は、自分なりにもがいて生きていたなと過去を振り返りながら読むことができました。

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    2025年10月31日
  • 名前探しの放課後(下)

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    ネタバレ

    これぞどんでん返しだ!!と声に出してしまいそうになるくらい衝撃的なラストだった。
    終盤、紆余曲折あったけどなんとか丸く収まってよかったよかったと安心したのも束の間。まさかあそこから180°物語の角度がぐりんと変わるとは…。
    友春が一気に良い奴に成り上がるわ、あすなとおじいちゃんの関係に涙腺緩むわで大忙し。
    読み終わってからすぐまた上巻を読み直したくなる。
    どんどん積み重なっていく小さな違和感の正体が明かされた瞬間の鳥肌は今でも忘れられない。

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    2025年10月30日
  • ハケンアニメ!

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    かなり前に読んだことがあって、久しぶりの再読です。
    王子監督と有科さんのお話で1冊だったイメージでした。中篇3篇の本でした。

    どのお話もわかりやすく(悪い意味ではなく)アツくて、ひとりうるうるしながら楽しみました!

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    2025年10月30日
  • あなたの言葉を

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    優しいなあ、辻村先生。という感想が先に来るエッセイ?だった。完璧じゃないよ、けどできることをやっていこうねっていうのを言葉にせずに繊細に文章の積み重ねで伝えてる感じが良かった。正しさと優しさが辻村作品のツボなので、そこが先生自体の人格にも見え隠れしてる感じ。子どもたちが読んでほしいなとかがみの孤城を思い出しながら、読んだ。あそこに流れてる哲学と同じものを感じましたね〜

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    2025年10月30日
  • この夏の星を見る 下

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    ネタバレ

    記録用
    すごく面白かった、記憶。辻村深月は昔から読んでたけど最近になってからは書いてることなかなか重たいし、潔癖すぎん?となりつつ、でも好きになれるキャラが多いから好きって感じで昔のほうが好きは好きだったし、昔の作品って何かラノベっぽいというか、いかにも夢小説って感じの、大胆で、大げさで、でも正しくて、優しい、みたいなおよそ現実には居ないタイプのキャラ造形や人格が多く、そこに惹かれてた。ラノベよく読んだことないけど笑
    しかしここに出てくるキャラたちは魅力的で冷めているようでありながら、かなりそう言った辻村節が抑えられていて、むしろリアリティに重きが置かれている気がする。
    コロナがメインの話だし

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    2025年10月30日
  • ツナグ(新潮文庫)

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    死者は生きている人の心の中にある。それがネガティブなものであれ、ポジティブなものであれ死者を抱えながら人は生きている。
    著者はやはり人の心理を生々しく描く天才。

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    2025年10月29日
  • かがみの孤城 上

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    最初に他の文庫より文字が大きいので読みやすい
    従って400ページあっという間に!


    不登校のこころ
    そこで鏡のオオカミに導かれた先には城がそこに同じ中学生が
    そして願いを叶う鍵を探すことに
    叶う先には一つの条件が

    そして素性の知らない仲間達にはある共通点が

    謎のフリースクールの喜多嶋先生?
    外面の良いいじめっ子の真田
    こころの意味分からない担任の伊田

    そしてある仲間から一つの提案がそれは3月期に‥

    後半へ続く

    読み終わったら忘れられない一冊に

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    2025年10月29日
  • かがみの孤城 下

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    心情の描写が巧くてそれが痛かった。
    小学生の時、この物語に出逢えていたらよかったのにと思った。

    ラストに向けての伏線回収と、ストーリーの盛り上がり、結びが鮮やかで感動。。

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    2025年10月28日
  • 小説集 筋肉少女帯小説化計画

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    名だたる筋少好き作家達によって筋少楽曲の世界観で執筆された小説集。筋少ファンの一人として大いにニヤニヤしながら楽しませてもらいました。作家の皆さんの匂い立つような筋少愛が面白い。オーケンの小説が「これはオーケンの小説だ…!」って感じで最高でした。

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    2025年10月27日
  • サクラ咲く

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    久しぶりに小説を読んで泣きそうになった。職場のデスクだったから、すんでのところで押し堪えたけど。タイムスリップしてきた未来の友達を病気から救うために、一念発起するって素敵だな。辻村さんのお話は死に関わるものも多いけれど、こういう方が好き。私も中学では地味な子で、学級委員をやっていたり、頼まれたら断れなかったり、高校デビューを果たそうとした(実際には叶わなかった‥)クチなので、登場人物たちには共感してしまった。

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    2025年10月26日
  • ツナグ 想い人の心得(新潮文庫)

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    前作に引き続き
    読み終えて、心が温まるりました。

    歩美のその後が知りたいけど…
    忘れた頃にと、期待してしまう。


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    2025年10月26日
  • ツナグ(新潮文庫)

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    毎日後悔のないように生きること。
    ツナグ、使者、のめり込むように終わってしまった。
    久々、素晴らしい本に出会えた。

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    2025年10月26日