辻村深月のレビュー一覧
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ネタバレ全組訳アリの問題カップルたち、その新郎新婦たちの異質な結婚式を準オムニバス形式でテンポよく描かれ、どの組も先行きが気になり一気に読み切った。
男を奪った態度悪い女や、胸糞悪い浮気男がそれぞれ改心したものよ報われた形になったのは若干モヤつく点ではあったが、エピローグに描かれた「何事も
成功しないことがない大安吉日」という言葉を見て、
「本日は大安なり」という全体にかかるこのタイトルこそがこの結末に向けた伏線だったのかと納得させられた。
辻村作品ならではの他作品からの登場人物、狐塚らがナイスアシストする点も唸らせるポイントだった。 -
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不思議な力を持つぼく。
幼なじみのふみちゃんはある事件の後、心を閉ざし、声を失ってしまう。
読み始めてすぐ、ふみちゃんだ!って思いました。
「凍りのくじら」に少し出てきたあのふみちゃんなんですね、前書では喋らず視線も合わず、病院に通っている設定だったと思います。
本作では元気で溌剌としていたふみちゃんが、どうして心を閉ざしてしまったのかその経緯と訳が分かります。
力を使って犯人に挑もうとする“ぼく”ですが、同じ力を持つ親戚の大学教授、秋先生のもとに通い、力について学びます。
犯人との対峙は1週間後の日曜日。
このぼくと秋先生とのやりとりがとても興味深く、人間の心理をついていて考えさせられま -
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ネタバレわたしたちは、助け合える。という上巻の終わりから一転、会えるはずだった学校でお互いに会うことができず、パラレルワールド説が飛び出すなど、一気にミステリ感もある前半だった。助け合えないことを感じて絶望的な空気が広がるなか、助け合えないわけでも、会えないわけでもないと言うオオカミさま。残された時間を大切に過ごそうとするこころたちの姿は、切なくもあり、また後半の展開がどうなるのか、大きく期待させるものだった。
アキの暴走から始まる後半は、今までの伏線が回収され、全ての謎が明らかとなった。生きている時間がずれていることは何となく想像していたところもあったが、それまでのお互いの実生活の描写などにヒント -
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ネタバレ
とにかくたくさん好きなシーンがある小説。ただ、最終章での伏線回収がとにかく良かった。
公輝が高いテレビを買ってすぐに友人に譲ったことや、ケーキばっかり食べてたことが繋がっていくのがすごく良い。
黒木さんが一緒にケーキ食べてくれるのも好き。なんだかんだでこの2人の関係性が親友な所が面白い。
(can/ableは難しすぎる笑)
全体を通してスロウハイツの住人1人1人が上巻から丁寧に描かれていて、非常に魅力的だった。
作家が集まったアパートでの物語らしい正義の最後のセリフも良かった。
「まぁ、なんていうか。あらゆる物語のテーマは結局愛なんだよね」