辻村深月のレビュー一覧

  • ツナグ(新潮文庫)

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    死んでしまったらどうなるんだろう。
    きっと一度は考えたことがある疑問。
    けれど聞いたところで
    「さあ…」と困った顔を見せるか、「ワタシが思うには…」と自分の意見を話すのかの二択になる
    だが誰しも避けて通れない道なのは間違いない

    今まで地球で生きてきた動物、人間、植物 すべてが経験しているのに
    どうしても今 死者と話せる術はない。
    「誰もが望んでいるはずなのに」だ

    その望みを叶えたらどうなるだろう。
    叶えたら喜ぶだろうか。悲しむだろうか。よくわからない。私には私達には到底わからない想像だ。

    だけどもし、もしも死者と、
    一度なくしてしまったものともう一度あえるなら…
    その術にどうしてもすがっ

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    2025年12月16日
  • かがみの孤城 下

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    圧巻のラスト。今も強く残る余韻がすごい。
    辻村深月作品で文句なし、断トツのナンバーワンだと思う。

    学校での居場所をなくし、家に閉じこもっていた安西こころがやってきた城。
    そこで出会った、境遇の似た仲間たち。
    7人それぞれの事情が少しずつ明らかになる中、
    城の終わりの日が刻々と近づいてくる。
    鍵は見つかるのか、果たしてこの中の誰の願いが叶うのか。

    ここまで上巻と下巻で評価が変わる作品は初めてだった。
    正直、上巻を読んだ時点では普通。それ以上でもそれ以下でもない。
    だが、下巻は違った。特にラストの集約は驚愕した。
    上巻でわかりやすい展開が容易に想像できたが、
    その遥か上を行く仰天の展開。
    さす

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    2025年12月16日
  • 傲慢と善良

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    4.8

    ここまで人の心理を的確に言語化できることがすごすぎる。女友達の見下した態度、さも自分が正義かのように、それを真実にも架にも口に出してしまう傲慢さ、そしてそれを隠すように付け足した「自分にはとてもできない、むしろ尊敬さえする」という言葉。リアルすぎて怖い。

    私は真実の気持ちが良く分かる、、、。

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    2025年12月16日
  • ぼくのメジャースプーン

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    ネタバレ

    学校で悲惨な事件が起き、それに直面したふみちゃんはショックで声も出せず、心を閉ざしてしまう。
    ぼくは、犯人と闘うことを決める。
    どういうラストなのかすごく気になって一気読みしてしまった。
    ぼくが思ったよりも賢く、驚いたところもあった。ぼくがふみちゃんと自分とも向き合っていく様が描かれていて、幼いながらにしっかりとした考えを持っているところ、持たねばいけないことにに胸がキュッとなった。
    先生の話が確かにと思うことも現実感もあってドキドキした。
    どうか力をつかわず、友情の愛なのか恋の愛なのか分からないけど育んでほしい。

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    2025年12月15日
  • かがみの孤城

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    ネタバレ

    読む前はこんな長い本、最後まで読めるか不安だった。でも、読み終わった後は面白かったー!読めて良かったって満足感高かった。
    タイトルからは話の内容が想像できなかった。何となくタイトルかっこいいな〜ぐらい。
    共感できるところは冒頭の夢見るとき。なんでもできる子が転入生としてやってくる。みんなその子と友達になりたがるけど、みんなの知らないところでもう友達で1番の仲良し。そんな奇跡が起こればいいと私も小学校の頃からずっと願ってた。
    あとは、ウレシノの恋愛しか頭にない感じ。『あんまり女の子に免疫ないのか、ちょっと優しくされたり、仲良くなるとすぐつきあいたいってなっちゃうタイプ。ー略ードラマとか漫画とかに

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    2025年12月15日
  • 琥珀の夏

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    辻村深月さんの作品

     琥珀の夏

    楽しみマックスで読み進めましたが、すぐに
    少し苦手な内容かも?となり不安に思いながら
    読み進めていきました。

    物語は大人達の理想のもとで暮らしている
    子供達の想いがずっとせつない色彩で
    流れる時間でした。

    ミカちゃんのさみしさを受け止めながら・・

    ノンコちゃん達の絆を大切に想いながら・・・

    そしてうまく感情をあらわせない子供達に
    心をうたれて、シゲルくんやヒサちゃんが
    強くみせた理由と強がりながら傷つけた心の
    時間は息をすることもつらい思いでした。

    大人になった
    美夏さんと法子さんの想いも凄く伝わって
    心が激しく揺れていきました。

    どんな想いで、

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    2025年12月15日
  • 傲慢と善良

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    まず、この本に出会えて良かったと思いました。めちゃくちゃ面白かったです。実体験として近いものがあったので、共感と、自分自身に思い当たることが多く、心がざわつくというか、多少読んでいて辛くなる。そういった感覚になりました。よくこんなにリアルに描写できるなと、ただただ驚きでした。また、単に物語としての面白さだけじゃなく傲慢と善良という観点から恋愛や婚活以外でも考えさせられることが多く、読めて良かったと思える一冊でした。

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    2025年12月14日
  • 噓つきジェンガ

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    直近で読んでいた本が心温まる内容が多かったため、たまにはスリリングな本でも読んでみるかと思い手に取った。

    詐欺がテーマのためどの話もヒヤヒヤ感があったのと、「何してんだよ…!」という何処とない怒りに駆られる場面が多々あった。感情をこれでもかと動かされたので、そういう意味では完全に筆者の手のひらの上だったように思う。

    ただ、3編ともオチは爽やかなものとなっており、読んでいて嫌な気持ちになることはなかった。
    むしろ、登場人物の背景や心情が痛いほど伝わってくるのに、読み進める手が止まらなかった。

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    2025年12月14日
  • 名前探しの放課後(上)

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    大人向けな『僕らシリーズ』という感じ。上巻では妙に不自然なやり取りがあるが、それが下巻で回収されるのは圧巻。何よりも、同じ作家の他作品を読んでいると深く楽しめる。

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    2025年12月13日
  • 名前探しの放課後(下)

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    大人向けな『僕らシリーズ』という感じ。上巻では妙に不自然なやり取りがあるが、それが下巻で回収されるのは圧巻。何よりも、同じ作家の他作品を読んでいると深く楽しめる。

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    2025年12月13日
  • 凍りのくじら

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    ネタバレ

    プロローグで語られた、「その光を私は浴びたことがある」という言葉は、抽象的な表現だと思ったが、決してそうではなくそのままの意味だった。それが分かるのは、本当に最後の最後でありながら、冒頭のその言葉がそのシーンまで記憶に残されていたのは、たまたまではなかったと思う。何気ない言葉のようで、知らず知らずのうちにこころに引っ掛らせる力があったのだろう。

    主人公がつらつらと語るシーンは、良くも悪くも、頭の良さが垣間見れた。人を見下すというのは、どう考えても良くない部分ではあるけれど、特別なものではない。みんな口には出さなくても、自分より下の相手を見つけて、人のダメな部分を心の奥底で馬鹿にすることで、安

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    2025年12月13日
  • ツナグ(新潮文庫)

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    死者と生きる人を繋ぐ役割である使者(ツナグ)
    自分は死んだ人と再会したいと思ったことはあるだろうか。
    今はないが、死んだ人とまた会いたいと思ったことはあると思う。
    一生のお願いとよく子供の時に言っていたが、本当に一生のお願いを使うことで、叶うのならどんなにいいだろう。
    フィクションの中でも表現が難しい設定をここまで素晴らしく書いていただいたことにとても感謝です。

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    2025年12月12日
  • 噓つきジェンガ

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    どれもハラハラするお話で先が気になる展開だった。
    1話も良かったけど2話と3話が好みだった。
    やっぱり嘘は極力つきたくない笑

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    2025年12月11日
  • 青空と逃げる

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    『傲慢と善良』を読んでから読んだので、途中、ヨシノさんが出てきたときには「うぉーーー!」ってなって、もう大丈夫だ感が半端じゃなかったです。

    読後感も最高でした。今のところ2025年のベスト。

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    2025年12月11日
  • 噓つきジェンガ

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    すごくよかったー。
    「嘘つきジェンガ」、タイトルも上手いなー。
    ジェンガのように嘘をどんどん積み上げる。
    塔が高くなってくると次第にぐらぐら揺れて不安定になり、ついにはすべて崩れてしまう。
    3章ともこの流れになっていて、ものすごくよかった。
    嘘がばれるまでは危なっかしくてずっとハラハラドキドキ、その後の展開はどれもとても心がヒリヒリするんだけどちゃんとラストに温かさもあって。

    特に「五年目の受験詐欺」は、多佳子の気持ちが痛いほど分かってしまった。最後の大貴とのやりとりには涙、涙。
    うちの息子と重なった。優しい子だぁ。

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    2025年12月11日
  • ぼくのメジャースプーン

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    復讐って難しいですね。
    他の作品のキャラ達が出てきて、謎だった部分が分かったりと再度読みたくなりました。

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    2025年12月11日
  • 鍵のない夢を見る

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    地方都市の小さな事件が短編で次々と展開される小説。どの短編にもまるで自分の傲慢さや愚かさ、どうしようもないやるせなさが見透かされているような主人公が出てきて身につまされる。
    どの短編も決してすっきりと解決する事はない、ただただそんなどうしようもない自分を受け入れるしかないのだと思いながらも前に進んで行くだけだ…

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    2025年12月11日
  • 朝が来る

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    ネタバレ

    その後がどうなったかわからないまま終わってよかった。どうなってしまうのかとヒヤヒヤしながらも、最後は大号泣して読み終えた。

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    2025年12月11日
  • 凍りのくじら

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    audible⭐︎
    一気に聴いちゃいました!
    今は余韻に浸ってます…付箋回収中…
    涙あり、友情、恋愛、親子。最後はホラー?
    とにかく物語が盛り沢山でもう一度読みたくなる!
    子供がドラえもん大好きで、一緒に全部の映画を観たことも思い出した♡
    何年も前に出版した本とは思えない!

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    2025年12月10日
  • 傲慢と善良

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    めっっっっっちゃおもしろかった‼️‼️‼️‼️ここまで言語化できるのがすごいと思った。どうやって終わるのかなって思ってたらめっちゃいい終わり方だった

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    2025年12月10日