辻村深月のレビュー一覧
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閉鎖的な地方都市を舞台に、過去の事件が残した傷と、人の噂や思い込みの恐ろしさを描いた作品。新任教師をはじめ、新聞記者、被害者遺族など、それぞれの視点から物語が積み重なっていき、誰の立場にも感情移入してしまうほどリアルだった。
一見無関係に思える出来事が少しずつ結びついていく展開は見事で、終盤はページをめくる手が止まらない。人の善意や祈りが胸に迫る場面もあり、深く心を揺さぶられた。
読後には苦さだけでなく、静かな希望も残る。最後の締めくくりもとても印象的で、壮絶な経験を乗り越えた担任教師が、この先は穏やかな幸せを手にしてほしいと心から願わずにはいられなかった。 -
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ネタバレ「人は、なぜ噂を信じてしまうのだろう。」
そんな問いを突きつけられる、圧巻の一冊。
根も葉もない噂が、まるで真実のように広がり、人の人生を簡単に狂わせていく――。
登場人物たちが噂に翻弄される姿を見ながら、「自分なら本当に流されないと言い切れるだろうか」と何度も考えさせられました。
ただのミステリーではなく、ニュースやSNSが身近にある今の時代だからこそ胸に刺さる物語。
上下巻合わせて896ページというボリュームなのに、ページをめくる手が止まらない。
予想を裏切る展開の連続と、最後に待ち受ける真実の重さ。
読み終えたあとも、ずっと心に残り続ける作品でした。
「噂」の怖さを知ってい -
Posted by ブクログ
ネタバレこの本を読んだ後、今までの恋愛でも自分のいいところで相手と釣り合ってるかって知らないうちに判断していたかもと。ふと、思った。傲慢すぎている。友達のカップルがいた、そのカップルは周りの雰囲気や、無言の圧力で付き合ったかもしれない。周りから「お似合いだね」、「付き合いなよ」とかいわれていた。本人たちしか真相はわからないが少なからず影響があったと思う。文庫版のアサイリョウさんの解説でこの世の中に、(自分の意思がある人間が果たしてどれだけいるだろう。)という本文にどこまでが社会で自分で、理性で本能でって解説していた。ほんとにそうだと思う。社会はいつだって自由だ。って言うでもある程度自由にも正解がある。
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった。
親と共依存で意思のなかった、しかし自己愛だけは強い、真実が自立していく物語。狭い世界しか知らない人間は、自分の知っている世界の中での常識の範疇でしか物事を捉えられず、自分と他人を「違う人間」だと切り離し、傲慢になってしまうのかもしれない。
傲慢さと善良さ。善良でいることが自分の知る世界を狭め、傲慢さをも招いてしまうということ。
前半は真実の「意思」の無さや真実の両親の真実への依存っぷりにイライラしたが、後半の真実が新しい環境(逃亡先)に身を置き、新しい人と知り合う中で価値観が変わっていき、成長していく姿が読んでいて心が温まった。最後も感動。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ壮大な家族愛の物語
本間先生への忠治じいちゃん心の叫びを読んで、先日亡くなった美輪明宏さんの言葉がふっと浮かんだ。
この世の全ての問題を解くカギは「愛」
日々報道される事件を受けて、
「第1発見者が怪しい!!」なーんて、私もやっちゃってる⋯
もし、事件にちょっぴり関わってしまったら、悪気なく喋ってしまうだろうな。
自分が鍼灸院の先生となんら変わらないと思うと衝撃が走る。
久我ブラザーズ!
よく腹括りましたね⋯
その覚悟は賞賛に値する。
ここでランドセルが効いてくる。
お見事!!
欲を言えば⋯
本間先生視点の話があったので、田村晋也くんの家族視点の話しをもう少し読んでみたかった。
著者