辻村深月のレビュー一覧
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死んでしまったらどうなるんだろう。
きっと一度は考えたことがある疑問。
けれど聞いたところで
「さあ…」と困った顔を見せるか、「ワタシが思うには…」と自分の意見を話すのかの二択になる
だが誰しも避けて通れない道なのは間違いない
今まで地球で生きてきた動物、人間、植物 すべてが経験しているのに
どうしても今 死者と話せる術はない。
「誰もが望んでいるはずなのに」だ
その望みを叶えたらどうなるだろう。
叶えたら喜ぶだろうか。悲しむだろうか。よくわからない。私には私達には到底わからない想像だ。
だけどもし、もしも死者と、
一度なくしてしまったものともう一度あえるなら…
その術にどうしてもすがっ -
Posted by ブクログ
圧巻のラスト。今も強く残る余韻がすごい。
辻村深月作品で文句なし、断トツのナンバーワンだと思う。
学校での居場所をなくし、家に閉じこもっていた安西こころがやってきた城。
そこで出会った、境遇の似た仲間たち。
7人それぞれの事情が少しずつ明らかになる中、
城の終わりの日が刻々と近づいてくる。
鍵は見つかるのか、果たしてこの中の誰の願いが叶うのか。
ここまで上巻と下巻で評価が変わる作品は初めてだった。
正直、上巻を読んだ時点では普通。それ以上でもそれ以下でもない。
だが、下巻は違った。特にラストの集約は驚愕した。
上巻でわかりやすい展開が容易に想像できたが、
その遥か上を行く仰天の展開。
さす -
Posted by ブクログ
ネタバレ読む前はこんな長い本、最後まで読めるか不安だった。でも、読み終わった後は面白かったー!読めて良かったって満足感高かった。
タイトルからは話の内容が想像できなかった。何となくタイトルかっこいいな〜ぐらい。
共感できるところは冒頭の夢見るとき。なんでもできる子が転入生としてやってくる。みんなその子と友達になりたがるけど、みんなの知らないところでもう友達で1番の仲良し。そんな奇跡が起こればいいと私も小学校の頃からずっと願ってた。
あとは、ウレシノの恋愛しか頭にない感じ。『あんまり女の子に免疫ないのか、ちょっと優しくされたり、仲良くなるとすぐつきあいたいってなっちゃうタイプ。ー略ードラマとか漫画とかに -
Posted by ブクログ
辻村深月さんの作品
琥珀の夏
楽しみマックスで読み進めましたが、すぐに
少し苦手な内容かも?となり不安に思いながら
読み進めていきました。
物語は大人達の理想のもとで暮らしている
子供達の想いがずっとせつない色彩で
流れる時間でした。
ミカちゃんのさみしさを受け止めながら・・
ノンコちゃん達の絆を大切に想いながら・・・
そしてうまく感情をあらわせない子供達に
心をうたれて、シゲルくんやヒサちゃんが
強くみせた理由と強がりながら傷つけた心の
時間は息をすることもつらい思いでした。
大人になった
美夏さんと法子さんの想いも凄く伝わって
心が激しく揺れていきました。
どんな想いで、 -
Posted by ブクログ
ネタバレプロローグで語られた、「その光を私は浴びたことがある」という言葉は、抽象的な表現だと思ったが、決してそうではなくそのままの意味だった。それが分かるのは、本当に最後の最後でありながら、冒頭のその言葉がそのシーンまで記憶に残されていたのは、たまたまではなかったと思う。何気ない言葉のようで、知らず知らずのうちにこころに引っ掛らせる力があったのだろう。
主人公がつらつらと語るシーンは、良くも悪くも、頭の良さが垣間見れた。人を見下すというのは、どう考えても良くない部分ではあるけれど、特別なものではない。みんな口には出さなくても、自分より下の相手を見つけて、人のダメな部分を心の奥底で馬鹿にすることで、安