辻村深月のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最近、有川浩さんの作品をみていて、無条件の愛、そして純愛ストーリーに心暖まるなぁと感じていたところで、この作品を読みました。
この作品では、恋愛と結婚を深く掘り下げていきます。どこか打算的で周囲に対して優越感に浸りたい普段は表に見せない傲慢さと、自分を出さずに1歩引いたよくある「いい人」で終わってしまう善良さ、どちらも相手を傷付けるには十分過ぎる。
歳を重ねるほど、頭で恋愛をしてしまいがちだけれども、一方で自分の意思で恋愛ができているのかと言われれば、意外に流されている人も多いのではないだろうか。
ミステリー要素はほどほどで、恋愛や結婚に踏み出せない人たちの葛藤や傲慢と善良が少しずつ入れ替わ -
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Posted by ブクログ
善良は報われるのだろうか、たとえそれが傲慢と共にあったとしても。
久しぶりに辻村深月に帰ってきた。
なんでここまで入り込ませるんだ。リアル感というか、VR感が格別だ。物語に没入させる力が段違いだ。他者の視点を見せつける力がやはり、トップランナーだ。
さて、前回家族離れというテーマを見事軟着陸した『喫茶おじさん』を読んで、本作序盤は「家族だけが人生じゃありませんよ。」とか、「一冊の後先で景色が変わる。刺さらない。」などと思っていたが、あっという間に辻村深月の腕力に引き込まれ、気づけば感情のジェットコースターに乗せられてしまっていた。世代によってそりゃ価値観も変わるよなあ。
傲慢さと善良さ