辻村深月のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
素晴らしい。クライマックスの展開には思わず息が止まったし、それまでの刺すような言葉たち、苦しい展開に、まるで登場人物たちがその場にいるように、目を逸らしたり、かける言葉も思いつかない自分がいた。
やや子ども向けの本なのかと思いきや、とんでもない。
人間の心にある「悪意」というもの、それを改善して反省させたいと思う気持ちも、「こいつはそういうやつだ」と自分の手で確かめて枠に閉じ込めたい気持ちも、そうやって描くのかと、本当にお見事。
辻村さんの、人の感情を鋭く刺して描き切る語りが、大好きだ。
人の愛と、悪意を描いた作品。思い出深いところだけでも、何度も読み返したい。 -
Posted by ブクログ
これを読みまして…
久しぶりに読む手が止まらなくて、「読むの疲れた…」ともならなくて、夢中になってあっという間に読み進めてた!!!!!!
そして私は最近『ロウ・アート』、見くびってたなとなった。
自分を殴りたい。
『ロウ•アート』って何?って話だけど、欧州の方では元々伝統的には『ハイ・アート』=「オペラとか演劇とか絵画とか、一定の教養がいるような作品」と『ロウ•アート』=「労働者階級にも親しまれる大衆的なカルチャー」っていう線引きがしっかりとあった。階級社会だけに。(今ではアンディ・ウォーホルのポップアートの時代を通してなくなったけど。でもそう言われつつも、何処かで区別しちゃう人もまだまだ -
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なんか、もう、辻村先生すごいわ。
【あらすじ】
下巻ではついに鏡の中の城が閉じる期限である3/30が迫る。現実世界でも丸一年が過ぎ、それぞれの現実にも変化が。そして、上巻で明かされなかった真実やそれぞれの今と過去が紐解かれていく。
かがみの孤城とは何なのか、こころ達は鍵を手に入れることができるのか、感動のラストが待っている。
【感想】
感動と、意外性と、温かさと、、、平易な文章で読みやすいのに最後まですごく厚みのあるストーリーだった。こころの物語以上に大きな物語があることが下巻で分かってくるが、それを短い文章で認識させる文章術が巧み。加えて、上巻の出来事や会話が下巻で繋がるたびにアハ体験で -
Posted by ブクログ
辻村深月さんの短編集。4つの短編どれも面白く読めました。物語の構成が上手いなあ。序盤からしっかり牽引してくれて、最後まで離さない。無駄がないからストレスなく、スルスル読めます。
言語化が難しい、他人との関係性で抱く、モヤモヤした想いやズレを物語化するのが物凄く上手い。どれも良かったけど、一番好きなのは「ママ・はは」かな。オチが全く予想していなかった所に着地したものだからびっくりしました。いい意味で裏切られた気持ちよさを味わえました。
真面目教の所は、読んでいてハッとなりました。自分も贅沢するのが物凄く苦手。
「パッとしない子」「早穂とゆかり」の読後は、正直スカッとしてしまったw いいぞもっ -
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ネタバレ怒涛の伏線回収、後半は読み進める手が止まらない、、、
環の叶わぬ恋(もはや愛)切なくてたまらないと思っていたが、千代田の過去編で度肝抜かれた。
蓋を開けてみればスロウハイツメンバーの中で凡才だったのはエンヤだけだったね、、
家庭を持ちながら叶わぬ夢を持ち続けるエンヤ、、
でも夢は追いかければ追いかけるほど叶った時の感動は大きいんだもんね、頑張れ!エンヤ!
カリノもエンヤ側の人間かと思いきや、、、
スロウハイツメンバーが解散になったときは、高校を卒業したときくらいの喪失感に襲われました。このメンバー達の日常エピソードだけで小説一本読めるわ、、、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ★4.9/5.0
辛くて、切なくて、苦しくて、でも、とっても愛に溢れたお話だった。
この本を手に取ったきっかけは友達から泣けると勧められたからだったけど、本屋で購入してから読むまでにはかなり時間が空いてしまった。
ただ、この作品は「泣ける!」っていう風にオススメしたい本というより、とても辛く切なく苦しいけど、愛を感じられて、最後まで読んだら心に響くと思う、って感じだと思う。私ならこういう風に伝えるな。
ぼくとふみちゃん、そして秋山先生。
ふみちゃんの話から始まるのも良かったし、ぼくのふみちゃんに対する強い思いもものすごく伝わってきたし、秋山先生の授業と対応、最後ぼくに語ったたくさんの言葉。