辻村深月のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読んでみての第一声は、複雑!の一言。
登場人物を通して、人の感情の複雑さが描写されています。
とりわけこの作品では「愛」という感情をテーマとしたものだと思います。
人を「愛」するがゆえに自分が必要とされた存在でありたいと芽生える恐怖心、それは捻じ曲がった脆い精神とも言えます。
「愛したい」と「拒絶されたくない」の思いが葛藤し、「孤独」を生み出すのかなと。
「信じること」が大事なんだなぁとしみじみ思いました。
そういう意味では、過去の環境の影響で「信じること」ができなくなった浅葱のしたことを完全に憎めない…。
あのとき、浅葱が月子を「信じる」ことができればなぁ…。
エピローグは胸アツです! -
Posted by ブクログ
読書が苦手な私が初めて手にした小説です。
そんな私でものめり込んでしまう位、感情表現の繊細さが素晴らしかったです。
それぞれの登場人物の姿や性格が映像として描く事ができて、まるで前から知っているみたいな気持ちになれました。
それにいろんな視点から物語を見渡せるのがよかった。そういう気持ちでいたのかとか、そうだったんだとか気づけたりするのも楽しかったです。
個人的には『待ち人の心得』が素敵で感涙してしまいましたが、それと同時に『親友の心得』は余りにも衝撃的で何故か気持ちが追いつきませんでした。違った意味で印象が深かったです。
本を読み終わり、難しいかもしれないけどできるだけ悔いを残さな -
Posted by ブクログ
結婚式の式場選びで東京會舘を訪れ、その建築やホスピタリティの素晴らしさ、食事に感激し、今でも時々パティスリーを利用しています。
結局式場は様々な理由からパレスホテルにしましたが、東京會舘は、私にとって東京でとても愛着のある場所の一つになりました。
そんな東京會舘が舞台の本作。1923年から1964年の関東大震災〜第二次世界大戦〜東京オリンピックに沸く激動の日本を背景に、東京會舘に魅せられた働き手、顧客の群像劇が紡がれていきます。
フィクションといいつつも、遠藤波津子さん(結婚式のドレスもメイクもハツコエンドウにお願いしたので登場した時は感動しました!)や今井清さん、勝目清鷹さんなど実在の人 -
Posted by ブクログ
まさに、こういう作品が読みたかった!
だいぶ昔に買い、本の分厚さに若干の抵抗を覚えずっと積んでいたが、ついに読めた。もっと早く読めば良かった。
プロデューサー、監督、アニメーター、他多数の人が一つの作品に魂を込め、命を吹き込んでくれていることを改めて実感させられた。
作品の中で、ある人をマイナスの意味でこういう人だ、と決めつけていたが、その人の良さに後で気がつく描写が複数あった。その人をよく知らないのに決めつけるのはもったいないな、自分も気をつけないとなと思った。
登場人物の1人が働きアリであることに誇りを持っているところがとても好きで、羨ましく思った。アニメ業界とは全く違う業界で働く人でも、