辻村深月のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった!
依存や執着を手放せない恋の話かと思ったら、それだけじゃなかった。
周りと比較ばかりして自分が見えなくなっていき、少し受け入れてくれただれかに執着するひと。
自分の日常に立ち込める暗雲や吹き荒ぶ風ばかりに集中して、周りが見えなくなっていき、かつての手にしていたはずの幸せに依存するひと。
何もかもが自分から無くなって、唯一残ったかもしれないそばにいてくれる誰かを、必要以上に縛りつけ、幸せを疑い、自ら終わりに近づいていることに気付かず執着して、自分のことも、周りのことも考えられなくなっているひと。
全部、僕かもしれなかった。
嫌いな人のことはさっさと忘れましょう。
人を嫌うなら一人 -
Posted by ブクログ
ネタバレ人への評価を口にする人がいる。
あの人は優秀だ。あの人は頭が良い。あの人は仕事ができない。
自分もまた、どこかで評価される立場だというのに。
自分の尺度でしか物事を測れないから、慢心するし、心が醜くなる。
その醜さを、ひみつ道具で比喩してごまかした。
現実と向き合うのが怖くて、俯瞰的な人付き合いばかりしてきた主人公。
優しい心の持ち主は、きっと相手に興味がある。
人に興味を持ち続けることで、初めて本当の優しさに触れられる。
反対もあるかもしれない。
きっと、大人になるにつれて、少しずつそういう付き合いができるようになる。
それでも、誰かと生きていくって、そういうことだよね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ全員学校に行ったのに会えなかった。
その謎は解けないままだった。
ある日アキはルールを破り心以外の全員はオオカミに食べられてしまう。
こころはみんなを助けるため、みんなの記憶を旅して、アキを願いの部屋から救い出す。
そして全員違う時に生きていたことにきづく。
記憶は消えてもいつか会えることを胸にみんな現実へと戻っていく。
オオカミ様の正体はリオンの死んだ姉だった。
リオンの願いを叶えたのだった。
そしてみんな共通で知っていた喜多嶋先生はアキだった。アキはリオンの姉の先生で、そこからフリースクールの先生になった。これからこころやウレシノともかかわっていくのだろう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレよかった!
上を読んだ時は、みんな絶妙に嫌な部分あるから絶対スロウハイツ住みたくないって思ったのに、今は住みたい。みんなが出て行くことにした時も切なかった…。
話として特にすごいなと思ったのは、矛盾とか無理なこじつけが一切ないこと。
例えば、自分が大好きな作家が自分を探してくれてたら、どんな理由があっても名乗り出るでしょって思ってたけど、母親が詐欺をして、そのことで学校でも、嘘つき!嘘つき!と言われてきたんだとしたら、たしかに名乗り出ることができない理由として納得感がある。あと私の予想は、環の性格だったら、自分の力でチヨダコーキに会えるところまで売れたいって思いそうだな、と思った。
あと、ダ -
Posted by ブクログ
圧巻の辻村深月ワールド。
伏線回収が魅力的すぎる。
序盤から中盤にかけてはリアリティ溢れる女子高生の話だが終盤にかけてはリアルからは少し離れた場面に打って変わる。
物語の細部にまで散りばめられた幾多の伏線を9.10章の緊迫感を持った場面で怒涛のように回収していく様子が見事だった。
中でも別所あきらと芦沢光は誰もが驚く関係性であるはずだ。
藤子先生がSFを「スコシ・フシギ」と言うように本作にも「スコシ・フシギ」な要素が含まれていたことが良かった。
この要素がなかったら混乱しそうな設定も「そうか、これはSFの話なんだ」と納得出来てしまう。
自分もドラえもんを読んでいたので作中に知っているドラえもん