池上彰のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
なるほど。わかってなかったということがわかった。
例えば、首相と大統領の違い。太平洋戦争の後、アメリカが日本をどうしたかったのか。地位協定やガイドラインのこと。
書かれた時期がまだトランプ大統領一期誕生前だったので少し古いが、なぜアメリカでは大統領が強大な権限を持っているかの歴史的な背景を含めてわかりやすく解説してくれる。中学生の質問も鋭い。
当時と現在では多少の違いはあるかもしれないが、「人気の就職先」の話も面白い。日米の若者が目指す仕事に価値観の違いがよく出ている。国際的な仕事やNPOの仕事に就きたいという人が多いアメリカ。
「アメリカは自分たちの力で世界をよくしたい人が多く、日本は自分の生活をよくしていきたい人が多いと感じました。」と感想を述べる中学生。きつ〜い一言であった。
このシリーズを読むと世界のニュースの見え方が違ってくる。
日本はどう進むべきか考える一助になる。
今朝、森永卓郎さんの訃報が届いた。合掌。 -
Posted by ブクログ
イスラム教という宗教とその文化、行動規範についてわかりやすく解説した一冊です。この本を通じて、イスラム世界の理解が深まり、同時に現代社会における宗教の役割や影響についても考察することができます。
イスラム教は、ユダヤ教、キリスト教と同じく、一神教の宗教であり、旧約聖書、新約聖書、コーランの三つを経典として信仰しています。これらの宗教は共通の神を信じており、キリスト教とユダヤ教が対立しているように見えるものの、基本的な信仰は同じであるとされています。
イスラム教徒の行動規範として、1日5回の礼拝、偶像崇拝の禁止、ラマダン(断食月)、貧しい者への寄付、豚肉や酒の摂取禁止などがありますが、絶対的に守らなければならないものではありません。人間は弱い存在であり、守れない場合は代わりに何かを行えば良いという柔軟な考えがあるのが特徴です。
また、イスラム教内にもシーア派とスンニ派という分派がありますが、基本的な信仰は共通しており、両者の対立は政治的な要因が大きいとされています。さらに、イスラム教原理主義者の中には、過激な行動を「ジハード」として正当化する者もいるが、それは一部に過ぎないと池上氏は述べています。
イスラム教徒のビジネス活動にも触れ、利子を取ることが禁じられているため、異なる方法で商売を行っている例が紹介されています。これには、金融機関を通じた売買や、神の教えに従った商業活動が含まれています。
【まとめ】
宗教は「よりよく生き、よりよく死ぬための生き方」であると考えられます。この世界には不合理なことが多く存在し、うまくいかないこともありますが、来世で何らかの形で修正されるという期待があるため、人々は矛盾に耐えることができます。
人間は自然の力に抗えず、自然の中での生き方を模索する中でさまざまな宗教が生まれたと考えられます。特に、中東の過酷な環境では、人間の孤独さや儚さが強調され、個々の存在が神と共にあるという感情が生まれやすいです。
インドのような熱帯地域では、動物が短命である代わりに強い生命力を持った生物が生まれることから、輪廻の考え方が生まれました。一方で、日本の自然豊かな環境では、神が自然と共に存在する感覚が強く、神秘的な存在としての自然観が形成されます。
このように、地域の風土や環境によって、それぞれの宗教や信仰が育まれてきたのだと思います。砂漠の孤独な環境では、神の存在を強く感じることができ、その意志が人間の生命に影響を与えるという信念が生まれるのも理解できます。宗教は、各地域の自然環境や人間の存在に対する感受性から形成され、そこに根ざした教えとして発展してきたのです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ中東の歴史を紐解くと見えるのが、第一次世界大戦のイギリスによる三枚舌外交によるオスマン帝国の解体による混乱。
湾岸戦争によるイラクへの侵攻
歴史を知るものは、賢明な判断によってその後の世界を俯瞰的に見るし、そうでないものは目の前の利益のみを優先する。
トランプ後のアリメカの政策もイスラエルよりであり、中東全体の影響力の低下が、中東全体の混乱に拍車をかける
ユダヤ人の大量虐殺が、今は反対の立場となり、中東に影響を及ぼす。
一方の歴史を紐解くだけでなく、他方からの歴史を紐解くことで、見えてくる世界もある。
歴史は改めて、先代たちの残した知恵であるが、それを学ばないのも、愚行として学び甲斐があると感じてしまう。 -
Posted by ブクログ
「池上彰の世界の見方」シリーズ アフリカ編
「私たちはアフリカに対して認識を改めなければいけない」
まさにその通りでした。
アフリカと言われるとどうしても「貧しい」「飢餓」「内戦」など、マイナスなイメージが浮かんでしまいがちです。けれど、モバイル決済が日本よりも普及していたり、ヨーロッパとの関係よりも中国やロシアとの関係が深まっていたり、アフリカの人々は「支援」よりも「投資」を求めていたりと、アフリカ観が変わりました。さらには「リープフロッグ」による発展の規模やスピードも大きく早い一方で、生活習慣病になるケースが増えていることもアフリカの現実でした。
また、アフリカの未来は日本の現代史から見えてくる。ここにビジネスチャンスがあることも示していました。先進国をモデルとして発展するアフリカがいつまでもモデルとし続けられる国に日本がなることで、トータルウィンの関係性を築くことができるのではないかと感じました。